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資料 3-2 関東地方整備局事業評価監視委員会 ( 平成 19 年度第 4 回 ) 横浜港大桟橋地区旅客ターミナル整備事業 事後評価

大さん橋ふ頭の概要 トパーズ にっぽん丸 飛鳥 Ⅱ ロイヤルウイング ( 港内遊覧船 ) 横浜港で最も古いふ頭で 1894( 明治 27) 年の完成以来 我が国の海の玄関として活躍 にっぽん丸 ( 全長 166.6m) など 3 万トン級までの客船は同時に 4 隻 飛鳥 Ⅱ(241m) クイーンエリザベス Ⅱ(293.5m) 級の客船であれば同時に 2 隻着岸可能 平成 18 年の客船寄港数は 145 隻 ( 外航 41 隻 内航 104 隻 ) で 平成 15 年以降は 4 年連続で国内 1 位となっている 政府の推進するビジットジャパンキャンペーンにも大きく寄与 H19.9.22 京浜港湾事務所撮影

再整備の必要性 大さん橋は 明治 25 年から 27 年にかけて建設され その後改修及び拡張工事が行われてきたが 鋼材の腐食やコンクリートの劣化など 補修による対応が限界に達したため再整備が必要となった 再整備前 再整備以前の工事 1892~1894 最初の修築工事 1912~1917 拡幅工事 1924~1925 震災復旧工事 1932~1936 延伸及び拡幅工事 岸壁は1986 年に耐用年数 50 年経過 1964 基部拡張及び上屋改造工事 ターミナルは1993 年に耐用年数 30 年経過 大さん橋及びターミナル等 ( 再整備前 ) の物理的老朽化 機能不足の状況 鋼材の劣化 施設の老朽化 駐車場スペースの不足

再整備事業の概要 整備目的 ふ頭の再整備による国内 外航クルーズの誘致と国民のクルーズ機会 志向の向上 旅客船整備と一体化した環境整備による横浜港の魅力向上 整備内容さん橋及びターミナルの老朽化 さん橋等の撤去 新設 駐車場スペースの不足 中央部分を50m 拡幅 魅力の向上 24 時間開放の屋上広場 ホールの設置 整備期間 S61~H14 ( 大桟橋ホールを除いて H14.6 オープン 大桟橋ホールは H14.12) 整備費用 : 約 460 億円 再整備前 再整備後 483m 49.5m 450m 100m 幅 100m 長さ 450m 新港側岸壁延長 100m 幅 20m 水深 10m 延長 350m 幅 20m 水深 11m 山下側岸壁延長 225m 幅 20m 水深 12m 2

再整備後の状況 450m 225 2(-12m) 450m 100 1(-10m) 350 1(-11m) ターミナル地下 1 階 地上 2 階建て 鉄骨造 建物の長さ約 430m 最高高さ約 15m 幅約 70m 面積 : 約 44,000m2 屋上広場誰もが自由に散策できる 24 時間オープンの広場 2F 大さん橋ホールイベントや講演会 展示会 パーティなどの様々な催事に利用される レストランも営業している 2F CIQ プラザ税関 出入国管理 検疫を行う 100m 2F 出入国ロビー乗船手続を行う インフォメーション 待合スペース カフェ ショップもある 1F 1F 駐車場 RF 2F 図面と写真は 大さん橋プロジェクト のパンフレットより抜粋

施設別事業費 岸壁 (-10~11m) 緑地 岸壁 (-12m) ふ頭用地 道路 ( 通路部分 ) 上屋 施設 施工内容 施工期間 金額 ( 百万円 ) 岸壁 老朽化した桟橋の撤去と新桟橋の建設 S61~H11 19,460 ふ頭用地 中央部分の埋立 H11~14 1,191 道路 新ターミナルの建設 ( 本体の通路部分 ) H11~14 4,805 上屋 新ターミナルの建設 ( 本体 ) H11~14 19,391 緑地 新ターミナルの建設 ( 屋上の緑地 ) H11~13 901 総事業費 45,748

H5H6H7H8H9H10H11H12H13H14H15H16H17H14客船寄港数の変遷 160 140 120 HH16~H18d の平均内航船 : 約 90 隻外航船 : 約 50 隻 100 80 新ターミナルオープン 60 40 20 隻 0 8外航内航 クイーンエリザベス 2 全長 293.5m 乗客定員 1,791 名船籍イギリス サファイア プリンセス 全長 290m 乗客定員 2,670 名船籍バミューダ 飛鳥 Ⅱ 全長 241m 乗客定員 720 名船籍日本 ( 横浜 )

QE2 の入港の風景 2007.03.07 朝日新聞 35 面

S62S63H1H2H3H17H18入場者数の変遷 千人 2,500 S入場者数 2,000 1,500 1,000 500 0 61横浜万博 H4H5H6H7H8H9H10H11H16~H18d の平均約 175 万人 / 年 新ターミナルオープン H12H13H14H15H16ヨコハマハワイイ フェスティバル ようこそ! 横浜ジャポニズムカーニバル

Without ケース ( 再整備なし ) 便益の考え方 老朽化のため岸壁が使用できなくなり 来訪者も存在しない With ケース 現在の大さん橋 平成 16~18 年の客船の平均寄港数 137 隻 / 年平成 16~18 年度の平均来訪者数約 175 万人 / 年 計上する便益 移動便益乗船者の要する移動コストが削減される事による便益 交流 レクリエーション便益交流機会の増加による便益 国際観光支出の増加便益外航クルーズ利用者による観光支出の増加 供給者の営業収益の向上便益外航クルーズ船の寄港に伴う船社の旅客収益 入港に伴う収益

移動便益 居住地から大さん橋までの移動コストと 大さん橋が存在しない場合に代わりに利用する港までの移動コストを比較して 差額を便益として計上 外航クルーズ船 背後圏を東日本とし人口比により利用者を配分 代替港は東京港と神戸港 乗降者数 22 千人 移動コスト削減額 1.9 億円 内航クルーズ船 背後圏を関東地方とし人口比により利用者を配分 代替港は東京港 乗降者数 53 千人 移動コスト削減額 0.4 億円 港内クルーズ船 背後圏を神奈川県とする 代替港は東京港 利用者数 235 千人 移動コスト削減額 8.3 億円 神戸港 居住地 東京港 移動コスト削減便益 10.6 億円 / 年 横浜港 差額が便益

交流 レクリエーション便益 対象プロジェクトの実施により 寄港する旅客船やターミナルの見学者 港湾緑地利用者の増加により発生する交流機会の増加による便益を TCM( 旅行費用法 ) を用いて計上 TCM とは訪問者が費やす旅行費用が人々の支払意思額を反映しているものと仮定し 旅行費用とアンケートデータを用いて 訪問頻度関数を推定し 消費者余剰を計測する手法 代替財を考慮しない場合 過大評価になる可能性が考えられるが 代替施設の特定化は困難である このため アンケートにより代替施設への訪問を行う人数を来訪者数から減ずる事とした 大さん橋への年間来訪者数 :175 万人 (H16~18d 平均 ) 代替施設へ訪問しない人の割合 :64% 代替施設へ訪問しない人の人数 :175 万人 64%=112 万人 TC* 行費用TC+ 訪問回数旅V 消費者余剰 来訪者数 消費者余剰 = 年間便益 112 万人 12,200 円 / 人 = 136 億円 / 年

国際観光支出の増加便益 対象プロジェクトの実施により外航クルーズ船の寄航数が増大し 乗船客及び乗組員が一時上陸し 観光ツアーへの参加や土産品の購入を行なうことにより 地域の観光産業の収益が増加 関東圏内 ( 東京港 横浜港 ) の大さん橋整備後の一時上陸者数 ( 純増分 ) を計算の対象 大さん橋の新ターミナル再整備期間中 (H11d~H13d 平均 ) と現在 (H16d~H18d 平均 ) の関東圏内の一時上陸者の差を純増分とする 一時上陸者数 平均消費額 = 年間便益 1,400 人 12,700 円 / 人 = 0.2 億円 / 年 一時上陸者数 ( 純増分 ) 出入国管理統計より 平均消費額 ( 独 ) 国際観光振興機構 (JNTO) 訪日外客消費動向調査 2005 より

供給者の営業収益の向上便益 対象プロジェクトの実施により 外航クルーズ船の寄港数が増加し 入港による港湾施設利用料金収益や港湾作業の増加に伴う収益の増加が見込まれ 営業収益が向上 入港による港湾施設利用料金 港湾作業の増加に伴う収益関東圏内 ( 東京港 横浜港 ) の大さん橋整備後の隻数 ( 純増分 ) を計算の対象 外航クルーズ船の入港隻数 一隻あたりの経済効果 = 年間便益 30 隻 8,600 万円 / 隻 = 26 億円 / 年 クルーズ船入港による経済効果 横浜市横浜港の経済効果調査より入出港関係 船舶動静通知 水先案内 曳船等 ( 約 90 万円 ) 入港料 租税関係 入港料 岸壁使用料 ( 約 35 万円 ) 港内関係諸経費 給油 食料品 清水 消耗品関係 その他諸経費 ( 約 8500 万円 ) ターミナル経費 渡船橋使用料 ポーター費 ( 約 15 万円 ) 旅客ターミナル施設における各種施設 ( 駐車場代 ホール利用料等 ) の使用料収入による営業収益 2 億円 / 年 年間便益 : 26 億円 / 年 + 2 億円 / 年 =28 億円 / 年

便益算定結果 割引後 項目費用便益 B-C B/C 内容総事業費管理運営費合計移動便益交流 レクリエーション便益国際観光支出の増加便益供給者の営業収益の向上便益合計 億円金額 690 121 811 282 3,562 5 741 4,590 3,779 5.7

事業評価のまとめ 1 事業の評価横浜港大桟橋地区旅客ターミナル整備事業は 事業完了後一定期間が経過したため 事後評価を行った 大さん橋地区旅客ターミナルは事業完了後 現在も十分な利用が図られており 有効に利用されていることが確認された B/C は 5.7 と算出され 投資効率性のある事業であることが確認された 以上のことから 事業実施の効果があったことが確認された 2 今後の事業評価の必要性及び改善措置の必要性 本事業は 十分な事業効果が発揮されたと判断される 今後 さらなるサービスレベルの向上 クルーズ及びターミナル利用の促進に努めることとする 3 同種事業の計画 調査のあり方や事業評価手法見直しの必要性 同種事業についても クルーズの需要動向やその分布等の把握に努める