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1 群馬大学工学部電気電子工学科 集積回路システム工学 講義資料 (2) の基礎 担当小林春夫 この資料は ATN 麻殖生健二氏および小林研究室学生の協力のもと作成された

2 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

3 アナログとは? デジタルとは? 速度 音 色 光 風 気温 自然界の事象はアナログ 自然界 - 連続量アナログの世界例 ) 音 光 温度 圧力 計算 メモリの世界 - 離散量デジタルの世界例 ) パソコン CD DVD デジカメ

4 アナログとは? デジタルとは? 温度 圧力 音 光自然界の現象は全てアナログである これに対し 人工の計算機やメモリ等はデジタルである アナログ回路がデジタル回路と大きく異なる点は 取り扱う信号がアナログでは連続量に対し デジタルでは 0 の離散量であるという本質的な違いのほか 右に示した取り扱うパラメータの多さである アナログ回路設計では 特性が用途に適合するように右記パラメータを設定し 設計する必要がある アナログ回路回路の適用例 アナログ回路は 世の中の大部分の機器に適用されている 携帯端末もその代表例である アンテナからの微弱なアナログ信号を増幅する増幅回路 高周波電波信号を低周波データに変換する周波数変換回路や変調 / 復調回路 スピーカーを鳴らすための増幅回路等 種々のアナログ回路が使われている 990 年以降 これらアナログ回路と CPU やメモリ等のデジタル回路を チップに実装した SoC( システムオンチップ ) が多くなってきた DVD 用 SoC はその代表例である PRML 用の AD 変換器やサーボ制御用のアナログ回路のほか CPU や 6Mbit DRAM を搭載している 最近では GHz 帯の超高周波 IC も CMOS で実現できるようになってきた アナログ設計はいろんなパラメータに配慮要! パラメータどうしのトレードオフに注意!. デジタル回路設計で考慮する主パラメータ 少ない 遅延 ドライバビリティ (Ids, 倍力 ) しきい電圧 回路構成は固定 2. アナログ回路設計で考慮する主パラメータ 非常に多い ゲイン 周波数特性 入出力インピーダンス 出力電流 ( ドライバビリティ ) オフセット電圧 ノイズ 信号振幅 ( ダイナミックレンジ ) 電源 / 温度変動依存性 ( ドリフト ) 消費電力 回路構成 その他

5 アナログ デジタル混載 LSI の歴史 単機能 IC の時代 (960~980) 混載 LSI の黎明 (970~990) 混載システム LSI の時代 (990 以降 ) Bipola アナログ IC ( アンプ ADC/DAC) デジタル IC (TTL ECL) アナログ +IIL (TV 等 民生用 LSI) X Bip アンプ +CMOS ゲート ( 携帯用 LSI ) BiCMOS MOS デジタル IC ( 単体 Logic メモリ ) アンプ + CMOS ロジック ( コーデック等 通信用 LSI) システム オン チップ (SoC)

6 アナログ デジタル混載システム LSI マイコン SRAM SRAM ユーザーゲート DRAM PLL アンプ ADC DAC アナログ領域 フィルタ

7 アナログ デジタルデジタル混載混載システム LSI 例 (DVD システム ) アナログ領域 出典 :T.Yamamoto,et al ( 松下電産 ) A Mixed-Signal 0.8um CMOS SoC for DVD Systems with 432Msps PRML Read-channel and 6Mb Embedded DRAM IEEE, JSSC Vol.36, No,200,pp

8 アナログ システム LSI 例 (WLAN トランシーバ ) GHz 帯の超高周波用アナログLSIもCMOSで実現 0.8umCMOS 0.25umCMOS デジタル 出典 :R.Ahola,et al (Spirea, Finland) A Single-Chip CMOS Tranceiver for 802.a/b/g WLANs ISSCC2004, 5-2, pp92-93 (2004.2) 出典 :M.Zargan,et al (Atheros,USA) A Single-Chip Dual Band Tri-Mode CMOS Tranceiver for IEEE 802.a/b/g WLAN ISSCC2004, 5-4, pp96-97 (2004.2)

9 アナログ信号とデジタル信号 アナログ信号連続的な信号例 : 自然界の信号 ( 音声 電波 ) アナログ時計 坂道 デジタル信号離散的 数値で表現された信号例 : コンピュータ内での 2 進数で表現された信号デジタル時計 階段

10 デジタル信号の特徴 () 空間の量子化 ( 信号レベルの数値化 ) アナログ信号 デジタル信号 Ts = 2π / ωs デジタル信号はアナログ信号レベルを四捨五入 ( または切り捨て )

11 デジタル信号の特徴 () 時間の量子化 ( サンプリング ) アナログ信号 サンプリング点 Ts = 2π / ωs 一定時間間隔のデータを取り 間のデータは捨ててしまう

12 サンプリング定理 アナログ周波数 Vin(t) = sin (2πfin t) サンプリング周波数 fs = /Ts fs > 2 fin ならばサンプリングされたデータ ( ) からアナログデータ ( ) が復元できる

13 デジタル信号処理システムと AD/DA 変換回路 AD デジタル DA 変換器信号処理変換器チップ アナログ デジタル デジタル AD 変換器 : アナログ デジタル変換回路 DA 変換器 : デジタル アナログ変換回路 ( 重要 ) 自然界の信号は全てアナログ ex. 音声 電波 電圧 電流 アナログ回路が不要になることはない!! アナログ

14 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

15 線形と非線形 線形 : 真っ直ぐ 線形 = 直線 比例 非線形 : 曲がっている 出力 出力 線形関係入力非線形関係入力

16 重ね合わせの原理 入力 x システム 出力 y 線形システムとは 重ね合わせの原理が成立するシステム入力 x 出力 y 入力 x2 出力 y2 任意定数 a, a2 入力 a x + a2 x2 出力 a y + a2 y2

17 線形システムの例 ( 比例 ) 入力 x システム 出力 y = k x 入力 x 入力 x2 出力 y = k x 出力 y2 = k x2 任意定数 a, a2 入力 a x + a2 x2 出力 y = k (a x + a2 x2) = a y + a2 y2 システムは線形である 積分システム 微分システムも線形 t y(t) = x(p)dp d y(t) = x(t) dt

18 線形システムでない例 入力 x システム 入力 x 出力 y = k x 入力 x2 出力 y2 = k x2 2 出力 y = k x 2 2 任意定数 a, a2 入力 a x + a2 x2 出力 y = k (a x + a2 x2) a y + a2 y2 2 システムは線形でない ( 非線形である )

19 アナログ乗算器ーギルバート乗算器ー Barrie Gilbert: アナログ デバイセズ社のベテラン技術者 ( アナログの神様 ) デジタル回路で用いるとき : EXOR 回路アナログ回路で用いるとき : 乗算回路 Y = X 2 乗算回路は非線形回路

20 ギルバート アナログ乗算回路 (Gilbert Multiplier) Io Io V2 Io Io = Ibias x tanh [(V-V)/(2VT)] x tanh [(V2-V2)/(2VT)] V2 V V V = V, V2 = V2 のとき Vee Ibias Io Io = Ibias (V-V) (V2-V2)/ (2VT) 2

21 ギルバート アナログ乗算回路 電圧出力 R Vcc R Vo = Vcc R Io Vo Io Io Vo Vo = Vcc R Io V2 V2 V Vee Ibias V Vo Vo = R (Io Io) R Ibias x tanh [(V-V)/(2VT)] x tanh [(V2-V2)/(2VT)]

22 トランジスタを用いたアナログ電子回路設計とは何か トランジスタ : 信号の増幅機能 非線形特性 R, C, L: 受動素子 線形特性 アナログ回路 : ( 多くのものは ) 線形特性 リニアIC: 信号増幅機能をもつ非線形素子( トランジスタ ) と増幅機能をもたない線形素子 (R,C,L) を組み合わせて信号増幅機能をもつ線形なシステム ( 電子回路 アンプ ) を設計すること R R2 u(t) + y(t)= - R u(t) R2

23 2 進重み付け DA 変換回路 ( 回路 ) デジタル入力 8I 4I 2I I D3 D2 D D0 R Vout アナログ出力

24 2 進重み付け DA 変換回路 ( 動作 ) 例 : 入力データが 3 のとき 例 : 入力データが 8 のとき 8I 4I 2I I 8I 4I 2I I D3 D2 D D0 D3 D2 D D0 R 3I Vout =3 I R R 8I Vout =8 I R

25 2 進重み付け DA 変換回路 ( 原理 ) デジタル スイッチ 出力 入力データ D3 D2 D D0 Vout IR IR IR IR IR IR 7 0 7IR IR : : : 5 5IR スイッチ のとき ON 0 のとき OFF デジタル入力データに比例したアナログ出力 Vout が生成される

26 非線形システムの線形近似 非線形システムも動作範囲を限れば 線形システムに近似して扱える Δy 動作点 Δx Δy = k Δx k: 比例係数 傾き 微分ゲイン 電子回路での小信号解析 : 線形解析オペアンプ等大信号解析 : 非線形解析発振回路等

27 線形性と物理学 数学 9,20 世紀に物理学は大きな進歩線形なシステムを扱ったから Newton 力学 : F=ma, F + F2 = m (a + a2) 電磁気学 : Maxwell の方程式 線形代数 線形微分方程式線形を扱う数学非常に発展してきた 非線形を扱う数学非常に難しい

28 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

29 アナログ回路回路で使うデバイスデバイスおよびおよび主要記号 受動デバイス R 抵抗 コンデンサ ( キャパシタ ) C インダクタンス L 電源 グランド グランド 電圧源 電流源 入力電圧従属電圧源 入力電圧従属電流源 V ~ I ~ Vi A Vi Vi gm Vi 能動デバイス 交流電源直流電源 MOS トランジスタ バイポーラトランジスタ ダイオード D ( ドレイン ) S C ( コレクタ ) E アノード G ( ゲート ) B ( 基板 ) S ( ソース ) G D B B ( ベース ) E ( エミッタ ) B C カソード NMOS トランジスタ PMOS トランジスタ npn トランジスタ pnp トランジスタ

30 電圧源と電流源 電圧源 : 流れる電流にかかわらず一定電圧 V を供給する 電流源 : 両端にかかる電圧にかかわらず一定電流 I を供給する I + V - 電圧源 + V I - 電流源

31 電流モードと電圧モード 電圧の加減算 コピー 定数倍等は 電流ほどは簡単にはできない しかし 実際の回路では信号伝達 演算は 電圧で行うことが多く ( 電圧モード回路 ) 一部でのみ電流で信号伝達 演算 ( 電流モード回路 ) を使用するとうまくいく場合が多い

32 アナログ回路回路で使うデバイスデバイスおよびおよび主要記号 受動デバイス 受動デバイスの代表例は 抵抗 コンデンサ ( キャパシタ 容量とも呼ぶ ) インダクタンスである それぞれ記号は上図に示した通りである 電源 グランド グランドは GND あるいは接地と表現することもある また 記号も種々あり 上図に代表例を示した アナログ デジタル混載回路で アナロググランドとデジタルグランドを区別するために別々の記号を使ったりする 電圧源は負荷の大小にかかわらず設定電圧を出力するもので たとえば 5V 電源は 00kA の電流を出力しても 5V で一定である 同様に たとえば 0mA の電流源は電流源の両端に 00kV 印加されても 0mA の電流を流し続ける また トランジスタやアンプを簡単な等価モデルで表現する場合に使用する入力電圧従属電圧源や入力電圧従属電流源がある 前者は入力電圧に追従して出力電圧が変化するもので 後者は入力電圧に追従して出力電流が変化するものである 能動デバイス 能動デバイスの代表例は トランジスタとダイオードである トランジスタには MOS トランジスタ (MOSFET) とバイポーラトランジスタがある 記号の一例を上図に示した 電流の向きを考慮して 通常 NMOS( または npn) では 上をドレイン ( またはコレクタ ) にし PMOS ( または pnp) では逆に上をソース ( またはエミッタ ) にすることが多い

33 正電源 負電源の表記 回路図 正電源 ( 電圧が高い方 ) 負電源 ( 電圧が低い方 ) バイポーラトランジスタ回路 Vcc Vee CMOS トランジスタ回路 Vdd Vss 理由 B C G D E S

34 R,C,L の直流抵抗直流抵抗およびおよび交流抵抗 ( インピーダンス ) R 直流抵抗値 R 交流抵抗値 ( インピーダンス Z と呼ぶ ) Z=R C Z = jωc または sc L 0 Z = jωl または sl 直列と並列 ここで j: 虚数 (j 2 =-) ω: 角周波数 s: ラプラスの演算子で s=σ+jω 直列接続 等価値 R R + R2 R2 C C2 C C2 = / C + / C2 C+ C2 L L2 L + L2 Z Z2 Z + Z 2 R C L Z 並列接続 等価値 R2 R// R2 = = / R + / R2 R R2 R + R2 C2 C + C2 L2 L L2 L// L2 = L + L2 Z2 Z// Z2 = Z Z2 Z+ Z2

35 R, C, L の直流抵抗直流抵抗およびおよび交流抵抗 ( インピーダンス ) 直流抵抗直流抵抗は抵抗 Rにのみ存在し 理想容量 Cでは無限大であり 理想インダクタンスLでは0である 交流抵抗交流抵抗は総称してインピーダンスと呼び Zで表現することが多い 交流では 容量およびインダクタンスも有意なインピーダンスを持ち 単位はΩである 上表に表記したように 容量 CおよびインダクタンスL は それぞれ Z = または jωc sc Z = jωl または sl ここで ωは角周波数で ω = 2πf である jω は交流信号源が正弦波信号の場合に利用でき 後で出てくる周波数特性の解析で使う 虚数を表す記号 j は 素子の両端電圧と素子に流れる電流の位相が 90 度ずれていることを表現しており 分子の j は位相が進み 分母の j は位相遅れを表す また s はラプラスの演算子と呼び ステップ応答など より一般的な信号の解析に使う 直列接続と並列接続素子を直列接続した場合と並列接続した場合の等価素子値を上記した 抵抗 RとインダクタンスLは同じように表現できるが 容量 Cの等価値は逆になることに注意する必要がある ここで 並列を表す記号として // を使ったが これは公式の記号ではない 計算例計算例 () 2つの抵抗 R=kΩ, R2=3kΩの直列および並列抵抗値を求めよ R = R + R2 = 4kΩ 直列抵抗値 : 並列抵抗値 : 3 R = = = k = 0.75kΩ / R + / R2 /k + / 3k 4 (2) 2 つの容量 C=0pF, C2=000pF の直列および並列容量は? 並列容量値 : 直列容量値 : C = C+ C2 = 00pF 000p 000 C = = = p 0p / C+ / C2 /0p + /000p 0 2 つの容量比が大きい場合 並列接続では大きい方の容量値で 直列の場合は小さい方の容量値で等価容量が決まる インピーダンスインピーダンスの計算例計算例 () 容量 C=0pF, f = 0MHzのインピーダンスZcを計算してみよう Zc = = 7 jωc j インピーダンス Zc =.6kΩ =.6 0 j

36 アナログアナログアナログアナログ技術技術技術技術シリーズシリーズシリーズシリーズアナログアナログアナログ集積回路集積回路集積回路回路解析回路解析回路解析回路解析に必要必要必要必要な基本法則基本法則基本法則基本法則 ( オームオームオームオームの法則法則法則法則 キルヒホフキルヒホフキルヒホフキルヒホフの法則法則法則法則 ) R E I I R E / = = Vi C R Vo I E オームオームオームオームの法則法則法則法則キルヒホッフキルヒホッフキルヒホッフキルヒホッフの法則法則法則法則 () 電流則 : あるノードに流れ込む電流と流れ出す電流は等しい (2) 電圧則 : 回路内の任意の閉路において 閉路内の各素子の電圧の総和は 0 となる R V V V sc R V V I I I + = + = V C R R2 R3 V2 V3 I I2 I3 V C R R2 R3 V2 V3 I I2 I3 I = + + = + + R I R I sc I sc I R I V

37 オームの法則法則およびおよびキルヒホッフキルヒホッフの法則 オームの法則回路解析のもっとも基本的な法則である 上図のように ある回路に電圧を印加して電流が流れた場合 抵抗 Rの両端電位 Eと 電流 Iの関係は E = R I で表される これをオームの法則という 計算例計算例 下図の電圧 Voをもとめよ Vi 電流 I は Vi I = R + sc Vo = I sc Vi = R + sc sc R I Vi = scr + Vo C キルヒホッフの法則キルヒホッフの法則には電流則と電圧則がある 回路解析でよく使うが 当然ながらどちらで解析しても同じ結果が得られる () 電流則 回路網において あるノードに流れ込む電流と流れ出す電流は等しい という性質である 上図の例では次式が成り立つ I = I 2 V V R + I 2 3 = sc V 2 V2 V + R 2 3 (2) 電圧則 回路網内の任意の閉路において 閉路内の各素子の電圧の総和は 0 となる という性質である 上図の例では次式が成り立つ 2 つの閉路に対し I2 V + IR + = 0 sc I 2 + I3R2 + I4R3 sc = 0

38 ゲオルク ジーモン オーム Georg Simon Ohm ドイツの物理学者 ミュンヘン大学の実験物理学教授 827 年に発表した Die galvanische Kette Mathematisch Bearbeitet のなかで 電圧が抵抗と電流の積になるという オームの法則を発表

39 グスタフ ローベルト キルヒホフ Gustav Robert Kirchhoff ドイツの物理学者 ガウスの弟子ベルリン大学教授 多重通信の発達は回路網を複雑にした 複雑な回路を流れる電流の計算を容易に行うため キリヒホフの法則を発見 このとき20 歳

40 シングルエンド信号と差動信号 () シングルエンド信号 (single-ended signal) 本の信号線の信号の差でつの信号を表す Vsig Ex. Vsig = sin(wt) 欠点 : ノイズに弱い Vsig Ex. Vsig = sin(wt) + n(t) ノイズ n(t)

41 シングルエンド信号と差動信号 (2) 差動信号 (differential signal) 2 本の信号線の信号の差で つの信号を表す Vsig+ Vsig- Vsig = Vsig+ Vsig- たとえば Vsig+ = (/2) sin (wt), Vsig- = - (/2)sin(wt) Vsig = Vsig+ - Vsig- = sin(wt)

42 シングルエンド信号と差動信号 (3) 差動信号のメリット ノイズの影響を受けにくい Vsig+ ノイズn(t) Vsig- Vsin+ = (/2) sin(wt) + n(t) Vsin- = -(/2) sin(wt) + n(t) Vsig = Vsig+ - Vsig- = sin(wt) 差動信号のデメリット 回路量大 ( 信号線が 2 本必要 )

43 シングルエンド信号と差動信号 (4) 差動信号 (differential signal) Vsig+ 差動信号成分 : Vsig = Vsig+ Vsig- Vsig- Vcm 同相信号成分 (Common mode signal) Vcm = ( Vsig+ + Vsig- ) / 2 高速 高精度のアナログ回路の大部分は差動信号を用いて設計されている ( 可能な限り差動信号 差動回路を用いること )

44 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

45 電子回路でよくでてくる信号 余弦波 c(t) = A cos (2 πf t + θ) 3 要素 : A: 振幅 f: 周波数 θ: 位相 A -A A cosθ time ω=2 πf : 角周波数 /f 振幅 周波数だけでなく位相も重要 余弦波は電気的 機械的に発生しやすい

46 電子回路でよくでてくる信号 2 インパルス信号 ( デルタ関数 ) 0 (t < 0) δ(t) = (t = 0) 0 (t > 0) time 0 (t < 0) = lim /h (0 < t < h) h +0 0 (t > h) 0 ( 注 ) δ(t) dt = - /h 0 h time - 厳密なインパルス信号は物理的に実現不可能 - δ 関数を用いると理論展開に便利

47 電子回路でよくでてくる信号 3 ステップ信号, ユニット関数 u(t) = 0 (t<0) (t >0) ( 注 ) δ(t) dt = - u(t) 0 δ(t) time に注意すると u(t) = δ(p)dp - t 0 time

48 デルタ関数と余弦波との関係 デルタ関数 : ー全ての周波数成分 ω を等パワーで含む ー位相が揃っている 時刻ゼロで各周波数成分 ω の位相はゼロ 太陽光 ( 白色光 ): ー全ての周波数成分 ωを等パワーで含む ー位相が揃っていない δ ( t ) = cos( ωt) dω 2π 近似 ~ ω δ ( t) = 0 cos( ωnt) 2π n= ωn = nω 0

49 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

50 周波数応答法 安定な線形時不変システム ( 下図 ) の解析 設計に強力な手法 電子回路だけでなく 自動制御 通信分野等でも広く用いられている 周波数領域からのアプローチ 数学的にはFourier 変換 ( 付録 ) と密接な関係 システム表現として 周波数伝達関数 ボーデ線図 ベクトル線図と密接な関係 安定な線形 時不変システム 入力 x(t)=k cos (ωt) システム 出力 y(t)= A k cos (ωt+θ) 余弦波を入力し十分時間が経つと 出力 y(t) は余弦波となる

51 周波数応答法 入力 : x(t)=k cos (ωt) 出力 : y(t)= A k cos (ωt+θ) 出力周波数 ω: 入力と同じ 出力振幅 A k: 一般に入力と異なる (A ), また ω の関数 A(ω) 出力位相 θ: 一般に入力と異なる (θ 0) また ω の関数 θ(ω) 出力振幅 A k 入力振幅 k = ゲイン A

52 システムの周波数応答表現と周波数伝達関数 ある安定 線形 時不変システムの特性を そのシステムの全ての ω (0<ω< ) に対する A(ω), θ(ω) で表す 周波数応答表現 入力 システム 出力 全てのω (0<ω< ) に対する A (ω),θ(ω) のデータ 2つの情報 : ゲインA(ω), 位相 θ(ω) つの複素数表現 ( 周波数伝達関数 ) : G(jω) = A(ω) exp(jθ(ω) )

53 周波数伝達関数 ( 極座標表示 ) G(jω) = A(ω) exp(jθ(ω) ) Imaginary = G(jω) exp(j G(jω) ) ある ω に対する G(jω) Y A G(jω) 複素平面上の一点に対応 θ X Real (A, θ) はその複素数の極座標表示

54 周波数伝達関数 ( 直交座標表示 ) G(jω) = A(ω) exp( jθ(ω) ) = X(ω) + j Y (ω) 極座標表示 (A, θ) と直交座標表示 (X, Y) との関係 オイラーの公式 A exp(jθ) = A cos (θ)+ j A sin (θ) X = A cos (θ), Y = A sin (θ) Y Imaginary A G(jω) A = X + Y θ X Real tan (θ) = Y X

55 オイラーの公式 オイラーの公式 exp (j θ) = cos (θ) + j sin (θ) exp (- j θ) = cos (θ) - j sin (θ) 2 群馬大学の数学者齋藤三郎先生の 数学で最も美しい公式 オイラーの公式 で θ=π の場合 exp ( j π) = -

56 レオンハルト オイラーオイラー Leonhard Euler スイス生まれの数学者 物理学者 天文学者 ロシアのサンクト ペテルブルクや ドイツのベルリンで活躍 8 世紀最高の数学者 ガリレオ ガリレイ アイザック ニュートン アルベルト アインシュタインとも比較される 物理学者ファインマン : オイラーの公式を 宝石 かつ 数学においてもっとも特筆すべき公式 と評価

57 周波数伝達関数の図表現 ベクトル線図 G(jω) = A(ω) exp(jθ(ω) ) = X(ω) + j Y (ω) ベクトル線図 : ω をパラメータとし ω=0 から まで変化させ G(jω) を複素平面上にプロットしたもの ω=ω2 G(jω2) ω Y Imaginary G(jω) A θ G(j0) ω=0 ω=ω X Real

58 周波数伝達関数の図表現 2 ボーデ線図 (Bode chart) G(jω) = A(ω) exp(jθ(ω) ) = G(jω) exp(j G(jω) ) ゲインのデシベル表示 20 log G(jω) [db] 位相 G(jω) logω logω ( 注 ) ボーデ線図 (Bode chart) はボード線図と日本語表記されることあり ベクトル線図はナイキスト線図 (Nyquist) と呼ばれることもある Bode, Nyquist は20 世紀前半にベル研究所で活躍した研究者

59 例 比例のシステム ( 周波数応答 ) 入力 x(t) システム 出力 y(t) = a x(t) ここで a は定数 x(t) = k cos (ωt) のとき y(t) = a k cos (ωt) A(ω) = a θ(ω) = 0

60 例 比例のシステム ( ベクトル線図 ) 入力 x(t) 出力 y(t) = a x(t) Imaginary A(ω) = a, θ(ω) =0 G(jω)= a exp (j 0) = a G(jω) a Real

61 例 比例のシステム ( ボーデ線図 ) 入力 x(t) 出力 y(t) = a x(t) A(ω) = a θ(ω) =0 a: 正定数 ゲイン 20 log A [db] 20 log a 0 位相 θ 0 logω logω

62 例 2 積分のシステム ( 周波数応答 ) 入力 x(t) システム 出力 t y(t) = x(p)dp x(t) = k cos (ωt) のとき y(t) = (/ω) k sin (ωt) + 積分定数 (=0) = (/ω) k cos (ωt-(π/2)) A(ω) = /ω θ(ω) = -π/2.

63 例 2 積分のシステム ( ベクトル線図 ) t 入力 x(t) 出力 y(t) = x(p) dp Imaginary A(ω) = /ω, θ(ω) = ー π/2 G(jω) = ( /ω) exp (-jπ/2) = - j ( /ω) 0 ω ω 0 ー π/2 G(jω) Real

64 例 2 積分のシステム ( ボーデ線図 ) t 入力 x(t) 出力 y(t) = x(p) dp A(ω) = /ω, θ(ω) = ー π/2 ゲイン 20 log A [db] 位相 θ 0-20 db/ dec logω ー π/2

65 例 3 微分のシステム ( 周波数応答 ) 入力 x(t) システム 出力 d dt y(t) = x(t) x(t) = k cos (ωt) のとき y(t) = ω k sin (ωt) = ω k cos (ωt+(π/2)) A(ω) = ω θ(ω) = π/2.

66 例 3 微分のシステム ( ベクトル線図 ) 入力 x(t) 出力 y(t) = x(t) d dt A(ω) = ω, θ(ω) = π/2 Imaginary G(jω) = ω exp (jπ/2) = j ω ω ω=0 0 G(jω) π/2 Real

67 例 3 微分のシステム ( ボーデ線図 ) 入力 x(t) 出力 y(t) = x(t) d dt A(ω) = ω, θ(ω) =π/2 ゲイン 20 log A [db] 位相 θ 0 20 db/ dec π/2 logω 0 logω

68 積分およびおよび微分微分の性質 ( 詳細は付録参照 ) ラプラス変換 フーリエ変換 積分の場合 ( 例 C) 変換 f(t) の時間積分時間積分は F(s) に /s をかける 変換 f(t) の時間積分時間積分は F(jω) に / jω をかける 微分の場合 ( 例 L) ラプラス変換 f(t) の時間微分時間微分は F(s) に s をかけるフーリエ変換 f(t) の時間微分時間微分は F(jω) にjω をかける

69 例 4 次系システム R + + 入力 x(t) C y(t) - - 出力 周波数伝達関数 G(jω) = / ( + j RC ω) 問題 : G(jω) のベクトル線図とボーデ線図を描け

70 例 4 次系システム ( ベクトル線図 ) G(jω) = X(ω) + j Y(ω) X(ω) = +(ωrc) 2 Y(ω) = - ωrc +(ωrc) 2 (X(ω) /2) 2 + Y(ω) 2 = (/2) 2, Y(ω) < 0 Imaginary /2 Real ω= ω=0

71 例 4 次系システム ( ボーデ線図 ) ゲイン 20 log A[dB] A = = X 2 + Y 2 + ( ωrc) 2 0 db log(/(rc)) -3 db log ω Y tanθ = = ωrc X 位相 θ 0 -π/2 -π/4 log ω

72 周波数特性解析 ゲイン解析周波数特性は 取り扱う信号が正弦波であるので jω を使って解析する 上図の計算例のようにRCの回路では 出力 Voは次式で表現できる jωc Vo = Vi = Vi R + + jωcr jωc したがって 入出力の関係は V V o i V ゲイン V V V o i V V o i V V o i = + = + ( ωcr) ωcr = jωcr + o i = jωcr 2 2 ( ωcr) + ( ωcr) + ( ωcr) 2 ( 実数 ) + ( 虚数 ) 周波数が非常に高い領域では 2 したがって 周波数が低い場合は = 2 ωcr となり ゲインは周波数に反比例する 折れ点角周波数 ( 極という ) ωoは 実数部と虚数部が等しくなる点 ここではωCR = になる周波数であるので ωo =, fo = CR 2πCR j であるので 2 位相解析 ViとVo間の位相角 θは次式で求まる V V o i = + tanθ = jωcr 虚数実数 = + tanθ = ω CR = tanθ = ω CR 0 0 = ωcr jωcr ( ωcr) したがって 折れ点周波数での位相は 2 θ = 45 ωが非常に大きい場合は θ = 90 o o

73 入力 x(t) 縦続接続システム G(jω) H(jω) 出力 y(t) 入力 x(t) K(jω) K(jω) = G(jω) H(jω) 出力 y(t) システムの直列結合とボーデ線図は相性がよい ゲイン K = G H 20 log K = 20 log G + 20 log H 位相 K= G+ H K のゲイン線図 = G のゲイン線図 + H のゲイン線図 K の位相線図 = G の位相線図 + H の位相線図

74 デシベル db ゲインの単位ゲインは通常大きな幅を持つ 例えば0-0 ~0 0 このような大きな数値を取り扱うのに便利な以下のデシベル (db) という単位の表現法を使う デシ deci 0 の意味 ベル Bell 電話の発明者のベル 電力ゲインのデシベル表示 0 log0 電力ゲイン = 0 出力電力 log0 [db] 入力電力 振幅ゲインのデシベル表示出力振幅 20 log0 振幅ゲイン = 20 log0 [db] 入力振幅 入力出力システム

75 入力電力 Pin 入力電圧 Vin デシベル db システム 出力電力 Pout 出力電圧 Vout 2 Pin = Vin Iin = Vin / R 2 Pout = Vout Iout = Vout / R Pout Pin 0 log0 [db] = 0 log0 [db] Vout2 Vin 2 Vout / R Vin 2/ R Vout Vin = 0 log0 [db] = 20 log0 [db] 2

76 ゲインが 0 [db] ゲインが 0 [db] 20 log = 0 [db] ゲインが より大デシベル値はプラス x > のとき 20 log x > 0 [db] ゲインが より小デシベル値はマイナス x < のとき 20 log x < 0 [db] log x 0 x

77 デシベル近似計算 log00 は 振幅ゲイン0 倍振幅ゲイン /0 倍パワーゲイン0 倍パワーゲイン /0 倍 20 log00 = 20[dB] 20 log0(/0) = -20[dB] 0 log00 = 0[dB] 0 log0(/0) = -0[dB] log02 は約 0.3 ( log02 = ) 振幅ゲイン2 倍 20 log02 = 6[dB] 振幅ゲイン 2 倍 20 log0 2 = 0 log0 2 = 3[dB] パワーゲイン2 倍 0 log02 = 3[dB] log03 は約 0.5 ( log03 = ) log05 は約 0.7 振幅ゲイン 5 倍パワーゲイン 5 倍 (log05 = ) 20 log05 = 4[dB] 0 log05 = 7[dB]

78 20dB/dec 6dB/oct とは? 微分のシステムのゲイン G(jω) = ω G(jω) = ω, 20 log G(jω) = 20 log ω [db] 周波数を 0 倍 G(j0ω) = 0ω, 20 log G(j0ω) = 20 log 0ω = 20 log ω + 20 [db] すなわち ω を 0 倍するとゲインは 20dB 上昇 20 db/decade 周波数を 2 倍 G(j2ω) = 2ω, 20 log G(j2ω) = 20 log 2ω = 20 log ω + 6 [db] すなわち ω を 2 倍するとゲインは 6dB 上昇 6 db/octave

79 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

80 インパルス応答 ステップ応答 システムにインパルス信号 δ(t) を入力したときの出力 g(t) インパルス応答 入力 δ(t) G(jω) 出力 g(t) 0 time 0 time 同様にシステムにステップ信号 u(t) を入力したときの出力 s(t) ステップ応答

81 ラプラス変換による微分方程式の解法 t 領域 微分方程式直接解法出力 y(t) ( 微積分 ) s 領域 ラプラス変換逆ラプラス変換 四則演算 f(t) F(s) δ(t) 2 u(t)=0(t<a) =(t>a) e -as /s ラプラス変換 逆ラプラス変換は積分を計算する必要なし 右のラプラス変換表を用いればよい 3 t /s 2 4 t n n!/s (n+) 5 cos ωt s/(s 2 +ω 2 ) 6 sin ωt ω/(s 7 e at /(s-a) 8 te at /(s-a) 2 +ω 2 ) 2

82 ラプラス変換の使用法例題 問. 次のシステムの伝達関数を求めよ 問 2. インパルス応答を求めよ 問 3. ステップ応答を求めよ R + + 入力 x(t) C y(t) - - 出力 初期値 y(0) = 0

83 伝達関数の求め方 I(t) + + R 入力 x(t) y(t) C - - 出力 Y ( s) = sc X ( s) = X ( s) R + + scr sc Y(s) G(s) = X(s) = +s CR

84 G(s) = インパルス応答の求め方 +s RC x(t) = δ(t) のとき X(s) = Y(s) = G(s) X(s) = = +s RC (/RC) (/RC) +s y(t) y(t) = 0 (t<0) RC exp (- t/(rc)) (t>0) RC 0 t

85 G(s) = +s RC x(t) = 0 (t<0) のとき (t>0) X(s) = s ステップ応答の求め方 部分分数展開 Y(s) = G(s) X(s) = = +s RC s s (/RC) +s y(t) 0 (t<0) y(t) = - exp (- t/(rc)) (t>0) 0 t

86 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

87 入力 x(t) システムの直列結合 G(s) 中間出力 m(t) H(s) 出力 y(t) 入力 x(t) K(s) 出力 y(t) M(s) = G(s) X(s), Y(s) = H(s) M(s) Y(s) = H(s) G(s) X(s) K(s) = H(s) G(s)

88 システムの並列結合 入力 x(t) G(s) H(s) m(t) n(t) 出力 y(t) M(s) = G(s) X(s) N(s) = H(s) X(s) Y(s) = M(s) + N(s) = (G(s) + H(s)) X(s) 入力 x(t) K(s) 出力 y(t) K(s) = G(s) + H(s)

89 システムのフィードバック結合 入力 x(t) e(t) G(s) 出力 y(t) 入力 x(t) K(s) 出力 y(t) E(s) = X(s) Y(s) Y(s) = G(s) E(s) Y(s) = G(s) (X(s) Y(s)) G(s) Y(s) = X(s) +G(s) K(s) = G(s) +G(s)

90 負帰還 ( ネガテブ フィードバック ) 20 世紀前半に Western Electric 社の若き技術者 Harold Black によりネガテブ フィードバック増幅器が考案される 出力から入力へのフィードバック量により増幅器が安定 不安定になることが経験される 932 年ベル研究所の Harry Nyquist によりこの問題が理論的に検討され 安定になるための条件が明らかになる ( ナイキストの安定判別 )

91 . アナログICの動向および最近の状況 2. 電子回路線形と非線形 3. 電子回路で扱う主要部品および基本的な性質 4. 電子回路によく出てくる信号 5. 伝達関数と周波数特性 6. インパルス応答 ステップ応答 7. 伝達関数の基本的な性質 8. 付録フーリエ変換とラプラス変換

92 畳み込み積分 (Convolution) 安定な線形 時不変 動的システムではインパルス応答 g(t) が求まれば 任意の入力 x(t) に対する出力 y(t) が計算できる 入力 インパルス入力 δ(t) 任意入力 x(t) G(jω) 出力 インパルス応答 g(t) 出力 y(t) y( t) = t g ( τ ) x( t τ ) dτ 0 y(t) は g(t) と x(t) の畳み込み積分 Convolution

93 インパルス応答と周波数伝達関数 周波数伝達関数 G(jω) はインパルス応答 g(t) の Fourier 変換 入力 δ(t) G(jω) 出力 g(t) G ( jω) = g( t)exp( jωt) dt g ( t) = G( jω)exp( jωt) dω 2π デルタ関数と余弦波との関係から導出できる

94 フーリエ変換 f ( t) dt < なる f(t) に対し フーリエ変換 逆フーリエ変換 Joseph Fourier: Fourier Transform F ( jω) = f ( t)exp( jωt) dt f ( t) = F( jω)exp( jωt) dω 2π ナポレオン時代のフランス人 政治的にも活躍 エジプト遠征につきそう エジプト学の研究者でもある Laplace の後を継いで大学教授になる Fourier 級数展開の理論は最初はフランス科学界に受け入れらず Joseph Fourier upset the French Academy in 807.

95 フーリエ変換例 f(t) = 0 (t<0) exp(-at) (a>0) exp(-at) (t>0, a>0) t F( jω) = - = jω + a 0 exp(-at)exp(-jωt)dt = [ exp(-(a + jω)t) ] 0 0 = jω + a exp(-(a + jω)t)dt ( 注 ) exp(-(a + jω)t) = exp(-at) exp(-jωt) = exp(-at) 0 t Q exp(-jωt) =

96 フーリエ変換例 f(t) = 0 (t<0) exp(-at) cos(bt) (t>0, a>0) F( jω) = = = exp(-(a a + exp(-at)cos(bt)exp(-jωt)dt + jω)t) + j(b + ω) a [ exp(-jbt) + exp(jbt)] ] + j(-b + ω) dt jω + a = (jω + a) b

97 線形システムのインパルス応答 exp(-at) は重要な関数 (i) g(t) = 0 (t<0) インパルス応答 exp(-at) (t>0) (iii) exp(-at) (a>0) exp(-at) (a<0) t ( 安定 ) (ii) exp(-at) (a=0) t ( 安定限界 ( 不安定 )) ( 不安定 ) t

98 Fourier 変換の限界 G ( jω) = g( t)exp( jωt) dt は安定なシステム すなわち lim g(t) =0 t の場合にのみ適用できる 上記条件を満たさないときは Fourier 積分の値が存在しない 定積分の値が存在する その定積分に有限確定な値が存在する

99 Laplace 変換の導入 g(t)=exp(-at) (a<0) ( 不安定 ) t exp(-bt) (b>0) t g(t) exp(-bt) =exp(-(a+b)t) (a+b>0) g(t): 不安定 g(t) exp(-bt): 安定 g(t) exp(-bt) に Fourier 変換を行う ( 安定 ) t Laplace 変換

100 ピエールシモン ラプラス Pierre-Simon Laplace フランスの数学者 天体力学 確率論の解析理論 の名著 ラプラス変換の考案者 決定論者 これから起きるすべての現象は これまでに起きたことに起因する ある特定の時間の宇宙のすべての粒子の運動状態が分かれば これから起きる現象は計算できる 後に量子力学により否定される

101 ラプラス変換の定義 G( b + jω) = g( t)exp( bt)exp( jωt) dt = g ( t)exp( ( b + jω) t) dt G ( s) = g( t)exp( st) dt ここで s=b+jω

102 アナログアナログアナログアナログ技術技術技術技術シリーズシリーズシリーズシリーズアナログアナログアナログ集積回路集積回路集積回路逆ラプラス変換の定義 + = ω ω ω π d t j j b G bt t g ) exp( ) ( 2 ) exp( ) ( ω ω ω π + + = d t j b j b G ) ) )exp(( ( 2 + = j b j b ds st s G j t g ) )exp( ( 2 ) ( π ここで s=b+jω

103 ラプラス変換例 ( 指数関数 ) f(t) = 0 (t<0) exp(-at) (t>0) F( s) = exp(-at)exp(-st)dt = exp(-(a = [ exp(-(a + s)t) ] a 0 = s + s + a + s)t)dt exp(-at) (a<0) t ( 注 ) exp(-(a + s)t) = exp(-(a + = exp(-(a + b)t) 0 t Q exp(-jωt) =, a + b > 0 b)t) exp(-jωt)

104 周波数伝達関数と伝達関数 安定なシステムのインパルス応答 g(t) 周波数伝達関数 G(jω) G ( jω) = g( t)exp( jωt) dt 周波数伝達関数 G(jω) の G(jω), G(jω) は物理的な意味 ( 周波数応答 ) をもつ 安定または不安定なシステムのインパルス応答 g(t) 伝達関数 G(s) G ( s) = g( t)exp( st) dt G(s) は周波数伝達関数 G(jω) のような物理的意味はもたない ではなぜG(s) を考えるのか

105 ラプラス変換性質 () f(t) の時間微分は F(s) に s をかける F( s ) = f ( t)exp( st) dt フーリエ変換性質 d s F( s) = f ( t) exp( st) dt dt 変換性質 () f(t) の時間微分時間微分は F(jω) にjω をかける F( j ω) = f ( t)exp( jωt) dt jωf( d j ω) = f ( t) exp( jωt) dt dt ( 注 ) 初期値 (t=0 での値 ) は全てゼロとする

106 ラプラス変換性質 (2) f(t) の時間積分は F(s) に (/s) をかける t F( s ) = f ( t)exp( st) dt F( s) = f( τ )dτ exp( st) dt s - フーリエ変換性質 (2) f(t) の時間積分時間積分は F(jω) に (/jω) をかける F( j ω) = f ( t)exp( jωt) dt F( jω t j ω) = f( τ )dτ exp( jωt) dt - ( 注 ) 初期値 (t=0 での値 ) は全てゼロとする

107 ラプラス変換性質 (3) 畳み込み積分は積 = t y( t) g( t τ ) u( τ ) dτ Y( s ) = G( s)u( s) 0 ここで Y(s), G(s), U(s) は各々 y(t), g(t), u(t) のラプラス変換 フーリエ変換性質 (3) = t y( t) g( t τ ) u( τ ) dτ 0 畳み込み積分積分は積 Y(jω ) = G(jω)U(jω) ここで Y(jω), G(jω), U(jω) は各々 y(t), g(t), u(t) のフーリエ変換

108 微分方程式と伝達関数 () 入力 u(t) システム 出力 y(t) n d n dt y(t) + n- d a n- dt y(t) + n- d.+ a y(t) + a0 y(t) = dt bm m d m dt u(t) + bm- d dt m- m- u(t) +.+ b d dt u(t) + b0 u(t) y(t) u(t) Laplace 変換 Laplace 変換 Y(s), U(s), n d n y(t) dt m d m dt u(t) Laplace 変換 Laplace 変換 n s Y(s) m s U(s)

109 微分方程式と伝達関数 (2) n n- s Y(s) + an- s Y(s) +..+ a s Y(s) + a0y(s) = m m- bm s U(s) + bm- s U(s) +..+ b s U(s) + b0 U(s) Y(s) = G(s) U(s) G(s)= m m- bm s + bm- s +..+ b s + b0 n n- s + an- s +..+ a s + a0

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スライド 1 作成 : 群馬大学電気電子教員 電子回路設計 OP アンプ (2) 小林春夫 桑名杏奈 Email: koba@gunma-u.ac.jp Tel: 277-3-788 オフィスアワー : AM9:~AM:( 平日 ) 電気電子棟 (3 号館 )4F 44 室 電子回路設計 授業の内容 第 回講義内容の説明と電子回路設計の基礎知識 第 2 回キルヒホッフ則を用いた回路解析と演習 第 3 回集積回路のデバイス

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