副作用収集状況 市販直後調査期間中 (2011 年 4 月 11 日 ~2011 年 10 月 31 日 ) に収集された副作用は 200 例 258 件でした そのうち 重篤な副作用は 8 例 14 件でした 副作用の内訳を表 1 に示します 重篤な副作用は 高カルシウム血症 3 件 意識変容状態

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Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

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5_使用上の注意(37薬効)Web作業用.indd

目次 市販直後調査結果の概要 3 1. 調査対象 3 2. 副作用の収集状況 3 医薬品リスク管理計画書 (RMP) におけるリスクについて 6 その他の副作用について 7 まとめ 8 2

目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副

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改訂前 用法 用量 多発性骨髄腫デキサメタゾンとの併用において 通常 成人にはレナリドミドとして 1 日 1 回 25 mg を 21 日間連日経口投与した後 7 日間休薬する これを 1 サイクルとして投与を繰り返す なお 患者の状態により適宜減量する 5 番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群

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はじめにContents調査概要注意を要する副作用の発現状況2 1. はじめに 謹啓 先生方におかれましては ますますご清祥のこととお慶び申し上げます 平素は 格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます PDE4 阻害剤 オテズラ錠 10mg 20mg 30mg ( 以下 オテズラ ) は2016 年


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2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

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2. 改訂内容と改訂理由 (1) 効能 効果 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 効能 効果 気管支喘息 ( 既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る ) 既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉 改訂前 効能 効果 気管支喘息 ( 既存治療によっても喘息症状をコントロ

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より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

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重篤な副作用は 自然流産の 1 例 1 件であった 本症例は 本剤服用後も性交があり どの時点での妊娠か判断できず 本剤と自然流産との関連は評価できないと考えた 非重篤な副作用のうち 使用上の注意から予測できない副作用は 腹部膨満及び月経困難症各 2 件 腹部不快感 口内炎 ざ瘡 尿臭異常 月経障害

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1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

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改訂後 ⑴ 依存性連用により薬物依存を生じることがあるので 観察を十分に行い 用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること また 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により 痙攣発作 せん妄 振戦 不眠 不安 幻覚 妄想等の離脱症状があらわれることがあるので 投与を中止する場合には 徐々に

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Ⅱ. 使用上の注意 の改訂 改訂概要 ( 自主改訂 ) 副作用 の項の 副作用発生状況の概要 にの結果を追記するとともに 重大な 副作用 及び その他の副作用 の項の副作用発現頻度にも反映しました なお 今回新たに追記 した副作用はありません 改訂内容 改訂後 ( 下線部改訂 ) 改訂前 ( 点線部

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プラザキサ服用上の注意 1. プラザキサは 1 日 2 回内服を守る 自分の判断で服用を中止し ないこと 2. 飲み忘れた場合は 同日中に出来るだけ早く1 回量を服用する 次の服用までに 6 時間以上あけること 3. 服用し忘れた場合でも 2 回量を一度に服用しないこと 4. 鼻血 歯肉出血 皮下出

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BD( 寛解導入 ) 皮下注療法について お薬の名前と治療のスケジュール ( 副作用の状況を考慮して 抗がん剤の影響が強く残っていると考えられる場合は 次回の治療開始を延期することがあります ) 薬の名前作用めやすの時間 1 日目

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査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

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EST_  H.8.6.

食欲不振 全身倦怠感 皮膚や白目が黄色くなる [ 肝機能障害 黄疸 ] 尿量減少 全身のむくみ 倦怠感 [ 急性腎不全 ] 激しい上腹部の痛み 腰背部の痛み 吐き気 [ 急性膵炎 ] 発熱 から咳 呼吸困難 [ 間質性肺炎 ] 排便の停止 腹痛 腹部膨満感 [ 腸閉塞 ] 手足の筋肉の痛み こわばり

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「             」  説明および同意書

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会長 日本製薬団体連合会会長 日本一般用医薬品連合会会長 米国研究製薬 工業協会会長 欧州製薬団体連合会会長及び一般社団法人日本医薬品卸業連合 会会長あてに発出することとしているので申し添えます

感染性関節炎 1 件 1 件 感染性脊椎炎 1 件 1 件 耳帯状疱疹 1 件 1 件 口腔ヘルペス 3 件 3 件 ニューモシスチス イロベチイ肺炎 13 件 13 件 眼部単純ヘルペス 1 件 1 件 2 件 アスペルギルス感染 1 件 1 件 感染性胆管炎 1 件 1 件 良性 悪性および詳細

Transcription:

医師 薬剤師の先生方へ 2012 年 1 月 中外製薬株式会社 安全管理責任者 エディロール R カプセル 0.5µg 0.75µg 市販直後調査結果のご報告 市販直後調査期間 :2011 年 4 月 11 日 ~2011 年 10 月 31 日 謹啓 先生方におかれましては ますますご清祥のこととお慶び申し上げます 平素は格別のご高配を賜り 厚く御礼申し上げます エディロール カプセル 0.5µg 0.75µg ( 一般名 : エルデカルシトール 以下本剤 ) につきましては 2011 年 1 月 21 日に 骨粗鬆症 に対する効能 効果により製造販売承認を取得し 4 月 11 日の販売開始より 10 月 31 日まで市販直後調査を実施して参りました 先生方におかれましては 本調査にご協力賜り 誠にありがとうございました このたび 市販直後調査期間中にご報告いただきました副作用情報をまとめましたので ご報告いたします 日常のご診療の一助となれば幸甚に存じます 引き続き 本剤の適正使用にご留意いただき 副作用等をご経験された場合には 速やかに弊社医薬情報担当者までご連絡くださいますようよろしくお願い申し上げます 謹白 はじめに 本情報につきましては ご報告いただいた内容を速やかにお伝えすることを目的としており 調査が終了していない症例や情報が十分でない症例も含まれております 今後の調査の進行 詳細な情報の検討により 副作用の重篤度判定 本剤との因果関係等が変更となる場合がございますので ご了承いただきますようお願い申し上げます

副作用収集状況 市販直後調査期間中 (2011 年 4 月 11 日 ~2011 年 10 月 31 日 ) に収集された副作用は 200 例 258 件でした そのうち 重篤な副作用は 8 例 14 件でした 副作用の内訳を表 1 に示します 重篤な副作用は 高カルシウム血症 3 件 意識変容状態 2 件 脱水 下痢 冷汗 発疹 急性腎前性腎不全 腎不全 胸痛 死亡 血中カルシウム増加 の各 1 件でした 表 1 副作用収集件数 器官別大分類 副作用 注 ) 重篤 重篤性 非重篤 計 感染症および寄生虫症 * 白癬感染 1 1 感染症および寄生虫症集計 1 1 内分泌障害 * 抗利尿ホルモン不適合分泌 1 1 内分泌障害集計 1 1 代謝および栄養障害 * 脱水 1 1 2 高カルシウム血症 3 13 16 * 高リン酸塩血症 2 2 * 低ナトリウム血症 1 1 * 食欲減退 2 2 代謝および栄養障害集計 4 19 23 精神障害 * 不眠症 1 1 精神障害集計 1 1 神経系障害 * 意識変容状態 2 2 * 浮動性めまい 9 9 * 味覚異常 3 3 * 頭部不快感 1 1 * 頭痛 5 5 * 感覚鈍麻 1 1 神経系障害集計 2 19 21 眼障害 * 結膜炎 1 1 眼障害集計 1 1 耳および迷路障害 * 難聴 1 1 耳鳴 1 1 耳および迷路障害集計 2 2 心臓障害 * 動悸 1 1 心臓障害集計 1 1 血管障害 * 潮紅 1 1 * ほてり 3 3 血管障害集計 4 4 呼吸器 胸郭および縦隔障害 * 咽喉刺激感 1 1 呼吸器 胸郭および縦隔障害集計 1 1 *: 添付文書の 使用上の注意 から予測できない副作用 注 ): は MedDRA/J( 国際医学用語集の一つ )Ver.14.1 の基本語 (PT) を使用 1

表 1 副作用収集件数 ( 続き ) 器官別大分類 副作用 注 ) 重篤 重篤性 非重篤 計 胃腸障害 腹部不快感 12 12 * 腹部膨満 1 1 * 腹痛 1 1 * 上腹部痛 2 2 便秘 12 12 * 下痢 1 8 9 * 消化不良 2 2 * 胃腸障害 1 1 * 歯肉痛 1 1 * 歯肉腫脹 1 1 * 舌炎 1 1 * 悪心 6 6 * 口腔内痛 1 1 * 流涎過多 1 1 * 口内炎 3 3 * 嘔吐 1 1 * 口の感覚鈍麻 1 1 胃腸障害集計 1 55 56 皮膚および皮下組織障害 * 水疱 1 1 * 冷汗 1 1 薬疹 3 3 湿疹 8 8 * 紅斑 4 4 * 多汗症 1 1 * 爪変色 1 1 * 爪の障害 2 2 * 爪肥厚 1 1 * 皮膚疼痛 1 1 そう痒症 12 12 発疹 1 14 15 * 皮膚障害 1 1 * 皮膚剥脱 2 2 * 顔面腫脹 1 1 全身性そう痒症 1 1 皮膚および皮下組織障害集計 2 53 55 筋骨格系および結合組織障害 * 関節痛 1 1 * 背部痛 4 4 * 骨痛 1 1 * 筋痙縮 1 1 * 筋力低下 1 1 * 筋肉痛 2 2 * 筋骨格硬直 2 2 筋骨格系および結合組織障害集計 12 12 *: 添付文書の 使用上の注意 から予測できない副作用 注 ): は MedDRA/J( 国際医学用語集の一つ )Ver.14.1 の基本語 (PT) を使用 2

表 1 副作用収集件数 ( 続き ) 器官別大分類 副作用 注 ) 重篤 重篤性 非重篤 計 腎および尿路障害 急性腎前性腎不全 1 1 * 膀胱痛 1 1 * 着色尿 1 1 * 排尿困難 4 4 腎不全 1 1 * 尿閉 1 1 * 尿異常 2 2 腎および尿路障害集計 2 9 11 生殖系および乳房障害 * 乳房痛 2 2 * 乳房腫脹 1 1 生殖系および乳房障害集計 3 3 一般 全身障害および投与部位の状態 * 胸痛 1 1 * 死亡 1 1 * 異常感 7 7 * 熱感 2 2 * 倦怠感 8 8 * 浮腫 1 1 末梢性浮腫 7 7 * 疼痛 1 1 口渇 10 10 一般 全身障害および投与部位の状態集計 2 36 38 臨床検査 アラニン アミノトランスフェラーゼ増加 1 1 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1 1 血中カルシウム増加 1 8 9 血中クレアチニン増加 3 3 * 血圧上昇 4 4 血中尿酸増加 1 1 * 好酸球数増加 1 1 肝機能検査異常 1 1 * 血小板数減少 1 1 白血球数減少 1 1 尿中蛋白陽性 1 1 血中アルカリホスファターゼ増加 1 1 * 尿量減少 1 1 * 尿量増加 1 1 臨床検査集計 1 26 27 総計 14 244 258 *: 添付文書の 使用上の注意 から予測できない副作用注 ): は MedDRA/J( 国際医学用語集の一つ )Ver.14.1 の基本語 (PT) を使用 3

~7 日 ~14 日 ~21 日 ~28 日 ~35 日 ~42 日 ~49 日 ~56 日 ~63 日 ~70 日 ~77 日 ~84 日 ~91 日 ~98 日 ~105 日 ~112 日 ~119 日 120 日 ~ 不明 1. 高カルシウム血症 血中カルシウム増加発現症例 市販直後調査期間中に収集した副作用のうち 高カルシウム血症 が 16 例 16 件 血中カルシウム増加 が 9 例 9 件認められました 発現時の血中カルシウム値 高カルシウム血症 および 血中カルシウム増加 発現症例( 計 25 件 ) における 発現時の血中カルシウム値を図 1 に示します 発現時の血中カルシウム値が確認できた 19 件において 10.4mg/dL 以下 が 2 件 10.4mg/dL を超え 11mg/dL 以下 が 6 件 11 mg/dl を超え 12mg/dL 以下 が 4 件 12 mg/dl を超える が 7 件でした (mg/dl) 血中カルシウム値 10.4 10.4<, 11 11<, 12 * 12< 不明 非重篤 重篤 * 発現 2 日前の血中カルシウム値 1 件を含む 0 2 4 6 8 10 ( 件 ) 図 1 高カルシウム血症 血中カルシウム増加 発現時の血中カルシウム値 発現までの期間 高カルシウム血症 および 血中カルシウム増加 発現症例 ( 計 25 件 ) における 発現までの期間 を図 2 に示します 発現までの期間に一定の傾向は認められませんでした ( 件 ) 10 8 6 4 2 0 発現までの期間 図 2 高カルシウム血症 血中カルシウム増加 発現までの期間 転帰 高カルシウム血症 および 血中カルシウム増加 発現症例( 計 25 件 ) における 転帰を図 3 に示します 転帰が確認できた 16 件中 15 件が回復 / 軽快しました 処置が確認できた症例では 本剤の減量 中止 ( 休薬中を含む ) 生理食塩水の投与等が行われました 回復 13 件 軽快 2 件未回復 1 件 不明 9 件 0% 20% 40% 60% 80% 100% 処置 : 本剤の減量 中止 ( 休薬中を含む ) 補液 ( 生理食塩水 電解質製剤 ) エルカトニンの投与等 図 3 高カルシウム血症 血中カルシウム増加 の転帰 4

重篤症例の概要市販直後調査期間中に収集した副作用のうち 重篤な 高カルシウム血症 が 3 例 3 件 血中カルシウム増加 が 1 例 1 件認められました これらの症例の概要を表 2 に示します 4 例中 3 例 ( 表 2 No.2 3 4) については本剤投与前の血中カルシウム値が不明であるものの 4 例とも本剤投与開始後に血中カルシウム値が高値であることが確認されました 意識変容状態 脱水 急性腎前性腎不全 腎不全 は 血中カルシウム値が高値であることに伴って発現した事象と考えられました 転帰が確認できた症例については 本剤の投与中止や生理食塩水の投与後に血中カルシウム値および随伴症状の改善が認められました 表 2 重篤な 高カルシウム血症 血中カルシウム増加 発現症例の概要 No. 性別 年齢 開始 ~ 発現 発現 ~ 転帰 転帰 血中カルシウム値 (mg/dl) 開始時発現時転帰時 備考 1 女性 70 歳代 高カルシウム血症 38 日 24 日 回復 8.9 12.3 9.5 本剤投与開始前日までアルファカルシ 意識変容状態 38 日 24 日 回復 ドール投与 脱水 48 日 29 日 回復 症状 : 意識レベル低下 経口摂取不良 急性腎前性腎不全 48 日 29 日 回復 脱水 腎不全処置 : 本剤投与中止 生理食塩水の投与 2 女性 高カルシウム血症不明不明回復不明発現約 2 週後 : 回復 1 日前 : 20 年来ビタミン D 製剤を投与しており 70 歳代 14.2 8.8 アルファカルシドールから本剤に変更 ( 補正カルシウム値 ) 症状 : 口渇処置 : 本剤投与中止 生理食塩水の投与 3 女性 高カルシウム血症 63 日 11 日回復不明発現 2 日前 : 回復 7 日後 : 症状 : 脱水 腎不全 80 歳代 腎不全不明不明軽快 13.0 9.2 処置 : 本剤投与中止 4 不明 高齢者 血中カルシウム増加不明不明不明不明 15 不明症状 : 意識障害 意識変容状態不明不明回復 処置 : 本剤投与中止 2. その他の重篤な副作用発現症例 市販直後調査期間中に収集した重篤な副作用のうち 前述した高カルシウム血症 血中カルシウム増加に関連する副作用の他に 下痢 冷汗 発疹 胸痛 死亡 が各 1 件認められました これらの症例の概要を表 3 に示します いずれの症例も 本剤投与後に発現していることから因果関係は否定できないものの 情報不足のため評価困難な症例でした 表 3 その他の重篤な副作用発現症例の概要 No. 性別 年齢 開始 ~ 発現 発現 ~ 転帰 転帰 備考 1 女性 80 歳代 2 女性 70 歳代 3 女性 60 歳代 4 男性 70 歳代 下痢 58 日 14 日 回復 詳細不明 冷汗 57 日 1 日 回復 詳細不明 胸痛 57 日 1 日 回復 発疹 3 日 不明 不明 全身 ( 顔 頚以外 ) に発疹 蕁麻疹様で散在 色は黒っぽい 経過 処置 : 不明 死亡 21 日 1 日 死亡 警察より 死亡しており自殺の可能性が高いとの連絡あり 合併症 体質 環境等 自殺企図を思わせるようなものはなし 5

血中または尿中カルシウム増加に関する適正使用のお願い 本剤の投与により 血中または尿中カルシウム増加が報告されています 本剤の投与にあたっては 以下の点にご留意いただき 適正使用にご協力をお願いいたします 本剤投与中は血清カルシウム値を定期的 (3~6 カ月に 1 回程度 ) に測定してください 異常が認められた場合には直ちに休薬し 適切な処置を行ってください 高カルシウム血症に関連する症状 ( 倦怠感 いらいら感 嘔気 口渇感等 ) の発現に注意してください これらの症状が認められた場合は 血清カルシウム値を測定するなどして慎重に経過観察を行ってください 本剤の投与にあたっては 患者さんに以下の点をご指導ください 1 定期的な血液検査 本剤投与中は血清カルシウム値を定期的 (3~6 カ月に 1 回程度 ) に測定するために来院していた だくようご指導ください 2 慎重に投与していただきたい患者次の方は高カルシウム血症を発現しやすいため 血清カルシウム値が更に上昇するおそれがあることをお伝えください また 投与初期に頻回に血清カルシウム値を測定するために来院していただくようご指導ください 腎機能障害のある患者 悪性腫瘍のある患者 原発性副甲状腺機能亢進症の患者等次の方は高カルシウム尿症により病態が悪化するおそれがあることをお伝えください また 尿中カルシウム値を定期的に測定するために来院していただくようご指導ください 尿路結石のある患者 尿路結石の既往歴のある患者 3 高カルシウム血症の症状について本剤服用後 高カルシウム血症に関連する以下の症状が認められた場合は 血清カルシウム値を測定するために来院していただくようご指導ください 倦怠感 いらいら感 嘔気 口渇感等 6