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しのぶかつもと
4 years ago
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1 シェールを中心とした米国の石油天然ガス事情 2018 年 11 月 22 日ヒューストン事務所松澤進一

2 報告内容 1 1. 世界一の産油国米国 2. 原油生産の地域性とPermianが抱える原油パイプライン問題 3. 天然ガス生産の地域性 4. 日本企業動向 ( シェール上流事業 LNG 事業 ) 5.LNG 輸送ルート ( パナマ運河とメキシコ太平洋岸 LNGプロジェクト ) 6. メキシコ湾の動向

3 世界一の産油国へ SEPTEMBER 12, 2018 The United States is now the largest global crude oil producer 2 米国が世界最大の産油国となったことが 2018 年 9 月 12 日付けで米国エネルギー情報局 (EIA) により報告された今年の 2 月にサウジアラビアを抜いて以降米国の勢いは止まらない世界一に押し上げた要因はシェールからの生産によるもの出典 :EIA

Million Barrels Oil Per Day 米国原油生産の地域性 Niobrara Bakken Permian Appalachia Anadarko Haynesville Permian 原油生産量の約 60% がシェールからの生産を主とする地域による ( メキシコ湾は約 18%) 特に Permian は順調に生産量を伸ばし米国全体の原油生産量増加の牽引役となっている 3

4 Million Barrels Oil Per Day 米国原油生産の地域性 Niobrara Bakken Permian Appalachia Anadarko Haynesville Permian 原油生産量の約 60% がシェールからの生産を主とする地域による ( メキシコ湾は約 18%) 特に Permian は順調に生産量を伸ばし米国全体の原油生産量増加の牽引役となっている 3 米国全体出典 :EIA データより作成 Bakken Niobrara Anadarko Appalachia Haynesville 出典 :EIA 26% 18% 11% 13% 5% 5% 5% 17% 60%

なぜ Permian なのか? 4 出典 :Tarka ホームページ http://tarka.

Shale 層が複数存在する Stacked Pays 他の Shale Play との比較により資源量の大きさが伺える現在多くの企業が

5 なぜ Permian なのか? 4 出典 :Tarka ホームページ出典 :Halliburton ホームページ 100m 出典 :Pioneer ホームページ Permian Basin は対象となる Shale 層が複数存在する Stacked Pays 他の Shale Play との比較により資源量の大きさが伺える現在多くの企業が oil-rich な Wolfcamp A, B 層を中心に生産しているとされている ic/consulting/contents/papers_and_articles/ogj- Earth-model-assists-Permian-asset-valuation.pdf

Permian が抱える問題有料情報サイトの図面の為配布資料では図面削除 Permian では生産量の急激な増加に

年後半には現在の 2 倍以上の 810 万 b/d の輸送能力を確保見込み ( 現状は約 350 万 b/d) 5

September 5, 2018 出典 :The Wall Street Journal https://www.wsj.

6 Permian が抱える問題有料情報サイトの図面の為配布資料では図面削除 Permian では生産量の急激な増加にメキシコ湾岸へ輸送するパイプラインの輸送能力が不足現在建設中のパイプラインが 2019 年と 2020 年に完成予定 2020 年後半には現在の 2 倍以上の 810 万 b/d の輸送能力を確保見込み ( 現状は約 350 万 b/d) 5 稼働中と建設中のパイプラインパイプライン増強計画万 b/d 出典 :Platts Oil Gram News, September 5, 2018 出典 :The Wall Street Journal

Billion Cubic Feet Gas Per Day 米国ガス生産の地域性 Niobrara Permian

Permian ガス生産の主役はメキシコ湾から陸上へ Marcellus を擁する Appalachia

随伴ガス処理の観点から油の生産抑制やフレア規制の見直しを検討している地域もあり Haynesville Anadarko

7 Billion Cubic Feet Gas Per Day 米国ガス生産の地域性 Niobrara Permian Bakken Anadarko Appalachia Haynesville Appalachia (Marcellus) Permian ガス生産の主役はメキシコ湾から陸上へ Marcellus を擁する Appalachia からの生産量が圧倒的米国内ガス供給の起点 Permian は随伴ガス主体ガスパイプラインの整備も遅れており随伴ガス処理の観点から油の生産抑制やフレア規制の見直しを検討している地域もあり Haynesville Anadarko Niobrara Bakken 14Bcf/d 6 メキシコ湾ガス生産量 3Bcf/d 出典 :EIA データより作成出典 :EIA

日本企業動向 ( シェール上流事業 ) Niobrara Barnett 出典 :EIA Hayneville Marcellus 企業参入エリア権益比率 JAPEX 5% 東京ガス大阪ガス三井物産住友商事丸紅 Barnett Haynesvill Haynesville Marcellus Marcellus

8 日本企業動向 ( シェール上流事業 ) Niobrara Barnett 出典 :EIA Hayneville Marcellus 企業参入エリア権益比率 JAPEX 5% 東京ガス大阪ガス三井物産住友商事丸紅 Barnett Haynesvill Haynesville Marcellus Marcellus Niobrara 25% 25% 30% 35% 30% 15.5% 12.5% 30% 100% 30% 35% 日揮 10% 大阪ガスが Haynesville に参入 (2018 年 6 月 ) 住友商事がに100% オペレーターとして参入 (2018 年 7 月 ) 7 * * に一部権益を売却

9 シェールを取り巻く資産買収 M&A $5.5B + $2.2B net debt 8 BP による BHP の非在来資産買収 (7/26) Encana による Newfield Exploration の買収 (11/1) 出典 :Encana ホームページ $10.5B $3.977B Chesapeak による WildHorse の買収 (10/30) 出典 :BP ホームページ出典 :Chesapeak ホームページ

10 日本企業動向 (LNG 事業 ) Cove Point ( ~) Cameron (2019 予定 ) Freeport (2019 予定 ) 事業者液化能力 ( 万トン / 年 ) 出資液化加工委託液化加工 ( 万トン / 年 ) 引取先 ( 万トン / 年 ) Dominion 1 Train 525 ST Cove Point* 東京ガス : 140 関西電力 : 80 Sempra 3 Trains 1,495 三井物産 :16.6% JLI* 2 :16.6% Freeport LNG 1 st Train 464 JERA:25% 大阪ガス :25% 住友商事がFreeport 第 4トレイン液化加工に係るHOA 締結 (9/5 発表 ) 東芝は中国ガス会社へ売却 (11/8 発表 ) 三井物産 400 JERA : 40 東邦ガス : 30 関西電力 : 40 東京ガス : 52 DGI* JERA : 80 東北電力 : 30 東邦ガス : 20 東京ガス : 20 (Engie) 400 東北電力 : 27 JERA 大阪ガス 3 rd Train 464 東芝 (4 th Train) (510) ( 住友商事 :HOA) (220) JERA : 232 大阪ガス : 220 * 1 ST Cove Point ( 住友商事 :51%, 東京ガス :49%) * 2 JLI : Japan LNG Investment LLC ( 三菱商事 :70%, 日本郵船 :30%) * 3 DGI : Diamond Gas International Pte. Ltd. ( 三菱商事 :100%) 各種報道等に基づきJOGMEC 作成 9 ENN Ecological Holdings

関西電力作成の Cove Point からの LNG 船がパナマ運河を通過する様子の動画 * 出典 : 国土交通省

11 パナマ運河と LNG 船の通航 10 約 11 日? 約 25 日 2016 年の拡張パナマ運河の供用開始により大型 LNG 船の通航が可能に Sabin Pass, Cove Point より日本へ到着した LNG 船もパナマ運河経由パナマ運河を通過できる LNG 船は原則 1 日 1 隻 ( 昼間片側のみ ) であったが 2018 年 10 月から双方向夜間通行も可能に関西電力作成の Cove Point からの LNG 船がパナマ運河を通過する様子の動画 * 出典 : 国土交通省 *: 片道運河通行料含まず

メキシコ LNG プロジェクト Costa Azul LNG Project 米国産ガスを液化 (Permian?

輸出を行う計画 Phase 1 として 1 Train, 240 万トン / 年の建設計画 (Phase 2 としては

2019 年後半の FID 2023 年の LNG 出荷を想定 Cameron LNG 事業者の Sempra 社が主導

年間引取りに関する HoA を締結 (11/7 発表 ) 出典 :ECA LNG ホームページ http://ecalng.

1,200 万トン / 年の規模を目標 Pre-FEED Contractor として TechnipFMC を選定

12 メキシコ LNG プロジェクト Costa Azul LNG Project 米国産ガスを液化 (Permian?) 11 Sonora LNG Project Permian 既存の LNG 輸入基地に液化設備を建設して LNG 輸出を行う計画 Phase 1 として 1 Train, 240 万トン / 年の建設計画 (Phase 2 としては 1,200 万トン / 年を想定 ) EPC Contractor として TechnipFMC と Kiewit を選定 2019 年後半の FID 2023 年の LNG 出荷を想定 Cameron LNG 事業者の Sempra 社が主導 Costa Azul LNG Project Total, 三井物産, 東京ガス : 各々 80 万トン / 年の 20 年間引取りに関する HoA を締結 (11/7 発表 ) 出典 :ECA LNG ホームページ LNG 輸入基地建設の認可が下りていた場所 Phase 1 として万トン / 年規模最大 1,200 万トン / 年の規模を目標 Pre-FEED Contractor として TechnipFMC を選定 2019 年後半の FID を目指す出典 :Mexico Pacific Limited ホームページ

メキシコ湾の動向 MOECOが参画しているKaikias 油田が本年 5 月より生産開始シェールブームの影で既生産油田周辺の探鉱が行われ継続的にDiscoveryの報告あり ( ) 12 CO2 回収プラント 0 10 20 30 40km West

ホームページ Ship Shoal 72 2006 年 7 月より生産開始 (2006 年に INPEX 参入 :25%) Lucius 油田水深 2,160m, 離岸距離 380km オペレーター Anadarko:48.

com/maps-posters.html Byron: 211 ft net oil pay (2018.1.) Stone Energy: 153 ft net oil pay (2018.1.) Taros: 297 ft net oil pay (2017.

(2018.5.) K2 油田水深 1,300m, 離岸距離 200km オペレーター Anadarko:41.8% 2005 年 5 月より生産開始 (2007 年に JX 参入 :11.

13 メキシコ湾の動向 MOECOが参画しているKaikias 油田が本年 5 月より生産開始シェールブームの影で既生産油田周辺の探鉱が行われ継続的にDiscoveryの報告あり ( ) 12 CO2 回収プラント km West Ranch 油田 CO2 圧入による EOR プロジェクト 2014 年に NRG Energy と JX EOR の合弁会社 (50:50) により実施 2017 年 4 月に CO2EOR による原油生産を開始図面出典 :Offshore Magazine ホームページ Ship Shoal 年 7 月より生産開始 (2006 年に INPEX 参入 :25%) Lucius 油田水深 2,160m, 離岸距離 380km オペレーター Anadarko:48.95% 2015 年 1 月 16 日より生産開始 (2012 年に INPEX 参入 : %) Shell: 1,400ft net oil-bearing pay ( ) Byron: 211 ft net oil pay ( ) Stone Energy: 153 ft net oil pay ( ) Taros: 297 ft net oil pay ( ) Kaikias 油田水深 1,395m, 離岸距離 200km オペレーター Shell:80% 2018 年 5 月 29 日より生産開始計画より 1 年前倒し (2016 年に MOECO 参入 :20%) Shell: 800ft net pay ( ) K2 油田水深 1,300m, 離岸距離 200km オペレーター Anadarko:41.8% 2005 年 5 月より生産開始 (2007 年に JX 参入 :11.6%) FID:2017 年 3 月近隣の既存海上生産設備への繋ぎ込み探鉱情報出典 :Hart Energy ホームページ ?mkt_tok=eyJpIjoiWkdRMVpEVTJNamd6T1dFeCIsInQiOiJzbGFJM2lMV1%E2%80%A6

まとめ 13 1. 世界一の産油国米国 Permian からの生産量増加が牽引役 2.

天然ガス生産の地域性 Marcellus を中心とした Appalachia 地域が米国内ガス供給の起点 4.

14 まとめ世界一の産油国米国 Permian からの生産量増加が牽引役 2. 原油生産の地域性と Permian が抱える原油パイプライン問題 2019~2020 年に解消見込み随伴ガス廃棄物処理も懸念材料 3. 天然ガス生産の地域性 Marcellus を中心とした Appalachia 地域が米国内ガス供給の起点 4. 日本企業動向 ( シェール上流事業 LNG 事業 ) 大阪ガス住友商事が上流に参入既 LNG 参入企業は進捗管理 5.LNG 輸送ルート ( パナマ運河とメキシコ太平洋岸 LNG プロジェクト ) パナマ運河通航量増加の期待とメキシコ LNG 情報収集 6. メキシコ湾の動向シェールブームの影で既生産油田周辺の探鉱を中心に成果

15 ヒューストン事務所からの報告は以上ですありがとうございました

新規LNGプロジェクトの進捗と見通し（豪州、北米、他）

新規LNGプロジェクトの進捗と見通し（豪州、北米、他）新規 LNG プロジェクトの進捗と見通し ( 豪州北米他 ) 2015 年 6 月 18 日調査部永井一聡 1 世界の LNG 需要見通し高需要ケース低需要ケース出所 : IEA Natural Gas Information, 資源エネルギー庁委託調査アジア太平洋市場の天然ガス需給動向調査報告書 (2014 年 3 月 ) を基に JOGMEC 作成 2 世界の LNG 生産能力推移と見通し