<4D F736F F D EF193A195718F4790E690B FC92E8816A2E646F6378>

Similar documents
平成25年6月14日

原著論文

スライド 1

<4D F736F F F696E74202D2095B68CA38FD089EE E48FE392F18F6F2E B93C782DD8EE682E890EA97705D205B8CDD8AB B836

32 1 BRONJ BRONJ II BRONJ BRONJ 4 BP BRONJ 6 1 III BP BRONJ

上原記念生命科学財団研究報告集, 28 (2014)

データの取り扱いについて (原則)

骨粗しょう症連携手帳は骨粗鬆症財団が編纂し 骨粗しょう症患者さんに配布しています この手帳は骨粗しょう症の治療を受ける患者さんが携帯し 患者さんの検査結果や投薬状況などを記録して患者さん自身の治療意欲を高めるとともに 医療関係者が患者さんの情報を共有できるよう 公益財団法人骨粗鬆症財団が立案 制作し

ガイドライン2004

(別添様式1)

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

154 川崎医学会誌 表 2 海綿骨の比率 腰椎 60% 椎体 80 大腿骨頸部 25 Ward 三角 25 大転子 50 橈骨 遠位 1/3 部 5 1/ / 中手骨 2-3 全身骨 20 表 3 我々が所有した骨塩定量装置 測定部位 測定方法 機種 第 2 中手骨

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

第 66 回骨粗鬆財団教育ゼミナール講演 Ⅰ 糖尿病に合併する骨粗鬆症の特徴と対策について 島根大学医学部内科学講座内科学第一講師 金沢一平 はじめに糖尿病は加齢とともに増加する疾患であり 世界的に患者数は増加し続けている 超高齢化社会を迎えた我が国において 高齢者糖尿病患者へのアプローチの重要性は

ACR RA 治療ガイドラインの主な追加 変更点 1) 予後不良因子の有無が除外された 2) 疾患活動性が 3 分割から 2 分割へ変更された 3) 初期治療が DMARD 単独療法に統一された 4) 生物学的製剤として TNF Non-TNF が併記された 5) TOF が追加され

<4D F736F F D DC58F4994C5817A F938C91E F C A838A815B83588CB48D652E646F63>

-49<< 図 3 椎体 L2-4 と大腿骨近位部における骨粗鬆症の有病率 ( 推定 05 年 ) 2 椎体 大腿骨近位部 SOURCE Reproduced from Orimo H. et al. Japanese 11 guidelines fo

免疫学的検査 >> 5C. 血漿蛋白 >> 5C146. 検体採取 患者の検査前準備検体採取のタイミング記号添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料採取量測定材料ネ丸底プレイン ( 白 ) 尿 9 ml 検体ラベル ( 単項目オーダー時 ) ホンハ ンテスト 注 外 N60


副甲状腺ホルモン製剤 A-VD: 活性型ビタミン D 2 骨粗鬆症治療薬のイタリアの学会による中立的な見解 Safety profile of drugs used in the treatment of osteoporosis: a systematical review of the lite

<目次>

95_財団ニュース.indd

Ⅰ 目的わが国は世界一の超高齢社会を構成しており 筋骨格系の健康を保つことが要介護 要支援を予防するうえで重要となってきている 約 1200 万人といわれる骨粗鬆症は高齢者の疾患であり 1) 骨折は寝たきりにつながる原因疾患であり 骨折患者の介護費 医療費などは年々増加の一途であるばかりでなく 生命

Microsoft PowerPoint - 疾患と治療1224資料.pptx

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品


299 P1NP 骨芽細胞 プロコラーゲン分解 Ⅰ 型コラーゲン TRACP-5b BAP OC ucoc OC 類骨 細胞活性化による分泌 1 増殖期 P1NP 2マトリックス形成 成熟期 3 石灰化期 OC 破骨細胞 肝臓 腎臓代謝 尿中 NTX CTX 血中 NTX コラーゲン断片 CTX α

16 9 Paula TFC BMI PSL hydroxysteroid dehydrogenase (11 -HSD) modulator ( prereceptor mod

研究報告書レイアウト例(当該年度が最終年度ではない研究班の場合)

心房細動1章[ ].indd

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 の相対生存率は 1998 年以降やや向上した 日本で

スライド 1

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

Hormone Replacement Therapy HRT H E P 2 Bioavailable E 2, pmol/l (Rochester, Minnesota) The dashed line indicates

Microsoft PowerPoint - ACOG TB PDF3

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1

要望番号 ;Ⅱ-24 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 8 位 ( 全 33 要望中

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

小児整形外科

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

Microsoft Word 診断基準確定版

スライド 1

インプラント周囲炎を惹起してから 1 ヶ月毎に 4 ヶ月間 放射線学的周囲骨レベル probing depth clinical attachment level modified gingival index を測定した 実験 2: インプラント周囲炎の進行状況の評価結紮線によってインプラント周囲

Microsoft Word - ③中牟田誠先生.docx

次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬剤師にその旨を告げてください 低カルシウム血症の人または低カルシウム血症をおこす可能性のある人 腎臓に重い障害がある人 肺に転移がある骨巨細胞腫の人 この薬には骨粗鬆症の薬であるプラリア皮下注 60mg シリンジと同じ成分のデノスマブが含

度と骨質を改善する効果により骨折を抑制する効果が示されています. エルデカルシトールの特徴として前腕骨 ( ひじから手首の部分の骨 ) の骨折抑制効果が大変高いことが報告されているので, ラロキシフェンと同様に尺骨短縮手術時のボルト固定の改善効果や手術後の骨折の発生リスクを低下することが期待されます

研究成果報告書

学位論文の全文の要約 Discrepancy between Clinical and Radiologic Responses to Tocilizumab Treatment in Patients with Systemic-Onset Juvenile Idiopathic Arthriti

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

Microsoft Word - cjs63B9_ docx

研究成果報告書

Microsoft PowerPoint - VCAD定例会_tawara_100901_提出用.ppt [互換モード]

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial

現況解析2 [081027].indd

<474C F31312E DFC82E88A7789EF E706466>

平成24年7月x日

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

フォームドコンセントは書面でとった 本調査研究計画は新潟大学医学部倫理委員会の承諾を得た 2.2 対象者 50~74 歳の女性 450 人を対象とし 新潟県内在住の栄養士 食生活改善推進委員 JA 女性部より 本研究の趣旨を十分理解したうえで対象者となることに協力する者を募った 除外基準はカルシウム

リウマチ対策(H17~)の評価 と現在の問題点

BA_kanen_QA_zenpan_kani_univers.indd

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

PowerPoint プレゼンテーション

骨粗鬆症 (Seminar) The Lancet, Jan.26,2019 Osteoporosis 西伊豆健育会病院西伊豆早朝カンファランス平成 31 年 4 月 30 日仲田和正 著者 Juliet E Compston Department of Medicine, Cambridge Bi

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

1 薬事委員会報告

<4D F736F F D F4390B38CE3816A90528DB88C8B89CA2E646F63>

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

関節リウマチ ( RA) 治療薬の効果評価法と応答性の個人差に関する 遺伝要因の検討 Studies on Scoring Methods of Drug E fficac y and G enetic Factors Associat ed with Inter-p atient Variab i

日本内科学会雑誌第98巻第12号

Untitled

DRAFT#9 2011

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

H26_大和証券_研究業績_C本文_p indd

第55回_DIC435.qxd

Wnt3 positively and negatively regu Title differentiation of human periodonta Author(s) 吉澤, 佑世 Journal, (): - URL Rig

研究成果報告書

<4D F736F F D208A7788CA90528DB895F18D908F912097E996D893DE8C8E2E646F63>

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日

Microsoft PowerPoint - 免疫リウマチ HP 図 提出用21.3..ppt

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

研究成果報告書

untitled

Ⅲ 章推奨 4 便秘 下剤は, がん患者の便秘を改善させるか? 関連する臨床疑問 9 1 浸透圧性下剤 ( 酸化マグネシウム, ラクツロース ) は, がん患者の便秘を改善させるか? 9 2 大腸刺激性下剤 ( センナ, ピコスルファート ) は, がん患者の便秘を改善させるか? 9 3 ルビプロス

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

IORRA32_P6_CS6.indd

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

脊椎圧迫骨折後の二次予防

生物学的製剤 6 剤の実際の寛解中止率と骨軟骨破壊抑制効果 相生会杉岡記念病院長嶺隆二 2013 年第 14 回博多リウマチセミナー 2013 年 1 月現在 RA に対して生物学的製剤は 6 剤が使用可能である それぞれの薬剤の臨床成績や関節破壊抑制効果は報告されているものの これらの 6 剤を比

Microsoft Word _前立腺がん統計解析資料.docx

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

東邦大学学術リポジトリ タイトル別タイトル作成者 ( 著者 ) 公開者 Epstein Barr virus infection and var 1 in synovial tissues of rheumatoid 関節リウマチ滑膜組織における Epstein Barr ウイルス感染症と Epst

( 続紙 1 ) 京都大学 博士 ( 薬学 ) 氏名 大西正俊 論文題目 出血性脳障害におけるミクログリアおよびMAPキナーゼ経路の役割に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 脳内出血は 高血圧などの原因により脳血管が破綻し 脳実質へ出血した病態をいう 漏出する血液中の種々の因子の中でも 血液凝固に関

検査項目情報 トータルHCG-β ( インタクトHCG+ フリー HCG-βサブユニット ) ( 緊急検査室 ) chorionic gonadotropin 連絡先 : 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10)

1)表紙14年v0

Treatment for Rheumatoid Arthritis in Elderly Patients to be Provided by Orthopedic Surgeons Satoshi ITO Division of Clinical Immunology, Advanced Bio

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc

Transcription:

RA の骨粗鬆症と対策 首藤敏秀千代田病院リウマチ科 整形外科 (2012 年 第 13 回博多リウマチセミナー ) 1. はじめに RA の骨粗鬆症に関連する周辺の変化として 近年の MTX や生物学的製剤などによる RA そのものに対する治療の進歩が挙げられる また 原発性骨粗鬆症に関しても病態の理解が深まり 骨粗鬆症とその関連骨折による ADL, QOL 障害や 骨折のみならず骨粗鬆症の存在そのものが生命予後に関わる疾患であることなどが 広く認識されてきた また骨質の概念がより浸透し 糖尿病 慢性腎臓病などの生活習慣病をはじめ多くの疾患でその重要性が報告されてきている 骨粗鬆症治療薬も大きく進化してきており これまでの薬にはなかった骨形成促進作用を有する PTH 製剤も登場した ビスフォスフォネートは週一回投与製剤や月一回投与製剤が開発された 一方で ビスフォスフォネート投与例における顎骨壊死や非定型骨折例の存在も報告され 注意が喚起されている また骨粗鬆症に関する近年のエビデンスの蓄積 病態理解の進歩を反映させるべく 2011 年には 骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン 2011 年版 が改訂され 1) WHO の骨折リスク評価ツール (FRAX; Fracture Risk Assesment Tool) 1) を含めた原発性骨粗鬆症の薬物治療開始基準が発表された しかしその中で RA やステロイド性骨粗鬆症などの続発性骨粗鬆症に対しては FRAX を用いないことが明記された 本稿では RA と骨粗鬆症に関連する最近の知見を中心に概説し 現在における RA の骨粗鬆症対策について考えてみたい 2) 3. RA の骨粗鬆症の分類 病態 1) 部位による分類 a) 傍関節性骨粗鬆症 レントゲン上関節周囲に認められる局所の骨萎縮性変化 炎症が関与していることが推測 不動や閉経も関与 TNF 阻害薬は関節破壊のみならず傍関節性骨粗鬆症も軽減することが報告 b) 全身性骨粗鬆症 原因として 炎症 閉経 不動 ステロイド薬投与 二次性副甲状腺機能亢進などの各種ホルモン異常など RA における頻度は 同年齢の対照に比し約 2 倍 骨折リスクは閉経 mhaq ステロイド使用により増加し 抗 TNF 製剤により減少 米国のコホート研究で 50 歳未満の女性 RAは対照の一般住民に比し有意に骨折が多い (2011, ACR) 1

3) 2) 原因や病態による分類 a) 炎症による骨粗鬆症 炎症性サイトカインである TNF, IL-1, IL-6 などの発現が亢進 骨芽細胞における RANKL の発現を促進 活性化 T 細胞や滑膜線維芽細胞表面にも RANKL が発現し 破骨細胞を分化 活性化させる 抗 TNF 製剤は 骨吸収マーカーを減少 関節破壊を抑制 傍関節性骨粗鬆症をも抑制するが腰椎や大腿骨近位部のなどの骨密度を増加させる報告は多くない また TNFαトランスジェニックマウスでは骨びらんを生じるが骨粗鬆症化は来さない TNFαの発現増加のみでは全身性骨粗鬆症が起きない可能性 抗 RANKL 抗体 (denosumab) は RA の疾患活動性を改善しないが 関節破壊 腰椎と大腿骨近位部 さらに傍関節領域の骨密度を改善 RANKL の発現亢進が 炎症による骨粗鬆症に関わっている可能性 2,3) b) ステロイド性骨粗鬆症 ステロイド剤は骨芽細胞のアポトーシスを増強して骨形成を阻害 骨細胞のアポトーシスを介して骨微細構造の劣化を招く 腸管からのカルシウム吸収 腎尿細管からのカルシウム再吸収や下垂体ホルモン産生を低下させ 二次性副甲状腺機能亢進症を来す 海面骨および皮質骨の骨量を減少させ骨質を低下させる 骨密度が低下していなくても骨強度が低下 英国の大規模な検討では 2

(a) ステロイドの一日投与量に応じて骨折リスクは増加 (b) 2.5mg/ 日未満の使用でも椎体骨折のリスクは 1.55 倍 (c) 服用量に関する安全域はない (d) 骨折リスクは 20mg/ 日を超すと急激にリスクは増加 (e) ステロイド投与量が20mg/ 日以上では 骨密度が YAM 値の100% でも脆弱性骨折を生じる (f) ステロイド投与開始後早期に急速に進行 (g) 開始後わずか3 6ヶ月で新規椎体骨折のリスクが最大になる 4) c) 不動による骨粗鬆症 免荷 ( 非荷重 ) や関節の固定 拘縮などによる骨形成の低下 荷重により骨形成シグナルである Wnt/β-catenin 経路 (canonical Wnt 経路 ) が活性化され骨芽細胞分化が促進 骨形成シグナルを抑制する骨形成阻害因子 sclerostin( スクレロスチン ) が 非荷重により発現が亢進し骨形成が低下する 逆に荷重によりスクレロスチンの発現が減少し骨形成が増加する 1) d) 閉経後骨粗鬆症 エストロゲンは破骨細胞の分化 活性化を抑制するホルモン 閉経によるエストロゲンの欠乏は破骨細胞の分化 活性化を誘導 エストロゲン欠乏は sclerostin( スクレロスチン ) を誘導し 骨形成が低下 6. 骨粗鬆症薬の推奨グレード一覧 ( 骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン 2011 年版 より ) 1) エビデンスを重視して作成された Grade 分類 (A: プラセボ対照の大規模無作為化比較試験により効果が明らかな場合およびメタ解析で効果が確認されている場合 B: 大規模無作為化比較試験の post hoc サブグループ解析により効果が示されている場合 C: 各種臨床試験において検討されていない場合と検討したが有意差がない場合 ) 3

7. 主な骨粗鬆症治療薬に関する補足説明 1) 1) ビスフォスフォネート製剤 4

4 種類のビスフォスフォネート製剤 ( エチドロネート アレンドロネート リセドロネート ミノドロン酸 ) はいずれも腰椎および大腿骨近位部骨密度を有意に増加させ 椎体骨折発生を 36~59% 有意に抑制する 5) 大腿骨近位部骨折抑制効果は アレンドロネート リセドロネートで証明 ミノドロン酸は大腿骨近位部骨折をアウトカムとした臨床試験が未実施 ステロイド性骨粗鬆症に関する RCT では 1~2 年の観察でビスフォスフォネートが 40~90% 6) の椎体骨折を抑制 2) ビタミン D3 製剤アルファカルシドールおよびカルシトリオール 腰椎での骨密度上昇効果はあるが軽微 腰椎椎体骨折の抑制効果は明らかではない 大腿骨頚部の骨密度上昇効果は明らかではない 大腿骨近位部骨折の抑制効果の報告なし 非椎体骨折全体ではリスク低下が認められる これには転倒防止効果などの関与が推測されている アルファカルシドールはアレンドロネートと併用すると長管骨骨折を有意に減少させたとの A-TOP 研究会の報告 7) エルデカルシトール 新規の活性型ビタミン D3 製剤 血清ビタミン D 結合蛋白に対してカルシトリオールの 4.2 倍の結合能あり そのため血清濃度が長期間維持し効果大 腰椎および大腿骨近位部骨密度はアルファカルシドールに比べ有意な上昇 椎体骨折および非椎体骨折 ( 大腿骨近位部 上腕骨近位部 前腕骨 ) はアルファカルシドールに比べ 48% の有意な抑制 大腿骨近位部骨折の抑制の報告はない 3) SERM ラロキシフェン 選択的エストロゲン受容体モジュレーター (SERM) に属する初めての骨粗鬆症薬 腰椎の骨密度を増加させ 椎体骨折を抑制 非椎体骨折を抑制するとの報告もある 大腿骨近位部骨折を抑制するとの報告はない 5

バセドキシフェン 腰椎および大腿骨近位部における骨密度増加 椎体骨折を抑制する 骨折リスクの高いサブグループでの追加解析において非椎体骨折を抑制 大腿骨近位部骨折を抑制するとの報告はない 4) PTH 製剤 ( テリパラチド ) 骨密度低下の著しい症例や骨折リスクの高い症例や既に骨折を来し再骨折のリスクの高い症例などが適応 いわゆる第一選択薬ではない 最長 24ヶ月間投与できる 一旦増加した骨量は PTH 製剤投与終了後にビスフォスフォネート製剤などの骨吸収抑制剤で維持する必要がある 本邦では 連日投与製剤 ( フォルテオ ) と週 1 回投与製剤 ( テリボン )( いずれも皮下投与 ) が保険承認 腰椎および大腿骨近位部での骨密度上昇効果 椎体骨折および非椎体骨折を抑制 大腿骨近部骨折を抑制するとの証明は得られていないが 試験のサンプルサイズが小さかったためと解釈されている ステロイド性骨粗鬆症に対するテリパラチドに関して アレンドロネートとテリパラチドにおける直接比較試験において テリパラチドによる有意な骨量増加 (36 ヶ月で アレンドロネート群 :5.3% 増加 vs テリパラチド群 :11% 増加 ) と新規 8) 椎体骨折発生率を抑制 本邦におけるテリパラチドの適応は 骨折の危険性の高い骨粗鬆症 添付文書の使用上の注意 : 低骨密度 既存骨折 加齢 大腿骨頚部骨折の家族歴等の骨折の危険因子を有する患者を対象とすること 骨折の危険性が高いと判断されるステロイド性骨粗鬆症や RA の骨粗鬆症に用いることは問題ないと思われる 2010 年 米国リウマチ学会のステロイド性骨粗鬆症に関する改訂版リコメンデーションでは テリパラチドは 閉経後女性および 50 歳以上の男性の高リスク例に対して推奨度 B 閉経前の妊娠可能な女性に対しては推奨度 C 6

5) その他の製剤ゾレドロン酸 強力な骨吸収阻害作用を有するビスフォスフォネート注射製剤 国内でも悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症治療薬としては既に使用 閉経後骨粗鬆症に対しゾレドロン酸を年 1 回ずつ投与することにより,3 年間に渡り椎体骨折, 大腿骨頸部骨折, その他の骨折のリスクが有意に低下 ステロイド性骨粗鬆症に対し ゾレドロン酸の年 1 回静脈投与とリセドロネート5 mg の1 年間連日内服投与を比較した非劣性試験で 腰椎および大腿骨頚部における骨密度増加効果 MTX 投与中の RA 患者においてゾレドロン酸投与による骨びらん進行遅延傾向が示されたが有意差はなし 抗 RANKL 抗体 ( デノスマブ ) 破骨細胞の分化に必須の因子である RANKL に対する抗体製剤 閉経後骨粗鬆症患者に一度の皮下投与で数ヶ月間骨代謝回転を低下 半年に1 度の投与で骨密度がアレンドロネートと同程度に増加 RA の疾患活動性には無効であるが関節破壊 腰椎 大腿骨近位部および傍関節領域の骨密度を上昇させ 骨びらん進行を抑制 本邦では未承認 9. 骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン 2011 年版 における原発性骨粗鬆症に対する薬物治療開始基準原発性骨粗鬆症の薬物治療開始基準が昨年発表された その中で RA やステロイド性骨粗鬆症などの続発性骨粗鬆症に対しては WHO の骨折リスク評価ツール (FRAX; Fracture Risk Assesment Tool) 101) を用いないことが明記されている 7

* 閉経以降あるいは 50 歳以降の男性に軽微な外力で生じた前腕骨遠位端骨折上腕骨近位部骨折骨盤骨折 下腿骨折 または肋骨骨折 **75 歳未満の原発性骨粗鬆症に適応 糖質コルチコイド 関節リウマチ 続発性骨粗鬆症にあてはまるものは適用されない 8. ビスフォスフォネート関連顎骨壊死に対するポジションペーパー 9) ビスフォスフォネート製剤を投与されているがん患者や骨粗鬆症患者が抜歯などの侵襲的歯科治療を受けた後に顎骨壊死 (Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaw, BRONJ) が発生 ビスフォスフォネート製剤と BRONJ の関連性を示唆する報告が相次いだ 10) 関連する5 学会 ( 日本骨粗鬆症学会 日本骨代謝学会 日本歯周病学会 日本歯科放射線学会および日本口腔外科学会 ) のメンバーで構成される ビスフォスフォネート関連顎骨壊死検討委員会 がポジションペーパーを作成 経口ビスフォスフォネート服用者における発生頻度は 推計では 0.85 人 /10 万人 年である 日本口腔外科学会全国調査では約 0.01~0.02% 方針として 骨粗鬆症治療のために経口ビスフォスフォネート薬を服用中の患者に侵襲的な歯科治療が必要となった際には 服用期間と顎骨壊死の危険因子 さらに骨折のリスクを考慮して休薬の要否を決定 服用期間が3 年未満で危険因子がない場合には原則として休薬せずに継続 一方 服用期間が3 年以上の場合や 3 年未満でも危険因子がある場合には 休薬による骨折リスクの上昇 侵襲的歯科治療の必要性 休薬せずに侵襲的歯科治療を行った場合の BRONJ 発症のリスクについて医師と歯科医とが事前に話し合って方針を決める ビスフォスフォネート製剤の中断の際に起こりうる骨折のリスクが非常に高ければ ( 直近の骨 8

折 高度の低骨密度 転倒リスク大など ) 休薬しなくてもよいと解釈される 休薬の期間は決まっていないが 3ヶ月間が推奨 また 歯周手術後の高度の歯周炎により生じた顎骨の欠損がテリパラチドの連日注射で改善したとの報告がある 11) 補足 : 非定型骨折 ( 大腿骨転子下 骨幹部骨折 ) について ビスフォスフォネート長期投与例における大腿骨転子下および骨幹部骨折の発生の報告 ( 非定型骨折, atypical fracture) 発生率が低いため 実際に問題となることは少ない 12) 長期服用例で鼡径部痛や大腿近位部の鈍痛やうづく痛みといった前駆症状が出現した場合は本骨折を念頭に精査を進める必要 両側性に起こることがあり 骨折治癒が遅延するとされる 4. 続発性骨粗鬆症について 遺伝的素因 生活習慣 閉経および加齢以外に 骨粗鬆症を惹起する特定の原因が認められる場合をいう 多くの疾患 薬剤 さらには栄養障害などがある RA やステロイドによる骨粗鬆症も 続発性骨粗鬆症 そのほかに 甲状腺機能亢進症 胃切除後 吸収不良症候群 高痙攣薬 ワーファリン投与 糖尿病 アルコール多飲 慢性腎臓病 (CKD) 肺疾患(COPD など ) がある 特に糖尿病では 高血糖や酸化ストレスの亢進により骨組織に終末糖化産物 (advanced glycation end products; AGEs) 架橋が増加し 骨質を劣化させることが示されている 13) これらが存在する場合は より骨折リスクが高まる可能性を考慮すべきか 5. RA に伴う骨粗鬆症の治療効果に関する報告 RA の骨粗鬆症に対する骨折防止効果をみた大規模な報告は未だない ステロイド投与例を含む RA 患者を対象とした RCT 14) 36ヶ月間観察した国内の報告 ビスフォスフォネート群 306 例 対照群として活性型ビタミン D3 製剤単独投与群 94 例 ビスフォスフォネート製剤投与群では 活性型ビタミン D3 製剤単独投与群に比し 新規椎体骨折が 90% 近くまで抑制 内訳は アレンドロネート :89% リセドロネート:88% エチドロネート(400mg): 56% エチドロネート(200mg):48% の新規椎体骨折抑制 9

RA 患者の骨密度に対する影響を見た報告 インフリキシマブ+MTX 群 (10 例 ) とプラセボ+MTX 群 (10 例 ) を 1 年間観察した RCT 15) インフリキシマブ群が 大腿骨頚部で-0.35% とプラセボ群の-3.43% に比し有意な骨密度減少の抑制効果 Total hip でも-0.23% とプラセボ群の-2.62% に比し有意な骨密度減少の抑制 腰椎では-0.75% とプラセボの-1.77% と比べ有意差なし 閉経後女性 RA を対象としたホルモン補充療法の RCT ホルモン補充療法群で有意に骨密度が増加 16) RA 患者の骨代謝マーカーに対する影響をみた RCT ホルモン補充療法で血清 CTX と PIPC が対照群に比し有意に低下した報告 ( 海外 閉経後女性 2 年観察 ) 17) や エチドロネートで尿中 DPD が対照群に比し有意に低下した報告 ( 国内 3 年観察 ) 18) 同じくエチドロネートで血清 PINP が有意に低下した報告 ( 海外 2 年観察 ) 19) などがある 抗 TNF 製剤 抗 IL-6 製剤をはじめとした生物学的製剤は RA 患者の骨吸収マーカーを低下させ 骨形成マーカーを増加させるという報告が多い CT 有限要素法による椎体の圧縮強度をみた報告 (RCT 平均 12.2 ヶ月 ) アレンドロネートが対照群に比し有意に低下を防止 20) 10. 今後の RA の骨粗鬆症対策についての私案 RA に伴う骨粗鬆症の診断 治療開始基準について ステロイド投与例を除き原発性骨粗鬆症の診断基準が用いられてきた 21, 22) しかし RA の骨粗鬆症のみを対象にしたエビデンスレベルの高い臨床研究が少ない RA の骨粗鬆症に対する治療開始基準はいまだ明確なものはない 原発性骨粗鬆症の薬物治療開始基準 (2011 年 ) を参考にするのも一つの方法か しかし FRAX の部分に関しては RA やステロイド投与例に対しては適用しないと判断された 骨折リスクの評価に際して 一般に既存骨折の有無の判定や骨密度測定は重要 これまで RA における骨粗鬆症の管理と治療は不十分なことが多かった RA における骨折は原発性骨粗鬆症とは異なり 椎体や大腿骨近位に限定されず骨盤 10

や骨幹部など全身いたるところに生じている 23) 従って胸部や骨盤のレントゲンでも脆弱性骨折がないか注意してみる 24) RA では腰椎に比べ大腿骨頚部や近位部で骨密度低下が顕著 大腿骨頚部や近位部で骨密度の判定をすることが望ましい RA の骨粗鬆症に対する治療 対策の基本事項 まず疾患活動性のコントロール T2T の原則に従い出来るだけ早期の寛解を目指す 抗 TNF 製剤や抗 IL-6 製剤は 骨代謝マーカーの改善をするが 骨折抑制効果があるか否かは明らかにはされていない 骨密度は改善しないかあるいは維持するに留まる 骨質の評価は?( ペントシジン ホモシステインなど ) 経口ステロイド剤を併用する場合 ステロイド性骨粗鬆症のガイドライン ( 本邦 2004 年度 ) 25) を参照 胸椎および腰椎の 2 方向レントゲンを撮影 椎体骨折があればビスフォスフォネート製剤などを併用 PSL1 日 5mg 以上の投与をする場合で3ヶ月以上の投与が予想される場合もビスフォスフォネート製剤などを併用 1 日 5mg 未満でも既存骨折があるか骨密度が YAM の80% 未満であれば薬物療法の適 11

応 海外ではステロイド性骨粗鬆症に対する PTH 製剤やゾレドロン酸のエビデンスも蓄積 米国リウマチ学会はこれらの新規薬剤を含めた新たなガイドラインを 2010 年に発 表 26) 骨代謝マーカーの利用と治療効果の確認 1) 治療開始前に骨代謝マーカー ( 特に骨吸収マーカー ) を測定 治療後 6ヶ月以内に再検し最小有意変化を超える低下がみられていることを確認 治療後に骨密度が減少していないことを確認していくことも重要 治療中に脆弱性骨折を来した場合には治療の再検討を要する 骨折リスクの高い症例に対し 骨密度低下の著しい症例や既に骨折を来し再骨折のリスクの高い症例などには PTH 製剤を考慮 PTH 製剤投与終了後にビスフォスフォネート製剤などの骨吸収抑制剤で維持する必要あり 続発性骨粗鬆症の併存にも注意個々の症例において RA ステロイド以外の続発性骨粗鬆症( ワーファリンなどによる薬剤性 糖尿病 高脂血症 慢性腎臓病などの生活習慣病関連の骨粗鬆症など ) の関与の可能性がないか注意深く評価 参考文献 1) 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2011 年版, 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会 ( 編 ), ライフサイエンス出版, 2011 2) 宗圓聰, 関節リウマチにおける骨脆弱性の問題点とその対策, 日本整形外科学会雑誌 2011, 85: 337-341 3) 田中良哉, 関節リウマチと骨粗鬆症, 総合臨床, 2010, 59, 558-563 4) 酒井昭典, 目貫邦隆, 森俊陽, 中村利孝, 運動と骨, THE BONE, 2010, 24, 131-136 5) Matsumoto T, Hagino H, Shiraki M et al. Effect of daily oral minodronate on vertebral fractures in Japanese postmenopausal women with established osteoporosis: a randomized placebo-controlled double-blind study. Osteoporos Int. 2009;20(8):1429-37. 6) Adachi JD, Saag KG, Delmas PD et al, Two-year effects of alendronate on bone mineral density and vertebral fracture in patients receiving glucocorticoids: a randomized, double-blind, placebo-controlled extension trial. Arthritis Rheum. 2001;44(1):202-11 12

7) Orimo H, Nakamura T, Fukunaga M, et al, A-TOP (Adequate Treatment of Osteoporosis) research group. Effects of alendronate plus alfacalcidol in osteoporosis patients with a high risk of fracture: the Japanese Osteoporosis Intervention Trial (JOINT) - 02. Curr Med Res Opin. 2011;27(6):1273-84. 8) Saag KG, Zanchetta JR, Devogelaer JP,et al Effects of teriparatide versus alendronate for treating glucocorticoid-induced osteoporosis: thirty-six-month results of a randomized,double-blind, controlled trial. Arthritis Rheum. 2009 ;60(11):3346-55 9) Yoneda T, Hagino H, Sugimoto T, et al. Bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaw: position paper from the Allied Task Force Committee of Japanese Society for Bone and Mineral Research, Japan Osteoporosis Society, Japanese Society of Periodontology, Japanese Society for Oral and Maxillofacial Radiology, and Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons. J Bone Miner Metab. 2010;28(4):365-83 10) 生野英祐 ビスフォスフォネート製剤と顎骨壊死について 第 10 回博多リウマチセミナー抄録集 2009 11) Cheung A, Seeman E. Teriparatide therapy for alendronate-associated osteonecrosis of the jaw. N Engl J Med. 2010 16;363(25):2473-4 12) Schilcher J, Michaëlsson K, Aspenberg P. Bisphosphonate use and atypical fractures of the femoral shaft. N Engl J Med. 2011 5;364(18):1728-37 13) Saito M, Fujii K, Mori Y, et al Role of collagen enzymatic and glycation induced cross-links as a determinant of bone quality in spontaneously diabetic WBN/Kob rats. Osteoporos Int. 2006;17(10):1514-23 14) 中山久徳, 関節リウマチ患者における薬物療法の効果 ( 薬剤介入前向き試験 36 ヶ月成績 ). Osteoporosis Japan 15: 13-8, 2007 15) Haugeberg G, Conaghan PG, Quinn M, Emery P. Bone loss in patients with active early rheumatoid arthritis: infliximab and methotrexate compared with methotrexate treatment alone. Explorative analysis from a 12-month randomised, double-blind, placebo-controlled study. Ann Rheum Dis. 2009;68(12):1898-901. 16) D'Elia HF, Larsen A, Mattsson LA, et al. Influence of hormone replacement therapy on disease progression and bone mineral density in rheumatoid arthritis. J Rheumatol. 2003 ;30(7):1456-63. 17) Forsblad, d'elia H, Christgau S, Mattsson LA, et al:hormone replacement therapy, calcium and vitamin D3 versus calcium and vitamin D3 alone decreases markers of cartilage and bone metabolism in rheumatoid arthritis:a randomized controlled trial[isrctn46523456].arthritis Res Ther 6(5):R457-468, 2004. 18) Hasegawa J, Nagashima M, Yamamoto M,et al. Bone resorption and inflammatory inhibition efficacy of intermittent cyclical etidronate therapy in rheumatoid arthritis. J Rheumatol. 2003;30(3):474-9. 19) Valleala H, Laasonen L, Koivula MK,et al. Two year randomized controlled trial of etidronate in rheumatoid arthritis:changes in serum aminoterminal telopeptides correlate with radiographicprogression of disease. J Rheumatol. 2003;30:468-73. 20) Mawatari T, Miura H, Hamai S et al, Vertebral strength changes in 13

rheumatoid arthritis patients treated with alendronate, as assessed by finite element analysis of clinical computed tomography scans: a prospective randomized clinical trial. Arthritis Rheum. 2008;58(11):3340-9 21) 宗圓聰, 神谷正人, 菊池啓, 野中藤吾, 上野貢生, 福岡宏, 浜西千秋, RA における全身性骨粗鬆症の診断基準に関する検討, 臨床リウマチ 13: 190-195, 2001 22) 折茂肇, 林泰史, 福永仁夫ほか, 原発性骨粗鬆症の診断基準 (2000 年度改訂版 ). 日骨代謝誌 2001; 18: 76-82 23) Michel BA, Bloch DA, Wolfe F, Fries JF. Fractures in rheumatoid arthritis: an evaluation of associated risk factors. J Rheumatol. 1993 Oct;20(10):1666-9 24) 中山久徳, 関節リウマチ患者における大腿骨近位部骨密度測定の重要性. Osteoporosis Japan. 14: 276-9, 2006 25) Nawata H, Soen S, Takayanagi R et al, Subcommittee to Study Diagnostic Criteria for Glucocorticoid-Induced Osteoporosis. Guidelines on the management and treatment of glucocorticoid-induced osteoporosis of the Japanese Society for Bone and Mineral Research (2004). J Bone Miner Metab. 2005;23(2):105-9. 26) Grossman JM, Gordon R, Ranganath VK et al. American College of Rheumatology 2010 recommendations for the prevention and treatment of glucocorticoid-induced osteoporosis. Arthritis Care Res. 2010;62(11):1515-26 27) 馬渡太郎, 岩本幸英. 膠原病その入り口から慢性期まで. 慢性期の臓器病変別フォローアップ. 骨粗鬆症. 診断と治療 2010.10.98(10):1683-1691 14