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建設コンサルタント等業務における共同設計方式の取扱いについて 平成 11 年 5 月 24 日 11 林野管第 84 号林野庁長官より各森林管理局長 各森林管理局長 ( 各分局長扱い ) 森林技術総合研修所長あて [ 最終改正 ] 平成 13 年 5 月 28 日 13 林国管第 32 号 国有林野

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( 注 ) 役務の提供を受ける者の本店又は主たる事務所が日本にあれば課税 ということですので 国内に本店がある法人の海外支店に対して インターネットを介してソフトウェア等を提供した場合は 提供者が国内 国外いずれの事業者であっても国内取引に該当し消費税が課税されます ( 国税庁作成の 国境を越えた役

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2 その他 H26 中間申告義務のない事業者が 届出 012 書を提出した場合には 自主的に中間申告 納付することができる旨を 検討したか ( 平成 26 年 4 月 1 日以 後開始課税期間より適用 ) 本則課税の場合科目等 No. 主な項目チェック摘要 1 課税事業者 H26 課税期間の基準期間

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間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

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step.2 課税売上高の合計を計算する します step.21 欄の内容を転記します 表ロ 1~3 欄にそれぞれ記入します step.22 を転記します 表ロ 4~6 欄にそれぞれ記入します step.23 容を転記します 表ロ 7~9 欄にそれぞれ記入します step.24 その他の所得に係る収

このため 法人税法の取扱いでは 収益の計上時期について各法人の任意の取扱いに委ねるのではなく 課税の公平の観点からこれを統一的に取扱うこととしている すなわち 法人が商品等を販売した場合には それによる収益は商品等の 引渡しがあった日 に収益に計上することとしている つまり 商品等の買主への引渡しと

本則課税の場合科目等 No. 主な項目チェック摘要 1 課税事業者 H27 課税期間の基準期間における課税売上高を確 の判定 014 認したか H27 事業年度を変更している場合等 前々事業年 015 度が1 年未満の場合の基準期間を確認したか ( 法人の場合 ) H27 基準期間が1 年でない場合

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

課税売上割合 消費税の課税売上割合の計算は 次の算式により計算します 課税売上割合が 95% 以上と未満では 仕入税額 控除の計算方法が変わってくるため算定する必要があります 課税売上割合 = 課税売上 ( 税抜 )/( 非課税売上 + 課税売上 )( 税抜 ) 消費税の課税売上割合が 95% 以上

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Ⅰ 電気通信利用役務の提供に係る内外判定基準の見直し 電子書籍 音楽 広告の配信などの電気通信回線 ( インターネット等 ) を介して行われる役務の提供を 電気通信利用役務の提供 と位置付け その役務の提供が消費税の課税対象となる国内取引に該当するかどうかの判定基準 ( 内外判定基準 ) が 役務の

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スポンサー企業 増減資により 再生会社をスポンサー企業の子会社としたうえで 継続事業を新設分割により切り分ける 100% 新株発行 承継会社 ( 新設会社 ) 整理予定の事業 (A 事業 ) 継続事業 会社分割 移転事業 以下 分社型分割により事業再生を行う場合の具体的な仕組みを解説する の株主 整

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収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの

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この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

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Q_3 現場代理人の兼務の取扱いは? A_3 下記のケースに該当する場合は現場代理人の兼務を申請することができます ケースⅠ( 次の (1)~(4) をすべて満たす場合 ) (1) 兼務するすべてが福井市発注の工事であること (2) 兼務できる工事は 2 件以内であること ( 近接工事は合わせて 1

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

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13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

収用等の特例 1. 収用特例の利用方法 個人が収用や土地区画整理事業で公共事業に不動産を収用された場合は 以下の 2 つの課税の特例があります 法人の場合も ほぼ同様の特例が措置法 64 条と 65 条の 2 に用意されています 類型個人法人 1 収用等の代替資産取得の特例措置法 33 措置法 64

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

step.2 課税標準額を計算する ( 申告書 1) step.2-1 課税売上高の合計 ( 表イ 16 欄 ) に 100/108 を掛けます 課税売上高 ( 税込み ) = 1 課税標準額 表イ 17 欄を使用します step.2-2 step.2-1 の計算結果 ( 表イ 17

ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月

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様式 2 誓約書 平成 29 年月日 愛媛県知事中村時広様 住所商号又は名称代表者職氏名 下記の参加者の資格要件については 事実と相違ないことを誓約します 記 1 平成 29~31 年度愛媛県競争入札参加資格者一覧 に 登録されています 登録申請手続中ですなお 期日までに登録がなされなかった場合は

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入札公告 次のとおり一般競争入札に付します なお 本入札に係る落札及び契約締結は 当該業 務に係る平成 2 7 年度本予算が成立し 予算示達がな されることを条件とするものです 平成 2 7 年 2 月 5 日 分任支出負担行為担当官 関東地方整備局関東技術事務所長 山元 弘 1 調達内容 ( 1

電磁的方法による書面の交付及び 電磁的方法による交付に対する同意書 第 1 電磁的方法による書面の交付 1 契約締結前の電磁的交付ラッキーバンク インベストメント株式会社 ( 以下 当社 といいます ) は お客様が契約をご締結するにあたっては あらかじめ 下記事項を 書面によらず電磁的方法により交

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A4 経営事項審査の受審状況により確認方法が異なります なお 適用除外は 労働者の就業形態等によって適用除外とならない場合もあることから 元請負人は 年金事務所等に適用除外となる要件を確認した上で判断してください 経営事項審査を受審している場合 有効期間にある経営規模等評価結果通知書総合評定値通知書

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自主点検について 目的 企業を成長させるためには 企業の内部統制及び経理能力の水準を向上させることが重要な要素と考えられます また 経営者が 自主点検チェックシート を有効に活用することによって 税務リスクが軽減することを期待しています 自主点検の流れ 点検担当者 ( 経理責任者等 ) は チェック

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原則課税申告書本表 ( 原則計算方式 ) 税率が 3% 5% の取引がある場合 項目 金額 課税標準額 1 付表 1 の1[ 課税標準額 (D)] 消費税額 2 付表 1 の2[ 消費税額 (D)] 控除過大調整税額 3 付表 1 の3[ 控除過大調整税額 (D)] 控除税額控除対象仕入税額 4 付

1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

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ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

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Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

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き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

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2 消費税軽減税率の対象となる新聞 軽減税率の対象は全ての新聞ではなく 一定の要件を満たす新聞のみです ( 図 2) 新聞販売所は定期購読契約の新聞のほか 即売 週 1 回以下の発行などさまざまな形態の新聞を扱っています このため 区分けには慎重な対応が必要です 図 2 軽減税率が適用される新聞の譲

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目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

報酬給与額 Q&A Q1 通勤手当や在外手当は 報酬給与額に含まれるか A 通勤手当や国外勤務者の在勤手当 ( 在外手当 ) のうち所得税において非課税とされる額に相当する金額については 実費弁償的性格を有するものであることから 報酬給与額に含めない 所得税において非課税とされる額を超える部分に相当

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1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

Transcription:

JV 建設会計 Q&A 30 問 (2014.5.23~2014.9.2) 目次 消費税は資産の譲渡があった時期に課税される 工事進行基準に係る特例を受けることの出来る長期大規模工事とは 工事代金が確定しないまま工事が完了し引渡した場合 収益計上はどのように すればよいのか また その場合の消費税の課税時期はどうすればよいのか いわゆる談合金の消費税の取扱いは 下請業者等に足場 機械等を使用させた場合に受け取る収入の消費税の 取扱いは 何らかのトラブルに起因して受け取る損害金収入の消費税の取扱いは 下請業者 子会社等から経営指導料として収入した場合の消費税の取扱いは 下請業者に対する原材料等の有償支給の消費税の取扱いは 資産の譲渡等が国内で行われたかどうかの判定についての消費税の扱いは 使途不明金 についての消費税の取扱いは JV による消費税の納税義務者は JV 工事における消費税の会計処理は 1

JV 工事における取下金の分配についての消費税取扱いは JV 工事における出資金の請求での消費税取扱いは 立替金の請求は税込みでスポンサー会社に請求するが 消費税の対象外と して税抜きで請求する場合とは 各構成員が消費税を申告する際に 仕入税額控除を個別対応方式で計算する 場合に必要な計算要素は JV 工事の各構成員の納付税額は 契約金額が変更の場合の印紙税の取扱いは JV では工事現場で労務提供する労働者に給与等を支払うが その際 源泉徴収義務は生じるのか 公募型指名競争入札において 更正手続き開始の申し立てがなされた場合 開札前 ( 落札前 ) に更正手続き開始の申し立てがなされた場合 公募型指名競争入札において 更正手続き開始の申し立てがなされた場合 開札後に更正手続きの申し立てがなされた場合 JV の構成員の一部が開札前に破産した場合は JV の構成員の一部が開札後に破産した場合は 共同企業体の方式は 特定建設工事共同企業体 ( 特定 JV) とは 2

経常建設共同企業体 ( 経常 JV) 地域維持型建設共同企業体 ( 地域維持 JV) とは 共同企業体施工方式による分類は 共同企業体の法的性質は 公共工事において JV の成立時期は ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 消費税は資産の譲渡があった時期に課税される この消費税における建設業の請負による資産の譲渡等の時期は いつなのか その目的物の全部を完成して相手方に引渡した日 物の引渡しを 要しない請負契約にあっては その約した役務の全部を完了した日 とする 工事進行基準に係る特例を受けることの出来る長期大規模工事とは 工事期間 1 年以上かつ請負金額 10 億円以上の工事 工事代金が確定しないまま工事が完了し引渡した場合 収益計上はどのように すればよいのか また その場合の消費税の課税時期はどうすればよいのか 法人税は 引渡日の属する事業年度末日の現況により 金額を適正に見積り 3

引渡事業年度の収益として計上しなければならないとし この場合において その後確定した金額が見積額と異なるときは その差額はその確定した日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入するとしている 消費税基本通達も同様の趣旨の規定を置いている いわゆる談合金の消費税の取扱いは 社会通念上 不正取引から収入される不正利益であっても 所得金額を構成 することになるが 談合金については 資産の譲渡等の対価に該当しないも のと考えられるので 消費税は不課税である 下請業者等に足場 機械等を使用させた場合に受け取る収入の消費税の 取扱いは 資産の譲渡等に該当するので 消費税の課税対象である 何らかのトラブルに起因して受け取る損害金収入の消費税の取扱いは 資産の譲渡等の対価に該当しないので消費税は府課税である 損害賠償金のうち 心身または資産につき加えられた損害の発生にともない受け取るものは 資産の譲渡等の対価に該当しないが その実質が資産の譲渡等の対価に該当すると認められるものは課税対象となる 課税対象となるもの 1. 損害を受けた棚卸資産等が相手方に引渡され そのまま 又は軽微は修理を加えることにより 使用できる場合等における譲渡代金相当額 2. 無体財産権の侵害を受けたことにより受領する権利の使用料相当部分 4

3. 不動産の明け渡し遅延により受け取る賃借料相当部分 下請業者 子会社等から経営指導料として収入した場合の消費税の取扱いは 経営指導の対価であれば 役務提供の対価として消費税の課税対象である しかし 経営指導量の実態が下請業者 子会社等への出向社員の給与負担で あれば 不課税である 下請業者に対する原材料等の有償支給の消費税の取扱いは 原材料等の支給は対価を得て行う試算の譲渡に該当するので課税売上になる しかし 有償支給の場合であっても 下請に発注する側が その支給する現在料等を自己の資産として管理しているときは 資産の譲渡に該当しない 資産の譲渡等が国内で行われたかどうかの判定についての消費税の扱いは 1. 設計については 設計作業が国内で行なわれたか 国外で行われたかに関係なく 設計を行う者の事務所 事業所等の所在地が国内であれば国内取引に該当し課税されることになる それが非居住者に対するものであれば輸出免除の対象になる 2. 国外における建設工事のための調査 企画 立案 助言 監督または検査等については 建設工事に必要な資材の大部分が国外において調達される場合の工事については国外取引となるので免税となる 5

使途不明金 についての消費税の取扱いは 事業者が当該課税期間の課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿及び 請求書等を保存しない場合には その保存がない課税仕入れ等の税額 について仕入に係る消費税額の控除の規定は適用することができない JV による消費税の納税義務者は 資産の譲渡等または課税仕入を行った場合は 共同事業の各構成員が持分 割合に応じて資産の譲渡等又は課税仕入を行ったことになるので 出資割合 に応じた部分について各構成員が消費税の納税義務者になる JV 工事における消費税の会計処理は 会計方針は 税抜方式 とする 税込方式 を採用する構成員に対しては 必要資料の提供を行うものとする JV 工事における取下金の分配についての消費税取扱いは 発注者から請負代金の入金があったときは 当該金額につき構成員の持分に応じて分配する 課税売上にかかる消費税の仮受額も同時に配分する JV は 取下分配金 ( 税込み ) の総額を把握するため 工事の決算時まで取下分配金と仮受消費税を両建て経理しておくこととする JV が中間金を受領した場合 出資割合に応じた各構成員に分配されるが 工事が完成し引渡すまでは 預り金であるから消費税の課税関係は生じない 6

JV 工事における出資金の請求での消費税取扱いは 構成員に対する出資金の請求は消費税込みで行う 出資金は 消費税込の原価等の支出額に充当するからである しかし 各構成員がJV に対して支出する時点では 出資金は仮払金にすぎないので消費税の課税は生じない 立替金の請求は税込みでスポンサー会社に請求するが 消費税の対象外と して税抜きで請求する場合とは 次のような内部取引又は内部取引に準ずる取引 1. 仮設 機械損料の請求 2. 内部設計料の請求 3. 内部積算料の請求 4. 内部研究受託料の請求 5. 内部電算使用料の請求 6. 協定給与または実費給与の請求 各構成員が消費税を申告する際に 仕入税額控除を個別対応方式で計算する 場合に必要な計算要素は 1. 原価戻入 ( 原材料の有償支給等 ) にかかる課税売上 ( 免税売上を除く ) 及びこれにかかる消費税 2. 原価中の免税売上 3. 原価戻入にかかる非課税売上 4. 課税売上対応の課税仕入れ及びこれにかかる消費税 7

5. 免税売上対応の課税仕入及びこれにかかる消費税 ( 免税売上ににみに要する課税仕入 例えば輸出する商品の仕入は 全額控除できる ) 6. 非課税売上対応の課税仕入及びこれにかかる消費税 ( 非課税売上にのみ要する課税仕入 例えば 土地売却のために支払う不動産会社に支払う仲介手数料のようなものは 仕入税額控除ができない ) 7. 不課税売上 ( 海外工事 ) 対応の課税仕入及びこれにかかる消費税 8. 出来高払いによらない課税仕入れ及びこれにかかる消費税 JV 工事の各構成員の納付税額は 納付税額 = 課税売上 消費税率 - 課税仕入 消費税率課税売上 = 消費税抜請負代金の自社持分 + 原価戻入のうち課税売上額の自社持分課税仕入 = 原価支出額の自社持分 契約金額が変更の場合の印紙税の取扱いは 変更前の契約金額の文書が作成されていることが明らかであり かつ 変更の事実を証すべき文書により変更金額が記載されている場合には 変更金額 ( 変更前の金額と変更後の金額の差額 ) が増加の場合は変更金額が課税標準となる 変更金額が減少の場合は当該文書の記載金額がないものとし 契約金額の記載のない契約書に該当する JV では工事現場で労務提供する労働者に給与等を支払うが その際 源泉徴収義務は生じるのか 8

源泉徴収義務者は 居住者に対し国内において給与所得等を支払う者とされている 実務上は JV 自体が労働者を直接雇用することはない 下請業者が源泉徴収を行う JV の職員はその職員を派遣した会社が源泉徴収を行う jv が直接雇用する可能性のある事務職員についても 現実にはスポンサー会社等が臨時雇用契約を結ぶのがほとんどである この場合もスポンサー会社等が源泉徴収をする 公募型指名競争入札において 更正手続き開始の申し立てがなされた場合 開札前 ( 落札前 ) に更正手続き開始の申し立てがなされた場合 指名をしない 指名を取り消しその旨を当該 JV に通知する 公募型指名競争入札において 更正手続き開始の申し立てがなされた場合 開札後に更正手続きの申し立てがなされた場合 開札の時 ( 落札決定時 ) 以降は 契約書作成前であっても契約は原則として成立しています 当該経常建設共同企業体 地域維持型建設共同企業体において施工が可能であるものはできる限り施工させる 施工が可能であると判断された場合は契約書を作成し 不可能であると判断されるときは契約を解除し 再入札を実施する JV の構成員の一部が開札前に破産した場合は 破産した構成員は JV を脱退することになる 9

残損構成員についての取扱いは 破産した構成員に代わる構成員を補充し たうえで新たな JV を結成し 認定及び確認の再申請を行うことができる JV の構成員の一部が開札後に破産した場合は 開札の時以降 契約書作成前であっても契約は原則として成立しており 契約の相手方を変更することは認められない 残存構成員の施工能力を総合的に判断して契約の取扱いを決定すべきである 施工が不可能であると判断された場合は契約を解除することになる 共同企業体の方式は 1. 特定建設工事共同企業体 ( 特定 JV) 2. 経常建設共同企業体 ( 経常 JV) 3. 地域維持型建設共同企業体 ( 地域維持 JV) 特定建設工事共同企業体 ( 特定 JV) とは 大規模かつ技術何度の高い工事の施工に際して 技術力等を結集することに より工事の安定的施工を確保する場合等工事の規模 性格等に照らし 共同企 業体による施工が必要と認められた場合に工事ごとに結成される共同企業体 経常建設共同企業体 ( 経常 JV) 中小 中堅建設業者が継続的な協業関係を確保することにより その経営力 10

施工力を強化する目的で結成する共同企業体 単体企業と同様 発注機関の入札参加資格審査申請時に経常 JV として結成し 一定期間 有資格業者として登録される 地域維持型建設共同企業体 ( 地域維持 JV) とは 地域の維持管理に不可欠な事業につき 継続的な協業関係を確保することによりその実施体制の安定確保をはかる目的で結成する共同企業体をいう 発注機関の入札参加資格申請時または随時に地域維持管理 JVとして結成し 一定期間 有資格業者として登録される 共同企業体施工方式による分類は 共同施工方式 ( 甲型 ) と分担施工方式 ( 乙型 ) の 2 つがある 共同施工方式とは 一つの工事について 各構成員の分担を定めず 共同して 施工する方式 各構成員は 共同企業体として受注した工事に連帯して責任を 負う 分担施工方式とは 一つの工事について 各構成員の分担を定めて施工する 方式 各構成員は それぞれの分担工事に対して責任を持ち 最終的には 他 の構成員の分担した工事に対しても責任を持つ 共同企業体の法的性質は 民法は 法人は この法律その他の法律の規定によらなければ 成立 しない と規定し 法人格は 法律の規定によってのみ与えられるので 法 11

人ではない 2 人以上の構成員が 出資をなして共同企業体を営むことを約束しており一般に 組合であると解されている 民法上の組合員個人の負担する債務は 分割債務であるが 共同企業体の構成員が会社であれば 商人であるから 会社が共同企業体を結成して共同企業体の事業を行なう行為は 構成員である会社が自らの商行為により負担した債務であり 各自 連帯債務を負担することとなる 公共工事において JV の成立時期は 特定建設工事共同企業体は 発注機関が公示した特定の工事についてこれを請け負うことを目的として結成されるため その成立時期は 通常 広告日以後の日となる また 入札参加資格審査を受けるにあたって協定書を提出しなければならないので 入札参加資格申請を行った日までの日となる 12