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はじめに 我が国の肝がん死亡者数は,2005 年頃を最多とし, その後はゆっくりと減少しつつあります しかし, いまだに年間死亡者数は 3 万人を超えており, 依然として対策が極めて重要な病気です 原因としては,C 型肝炎,B 型肝炎, 非アルコール性脂肪肝炎 (NASH: ナッシュ ) やアルコー


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診療情報を利用した臨床研究について 虎の門病院肝臓内科では 以下の臨床研究を実施しております この研究は 通常の診療で得られた記録をまとめるものです この案内をお読みになり ご自身がこの研究の対象者にあたると思われる方の中で ご質問がある場合 またはこの研究に 自分の診療情報を使ってほしくない とお

都道府県単位での肝炎対策を推進するための計画を策定するなど 地域の実情に応じた肝炎対策を推進することが明記された さらに 近年の状況等を踏まえ 平成 28 年 6 月に基本指針の改正を行い 肝炎対策の全体的な施策目標を設定すること等が追記された 都は 肝炎をめぐる都内の状況や基本指針の改正を踏まえ

感染 発症 ALT 血清 IgG 抗体 糞便中 HAV 血液中 HAV 糞便中 IgA 抗体 血清 IgM 抗体 月 A 型肝炎ウイルス感染時の各指標の変動 B 型急性肝炎の経過 HBc 抗体陽性 14 7 HBV-DNA 陽性 HBs 抗原陽性 HBc 抗体

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1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

Transcription:

C 型肝炎に対する生体肝移植 京都大学医学部 移植外科

2001 年 35000 人が肝癌で死亡 80% が C 型肝炎肺癌 胃癌 大腸癌についで 4 位男性では 3 位 シェーリングプラウ株式会社ホームページより抜粋 http://www.c-kan.net

C 型肝炎の動向

C 型肝炎の患者数は? 1990 年以前の輸血 刺青 ドラッグのまわし打ちピアスの交換コカインの鼻吸入 血液製剤投与 同一注射針を用いた予防注射や医療行為 日本肝臓学会 ( 編 ) 慢性肝炎診療マニュアル,2001 200 万人

C 型ウイルス肝炎の自然経過 30% 自然治癒 急性肝炎 10 years 20 years 30 years 70% 70% 70% (1/3) 慢性肝炎肝硬変肝細胞癌 症状なし 身体所見特徴なし

C 型慢性肝炎の自然経過 線維化 stage と発癌 肝癌へ進展するリスク 感染 (F0) ( 急性肝炎 ) 1.2% 1.3% (F1) 慢性肝炎 3.4% (F2) 5.7% (F3) 7-8% (F4) 肝硬変 肝癌 時間 年 順天堂大学市田教授より拝借

HCV 感染者の転帰 劇症肝炎の頻度は低い Silent Killer として肝細胞癌へ進展する頻度が高い 急性肝炎 慢性肝炎 肝硬変 肝移植 肝癌 70% 10~ 30 年 5~10 年 外科的内科的治療 抗ウイルス治療で発癌抑止 非代償性肝硬変の頻度は低い

感染時の年齢と F4( 肝硬変 ) への進行率の関係 1.00 0.75 >50 歳 41 50 歳 31 40 歳 すなわち 高齢者のHCV 感染は 短期間に肝硬変 0.50 21 30 歳や肝細胞癌へ進行する 進行率0.25 0.00 <21 歳 0 10 20 30 40 感染期間 ( 年 ) Adapted from Poynard T et al. J Hepatol. 2001;34:730-739.

日米における HCV 感染者の推移とその要因 Ratio of effective number of infections 1 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0 明治維新 1868 Genotype 1b (Japan) Genotype 1a (US) 近代輸血 ABO 血液型 1909 駆虫剤 1922 ヒロポン太平洋戦争 1937-45 輸血 医療 1960-90 売血 1950-60 IVDU 1954-78 1880 1900 1920 1940 1960 1980 2000 HCV 抗体スクリーニング 1989 輸血医療 1970-90

C 型肝炎に対する生体肝移植

肝移植以後 C 型肝炎の動向 2% HCV - 99% 再感染 70-90 % 慢性肝炎 10-30 % 肝硬変 5 yrs 2-6 % 胆汁うっ滞性肝炎 30% 軽度肝障害 30 % 遅発性肝障害 42 % 非代償性肝硬変 1 yr

目的 生体肝移植後再発 C 型肝炎に対する治療の有効性を検討する

Child-Pugh 分類 1 点 2 点 3 点 脳症 0 1-2 3-4 腹水 なし 少量 中等量以上 利尿剤有効 利尿剤無効 ビリルビン <2 2-3 >3 胆汁欝滞疾患 <4 4-10 >10 アルブミン >3.5 2.8-3.5 <2.8 PT (INR) <1.7 1.7-2.3 >2.3 Class A: 1-6 点 Class B: 7-9 点 Class C: 10-15 点

症例 症例数 : 92 性別 ( 男性 / 女性 ) : 62 / 30 年齢 : 54 歳 ( 中央値 ) (range 33-69) 観察期間 ( 月 ) : 27.1 (range 1 63) 血液型適合性 : 61 Identical, 17 Compatible, 14 Incompatible Virus genotype : 61 1b, 12 non-1b, 26 not examined Viral load (KIU/ml) : Median 260 range <0.5-2400 移植時肝機能 n Child-Pugh (A/B/C) Total bilirubin (mg/dl) (mean±sd) 肝癌非肝癌 60 32 7/ 27 / 26 0 / 9 / 23 3.8 ± 4.0 7.3 ± 8.4 計 92 7 / 36 / 49 5.0 ± 6.1

肝移植後生存率 (%) 100 80 60 全症例中 HCV 症例と非 HCV 症例の比較 HCV (n = 92, 73.5%) non-hcv (adult, n = 302, 66.9%) 40 20 0 0 12 24 36 48 60 72 84 96 108 120 132 (months)

肝移植後生存率 (%) HCV 症例中 肝癌症例と非肝癌症例の比較 100 80 非肝癌症例 (n = 32, 81.1%) 60 肝癌症例 (n = 60, 68.2%) 40 20 0 0 12 24 36 48 60 72 (months)

肝移植後 C 型肝炎再発 ( 組織学的に確認されたもの ) (%) 100 80 HCV hepatitis recurrence 74.5% 60 40 20 0 Cirrhosis 3.8% Total Number = 92 Hepatitis C Recurrence = 45 Cirrhosis = 3 (mean follow-up periods: 27.8 months) 0 12 24 36 48 60 72 (month)

Recurrence Free Survival (%) 100 80 60 40 20 0 18.0% 0 12 24 36 48 60 72 (months)

再発診断時における繊維化の程度 Fibrosis stage 死亡 20 (21%) 28 (30%) 再発 45 (49%) F3 1 unknown 1 F2 F0 5 14 24 非再発 F1 (n = 92, mean follow-up periods: 27.8 months)

再発の危険因子 レシピ年齢レシピ性別 ( 女性 ) HCV genotype (1b) HCV-RNA ( 100 KIU/mL) 血液型適合ドナー年齢ドナー性別 ( 男性 ) ドナー ( 血縁 ) HLA mismatch ( 3) Relative Hazard (95% Limits) 1.062 (1.011-1.114) 1.870 (1.032-3.389) 2.055 (0.794-5.321) 1.762 (0.812-3.820) 0.848 (0.407-1.766) 1.007 (0.982-1.034) 2.137 (1.143-3.996) 1.313 (0.711-2.422) 1.494 (0.735-3.038) P value 0.0160 0.0389 0.1377 0.1516 0.6603 0.5771 0.0173 0.3840 0.2671 (proportional hazards model: simple variate)

移植後再発 HCV に対するプロトコール 対象 : 以下の条件を満たす肝移植後症例 #1. 肝機能異常 (ALT 上昇 ) #2. HCV-RNA 陽性 #3. 慢性肝炎を生検で確認方法 : interferon と ribavirin 12M IFNα2b 3-6MU 3/W ribavirin 400-800mg 6M

再発治療症例 症例数 28 性別 ( 男性 / 女性 ) 15 / 13 年齢 54 歳 (range 38-63) 肝移植適応 肝癌合併肝硬変 16 肝硬変 12 治療開始時期 ( 移植 - 治療 ) 8.9ヶ月 (range 1-40) 治療開始時繊維化 (F0/F1/F2/F3) 7/16/4/1 Virus genotype (1b/non-1b) 24/4 治療前 HCV-RNA > 100KIU/ml 28/28 (100%) > 850KIU/ml 21/28 (75%)

週 治療後 Virological Response 0 24 48 72 96 120 144 168 192 216 1b, >850 1b, >850 1b,120 2b, >850 1b,800 1b,>850 others,>850 1b,797 1b,21200 3a+3b,1160 1b,830 1b,630 1b,1060 1b,1420 1b,1940 2a,357 1b,1790 1b,1960 1b,>850 1b,953 1b,3210 1b,119 1b,912 1b,1470 1b,1100 1b,4130 1b,2880 1b,4020 SVR SVR SVR SVR Relapse, Re-treatment 治療終了 HCV-RNA (+) HCV-RNA (-) Relapse

Virological Response 再発治療 : n = 28 終了 n = 10 中断 n = 7 継続中 n = 11 効果継続 4 終了後再発 3 終了直後 HCV-RNA(-) 1 無効 2 HCV- RNA(-) 5 HCV- RNA(+) 6 Virological Response (negative HCV-RNA) 13/ 21 = 62% (genotype 1b: 9/ 17 = 53%) Sustained Virological Response (Per Protocol Set) 4/ 9 = 44% (genotype 1b: 2/ 6 = 33%)

副作用 慢性拒絶 2 難治性腹水 1 咳 1 全身倦怠感 1 好中球減少 (<500) 1 血小板減少 (<20000) 1 貧血 (Hb<8) 1

有効症例 HCV-RNA (KIU/mL) IFNα2b 3MU 3/W 2b ribavirin 400mg 100 >850 781 >850 >850 <0.5 (-) (-) (-) (-) (-) (-) ALT (IU/L) 250 2001/8/8 LDLT 2002/2/4 Bx (A2, F1) T-Bil (mg/dl) 6.0 200 5.0 150 100 ALT 4.0 3.0 2.0 50 T-Bil 1.0 0 2001 年 7 月 2002 年 1 月 2002 年 7 月 2003 年 1 月 0.0

まとめ 1. HCV3 年再発率は 74.5% であった. 2. HCV 再発危険因子はレシピエント年齢 女子レシピ 男性ドナーであった. 3. 28 症例が再発に対し抗ウイルス治療を受けた. 10 例終了 7 症例で副作用により治療が中断され 残る11 例は治療継続中である. 4. 終了 継続中の21 例のなかで, 抗ウイルス治療中にRNAが陰性となったものは13 例 (62%) であった. 5. 治療終了後 9 例中 4 例 (44%) でSVRが得られた.

結語 生体肝移植後再発 C 型肝炎に対する抗ウイルス 治療は約半数において有効であった

C 型肝硬変に肝移植をしても元気になれないのか?

Child-Pugh 分類 1 点 2 点 3 点 脳症 0 1-2 3-4 腹水 なし 少量 中等量以上 利尿剤有効 利尿剤無効 ビリルビン <2 2-3 >3 胆汁欝滞疾患 <4 4-10 >10 アルブミン >3.5 2.8-3.5 <2.8 PT (INR) <1.7 1.7-2.3 >2.3 Class A: 1-6 点 Class B: 7-9 点 Class C: 10-15 点

C 型肝硬変に対する生体肝移植後生存 65 名術前 Child 分類 0% 26% Child A Child B Child C 74%

C 型肝硬変に対する生体肝移植後 performance status 0 点 : 無症状で社会活動ができ制限を受けることなく 健常者と同様に振舞える 1 点 : 軽度の症状があり 肉体労働は制限を受けることがあるが 軽い家事 事務は可能 2 点 : 歩行や身の回りのことはできるが特に少し介助がいることがある 経労働はできないが日中の 50% は起居している 3 点 : 身の周りのことはできるがしばしば会場が要り 日中の 50% 以上は就寝している 4 点 : 身の回りのこともできず 常に介助がいり 終日就寝を必要としている

C 型肝硬変に対する生体肝移植後生存 65 名 肝炎再発なし 大多数が 23, 35% PS0 点か1 点 42, 65% 肝炎再発あり 9% 91% PS0 PS1 PS2 PS3 PS4 22% PS0 PS1 PS2 PS3 PS4 76%