1. 力のつりあい 力学の復習と準備
ベクトル (vector) B C A A B C この講義の資料では大抵の専門書や大学の教科書 論文等と同じくベクトル (vector) を太字のイタリックで書きます 矢印や縦線を追加した字で書いてもかまいません A
質点 (partcle, ass pont, ateral pont)
質点? 大きさは無視できるが 質量を無視できない仮想の物体 パチンコ玉 ゴルフボールなどを質点として取り扱うと解析が簡単 http://www.golfersland.net/p/ball/p801x/tech.htl
運動の第 2 法則 - 運動方程式 物体が力 F を受けると その力の方向に加速度 を生じる 加速度の大きさは力の大きさに比例し 物体の質量 に反比例する 2 dv d r F α 2 dt dt v 速度ベクトル r 位置ベクトル
力系と合力 力系 作用している複数の力 合力 (resultant force) 複数の力のベクトル和 Velocty Ar resstance g Velocty Resultant force
重ね合わせの原理 ある力系における 1つ1 つの力を F, それらによる加速度を 合力をF 合力による加速度を F F F なので F α ここで α F α α α α, αとすれば
質点のつりあい 質点がつりあっている : ある質点に働く合力が 0 である このとき質点の加速度は 0( 静止しているか または 一定の速度で運動している ) F 0 つまり F x F y F z 0
自由物体図 (free body dagra) 解析対象を周囲から切り離し これに作用し得る全ての力を書く 動けない方向の反対向きに力が生じる 反力 拘束力などと呼ぶ 力の名前や説明は書いた方がいい 力の大きさがわかれば書き加えてもよい 進行方向なども書いた方がよいが 力とは区別できるように書く
自由物体図の例 Velocty g A free body dagra of a flyng ball wthout ar resstance A scheatc fgure showng a stll ball on the floor Velocty Ar resstance g Reacton fro the floor g A free body dagra of a flyng ball wth ar resstance A free body dagra of a stll ball on the floor
剛体 (rgd body)
剛体? 仮想物体 大きさが無視できない 力を加えても変形しない : 鉄製の棒 板等 : ゴム等 機械の部品などを剛体と仮定できれば解析が簡単になる http://platypus0601.hp.nfoseek.co.jp/odekake/02.06.1 6rep/2002.06.16.ht
剛体のつりあい ある物体がつりあっている : ある物体に働く力系の合力が 0 であり かつ 力のモーメントの和が 0 である このとき物体の加速度 角加速度はともに 0( 静止しているか または 一定の速度 角速度で運動している ) 0 0 つまり F M F x M x F y M y F 0 0 ( 正確には力のモーメントはベクトル量 ) z M z
力のモーメント ( 物体を回そうとする度合い ) の (x-y 平面における実用的な ) 定義 M df 単位 : N ある点のまわりの力のモーメント M は力の作用線とある点との距離 d と力の大きさ F の積である ( 左回りを正とする ) 作用線 :lne of acton 作用点 :pont of applcaton
間違えやすい! oent 力のモーメント oentu 運動量 (v)
例題 A 点のまわりの力のモーメントを求めよ B 点のまわりの力のモーメントを求めよ C 点のまわりの力のモーメントを求めよ
偶力 (couple) 同じ大きさで平行な作用線を持ち互いに逆向きの一対の力 偶力の合力は 0 だが偶力による力のモーメントは 0 ではなく剛体 (rgd body) 内で一様 F ' d F F F' M df
問題 O のまわりの力のモーメントと A のまわりの力のモーメントが等しいことを確認せよ
偶力による力のモーメントの表示 d F F M M M df 偶力による力のモーメントの作用点を動かしても力のモーメントの分布は変わらない 剛体としての運動 ( 回転運動 ) は同じ 固体としての変形は異なる
剛体に作用する重力 重力は重心に作用すると仮定して解析してよい g
目指せ 22 世紀の岩盤力学! 北大工岩力! 剛体の重心 (center of gravty) z z y y x x g G G G d d d d )} ( { 0 G G G G G よって各質点が小さくなり その数が無限に近づくとの質点について質量 r r r r r r r r r r その点のまわりの重力による力のモーメントが 0 になる点指先に乗っけてつりあう点 O x z x 1 x G x 2 x 3 1 g 2 g 3 g Center of gravty
長方形板の重心 y dx x d xg dは微小要素の質量 密度を 微小要素体積を dvとすれば よって 同様に d dv x y G G h b 0 0 h 2 t dxdy xt dxdy bht 1 bh b 2h h 1 x 2 0 0 y h 0 2 h b 0 0 b b h 2h xdxdy bh dy 1 bh b 2 2 b 2 h 0 dy h O 密度 板の厚さ t b 微小要素 dy x
剛体のつりあいの例
床に置かれた机 鉛直上方向の力の釣り合いから P Q g 0 2L 2L 左脚のまわりの力のモーメントの 釣り合いから Lg 2LQ 0 ゆえに Q P g 2 g 2 模式図 P g 自由物体図 Q
両端支持はり (bea) 鉛直方向の力の釣り合いから P Q g 0 左の支点の周りの力の モーメントの釣り合いから Q ゆえに P lg 1.5lQ 2g 3 g 3 0 1.5l 2l はり P 2l 1.5l Q 鉛直 水平両方向の変位を許さない支点 模式図 鉛直方向変位を許さない支点 g 自由物体図
片持ちはり (cantlever, 自重考慮 ) はりの長さを 2l 自重を 壁からの支持力を P モーメントを Mとする 鉛直上方向の力の釣り合いから P g 0 よって P g 固定端における力のモーメントのつりあいより M lg 0 よって M lg TRP Eurox Magnesu Cantlever, 199.64 EURO, Brakehttp://www.wggle.co.uk/ja/trpeurox-agnesu-cantlever-brake/ 壁からの力のモーメント 壁片持ちはり 片持ちはりの自重 壁からの支持力 模式図 自由物体図
棚に押し付けられたボールペン ( 自重無視 ) 棚からの反力 F 手からの力 手からの偶力による力のモーメント l F 自由物体図 回らないように力のモーメントが生じるつりあっているならば 自由物体図上の合力は0 力のモーメントの和も0
手からの偶力? 棚からの反力 F 棚からの反力 F 手からの力 手からの偶力による力のモーメント l F F' d 手からの力 F 手からの偶力による力のモーメント df' (=-lf) F'
問題 小玉齊明 ( なりあき ) 君が長さ 1.5 の質量を無視できる棒を中心で握っていたところ李基夏 ( り きは ) 君が棒の端に棒に垂直に 1 N の荷重を 棒の回転を邪魔しないようににぎったこぶしで与えた 小玉齊明君は棒が回ったり動いたりしないように力を入れた 棒の自由物体図を描け 李基夏君 小玉齊明君
問題 ショッピングカートは押す方が楽だけど どうしてだろう? 引く方が楽だと思う人は それでもいいですが その理由を考えてください http://offceart.seesaa.net/artcle/63625574.htl こういうのもあるくらいだから 多分押すほうが楽なんでは?