早期離職の抑制に向けて ~ 学生時代にすべきこと ~ 立正大学戎野ゼミ早期離職抑制班 小池二葉平岡千晶堀越拓
研究意義 企業 採用 教育コスト 7 5 3 現象 今 現在 20 年間継続 学生 キャリアが積めない ( 一人当たり 100~150 万 ) 学生 企業にとって 学生には課題がある 若者の早期離職問題大きな損失 私たちが取り組むべきことは何?
結論 学生の就職活動 準備 社会人から生の声を聞く インターネット セミナー 大学キャリア教育 働く事についての理解 早期離職の抑制 業界 企業の知識
目次 1 現状分析 ( 就職活動方法 ) 2 提案 ( 現状改善に向けて ) 3 提案の検証 4 今後の展望
1. 現状分析 入社 3 年以内に退職する人材の退職理由 聞いていた仕事内容と違う こんな仕事するの!? 会社の雰囲気が合わない 43% 66% この業界のことが分からない 上司と会わない 19% 残業が多い ( 入社前と入社後のギャップ労働時間が長い ) 16% 仕事が物足りない 12% 給与に不満がある 11% 想像していた労働のイメージと違う 希望の部署じゃない!!! 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 出所 :en パートナーズ倶楽部入社 3 年以内に退職する人材の退職理由
1. 現状分析 ( 就職活動方法 ) 情報の入手経路 情報収集の方法 1 位インターネットの求人サイト 81% 2 位志望企業のHP 74.1% 3 位大学内の求人票 チラシ ポスター 67.7% 4 位民間企業が主催する会社説明会 57.1% 11 位 OB OG 訪問 15.3% 高 出所 : 日本商工会議所 学生の就職活動と企業の採用活動のミスマッチ (2010 年 ) より作成
1. 現状分析 ( 就職活動方法 ) OB OG 訪問の減少 OB OG 訪問経験率 39.0% 38.0% 37.0% 36.0% 35.0% 37.8% 36.8% 訪問しない理由 適当な OB OG がいない 手間がかかり面倒 OBOG に断られた etc 34.0% 33.0% 34.5% 社会人との関わりを 32.0% 2012 卒 2013 卒 2014 卒 出所 :2013 年度日経就職ナビ学生モニター調査結果より作成 持ちづらい
1. 現状分析 ( 就職活動方法 ) 就職セミナー 就職セミナー 15 個を分析 多い 就活のテクニックを学んでいる 面接実践型ディスカッション等 自らが行動する形式 座学講義型 ES の書き方 面接ノウハウ等
1. 現状分析 ( 就職活動方法 ) 大学キャリア教育 80 60 40 20 0 46.2 キャリア教育の効果 成果 100(%) 業界 企業理念の深まり 41.2 22.7 22.1 20.2 15.4 効果が低い 出所 : キャリア形成支援 / 就職支援についての調査結果報告書 経済産業省 2011 年
1. 現状分析 ( まとめ ) 1インターネットによる情報収集 2OB OG 訪問の減少 3 就職活動のテクニックを学ぶセミナー 4 大学のキャリア教育の効果が低い
1. 現状分析 ( 原因 ) 早期離職の原因 こんな仕事するの!? この業界のことが分からない 1 2 働く事の理解 業界 企業の知識 想像していた労働のイメージと違う 希望の部署じゃない!!!
2. 提案 働くことの理解 業界の知識を 養うためには! 現役の社会人と交流し 生の声を聞こう! 企業ってどんなところ? 仕事内容は? 会社の雰囲気は? 業界の特徴は?
2. 提案 IFHD とは? NPO 法人主催の学生支援セミナー 各回テーマを決めフリーディスカッションを中心としている 大学と労働現場のつながりを仲介し 学生に対して働くことに関する的確な情報を提供することを目指し 活動している 主な議題 業界の特徴や企業の説明 学生の時のイメージと実際に働いてみたとき感じたギャップ 仕事のおもしろさややりがい やりたくない仕事に直面した時にどう折り合いをつけたか
3. 検証 IFHD の有効性は? アンケート調査 ヒアリング調査 セミナー参加者 セミナー参加者 へ実施 セミナー未参加者 キャリア教育受講者 へ実施
3-(1) 検証 アンケート調査概要 *143 名に実施 調査日 業界 学生人数 2013 年 9 月化学エネルギー 26 名 10 月 金融 26 名 11 月 エネルギー 16 名 2014 年 2 月 食品 14 名 4 月 製薬医薬 22 名 5 月 化学 19 名 6 月 自動車 20 名
3-(1) 検証 *143 名に実施 IFHD の有効性 94.4% 有効だった 有効ではなかった
3-(1) 検証 アンケート調査 労働観の向上自由記述で回答してもらいました! Q. 参加した感想は? 1 位 正確で詳しい情報を得ることができた (45%) 2 位社会人の生の声をきけた (18%) 3 位働く事のイメージを掴めた (17%) 4 位普段聞けない労働現場の実態を知れた (10%) 5 位興味がない業界だったが興味が湧いた (10%)
3-(1) 検証 労働観の向上 アンケート調査 自由記述で回答してもらいました! 2 位 社会人の生の声をきけた (18%) 3 位 働く事のイメージを掴めた (17%) 労働観を養うことに繋がった 希望の部署でなくても やりがいを見つけられる 4 位 普段聞けない労働現場の実態を知れた (10%)
3-(1) 検証 アンケート調査 Q. 参加した感想は? 自由記述で回答してもらいました! 1 位 業界の知識の向上 正確で詳しい情報を得ることができた (45%) 2 位社会人の生の声をきけた (18%) 3 位働く事のイメージを掴めた (17%) 4 位普段聞けない労働現場の実態を知れた (10%) 5 位興味がない業界だったが興味が湧いた (10%)
3-(1) 検証 業界知識の向上 アンケート調査 自由記述で回答してもらいました! 1 位正確で詳しい情報を得ることができた (45%) 一つの業界でも多様な企業を知ることができる 業界研究をすることに繋がった 5 位興味がない業界だったが興味が湧いた (10%) 業界のイメージが変わった
3-(2) 検証 ヒアリング調査概要 調査期間 :2013 年 9 月 10 月 2014 年 7 月 対象者 : 立正大学経済学部 3 年生 (2014 年時点 ) 計 23 名 IFHD セミナー参加者 9 名 セミナー未参加者 6 名 キャリア教育受講者 8 名
3-(2) 検証 セミナー参加者 6 名 100% 2~3 年続いたら辞める 上司に相談し 希望が通らなければ辞める ヒアリング調査概要 Q, 希望していない仕事を命じられたら? 大学キャリア教育 8 名 大変なことも経験として糧にしたい 仕事がある事自体がありがたいと感じる 33% マイナスイメー ジ... 希望してそこの会社に入ったから 67% 100% セミナー未参加者 6 名 意欲的な考え方! 消極的な対応 仕方なくやる 今後転職できなさそうだから
3-(2) 検証 ヒアリング調査概要 Q, 就職に向けての準備や 心構えについてイメージできているか? セミナー参加者 6 名 大学キャリア教育 8 名 セミナー未参加者 6 名 心構え IFHD 参加者 ( 参加後 ) 興味がない業界や会社も 100% 1 年後知っていきたい 知識やスキルより社会的な常識や人間性が大切だと考えるようになった 100% IFHD 未参加者キャリア教育受講者 33% IFHD 参加者 ( 参加前 ) 67% 業界研究をしている学生は全くいない 全員未回答進路が漠然としていた
3-(2) 検証 IFHD 参加者だけが IFHDの業界研究就職についてイメージできるのはなぜ? 現役の社会人から直接! インターネットやセミナーより疑問や不安を掘り下げて聞ける詳細な情報を得ることができる 毎月異なる業界の話を聞ける志望業界の視野が広がる
検証まとめ セミナー参加者 6 名 セミナー未参加者 6 名 キャリア教育受講者 8 名 労働観 業界研究
4. 今後の展望 社会人から話を聞く事の 多くの学生へ 重要性を理解していない 若者の 重要性を認知させる! 早期離職の抑制を図る! 大学にポスターやチラシを掲載 説明会の開催
ご清聴ありがとうございました
質疑応答対策
セミナー 15 個の詳細 座学講義型 対話体験型
アンケートとヒアリングの 調査項目と結果掲示
IFHD の詳細
労働観とは何かの説明
今後の展望の具体性
3. 検証有効性のまとめ 自分の知らなかった業界の発見 詳しい業界研究が可能 働く事のイメージが持てる このような感想が 多く見られまし た 就職活動の面接の練習になる労働組合の方から正しい知識を多く得ることができる社会人のスキルの高さを知れるメンバーシップ型雇用の理解が進む
IFHD の概要 主催者 :NPO 人材育成ネットワーク推進機構 開催場所 : 東京しごとセンターセミナー室 ( 飯田橋 ) 業界 : 化学 エネルギー 金融 流通 食品 医薬 自動車 etc... 実施日 : 毎月 1 回 ( 土曜日 ) 参加者 : 学生約 25 人前後 : 参加企業の労働組合の方
Q3. 有益だと感じた理由 労働観を養うことに繋がった 16 15 人 14 12 10 8 6 4 2 0 8 2 5 5 3 4 5 12 人 12 人 7 人 5 人 4 人 3 1 2 1 2 2 9 月化学 10 月金融 11 月エネルギー 2 月食品 4 月製薬 医薬 5 月化学 社会人の生の声を聞けた普段聞けない現場の実態を知れた働く事のイメージを掴めた 1 1 3 1 6
Q3 有益だと感じた理由 企業 業界の情報を知ることができた 16 15 人 14 12 10 8 6 4 2 13 人 2 11 2 13 13 人 4 9 9 人 7 人 3 0 9 人 1 6 7 8 0 9 月化学エネルギー 10 月金融 11 月エネルギー 2 月食品 4 月製薬 医薬 5 月化学 正確で詳しい情報を得ることができた 興味がなかった業界だったが興味が湧いた
非正規労働者の推移 0.3 グラフタイトル 0.25 0.2 0.15 0.1 0.05 0 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 本意非正規 不本意非正規
1987 年 1988 年 1989 年 1990 年 1991 年 1992 年 1993 年 1994 年 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 1. 現状分析 3 年以内の離職率 (%) 100 90 80 7 5 3 現象 70 中卒 60 高卒 50 大卒 40 30 20 20 年間割合を維持 10 0 出所 : 厚生労働省 新規学卒者の就職状況調査 2011 年
出所 :2000 年までは総務省 労働力調査 ( 特別調査 ) 2005 年以降は総務省 労働力調査 ( 詳細集計 ) から作成 1. 現状分析 6000 ( 万人 ) 正規雇用 非正規雇用の推移 正規 非正規 5000 4000 655 881 1001 1275 1634 1678 1735 1765 1727 1763 1811 1813 1906 3000 2000 1000 非正規雇用者増加 3343 3488 3779 3630 3375 3415 3449 3410 3395 3374 3352 3340 3294 0 85 年 90 年 95 年 00 年 05 年 06 年 07 年 08 年 09 年 10 年 11 年 12 年 13 年
1. 現状分析 不本意非正規労働者の推移 5% 4% 3% 2% 1% 3.0% 3.2% 25~34 歳の若者の 割合が高い 3. 3.9 増加傾向 0% 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 若者 不本意非正規 出所 : 独立行政法人経済産業研究所 就業形態の構成比の推移 ( 2011 ) から作成
インターンシップの問題 学生 実習効果を得るには 約 1 カ月必要 企業 受け入れやすい期間 1 週間 ~2 週間 効果にばらつき 企業により 内容 期間が異なる
OB OG 訪問の際に聞きたいこと 具体的な仕事内容 58.4% 入社を決めた理由 57.3% 社内の人間関係や雰囲気 56.9% 会社の長所と短所 36.3% 残業や休日出勤の割合 36.1% 会社を辞めたいと思ったことがあるか 29.0% 会社の将来についてどう思っているのか 26.2% 転勤の有無や頻度 21.2%
研究意義 働くことのイメージ のギャップ 大学生 原因 新入社員 働くことの理解 業界研究