第 52 回神奈川腎炎研究会 LCAT (lecithin cholesterol acyltransferase) 欠損症の一例 1 平松里佳子 1 山内真之 1 冨永直人 1 住田圭一 1 竹本文美 3 大橋健一 1 乳原善文 1 早見典子 1 与那覇朝樹 1 星野純一 1 高市憲明 1 諏訪部

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1 LCAT (lecithin cholesterol acyltransferase) 欠損症の一例 平松里佳子 山内真之 冨永直人 住田圭一 竹本文美 3 大橋健一 乳原善文 早見典子 与那覇朝樹 星野純一 高市憲明 諏訪部達也 山内淳司 長谷川詠子 澤直樹 2 原茂子 LCAT 欠損症とは 血清 LCAT (lecithin cholesterol acyltransferase) 低下, 欠損による稀な遺伝子病 本邦では約 4 家系の報告 コレステロールのエステル化障害による著明 な低 HDL コレステロール血症 臨床的に 3 徴候 ( 角膜混濁, 貧血, 腎障害 ) を主徴 本報告 LCAT 欠損症発見の背景 本邦で初となった家族性 LCAT 欠損症症例 本症例発見の経緯 ( 姉の診断が契機 ) 2 症例提示 3 診断時及び 4 年経過後の腎生検組織 ( 自 然経過 ) を提示 背景 (LCAT 欠損症の発見 ) 938 年血清コレステロールが LCAT により 血漿中でエステル化されることが発見され たが, その意味付けについては重要視され なかった 967 年 Norum と Gjone らは角膜混濁, 貧血, 蛋白尿, 高脂血症を呈した,33 歳ノルウェー 人女性に対して腎生検を施行 糸球体に泡 沫細胞が目立ち, 脂質検索で, コレステロー ルの大部分が遊離型であり,LCAT 活性の消 失が判明 他の二人の姉妹も同特徴を有し た 同様な症例がスウェーデンからも紹介 されるに至り,LCAT 欠損症という遺伝性の 疾患概念が初めて確立された 本症例発見の経緯 ( 発端者は姉 ) 姉の病歴 2 歳角膜輪や眼球, 皮膚の黄染に母親が気 付く 5 歳意識障害を伴わない tonic cramp が出現 6 歳 Wilson 病が疑われ他院に精査入院した が,Wilson 病は否定 30 歳 (976 年 ) 繰り返す黄疸の精査で他院入院 高間接 ビリルビン血症, 貧血を認め溶血性貧血 と診断 血清総コレステロール値が 42 mg/dl と低値 診断は確定せず 国際血液学会のため京都に来ていたノ ルウェーの Dr. Evensen に診察を依頼 LCAT 活性の低下を認め, 診断が確定 家族検索にて弟 2 名も LCAT 欠損症と診 断 その後, 弟 ( 本症例 ) が 990 年 9 月 (42 歳 ) 当院を受診 ( 虎の門病院腎センター (2 虎の門病院健康管理センター (3 虎の門病院病理部 37 Key Word:LCAT 欠損症, 腎障害, ネフローゼ症候群, 病理

2 腎炎症例研究 26 巻 200 年 症例症例 :42 歳男性主訴 : 精査目的既往歴 :6 歳 : 虫垂炎 手術施行生活歴 : 喫煙 :7 本 / 日飲酒 : なし家族歴 : 父母がいとこ婚 姉 (44 歳 ), 弟 (40 歳 ) がいずれもLCAT 欠損症と診断 現病歴 :976 年姉がLCAT 欠損症と診断されたのを契機に同疾患と診断 蛋白尿を認めたため, 腎生検 ( 供覧 ) 施行 他院にて保存的管理 985 年両側下腿浮腫が出現し, ネフローゼ症候群と診断, 他院で入退院を繰り返し, 徐々に腎機能が増悪 990 年高血圧, 肺水腫にて他院へ緊急入院, シャント増設術が施行され 回 / 週の血液透析が開始 腎症の精査目的に当院転院 入院時現症 : 身長 :67cm, 体重 :60.5 kg, 血圧 : 58/80 mmhg, HR 72/min. reg., BT 36.5, 皮膚 : 体幹部に黄色腫散在, 頭頸部 : 眼瞼結膜に貧血 (+) 眼球結膜に黄染なし, 両側角膜混濁を認める, 胸部 : 心音 :I II III(-)IV(-), 呼吸音正常, 腹部 : 腸雑音正常平坦かつ軟圧痛 腫瘤 筋性防御なし, 肝脾腎 : 触知せず腹部 鼡径に血管雑音なし, 四肢 : 両側下腿浮腫橈骨 足背動脈 : 触知, リンパ節 : 頸部 鎖骨上 腋窩 鼡径 : 触知せず 入院時検査所見 血算 WBC 3700 /μl RBC /μl Hb 8.0 (MCV 00fl) g/dl Ht 25.0 % Plt /μl 標的 奇形 多染赤血球 生化学 TP 5.9 g/dl Alb 3.6 g/dl UN 64 mg/dl Cre 2.6 mg/dl UA 7.3 mg/dl Na 44 mmol/l K 3.8 mmol/l Cl 09 mmol/l Ca 4. meq/dl ip 4.6 mg/dl T.Bil.3 mg/dl 間接 Bil 0.8 mg/dl AST 7 IU/l ALT 3 IU/l LDH 84 IU/l ALP 36 lu/i γgtp 68 IU/l 葉酸 3.7 μg/l VitB2 437 ng/l CRP 0. mg/dl Fe 97 μ g/dl フェリチン 225 μg/l 免疫ハプトグロビン 40 mg/dl クームス定性 陰性 ( 直接法, 間接法 ) 抗核抗体 陰性 内分泌 TSH 2.6 μiu/ml F-T4 0.8 ng/dl F-T3 320 pg/dl 随時尿所見尿定性比重.05 ph 5.5 糖 (-) 蛋白 (3+) 潜血 (2+) 尿沈査赤血球 6-0 /HPF 白血球 -5 /HPF 24 時間蓄尿所見尿量 764 ml/ 日 尿蛋白定量 6. g/ 日 クレアチニン 0.8 g/ 日 Na 3 meq/ 日 K meq/ 日 Cl 9 meq/ 日 β2mg 242 μg/ 日 Ccr 20.5 ml/ 分 38

3 図 図3 図2 図4 脂質分析 総コレステロール 08 mg/dl コレステロール-エステル比 % 中性脂肪 27 mg/dl HDL-コレステロール 2 mg/dl mg/dl LDL-コレステロール 46.2 mg/dl mg/dl HDL/LDL レシチン 97.3 % スフィンゴミエリン 2.7 % リゾレシチン 感度以下 LCAT 活性 0.0 U/ml 長崎 - 赤沼法 LCAT 抗原量 0.07 μ g/ml リポ蛋白分画 α pre β pre β 2 β アポ蛋白分画 Apo-A Apo-A2 Apo-B 分離不能 分離不能 Apo-C2 Apo-C3 00 % Apo-E mg/dl mg/dl mg/dl mg/dl mg/dl mg/dl

4 腎炎症例研究 26 巻 200 年 図5 図8 図6 図9 図7 図 0 40

5 図 図 4 図 2 図 5 図 3 図 6 4

6 腎炎症例研究 26 巻 200 年 図 7 図 20 図 8 図 2 図 9 図 22 42

7 病理像の特徴 LM: 早期では軽度のメサンギウムの拡大と GBMの点刻像 (bubble appearance) 或は spiculationを伴った不規則な肥厚像と vacuolation. 進行するとメサンギウムと係蹄は拡大し, 内部に泡沫化 尿細管間質や血管壁にも空胞化がみられることもある IF: 免疫グロブリンや補体の沈着は陰性のことが多い 時に IgMや C3 が陽性 apo Bと apoeが強陽性,hdlの主要アポ蛋白であるapoa は陰性 EM: 不規則な小空胞状構造を伴う脂質の沈着が GBM, 上皮下, 内皮下, パラメサンギウム, ボウマン嚢の上皮下にみられる 進行すると内皮下やメサンギウムに広範に拡大, 係蹄腔を充満 強拡大では二重の膜様構造物 (striated membranous structure) が出現 本症例のその後の臨床経過 990 年 LDLがHDL に対して相対的に高いことに注目し,/ 週のHDに加え,LDL 吸着療法を 3 回 / 月開始 993 年 / 週 HD 2/ 週 HDへ 997 年 2/ 週 HD 3/ 週 HDへ / 月 LDL 吸着療法へ 999 年 4 回 PTA と 4 回目のシャント再建術 2000 年シャント閉塞予防で ticlopidine 投与後高コレステロール血症 (TC 02 mg/dl 002 mg/dl) 発症 その後も9 回 PTA 施行 200 年溶血性貧血が進行 凍結血漿の輸注により改善 2003 年 LDL 吸着終了 2005 年汎血球減少症出現 骨髄穿刺で骨髄異型性症候群と診断 LCAT 欠損症 LCAT の低下, 欠損による遺伝性 ( 常染色体劣性遺伝 ) の脂質代謝異常 検査所見 著明な HDL 低下, 遊離コレステロール増加が特徴的 apoa-,apoa-2 の減少 臨床症状 幼少時より出現する角膜混濁, 視力障害は少ない 貧血は, 溶血性貧血像をとり, 標的赤血球が出現 腎症は全例が発症するわけでなく, 発症年齢や経過も多彩 蛋白尿が主体で, 進行例での透析導入時期は最年少は 2 歳だが,40-50 代が多い 早発動脈硬化症, 腱黄色腫は見られない 治療 食事療法, 輸血, 腎移植まとめ 常染色体劣性型の家族性 LCAT 欠損症を経験した 角膜混濁, 溶血性貧血, 蛋白尿, 腎機能障害を主徴とした 低 HDLコレステロール血症が特徴的であった 腎生検ではメサンギウム領域と係蹄内皮下中心に空胞化を伴い強拡大では膜様構造物が確認される沈着物が大量にみられ, 係蹄壁は膜性腎症様の病変がみられた LDL-chol の沈着が腎臓病変に寄与しうるのではないかと考え,LDL 吸着療法を約 3 年施行した 本症の 58 歳までの観察によると肝腫大を認めない脾腫 ( 中等度 ), 軽度の心肥大を認めるのみで透析経過は良好である 43

8 腎炎症例研究 26 巻 200 年 討論平松よろしくお願いします 今回,LCAT 欠損症の一例を経験しましたので, 報告いたします まず初めに LCAT 欠損症とは, 血清 LCAT の低下および欠損による, まれな遺伝子病で, 本邦では現在までに約 4 家系の報告があります コレステロールのエステル化障害による著明な低 HDL コレステロール血症を特徴としまして, 臨床的には角膜混濁, 貧血, 腎障害の 3 徴候を主徴といたします 今回の報告では, まず LCAT 欠損症発見の背景について 次に今回の症例となります本邦で初となりました家族性 LCAT 欠損症の症例について, 本症例発見の経緯 次に症例を呈示し, 最後に診断時および4 年経過後の 2 回の腎生検組織について呈示いたします まず背景ですが,938 年, 血清コレステロールが LCAT により血漿中でエステル化されることが発見されましたが, その意味づけについては重要視されることがありませんでした 967 年,Norum らが角膜混濁, 貧血, 蛋白尿, 高脂血症を呈した 33 歳のノルウェー人女性に対し腎生検を行い, 糸球体に泡沫細胞が目立ち, 脂質検索を行いましたところ, コレステロールの大部分が遊離型であり,LCAT 活性の消失が判明いたしました ほかの2 人の姉妹も同特徴を有しまして, 同様な症例がスウェーデンからも紹介されるに至り,LCAT 欠損症という遺伝性の疾患概念が初めて確立されました まず本症例, 発見の経緯ですが, 発端者は姉でしたので, まず姉の病歴について簡単に述べます 姉は 2 歳のときに角膜輪や眼球, 皮膚の黄染に母親が気づいていましたが, 放置していました 5 歳のときに意識障害を伴わない touic cramp が出現 6 歳時に Wilson 病が疑われ, 他院に精査入院いたしましたが,Wilson 病は否定されました 30 歳,976 年のときに繰り返す黄疸の精査で再び他院に入院し, 高間接 ビリルビン血症, 貧血を認め, 溶血性貧血と診断されました このとき, 血清の総コレステロール値は 42 と低値でしたが, 診断が確定しませんでした 国際血液学会のために京都に来ていたノルウェーの医師に診察を依頼し,LCAT 活性の低下が認められ診断が確定しました 家族検索を行い, 弟 2 名も LCAT 欠損症と診断され, その後, この弟 2 名のうちの 人が 990 年 9 月,42 歳のときに当院を受診しました これが他院での本家系の脂質像および臨床像をまとめた表ですが, こちらの 3 名がLCAT 欠損症と診断された 3 名で, こちらがトータルコレステロール, 遊離コレステロール, コレステロールエステル比,LCAT ですが,3 名とも著明なコレステロールエステル比の低下と LCAT 活性の低下を認めます 臨床像については, 姉が角膜混濁, 黄疸, 貧血を認めまして, ほかの弟 2 名に関しては, それに加えて蛋白尿の出現を認めています 症例ですが,42 歳の男性 既往歴に 6 歳のときに虫垂炎があります 生活歴はこちらに示したとおりです 家族歴で父母がいとこ婚 先ほど申しましたように, 姉と弟がいずれも LCAT 欠損症と診断されています こちらが本家系の家系図になりますが, 両親がいとこ婚の関係でした こちらに示した3 名がLCAT 欠損症患者で, 姉, 本症例の弟, さらにその下の弟が LCAT 欠損症患者でした 現病歴です 繰り返しになりますが,976 年, 姉が LCAT 欠損症と診断されたのを契機に同疾患と診断されました このときに軽度の蛋白尿を認めたために腎生検が施行されています その後, 他院で保存的管理となっています 985 年, 両側の下腿浮腫が出現し, ネフローゼ症候群を呈し, 他院で入退院を繰り返しましたが, 徐々に腎機能が増悪しました 990 年になって, 高血圧, 肺水腫で他院へ緊急入院 シャント造設が行われ, 週 回の血液透析が開始されました 腎症の精査目的に当院へ転院され, 入 44

9 院後に腎生検 2 回目が行われました 入院時の現症ですが, 身長 67cm, 体重は 60.5kg, 血圧は 58/80 でした 皮膚では体幹部に黄色腫が散在していました また眼瞼結膜に貧血を, 両側の角膜混濁を認めました 胸腹部に明らかな異常所見はありませんでした 四肢には両側の下腿浮腫を認めました こちらは入院時の検査所見ですが, 血算では Hb が8.0 と低下を認め, 末梢血に標的, 奇形, 多染赤血球の出現を認めています また後ほど申しますが, 間接ビリルビンの上昇も認めておりまして, 溶血性貧血の像と考えられました 生化学ではアルブミンが 3.6, 腎機能では BUN が64, クレアチニンが 2.6 と腎機能の増悪を認めています トータルビリルビンが.3 とやや上昇し, 間接ビリルビンが有意でした haptoglobin の方は一応基準値以内でした 内分泌は甲状腺機能は正常でした 尿所見で蛋白が 3 +, 潜血が2 +, 沈渣赤血球は 6 ~ /HPF でした 24 時間蓄尿の所見ですが, 蛋白定量が6.g/day,CCrは20.5 でした こちらが本患者の腹部エコー所見ですが, 腎臓のサイズが約 3cmと両側ともにやや腫大しておりまして, 通常の CGN パターンとは異なり, 皮質の厚みは保たれ, 皮質の最外層が hypo echoic, 内部がhyper echoicを示すという所見を呈していました 腹部 CTですが, こちらも腎臓の腫大, 両側腎臓の腫大を認めました 血管の方は特に石灰化等は認めず, 動脈硬化を示唆するような所見はありませんでした 脂質分析ですが, 総コレステロールが 08 とやや低値 コレステロールエステル比が 2% と著明な低下を認めました また HDLコレステロールも 2 と, こちらも著明な低値を認めています 脂質分画ではレシチンが 97.3% と非常に上昇しておりまして, 逆にリゾレシチンが感度以下という結果でした LCAT 活性は検出されず, 抗原量についても0.07と, こちらも著明な 低値を認めました リポ蛋白分画ではαおよび pre-βが分離不能,βが00% の所見でした アポ蛋白分画に関しましては,Apo-A,A2 の減少を認めましたが, そのほかのアポ蛋白に関しましては基準値内でした こちちは LCAT 反応を図式したものですが, LCAT は Apo-A を活性化因子として持ち, レシチンのβ 位の脂肪酸を遊離コレステロールに転移することにより, コレステロールエステルを生成します LCAT が欠損することにより, 酵素の反応がうまくいかなくなりますので, レシチンの上昇, 遊離コレステロールの上昇, 逆にリゾレシチンとコレステロールエステルが低下するという結果になり, 本症例もこのような結果となりました 確定診断のために LCAT のコーディング領域を解析しましたけれども, 4 番目のコドンにGGC という三塩基が挿入されるという変異で, こちらの方もホモ接合体でした 次に腎生検の組織をお示しします こちらが 976 年, 軽度の蛋白尿, 腎機能は正常でした そのときに行われた腎生検ですが, 係蹄壁の肥厚と空胞化が目立つという所見です こちらは 990 年,6g の蛋白尿, 血清クレアチニンが 2.6 の時点で行われた 2 回目の腎生検ですが, 糸球体が 28 個で3 個が全節性の硬化, 保たれた糸球体も腫大しているものが多いです 好酸性の matrix の増加や空胞状の変化が認められます こちらも別の糸球体ですが, 同様の変化を認めます こちらも好酸性のmatrixの増加と空胞状の変化を認めています PAM 染色では係蹄壁が不規則に肥厚しておりまして,spike 様に見える部分, あるいは bubble appearance に見えるところもあります 沈着物が増えてmesangium 領域, あるいは係蹄腔の介在により微小血管瘤様に見える部分もあります 大粒の微小血管瘤状の構造物の内部に好酸性の部位と大小さまざまな空胞病変の部位が見られます 尿細管間質にも泡沫細胞の浸潤と関係した空胞化が目立ちます 45

10 腎炎症例研究 26 巻 200 年 こちらは IF の所見ですが, 本疾患では有意な免疫染色では染まらないという報告が多いのですが, 時折,IgMや C3 が染まるというものもありまして, 本例では C3 がやや染まっています アポ蛋白を染めたものでは,ApoEが非常に強陽性に染まっています こちらは電顕の所見ですが,mesangium と係蹄壁の内皮下を中心に小空胞状の構造物を伴った沈着物が見られます これです こちらを拡大しますと, 内部に二重の膜様構造物が充満していることが分かります こちらも小空胞を伴った蛇行した二重の膜様構造物が確認されます こちらはさらに拡大したものですが, 同様の所見です こちらは報告されている本疾患の病理像の特徴ですが, まず光顕像では, 早期の段階では軽度のmesangium の拡大と GBM の点刻像, あるいは aspiration を伴った不規則な肥厚像やバキュキレーションを認める 進行すると,mesangium と係蹄は拡大し, 内部に泡沫化を認めます 尿細管の間質や血管壁にも空胞化が認められることがあります IF では免疫グロブリンや補体の沈着は陰性のことが多いのですが, ときに IgMやC3が陽性となることがあります アポ蛋白を染めますと,ApoBと ApoEが強陽性,HDLの主要アポ蛋白である ApoA-は陰性です 電顕では不規則な小空胞状の構造を伴う脂質の沈着が GBM, 上皮下, 内皮下,paramesangium, ボーマン嚢の上皮下に見られます 進行すると内皮下やmesangium に広範に拡大し, 係蹄腔を充満するようになります これを強拡大で見ますと, 二重の膜様構造物が出現していましす スライド 本症例ではこちらの色に示した部分が病理像で認められました 本症例のその後の臨床経過について簡単にお話ししますが, 990 年, 当院に転院されてから,LDL が HDL に対して, 相対的に高いことに注目し, 週 回のHDに加え,LDL 吸着療法を開始しました その後も徐々に透析の回数が増えまして,LDL 吸着の方は月に 回定期的に行っていました その後,999 年以降, 頻回なシャント閉塞予防を来しまして,2000 年にシャント閉塞予防でチクロピジンを投与したところ, トータルコレステロールが 02 ~ 002 と著明な高コレステロール血症を来したというエピソードがあります その後も 9 回の PTA を施行しました 200 年になり溶血性貧血が進行し, これは凍結血漿の輸注により改善しました 2003 年, LDL 吸着を終了し,2005 年になり汎血球減少が出現し, こちらは骨髄穿刺で骨髄異形成症候群との診断をされています まず最後に LCAT 欠損症についてですが, LCAT の低下, 欠損による遺伝性の脂質代謝異常です 検査所見では本症例でもありましたように著明な HDLの低下, 遊離コレステロールの増加が特徴的でして,ApoA-,ApoA-2 の減少も認められます 臨床症状は幼少時から出現する角膜混濁で, これは視力障害は少ないとのことです 貧血は溶血性貧血像を取り, 標的赤血球が出現します 腎症に関しては全例が発症するわけではなく, 発症年齢や経過も多彩です 蛋白尿が主体で, 進行例での透析導入時期に関しては, 報告では最年少は 2 歳ということでしたが, 多くは 40 ~ 50 代が多いです 早発動脈硬化症や腱黄色腫は一般には見られません 治療ですが, 食事療法や輸血または腎移植などが挙げられています まとめですが, 常染色体劣性型の家族性 LCAT 欠損症を経験しました 角膜混濁, 溶血性貧血, 蛋白尿, 腎機能障害を主徴としました 低 HDL コレステロール血症が特徴的でした 腎生検では mesangium 領域と係蹄内皮下を中心に空胞化を伴い, 強拡大では膜様構造物が確認される沈着物が大量に見られ, 係蹄壁は膜性腎症様の病変が見られました LDL コレステロールの沈着が腎臓病変に寄与しうるのではないかと考え,LDL 吸着を約 3 年施行いたしました 本症の 58 歳までの観察によりますと, 脾腫 46

11 と軽度の心肥大を認めるのみで透析経過自体は良好で経過しています ありがとうございました 座長ありがとうございました 大変貴重な症例だと思いますが, 診断とか, そのへんについては疑う余地はないのかなと思いますが, 臨床の先生方へ何かご質問は どうぞ 木村聖マリアンナ医科大学の木村です 貴重な症例をどうもありがとうございます 教えていただきたいのですが,LCAT 欠損症は動脈硬化は進まないということがさっき書いてありましたが, それでLDL 吸着をやられたのは, これは腎疾患の進行を抑制しようということでやられたわけですか 平松そうです 木村その結果は, 先生方はどういうふうに評価されていますか 平松 LDL 吸着を行った前後での腎生検の組織があればよかったのですが, 今回は残念ながらされていません 結局, その後, 途中で他院に転院されてしまいまして, その後の吸着療法について効いたか, 効かないかという詳細な検討ができていないのが実情です 乳原共同演者の虎の門病院の乳原ですが, 先ほど動脈硬化を起こしにくいと書いてあります それが分かったのは今回の演題をつくっているときであって, その当時は記載がほとんど書かれていないのです これが本当に動脈硬化と予後の関係はほとんど成害には記載されていない ほとんどの報告は遺伝子異常が見つかりましたよ, そこで止まってしまっている 木村ありがとうございます 座長原先生, どうぞ 原虎の門病院の原です LDL 吸着療法をやった当時にかかわっていました 実は LDL 吸着療法をやる前とやってからのある期間では, クレアチニンクリアランスは改善しました ですから治療効果はあったと思いますが,LDL apheresis をやるときに, どうしてもカラムを生食で洗います そうしますと概 略で計算しますと塩分が 0g ぐらい入ってしまう 心機能も少し悪く浮腫を来しやすくて, そのために LDL を途中であきらめたということがあります 腎と脂質代謝研究会で当時報告しております 上杉筑波大学病理の上杉と申します わたしは LCAT 欠損症の症例を集めていた時期があって, そのときにいろいろ勉強しました LCAT 欠損症は脂質代謝異常の中では動脈硬化を伴わないことで, 非常に昔からわりと有名だったということがありますので, わりと最初から分かっていたことではないかなと思うのと そのときに調べたときに, 酸化 LDL の値をずっと測っていたのですが,LCAT 欠損症は酸化 LDL が非常に多くなる病気で, 血清を正常人と比べても, 明らかに高い濃度の酸化 LDL が血沈の中にあって, しかもそれが糸球体の中にも沈着するということで調べたことがありました わたしの調べた症例も確かにそういうのがあることで LDL 吸着をやりましたが, やっぱり効果は全然なかったです 治療は何となく合目的な気がしますが, やっぱり全然効果がなかったというのは同じです 座長お願いします 山口ちょっと教えてほしいのですが, 赤血球のいろいろな変形が出てきたり, 溶血性の貧血が出てくる理由は何ですか 平松言われていますのは赤血球の膜の構成です 山口膜の構成に絡んでいるわけですね 平松膜の脂質の構成に絡んでいて, 遊離コレステロールとか, レシチンが増加することによって, 膜が非常に脆弱化することで壊れてしまうということが言われています 山口そうすると変形赤血球による臓器障害というのは何かあるのですか 脾腫が来るとか 平松脾腫は見られます 山口 脾腫ぐらい 平松 はい 溶血性貧血自体は軽度のものが多 い それほどひどくないものが多い なぜかは 47

12 腎炎症例研究 26 巻 200 年 ちょっと分からないのですが 今まで言われているのは脾腫ぐらいです 山口あと,MDSになったというのは何か関係があるのですか 平松それについては検索しましたが, そういった文献は見つかりませんでした 平和横浜市大医療センターの平和です ありがとうございました ちょっと教えてほしいのですが, これは同胞の方,2 人が同じように LCAT 欠損症ということですね その方たちは蛋白尿とか, 腎病変はどうだったのでしょうか 平松姉と弟の 2 名が LCAT 欠損症だったのですが, 腎生検ができたのは今回のわれわれの症例だけです 姉と弟, 三男についてですが, 蛋白尿の出現については, 弟 2 人にはありましたが, 姉には蛋白尿は認められませんでした 実際, 三男の方は診察はしていないのですが, 聞きますとその後, 透析導入はされていたということです 平和文献的には多くの方, よく分からないのですが, どの程度腎臓に病変が出てくるのかなということと, あと, どういう人が腎機能障害を起こすのですか 要は同じような遺伝欠損があるけれども, ある人は腎障害が出て, ある人は出ないということですよね そのへんは何かありますか 教えていただければと思いましたが 平松 LCAT 欠損症自体が非常にまれな病気ということで, 例えば何パーセントの症例が腎障害を来しましたという報告はないのです 同一の遺伝異常を, つまり同一家系で同じ遺伝子異常があるにもかかわらず, 軽度の蛋白尿にとどまる症例と, もしくは透析にまで至ってしまうような症例と, 臨床像は非常に多彩でして, この病気の進展には遺伝子異常だけではなく, 例えば食事の内容といった, ほかの修飾因子が絡んでいるのではないかと思われます 例えば, 同一の家系の兄弟の症例でも, 菜食主義の人は蛋白尿は全くないのに, 脂質を好んで食べる方は腎障害が来たという報告もありますので, そ ういった生活習慣とか, 遺伝以外の部分が病気の進展には関与しているのではないかと思われます 平和蛋白尿が出ていない症例でも, 糸球体変化は同じような変化があるものなのでしょう そういう報告はないのですか 平松それについては報告がありません 平和ありがとうございました 座長なかなか難しいですね ない人には出ないかも分からないですね ほかにございますでしょうか どうぞ 吉村私どもに 例,LCAT 欠損が今いますが, 年ぐらい前にこの会に出そうと思ったら, 順番が遅くて外されてしまったので, 英文の論文で投稿しています 載るかどうかまだ分かりません その人は0 年ぐらいほかの病院でIgA 腎症を疑われて, 点滴パルスをやってくれと僕の外来に来ました そのときにHDLが一桁だったので, これは変だなと思って腎生検をしたらやっぱりLCAT 欠損だったのですが, 僕も初めて診ました かなり激しいのです, 組織は 全然悪くならなくて, クレアチニンが 0.5 か0.6 ぐらいで 40 歳代の女の人です 治療をどうするかいつも迷っています 3 カ月にいっぺんぐらいしか来ていません そういう人は何かほかにいい方法, 蛋白尿, 血尿は相変わらず mgぐらい出ていますが, 腎機能は全く動かなくて, 家族歴もかなり調べましたが, ほかの同胞の中にはいなくて ただ見た感じも明らかに皮膚が黄色っぽくて, 目はあんな感じでおかしくて, 典型的だなと 本を読もうと思いますが, こういう患者にどういう治療をするのかなといつも迷っていて 確かに LDLはHDL に比べれば相対的に高いのですが, 抜いてもなという感じで, 悪くなっていないもので 内服薬とか, スタチンは効果がありますか 平松文献的な報告では, スタチンなどの抗高脂血症剤が有意に進展を抑制したという報告は検索した限りありませんでした 腎障害になっ 48

13 てしまってからでは遅いけれども, 腎障害の進展の予防には, 食事療法がいいのではないかという報告はいくつかありました 吉村はっきりしたものはないということですか 平松はい 座長珍しい症例なのでなかなか難しいですね それではほかに臨床の先生方はございますか それでは病理の先生, お願いできますでしょうか 重松先生, お願いします 重松わたしが LCAT disease に出会ったのは, 968 年で Acta medica Scandinavica で電顕の写真とともに症例が報告されていました 非常にびっくりして, 文献請求をしたぐらいに印象に残っている病気です けれども, わたし自身は今まで実際に自分の担当する生検では見たことはないので, 今回こういう機会を与えてもらって非常に勉強になりました deposition のところについてコメントを入れたいと思うので画像をざっと流します スライド 0 この症例はご覧のように nephronが非常に肥大しているところと, 萎縮しているところ, 要するに代償肥大ネフロンがあるものですから, かなり腎不全に近い状態に陥っている腎生検だと言えると思います スライド02 PAMで実際に global sclerosisになっているのと, 少し肥大気味の糸球体を比べてみますと, だいたい半数以上が global sclerosisになっていますね だから代償不全に陥る寸前まで来ているような腎生検だと思います スライド 03 糸球体病変を見ると, あっと驚くのですが, これは先ほどの議論をくりかえすようですが,thrombosisなのか deposition が亢じてこうなってしまったのか, ちょっと分かりませんね スライド 04 PAM 染色でみると,mesangial matrix がこんな端っこに圧排されています ここに大きな油滴を伴ったものがあります これが塞栓だとすると lipoprotein glomerulopathy とか, 新手の病気も考えなければいけないですね 今回は臨床側がちゃんと全部答えを出しておいてくれましたので, そんなに心配しないで検索を進めることができたわけです スライド 05 これは deposition ではないかと言えるのは, 点刻像とか, 水泡状と言われるような deposition 的なものが基底膜に見られるということですね ですからここも内皮下にたまっているということで, これは血栓的な, あるいは embolic なものではなくて deposit だということになります スライド 06 この症例は標本を 2 回に分けて新しい染色をしていただいているのが混じっていますから, やっぱり 2 回目のというか, 新しく標本を切り直していただいたものでも末梢の点刻像がよく見えています スライド 07 その deposit 自体は油滴の部分は抜けてしまっているところと, 染み込みが一緒に混じっているところがあり, 全体に depositionは少し青みを帯びているという特徴があります スライド 08 deposition 以外に血管病変とか matrix の増加がありますが, これは代謝障害に伴う二次的なものだろうと考えます スライド 09 糸球体だけではなくて, おそらく同じようなことが血管にも起こる可能性があるということですね スライド 0 IF で IgAの deposition が糸球体と尿細管にみられます 尿細管にかなり再吸収の顆粒として見られていますので, ここにたまった IgAが染み込みで来たのかもしれませんし, こういうものが流れて再吸収されているという像ではないかと思います スライド C9ですね これはどういう意味があるのかよく分かりません スライド2 ApoEはコレステロール関連の脂質の仲間ですから, 沈着しているということですね スライド 3 ApoA もある スライド4 ApoBはあまり目立たないということですね 49

14 腎炎症例研究 26 巻 200 年 スライド5 電顕所見がこの症例には特徴的なものですね まず目につくのは, こういう空胞の中に黒いしみみたいな depositが, これがいちばん初めに目に入ってきます スライド6 ところがこういうしみ状の沈着の他に, 先ほど演者が言われた, この organized deposit 構造です これがまさしくこの症例の特徴だと思われますね いろいろな文献の記載を見ますと, こっちだけに注目している人もいるし, こっちにあまり注目が行っていない記載もありますね スライド 7 しみ状のdeposit のまわりは抜けてしまっています このしみ状の構造物自体はあまり特異的な deposit ではないと思います やっぱりこの cylinder like の構造がこの病変の特徴的なものではないかと思います スライド8 このしみ状の沈着物は坂口先生が肝硬変あるいは肝病変, 特に cholestasisがあるような胆汁うっ滞型の病変がある症例によく見られるので, これは肝臓のビリルビンの関係する deposition ではないかということをおっしゃっていましたが, まさしく Alagille 症候群という先天性の胆管閉塞であるとか,cholestasisのある肝硬変のときの糸球体には, このタイプの depositがよく観察されています もう少し大きくしましょうか スライド 9 この cylinder like の構造物ですが,Alagille 症候群の電顕像では見られないということがあります スライド20 上杉先生がたくさん見られているので, コメントを欲しいと思いますが, これが特徴的な cylinder like の構造物です しみ状の沈着物はこれの代謝されたものかもしれないけれども, あるいは肝臓などでできた cholestaticなものの腎への沈着の反映ではないかと, この症例を見て感じました 以上です どうもありがとうございました 山口この症例は, 診断的にはあまり問題にはならないのですが, どうして腎機能障害が進展してしまったのかということですね 先ほど動 脈硬化があまりないという話なんですが, 僕は非常に変わった細動脈病変が随分あるように思います ですから, 動脈病変によって, 随分進展したのではないかなと思います スライド 0 fibrosisとつぶれた糸球体がだいぶ際立っているわけですが,ctなどでは, 腎が萎縮をしなかった そのへんの discrepancy をどういうふうに考えるのか 私の頭の中でも整理ができていないですね 糖尿病性の進展したものでも, 腎の萎縮があまり起こらない 最後まで血流が残っていることもあるとは思いますが, なかなかそれだけでは説明ができないように思います スライド 02 つぶれた糸球体はどうでしょうか 非常に大きいことは大きいですね 通常の虚血でつぶれたやつとはだいぶ違って, こういう何となくボワッとしたつぶれ方をして, 代償性の尿細管の肥大も見られています スライド03 通常, 教科書に出ているのは, こういう派手な変化はあまりなくて, 係蹄内に何となくボワッと泡沫状の foam cell がだいたい出てきていますが, この例は少しざらざらしたような硝子様物が係蹄内に相当入り込んできて, あとは泡沫化した細胞なのか, あるいは matrixなのか分からないのですが, 泡沫様の物質が糸球体全体に沈着しているということで糸球体そのものが相当大きくはなっているのだろうと思います スライド 04 ほかの染色で見ても, このような mesangium のところも非常に泡状の感じがしています われわれは mesangium を見ても, lipidがあれば, だいたい明るく抜けてきますので, そういったものを示唆するような, ただ, ここは係蹄内の何か別なもので置き換わっているのだろうという感じでしょうか スライド 05 先ほど重松先生が言われたように, 何だか知らない, 普段見ないような globular な球状の沈着物としか言いようがないと思いますが, 血栓なのか 係蹄はだいぶ構造が壊れてしまっていますので, 癒着もあります 50

15 し, こちらは何でしょうか, アミロイドか何かですか スライド06 細動脈のところがあまり問題にされませんでしたが, ちょうど入り口のところ, 構造が分からないのですが, 何となく内皮が分かりませんが, 浮腫状の肥厚があって, 細動脈の平滑筋が淡く抜けたようになってきています このへんもやはり何か絡んでいるのかなという感じですね やはり膜性腎症を思わせるような spike があったり,bubbling があちこちにある paramesangial nodular deposit 様のものも見られるし, aneurysm 様にもなっている mesangium のところがだいぶ looseにもなって溶けてきているという感じですかね 内皮下の拡大も見られるということですね ここも内皮の染み込みと, さらに何かモワッとしたものがこちら側にたまっています 本来の内腔はこっちだろうと思います もちろん糸球体がある程度つぶれてきてしまいますと, 細動脈硬化も強くなることは言われていますが, 何かこちら側, 細動脈にもたまってきているのではないかなという印象です スライド07 小葉間から細動脈に移行するところですが, 通常の hyalinosisですと, こういう染まり方はしないので, やはりミックスした異常な脂質を含んだような内皮下への染み込みといったものもあるのではないかなと思います スライド08 これはあまり所見はない スライド 09 IgAの染まりがあまり見かけない染まりですね 普通は円柱が IgAによく出てきますですが, どこが上皮側なのでしょうか 普段見ないような染まり方のような気がします C3 がなぜこんなに出ているのかよく分かりません いろいろなときに C3 は activation を受けますが,mesangiolysisあるいは thrombotic なhyalin に絡んで何か出ているのでしょうか IgMはあまり出ていませんので, ちょっと分かりません スライド 0 ApoAが主体的に出ているとい うことだろうと思います スライド 同じようなあれですね ほとんど糸球体の基底膜がここにありますので, 内皮がほとんど消失して泡沫状の明るく抜ける場所と, 先ほど重松先生が cylinder, 蛇がウヨウヨ泳いでいるような雰囲気の沈着物ですね それがおそらく内皮も破って mesangium がここに残っていますので,mesangiumの領域にまで及んで占拠してしまっているという状態だろうと思います スライド 2 同じような感じだろうと思います このへんも両方がミックスした形で mesangium の領域にもだいぶ, 本来の係蹄腔がほとんど消失してしまって占拠されているということだろうと思います スライド 3 同じようなものですね これは癒着がある場所で全体にこちらが mesangium が少し残っている場所でしょうか 少し lamellar に出ているところもあります スライド 4 通常, 教科書的にはよく見るのが, 基底膜にこのような dense coreのある vacuolar な変化ですかね そういったものが intramembranousあるいは内皮下にも出てくる あるいは上皮側にも及ぶというのが一般的な記載だろうと思います スライド 5 こういう tubular な structure なものがミックスしてきている スライド6 同じようなものですね スライド 7 そのようなことで amorphous な eosinophilic な nodular deposit と spike bubble like appearanceということで蛇のウヨウヨしているような,vacuolar heavy linear という表現で英語では書いてありましたが, そういったものの沈着があるということではないですか 細動脈にも似たような沈着が見られるということで, 全体に診断的には問題はないように思いました 以上です 座長ありがとうございました 今の病理の先生方のコメント等に何かご質問はございますでしょうか 乳原先生 5

16 腎炎症例研究 26 巻 200 年 乳原今回の症例は古い症例だったのですが, 前回のときに昭和大学藤が丘の方から,LCAT 欠損症の軽い症例が出てきましたが, 実際にはもっと激しくなるとこうなるというのを, 私たちと原先生とは経験してきたわけです 私と原先生の頭の中だけに残っていてはいけないと これはみんなの記憶にのこらなければいけないと考えました LCAT 欠損症は教科書にも載るぐらい有名な代謝異常と関係した腎障害ですが, 度見て覚えて頂ければ, もしかしたら診断ができるかもしれないと考え, 古い症例ですが, 提出させていただきました 症例を準備するにあたって感じたことは, 先ほどの空胞状の部分と実質様の部分があり, 実質様の部分は本来, ただ, やみくもに沈着するなら, あんな構造物が出てこないだろう にもかかわらず, きれいな構造物が出てきているということで, その違いは何だろうかなということで, 先ほど重松先生にも個人的にお聞きしましたが, これをどういうふうに脂質代謝と実質物の違いというものを, 区別したらいいのかということを文献上ではなかなか確認できなかったのですが, 上杉先生が, もしも知っておられたら 上杉筑波大学の上杉です さっき蛇状と言われましたですが,LCAT 欠損症のもう一つ, 脂質代謝の特徴はリン脂質が非常に高いというのがあって, リン脂質というのは膜様構造物を構成するので有名だと思います あれは膜になっていて特異な脂肪組織の一部に何かがついているかもしれないのですが, リン脂質が主体の構造物だとわたしは思っています 実際に染色をしてみると, 通常, 脂質に陽性になるような oil red,sudan black は染まらなくて, トリグリセリドとかリン脂質に特徴的な脂質の染色をすると, そこだけはきれいに染まってきます だからわたしは膜様構造物と呼んでいますが, あれはたぶんリン脂質由来の何かではないかというのと, それから空胞状に変性した点, 黒いポッチみたいなものがあると思いますが, あれもやっぱり普通の脂肪の沈着によるような脂質ではなくて,LCAT 欠損症に特徴的なリン脂質が高いとか, 酸化 LDL が多いとか, そういうものによる特別な構造物なのではないかなとは思っています 今日, 重松先生と山口先生にきれいな電顕の写真を見せていただきましたが, 確かに LCAT 欠損症は, 大きな動脈の動脈硬化はないというのは報告されていますが, 小さな動脈に関しては, たぶん報告はあまりないので, 山口先生が言われるように, あのような小さな動脈にも, 本当を言うとたくさん変化があるのかもしれないのですが, それは今までは報告はないと, 私が調べたときはありませんでした 乳原剖検とか, そういうのでほかの細小動脈を含めて何か変化があるという報告はないのですか 上杉わたしが調べたところはそういうのはなかった やっぱり腎臓病なので, どうしても腎障害が進んでしまうと動脈硬化は進んでしまうので, それが二次性の変化なのかというのはない それとあとは通常, 動脈硬化に出てくるような脂質の沈着はほとんどがコレステロールエステルです でもLCAT 欠損症に関しては, コレステロールエステルは非常に低いというか, つくられないと言われているので, それが動脈硬化を進展させない一つの要因と, 動脈硬化の世界では言われていました 今はどうなっているのかはよく分かりませんが 座長ほかにございますでしょうか それでは, どうもありがとうございました 52

17 重松先生 _0 重松先生 _06 重松先生 _ 重松先生 _02 重松先生 _07 重松先生 _2 重松先生 _03 重松先生 _08 重松先生 _3 重松先生 _04 重松先生 _09 重松先生 _4 重松先生 _05 重松先生 _0 重松先生 _5 53

18 腎炎症例研究 26 巻 200 年 重松先生 _6 山口先生 _0 山口先生 _06 重松先生 _7 山口先生 _02 山口先生 _07 重松先生 _8 山口先生 _03 山口先生 _08 重松先生 _9 山口先生 _04 山口先生 _09 重松先生 _20 山口先生 _05 山口先生 _0 54

19 山口先生 _ 山口先生 _6 山口先生 _2 山口先生 _3 山口先生 _4 山口先生 _5 55

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61

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