環境感染誌 Vol. 31 no. 3, 2016 総説 Ventilator-Associated Events (VAE) の疫学, 要因及び予防策 渡邉都貴子 Epidemiology, Risk Factors and Strategies to Prevent for Ventilator

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1 総説 Ventilator-Associated Events (VAE) の疫学, 要因及び予防策 渡邉都貴子 Epidemiology, Risk Factors and Strategies to Prevent for Ventilator-Associated Events Tokiko WATANABE Department of Infection Control and Prevention, Okayama University Hospital (2016 年 2 月 16 日受付 2016 年 3 月 15 日受理 ) 要旨 2013 年,The Centers for Disease Control and Prevention (CDC) は, 成人の入院施設に於いて, これまでの ventilator-associated pneumonia (VAP) サーベイランスを,ventilator-associated events (VAE) サーベイランスに変更するとし,VAE の定義を発表した. 定義が発表されてからも, サーベイランスの方法や定義について多くの変更がなされた. 一方,VAE の疫学,VAE と VAP サーベイランスの関連,VAE のリスクファクター, 予防策について多くの研究が発表された. この論文では,VAE サーベイランスの定義の最新版と, 最近発表された VAE に関する研究をレビューし要旨を述べる. Key words 人工呼吸器関連イベント, 疫学, サーベイランス, リスクファクター, 予防戦略 VAP から VAE へ 2013 年米国の The Centers for Disease Control and Prevention( 以後 CDC) の National Healthcare Safety Network( 以後 NHSH) は,ventilator-associated events ( 以後 VAE 人工呼吸器関連イベント ) サーベイランスの定義を発表した.VAE サーベイランスは, それまでの ventilator-associated pneumonia( 以後 VAP 人工呼吸器関連肺炎 ) サーベイランスと比較して, その手法において著しく相違があるため, 手法を習得するために努力を要する. しかしながら, 一度習得すると, 迷うことが少なく客観的に判定ができる. 一方で VAP サーベイランスに比較すると, 個人の判断が入り込む余地がなく, サーベイランスに熟練した人には物足りなさを感じたり判定結果に納得がいかなかったりする. それでも NHSN が VAE サーベイランスを提唱した背景には以下のような理由がある. それまでの VAP サーベイランスにおける問題点として, 胸部 X P の読影に個人差がある, 肺炎に特化されている, 公表や施設間比較及び医療費の支払いに使用するには不適切ではないか, 臨床的徴候や症状が主観的で記録が乏しく一貫性に欠ける可能性岡山大学病院感染制御部 がある, 小児や免疫不全がある患者など特定の患者層の特別な定義があり複雑であるなどがあげられる.VAE サーベイランスは, その点が修正され, 客観的, 流線的 ( 合理的 ), また電子媒体での情報収集ができる可能性があり, 人工呼吸器を装着した成人の広範囲におよぶ状態や合併症を見つけることができるように構築されている 1). VAE サーベイランス定義の変遷図 に 2015 年度と 2016 年度の VAE サーベイランスのアルゴリズム (algorithm) を示した.2013 年に初めて VAE サーベイランスが紹介されてから 2016 年 1 月までに詳細な基準や定義そのものに変更が加えられたが, 2016 年版の定義には, 大きな変更は見受けられず, 定義として安定してきたことが推測される. これまでの重要な変更項目を挙げておく 年 7 月 1) PEEP の 0 5cmH 2 O は同等とみなすこととした. 人工呼吸器離脱の際に,PEEP を 0cmH 2 O にした場合 VAE がカウントされることがある, 頭蓋内圧が高い場合や低血圧の患者には PEEP をかけないが, 正常に戻った時に PEEP をかけると VAE がカウントされるこ 151

2 環境感染誌 Vol.31no.3,2016 図 NHSN Ventilator-Associated Events (VAE) Surveillance Algorithm 文献 1) より引用 とがあるなどの問題点を修正した 年 2) 成人が入院する部署 というロケーション( 部署 ) を基準としたサーベイランスとした (2013 年は,18 歳以上を対象患者とする年齢を基準としたサーベイランスであった ). 3) 1 日の最低 PEEP と FiO 2 は, 少なくとも 1 時間継続していなければならないとした 年 4) possible と probable VAP に分かれている定義をまとめて possible VAP (PVAP) とした. VAE の定義を簡便にし, また, 分析する際は両方を合わせて分析するため, 定義もそれに合わせた. この変更で, それまでは膿性喀痰の定義の一致のみで possible VAP が判定されていたが, 微生物の陽性結果がなければ判定できないこととなった. 152

3 5) 特定の市中感染型真菌を判定基準から除外した. 6) 最低のPEEP/FiO 2 を 1 時間継続したという基準を満たすデータがない場合 (23 時 30 分に人工呼吸器を装着した,24 時 30 分に人工呼吸器を外した,1 時間以内に設定を変更し続けた場合など ) は, その日の最も低いセッティング値を記載することとした. 7) 分母に EMV (episodes of mechanical ventilation 人工呼吸器の装着件数 を導入する ( このデータの収集 報告はオプションとなっており,2016 年の報告基準においてもオプションとなっている ) 年 8) イベント日 (date of event 酸素化が悪化した日 ) が, 脳死を宣告された日またはそれ以降であり臓器移植のドナーとしてのみ人工呼吸をされている場合は, VAE として報告しないという項目が追加されている. VAE の疫学 その意義と VAP サーベイランスとの関連について NHSN が VAE サーベイランスの定義を発表するや, 後ろ向き研究の報告が次々と報告された. その結果は研究者によってさまざまである.Hayashi らは 2),2009 年から 2011 年の VAC ( ventilator-associated complications, Hayashi らは VAC をこのように使用している ) を後ろ向きに調査し報告している. 彼らの研究は 2013 年よりも前に実施されているために, 酸素化悪化の基準が多少違うが (PEEP 2.5 cmh 2 O, FiO 2 15 としている ),18 歳以上で 48 時間を超えて人工呼吸器を付けた 543 の事例の内,153 名に VAC(28 ) が認められたと報告している. 人工呼吸器装着から VAC 発生までの日数の平均は 5.8(SD, 5.8), 中央値は 4.3 で, 人工呼吸器装着後比較的早期に発生していることを示した. また, VAC の発生によって ICU への滞在が 48 延長し, 人工呼吸器の装着が 30 延長していたと報告している. VAC と病院及び ICU の死亡率, 病院からの退院との関連はなかったと報告している. また, 彼らは VAC が発生した患者は, そうでない患者と比較して輸液量が多く, また furosemide ( 利尿剤 ) の使用が多く一部の抗菌薬の使用も多かったとも報告している.Klompas ら 3) による後ろ向きコホート研究 (2006 年 1 月から 2011 年 12 月 ) では,20,356 件 (91,830 ventilator-days) の人工呼吸器使用エピソードの内,VAC(VAC: ventilator-associated conditions) plus(ivac infection-related ventilator associated complications, possible 及び Probable VAP 以後 VAE VAP を含めたもの) 事例は,1,141 件で (5.6/100 人工呼吸器使用エピソード 以後 MV エピソード,12.4/1000 人工呼吸器日 以後 D days ) で, IVAC plus(vae VAP を含めたもの ) 事例は,431 件 (2.4/100 MV エピソード,4.7/1,000 D days),139 件 の possible VAP(0.7/100 MV エピソード,1.5/1,000 D days),127 件の probable VAP(0.6/100 MV エピソード,1.4/1,000 D days) であったと報告している. 彼らはこの研究から, VAE の全体の発生率は非常に低く (5 ),probable VAP に至っては 1 以下である ICU のタイプによって発生率が違い,hazard 率は, 外科, 内科, 胸部 ICU で高く, 心臓, 神経科 ICU では低かった ほとんどの VAE は, 人工呼吸器装着の早期に発生し, その後は漸減した VAE を発生する累積リスクは 1 日に約 1 増加する 呼吸器検体の培養結果, 抗菌薬の処方パターンが probable VAP, possible VAP, IVAC で相違があり, このことは, これらの定義が異なった集団を識別するということを示唆する VAE のフレームワークの全ての階層は, 人工呼吸器装着の遷延, 入院期間の延長, 病院死亡率の上昇と強く関連していた IVAC は,VAC のみの患者と比較して抜管と退院までにさらに多くの日数を要した. これは, IVAC の定義が VAC を満たした集団の悪化傾向を示すグループを明確にすることを示唆する, という結果を報告している. これらのことは,VAE サーベイランスの有用性を示すとともに,VAE の発生を予防する方法を確立することの重要性を示す. Klein ら 4) は,VAP の前向きサーベイランスと同期間の VAE サーベイランスを後ろ向きに行い比較し報告している. データは 2011 年 1 月 1 日から 2012 年 7 月 1 日に収集されている. 彼らは,2 日以上人工呼吸器を装着した事例は 2080 件で, うち VAC 158 件 (152 名, 7.5,10.0/1,000 d of MV) で,149 件は PEEP の設定で判定されている.IVAC は 66 件 (65 名, 4.2/1,000 d of MV) で,probable と possible VAP は 51 件 (50 名, 3.2/1,000 d of MV) であったと報告している. 前向きに収集された VAP の件数は,127 件 (115 名,8.1/1,000 dofmv) で, 感染率が高いのは,VAP サーベイランスの基準として, 彼らが独自に明らかな (deˆnite)vap のほかに,possible, probable VAP を追加しているためである.VAE サーベイランスで VAP サーベイランスの VAP と一致したのは 32 と報告している.VAP サーベイランスのデータを,deˆnite と probable VAP(32 件 ) だけにすると,32 件のうち VAC と判定されたのは 14 件で 44,IVAC が 8 件,25,VAE VAP が 7 件 22 であった. また,VAC と判定された事例で,VAP サーベイランスで deˆnite または probable VAP と判定されたのは, わずかに 9 であった. 明らかな (deˆnite)vap の件数は 3 件と非常に少なく,VAE サーベイランスとの一致はわずかに 1 件であった. また, この研究でも,VAE の発生が死亡率と関連していることを報告している.Bouadma ら 5) は, フランスの OUTCOMEREA というデータベースから 1996 年から 153

4 環境感染誌 Vol.31no.3, 年の VAE と VAP サーベイランスを行い比較している. 彼らは人工呼吸器を 5 日以上装着した患者を対象としてサーベイランスをした結果,3,028 名の患者のうち 2,331 名の患者 (77 ) に少なくとも 1 件の VAC が発生し,869 名の患者 (29 ) で IVAC を判定したと報告している. 発生率が他の研究と比較して高いのは, 人工呼吸器を 5 日以上装着している患者としているために分母の数が少なくなることが原因であるとしているが ( 多くの文献は人工呼吸器を 2 日以上装着としている ), 1996 年と比較すると人工呼吸器の管理の仕方やその他の ICU での身体管理において大きな相違があることが影響していることも推測できる. 彼らの研究では, VAE サーベイランスと VAP サーベイランスが他の研究と比較して非常によく一致している.VAP に対する VAC の感度, 特異度はそれぞれ 0.92, 0.28 で,IVAC はそれぞれ 0.67, 0.75 であったと報告している. 他の文献との差が生じた要因は特定できないが, 彼らは VAE サーベイランスが医療の質管理のために有用であることを強調している. Muscedere ら 6) は,48 時間以上人工呼吸器を装着した 1,320 の患者の後ろ向き VAE サーベイランスを行い, VAC が 10.5,IVAC が 4.9 判定され,VAC または IVAC の発生は, 有意に人工呼吸器装着期間, 入院期間, 抗菌薬使用期間が延長し, 死亡率が上昇したと報告している. 彼らは更に VAP の予防対策のガイドラインが浸透することによって,VAP と VAC が減少したが IVAC に変化はなかったと報告している. 彼らの研究では VAP と VAE と判定された事例が一致したのは 26.4 であった. その他,Lewis ら 7) も,VAE の発生が人工呼吸器装着の遷延, 病院死亡率の上昇に関連していたという後ろ向き case-control study の報告をしている 年になってから前向き VAE サーベイランスが報告されるようになった.Zhu ら 8) は,2013 年の 4 月から 7 月までの 15 病院の 15 成人 ICU のデータを報告している.636 名の 2 日以上人工呼吸器を装着した患者を対象に VAE サーベイランスを実行した結果,IVAC 31 名,VAE VAP 16 名 (probable VAP は 0) を含めると VAC は 94 件 ( /1,000D days) 判定され, VAC が判定されなかった患者と比較して, 病院死亡率が (50.0 vs 27.3 ) と高く,VAC が原因となった死亡率は 11.7 であったと報告している. また,VAC のみの患者と IVAC が判定された患者とを比較すると, IVAC が判定された患者の抗菌薬の使用日数, 人工呼吸器の装着日数,ICU 滞在期間が有意に延長していたが, 病院への入院日数, 死亡率には差がなかったと報告している.31 名の IVAC を認めた患者の内 16 名が possible VAP を判定されているが, この文献の追加情 報的な特徴として, 喀痰, 吸引物から検出された微生物が,Acinetobacter baumannii の検出が最も多く 10 名の患者から検出されたと報告されていることである. Boyer ら 9) も,2013 年の 1 年間の前向き VAE サーベイランスの結果を報告している.2 日以上人工呼吸器を装着した患者 1,209 名の内 IVAC 34 名を含む VAC が判定された患者は 67 名 (5.5 ) で,VAC が判定された患者はそうでない患者に比べて有意に死亡率が高かったと報告している (65.7 vs 14.4,p<0.001). また, 同期間中の VAP サーベイランスによる VAP は 86 件判定されており,VAC の定義による VAP 検出の感度は 25.9 (95 CI, ) であったと報告している. 彼らは VAC の発生要因を分析し, 発生の予防が可能であったかどうかを判定しており, 予防可能な VAC は 25 であったと報告している ( この要因については後に延べる ). 彼らは,VAE サーベイランスは VAP の検出率が低いこと, 予防可能な VAC が少ないことから, 基準を見直す必要があると述べている. VAE サーベイランスは, 従来の VAP サーベイランスの結果とあまり一致しないことで, このサーベイランスをする意義, 特に感染管理の担当者が行う意義について問われる. また,VAC の発生は患者の重要な事象に関連しているが, 予防可能な事例は少ないことからその意義を問われるかもしれない. しかし誰が行うかは別として,VAE の発生が重大な結果につながるのであれば, その指標として有用なサーベイランスと言える. VAE の要因 VAC が判定された要因について,Hayashi ら 2) は, 無気肺 16.3, 肺水腫 11.8,ARDS (acute respiratory distress syndrome) 6.5, 胸水 3, 肺塞栓症 2, 誤嚥 2, 腹部膨満 1.3 であったと報告しているが, 特に要因がなかったものが 31 あったと報告している. これらの VAC の判定に明らかな要因が認められなかった患者についても,VAP として抗菌薬が投与され, 水分過剰として furosemide が投与されていたと報告している.Boyer ら 9) は,VAC の原因として,IVAC 50.7 (IVAC の要因は VAE VAP が 61.7 と最も多い ),ARDS 16.4, 肺水腫 14.9, 無気肺 9, 気胸 3,TRALI ( 輸血関連急性肺障害 )/TACO ( 輸血関連循環過負荷 ) 3 であったと報告している.Zhu ら 8) は, 粘液腫 23.4, 気道清浄化 ( 軌道から分泌物を除去すること ) の不足 16.0,ARDS 13.8, 胸水 10.6, 肺水腫 5.3, 無気肺 3.2, 腹部コンパートメント症候群 2.1, 気胸 2.1, 胃内容物の誤嚥 1.1 であったと報告している.Lewis ら 7) は, ベンチレーター バンドルのアドヒアレンスは VAC が判定された群とコントロール群では差がなかったと報告し,VAC を予防するため 154

5 には, 更なる対策が必要であることを述べている. そのなかで, コントロール群と比較して VAC 群は, 有意に輸液量が多く, 水分バランスが positive にコントロールされていたと述べている. 更に, うっ血性心不全と肝疾患の既往を持つ患者については VAC 判定患者が有意に少なかったと述べている. これらは, 水分出納の管理の重要さを示し, うっ血性心不全の患者では他の疾患の患者と比較して水分量が 1/3 であったと述べている. 肝疾患の既往がある患者で VAC が少ないのは, 医師は肝疾患の患者を鎮静することに注意を払うためであるとし, 肝疾患の既往がない患者と比較して VAC 発生の 7 日前の benzodiazepines と propofol の投与が 75 少なかったと述べている. VAE の予防策 Boyer ら 9) は,67 件の VAC(34 件の IVAC を含む, IVAC は 6 件の possible VAP, 15 件の probable VAP を含む ) について, 予防可能であったのは 25 件 (37.3 ) であったと報告している. 文献には全ての VAC 事例が記載され予防可能であったかどうかを記述している. probable VAP のうち 15 件は予防可能であったが, 病院の VAP 予防バンドルを実施していたにもかかわらず起こっていた. 残りの 10 件は, 不適切な抗菌薬の適用 2 件で, 不十分な PEEP 2 件, 輸液の過剰投与 2 件, 気管チューブ挿入に伴う誤嚥 2 件, 経鼻挿管に伴う食道穿孔 1 件, 術後の鼠径動脈出血の蘇生 1 件であった. 予防不可能な VAC として多かったのは,ARDS の発症が 11 件, 敗血症性ショックを発症した事例の内の肺水腫発症 8 件, 適切な人工呼吸器管理にもかかわらず起こった無気肺 4 件であったと報告している. これまでの VAP 予防のバンドルは,VAE の予防に対して不十分であるということから,Klompas 10) は, 自らの研究および他者の研究を参考に VAE 予防のための方法として, 挿管を回避する, 人工呼吸器使用を最小限にする, 最もよく VAE を引き起こす特定のコンディション ( 肺炎, 胸水 肺水腫, 無気肺,ARDS) に焦点を当てるという 3 つの主要なアプローチを基本に, 更に VAE 予防が可能な戦略として次の項目を挙げている. sedation を最小限にする, 毎日, 覚醒と自発呼吸の促進を試みる, 早期運動と離床プログラムの実施, 低一回換気量, 控え目な輸液, 控え目な輸血 ( 輸血が ARDS に関連するという文献を紹介している ) である. その内鎮静を最小限にする, 毎日の覚醒と自発呼吸の促進, 輸液の制限の VAE 予防効果については今までの研究により証明されていると述べ, その他の項目については, 更に研究が必要であることを述べている. その他一般的な VAP 予防策が VAE を予防するかについては, まだ十分なエビデンスがなく,Klompas 10) は, 一 般的な VAP の予防策は VAE の予防に十分ではなく, クロルヘキシジンによる口腔ケアや, 声門下の分泌物のドレナージは VAE 防止にはならないとし, 頭部拳上もエビデンスが少ないとしている. しかし,VAP 予防という点, また口腔ケアについては日常的な清潔ケアという点から, これらのケアは重要である.Klompas 10) は, この文献で VAE はクリティカルケアの質を変えるのが目的であると強調している. 予防できる割合が低いとしても,VAE の発生と有害事象の関連があるという報告はすでに多くなされていることから,VAE の発生の予防戦略を実践し,VAE の発生状況を評価していくことは重要であり,VAE サーベイランスは有意義なものであると考える.Klompas 10) は, この文献の中で, 予防策に関することではないが,VAE サーベイランスの分母として相応しいのは前述した EMV であると述べている.VAE 予防のもっとも効果的な戦略は, 人工呼吸器装着期間を短くすることであるにも関わらず, 人工呼吸器使用日数 (ventilator-days) が減少すると,VAE の感染率が上昇するという矛盾した結果をまねき得ること, また ventilator-days を使用すると感染率に変化がない場合でも,EMV を使用すると著しく減少している場合があることを解説している. 展望 NHSN は,VAE サーベイランスを成人の入院部署で実施するように指示しているが, 小児の病棟で実施した研究がすでに報告されている. 伊藤ら 11) は, 小児重症治療室での前向きサーベイランスの VAP と後ろ向きサーベイランスの VAE の結果を報告しており, 小児領域においても人工呼吸器使用管理の指標となりうることを報告している. 彼らは VAP と判定されたなかで, 呼吸器条件の変更があったものの, 呼吸器条件変更の基準を満たさなかったため,VAE と判定できなかった事例の存在を報告しており, このことは小児領域において成人に使用される基準をそのまま使用することへの問題を示唆している.Cocoros らは, 小児の VAC を判定するために,FiO 2 が 0.25,MAP (meam airway pressure 平均気道内圧 ) 4cmH 2 O の上昇を用いることを提言している 12). その他,VAE サーベイランスの電子化について検討した文献も報告されており,VAE サーベイランスの重要な目的でもあった電子化 (automated method) するにあたって, 効率がよく, 信頼性があることが広告されている 13~15). 小児の病棟においても使用可能な VAE の定義の開発と, 日本においても電子化がさらに進むことによって, サーベイランスに係るマンパワーの削減に期待したい. 155

6 環境感染誌 Vol.31no.3,2016 結 語 日本環境感染学会の JHAIS 委員会でも, 現在 VAE サーベイランスの導入に向けて準備をしている. その中で, 感染制御という立場からどのように介入できるのかと疑問視する声も聞かれる. しかし, 研究文献が増加するにつれ VAE の発生と有害事象との関連が明らかになり, その予防が重要であることが報告されているおり, VAE サーベイランスの定義については, 改善の余地があるとしても, 人工呼吸器の管理をするうえで重要な指標となることは間違いないであろう.IVAC 以降の感染が関わる領域では, 感染 分野からの介入が必要であることは間違いないし, またサーベイランスの技法に長けた感染制御のスタッフがデータを提供することは有意義であると考える. なお, 本論文の要旨は第 30 回日本環境感染学会総会にて発表した. 利益相反自己申告 申告すべきものなし. 文 献 1) 渡邉都貴子 医療器具関連サーベイランス VAP サーベイランス (VAE サーベイランス含む ).INFECT CONTROL 2015 春季増刊 ) Hayashi Y, Morisawa K, Klompas M, Jones M, Bandeshe H, Boots R, et al.: Toward improved surveillance: the impact of ventilator-associated complications on length of stay and antibiotic use in patients in intensive care units. Clin Infect Dis 2013; 56(4): ) Klompas M, Kleinman K, Murphy MV: Descriptive epidemiology and attributable morbidity of ventilatorassociated event. Infect Control Hosp Epidemiol 2014; 35(5): ) Klein Klouwenberg PM, van Mourik MS, Ong DS, Horn J, Schultz MJ, Cremer OL, et al.: Electronic implementation of a novel surveillance paradigm for ventilator-associated events feasibility and validation. Am J Respir Crit Care Med 2014; 189(8): ) Bouadma L, Sonneville R, Garrouste-Orgeas M, Darmon M, Souweine B, Voiriot G, et al.: Ventilatorassociated events: prevalence, outcome, and relationship with ventilator-associated pneumonia. Crit Care Med 2015; 43(9): ) Muscedere J, SinuŠ T, Heyland DK, Dodek PM, Keenan SP, Wood G, et al.: Canadian critical care trials group. The clinical impact and preventability of ventilator-associated conditions in critically ill patients who are mechanically ventilated. Chest 2013; 144(5): ) Lewis SC, Li L, Murphy MV, Klompas M: Risk factors for ventilator-associated event: a case control multivariable analysis. Crit Care Med 2014; 42(8): ) Zhu S, Cai L, Ma C, Zeng H, Guo H, Mao X, et al.: The clinical impact of ventilator-associated events: a prospective multi-center surveillance study. Infect Control Hosp Epidemiol 2015; 36(12): ) Boyer AF, Schoenberg N, Babcock H, Mcmullen KM, Micek ST, Kollef MH: A prospective evaluation of ventilator-associated conditions and infection-related ventilator-associated conditions. Chest 2015; 147(1): ) Klomlas M: Potential strategies to prevent ventilatorassociated event. Am J Respir Crit Care Med 2015; 192(12): ) 伊藤雄介, 川崎達也, 松井亨, 起塚庸, 菊地斉, 南野初香, 他 小児集中治療室における人工呼吸器関連肺炎および人工呼吸器関連事象サーベイランス. 日集中医誌 2015; 22: ) Cocoros HM, Kleinman K, Priebe GP, Gray JE, Logan LK, Larson G, et al.: Pediatric ventilator-associated conditions stady team: ventilator-associated events in neonates and children a new paradigm. Crit Care Med 2016; 44(1): ) Steven JS, Silva G, Gillis J, Novack V, Talmor D, Klompas M, et al.: Automated surveillance for ventilator-associated events. Chest 2014; 146(6): ) Nuckchady D, Heckman MG, Diehl N, Creech T, Carey D, Domnick R, et al.: Assessment of an automated surveillance system for detection of initial ventilator-associated events. Am J Infect Control 2015; 43: ) Resetar E, McMullen KM, Russo AJ, Doherty JA, GaseKA,WoeltjeKF:Development,implementation and use of electronic surveillance for ventilatorassociated events (VAE) in adults. AMIA Annu Symp Proc 2014; 2014: 連絡先 岡山市鹿田町 岡山大学病院感染制御部渡邉都貴子 wtokiko@md.okayama-u.ac.jp 156

7 Epidemiology, Risk Factors and Strategies to Prevent Ventilator-Associated Events Tokiko WATANABE Department of Infection Control and Prevention, Okayama University Hospital Abstract In 2013, the Centers for Disease Control and Prevention (CDC) replaced the national surveillance deˆnition for ventilator-associated pneumonia (VAP) in adult inpatient settings with deˆnitions for ventilator-associated events (VAEs). Since the inception of VAE surveillance, several modiˆcations have been made to improve methods and deˆnitions. Multiple studies have conˆrmed VAE epidemiology, correlation of VAE with VAP surveillance, risk factors, and strategies to prevent VAEs. This article updates the changes in VAE deˆnitions and reviews the current published studies on VAE. Key words ventilator-associated events, epidemiology, surveillance, risk factors, preventive strategies 157

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