_KyoukaNaiyou_No.4

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第 3 回講義の項目と概要 統計的手法入門 : 品質のばらつきを解析する 平均と標準偏差 (P30) a) データは平均を見ただけではわからない 平均が同じだからといって 同一視してはいけない b) データのばらつきを示す 標準偏差 にも注目しよう c) 平均

母平均 母分散 母標準偏差は, が連続的な場合も含めて, すべての個体の特性値 のすべての実現値 の平均 分散 標準偏差であると考えてよい 有限母集団で が離散的な場合, まさにその意味になるが, そうでない場合も, このように理解してよい 5 母数 母集団から定まる定数のこと 母平均, 母分散,

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森林水文 水資源学 2 2. 水文統計 豪雨があった時, 新聞やテレビのニュースで 50 年に一度の大雨だった などと報告されることがある. 今争点となっている川辺川ダムは,80 年に 1 回の洪水を想定して治水計画が立てられている. 畑地かんがいでは,10 年に 1 回の渇水を対象として計画が立て

データ解析

モジュール1のまとめ

ii 3.,. 4. F. (), ,,. 8.,. 1. (75% ) (25% ) =9 7, =9 8 (. ). 1.,, (). 3.,. 1. ( ).,.,.,.,.,. ( ) (1 2 )., ( ), 0. 2., 1., 0,.

確率分布 - 確率と計算 1 6 回に 1 回の割合で 1 の目が出るさいころがある. このさいころを 6 回投げたとき,1 度も 1 の目が出ない確率を求めよ. 5 6 /6 6 =15625/46656= (5/6) 6 = ある市の気象観測所での記録では, 毎年雨の降る

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カイ二乗フィット検定、パラメータの誤差

統計学 Ⅱ8-9 章 確率分布 確率の条件 8 ページ p: 確率関数 p は の関数とみなせる 確率分布 : すべてのに関する = または p の分布 グラフや表で表わすことが多い サイコロの例 : 計 縦軸は p または = 棒の幅は 線 確率 p.. = / / / / / / サイコロの目の

3章 度数分布とヒストグラム

基礎統計

不偏推定量

ii 3.,. 4. F. (), ,,. 8.,. 1. (75%) (25%) =7 20, =7 21 (. ). 1.,, (). 3.,. 1. ().,.,.,.,.,. () (12 )., (), 0. 2., 1., 0,.

統計学 Ⅱ(06) 0 章 0 章 統計学の基本的な考え方 データ = 母集団から抽出された標本とみなす 実際に標本抽出されたデータ 視聴率, 失業率 そうでないデータ GDP, 株価, 為替レート, 試験の得点 このようなデータも母集団からの標本とみなす ( 母集団を想定する ) cf. 例題 0

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禁無断転載 第 3 章統計的手法に用いられる分布 All rights reserved (C) 芳賀 第 1 節我々の身の回りにある代表的分布と性質 1. 分布の表わし方我々の身の回りにある全てのものは ばらつきを持っています 収集したデータを分析していくためには このばらつきがどのような分布にな

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講座内容 第 1 週 データサイエンスとは 第 2 週 分析の概念と事例ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎 ( 事例と手法 )1 第 3 週 分析の具体的手法ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎 ( 事例と手法 )2 第 4 週 ビジネスにおける予測と分析結果の報告ビジネス課題解決のためのデー

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講義ノート p.2 データの視覚化ヒストグラムの作成直感的な把握のために重要入力間違いがないか確認するデータの分布を把握する fig. ヒストグラムの作成 fig. ヒストグラムの出力例 度数分布表の作成 データの度数を把握する 入力間違いが無いかの確認にも便利 fig. 度数分布表の作成

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統計学 Ⅱ( 章 ( 区間推定のシミュレーション 母平均 μ の区間推定 X ~ N, のとき X T ~ 自由度 1の t分布 1 自由度 -1のt 分布の97.5% 点 :t.975 P t T t この式に T を代入する t.975 母集団

講義「○○○○」

平均値 () 次のデータは, ある高校生 7 人が ヵ月にカレーライスを食べた回数 x を調べたものである 0,8,4,6,9,5,7 ( 回 ) このデータの平均値 x を求めよ () 右の表から, テレビをみた時間 x の平均値を求めよ 階級 ( 分 ) 階級値度数 x( 分 ) f( 人 )

ii 2. F. ( ), ,,. 5. G., L., D. ( ) ( ), 2005.,. 6.,,. 7.,. 8. ( ), , (20 ). 1. (75% ) (25% ). 60.,. 2. =8 5, =8 4 (. 1.) 1.,,

()

Information Theory

平成 7 年度数学 (3) あるゲームを 回行ったときに勝つ確率が. 8のプレイヤーがいる このゲームは 回ごとに独 立であるとする a. このゲームを 5 回行う場合 中心極限定理を用いると このプレイヤーが 5 回以上勝つ確率 は である. 回以上ゲームをした場合 そのうちの勝ち数が 3 割以上

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データの整理 ( 度数分布表とヒストグラム ) 1 次元のデータの整理の仕方として代表的な ものに度数分布表とヒストグラムがあります 度数分布表観測値をその値に応じていくつかのグループ ( これを階級という ) に分類し 各階級に入る観測値の数 ( これを度数という ) を数えて表にしたもの 2

切片 ( 定数項 ) ダミー 以下の単回帰モデルを考えよう これは賃金と就業年数の関係を分析している : ( 賃金関数 ) ここで Y i = α + β X i + u i, i =1,, n, u i ~ i.i.d. N(0, σ 2 ) Y i : 賃金の対数値, X i : 就業年数. (

したがって ばらつきを表すには 偏差の符号をなくしてから平均化する必要がある そのひとつの方法は 1 偏差の絶対値を用いることである 偏差の絶対値の算術平均を 平均偏差 という ( )/5=10.8 偏差の符号を取るもうひとつの方法は 2それを2 乗することです 偏差の2 乗の算

ii 3.,. 4. F. ( ), ,,. 8.,. 1. (75% ) (25% ) =7 24, =7 25, =7 26 (. ). 1.,, ( ). 3.,...,.,.,.,.,. ( ) (1 2 )., ( ), 0., 1., 0,.

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(3) 検定統計量の有意確率にもとづく仮説の採否データから有意確率 (significant probability, p 値 ) を求め 有意水準と照合する 有意確率とは データの分析によって得られた統計値が偶然おこる確率のこと あらかじめ設定した有意確率より低い場合は 帰無仮説を棄却して対立仮説

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14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 mmol/l の半分だったから さんの測定値は くんの測定値の 4 倍の重みがあり 推定値 としては 0.68 mmol/l その標準偏差は mmol/l 程度ということになる 測定値を 特徴づけるパラメータ t を推定するこの手

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68 A mm 1/10 A. (a) (b) A.: (a) A.3 A.4 1 1

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テレビ学習メモ 数学 Ⅰ 第 40 回 第 5 章データの分析 相関係数 監修 執筆 湯浅弘一 今回学ぶこと データの分析の最終回 今までの代表値を複合し ながら 2 種類のデータの関係を数値化します 相関係数は 相関がどの程度強いのかを表しています 学習のポイント 12 種類のデータの相関関係を

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Transcription:

理科教科内容指導論 I : 物理分野 物理現象の定量的把握第 4 回

( 実験 ) データの眺め ~ 統計学の基礎続き 統計のはなし 基礎 応 娯楽 (Best selected business books) 村平 科技連出版社 1836 円

前回の復習と今回以降の 標 東京 学 善 郎 Web サイトより データ ヒストグラム 代表値 ( 平均値 最頻値 中間値 ) 分布の散らばり 集団の分布 ( ヒストグラム ) が分かれば代表値や散らばりは計算できる à 集団の分布 のパターンを理解することが重要 集団の分布 のパターンの重要な つである 正規分布 を理解

前回の復習と今回以降の 標 データ ヒストグラム 代表値 ( 平均値 最頻値 中間値 ) 分布の散らばり 集団の分布 ( ヒストグラム ) が分かれば代表値や散らばりは計算できる à 集団の分布 のパターンを理解することが重要 集団の分布 のパターンの重要な つである 正規分布 を理解する

集団の分布のパターンの表し ヒストグラムを使えば良い à ヒストグラムの 積は その値の範囲に属するデータの数と 例する この 積が 60~80 点の 数に 例 この考え を連続的な数にも拡張したものを確率密度分布と呼ぶ à 積がその値の範囲に属するデータの割合と 例する 割合 0.08 0.07 0.06 0.05 0.04 0.03 0.02 0.01 本 成 男性の の分布 0 150 155 160 165 170 175 180 185 190 (cm) この 積が 175~180 cm の の割合に 例

様々な分布 集団の分布 à 割合の分布 à 確率の分布 ( 確率分布 ) 分布のパターンは様々 指数分布 ワイブル分布 確率 ( 割合 ) 事故と事故の間の時間の分布 確率 ( 割合 ) 様々な部品の故障までの時間の分布 値 値 http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/mnaka/ut/statdist.html 様分布 パレート分布 コーシー分布 超幾何分布 etc... 興味があれば統計学の教科書 ( 統計学 など ) を読んでみいて下さい 案外 いです

正規分布 無限に広がる 釣鐘状の左右対称な分布 最頻値と中間値と平均値が 致した素直な分布 々な物がこの分布に従うことが知られている 物の 体重 試験の点数 ( 厳密には違う )etc. 測定の誤差 ( 誤差分布 ) 平均値の分布... 中 極限定理 数の法則正規分布 確率 ( 割合 ) 値

正規分布 平均 μ ( ミュー ) と標準偏差 σ ( シグマ ) の値を決めると分布の形が決まる 平均 μ 標準偏差 σ の正規分布を N(μ, σ 2 ) と表記する 確率 ( 割合 ) f 平均 μ f (x) = 1 2πσ exp " $ (x µ) 2 # 2σ 2 標準偏差 σ 2 % ' & 値 x

正規分布 平均 μ ( ミュー ) と標準偏差 σ ( シグマ ) の値を決めると分布の形が決まる 平均 μ 標準偏差 σ の正規分布を N(μ, σ 2 ) と表記する 確率 ( 割合 ) f 0.4 0.3 0.2 0.1 N(0,1) N(0,2 2 ) N(0,3 2 ) f (x) = N(3,2 2 ) 1 2πσ exp " $ (x µ) 2 # 2σ 2 2 % ' & 0-10 -5 0 5 10 値 x

正規分布の特徴 平均 μ から標準偏差 σ を単位としてある幅をとると その範囲の 積がどんな正規分布 N(μ,σ 2 ) の場合にも等しい値になる 0.5 μ=0 確率 ( 割合 ) f 0.4 0.3 0.2 0.1 N (0,1 2 ) 68.3 % -1σ +1σ=1 95.5 % -2σ +2σ=2 0-10 -8-6 -4-2 0 2 4 6 8 10 値 x

正規分布の特徴 平均 μ から標準偏差 σ を単位としてある幅をとると その範囲の 積がどんな正規分布 N(μ,σ 2 ) の場合にも等しい値になる 0.5 確率 ( 割合 ) f 0.4 0.3 0.2 0.1 μ=0 N (0,2 2 ) 68.3 % -1σ +1σ=2 95.5 % -2σ +2σ=4 0-10 -8-6 -4-2 0 2 4 6 8 10 値 x

正規分布の特徴 平均 μ から標準偏差 σ を単位としてある幅をとると その範囲の 積がどんな正規分布 N(μ,σ 2 ) の場合にも等しい値になる 0.5 確率 ( 割合 ) f 0.4 0.3 0.2 0.1 μ=3 N (3,2 2 ) 68.3 % -1σ +1σ=2 95.5 % -2σ +2σ=4 0-10 -8-6 -4-2 0 2 4 6 8 10 値 x

正規分布表 ( 上側確率 ) 他に表の流儀は幾つかあります EXCEL でも 1-NORMSDIST(z) で計算可能 例えば μ+1.24σ 以上が全体に占める割合は 10.7% μ https://staff.aist.go.jp/t.ihara/normsdist.html zσ

( 例題 ) 松坂 輔と 翔平 松坂 は 本 男性の中ではどれくらい背が い か? 183.0 cm 彼らより背の い 本 男性は全体の何 % いるか? 本 男性の の分布は正規分布だと仮定して計算してみる H25 年度 30~34 歳 本 男性 平均 μ 172.5 cm 標準偏差 σ 5.5 cm ( 総務省統計局 https://www.estat.go.jp/sg1/estat/gl02020101.domethod=xlsdownload&fileid =000007744784&releaseCount=2) 193.0 cm Wikipedia

( 例題 ) 松坂 輔と 翔平 H25 年度 30~34 歳 本 男性 平均 μ 172.5 cm 標準偏差 σ 5.5 cm ( 総務省統計局 http://www.estat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 183.0 cm 松坂 輔 平均からズレ 183.0-172.5=10.5 cm 標準偏差でこのズレを表すと 10.5/5.5 = 1.91 σ 1.91σ 以上が占める割合は 2.81 % 1/(2.81 10-2 )=36 松坂より背の い 本 男性は全体の 2.81 % で 36 に 1 くらい 193.0 cm Wikipedia

( 例題 ) 松坂 輔と 翔平 H25 年度 30~34 歳 本 男性 平均 μ 172.5 cm 標準偏差 σ 5.5 cm ( 総務省統計局 http://www.estat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 183.0 cm 翔平 193.0 cm より背の い 本 男性は全体の % で に 1 くらい Wikipedia

( 例題 ) 松坂 輔と 翔平 H25 年度 30~34 歳 本 男性 平均 μ 172.5 cm 標準偏差 σ 5.5 cm ( 総務省統計局 http://www.estat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 翔平 平均からズレ 193.0-172.5=20.5 cm 標準偏差でこのズレを表すと 20.5/5.5 = 3.73 σ 3.73σ 以上が占める割合は 9.57 10-3 % 1/(9.57 10-5 )=1.04 10 4 より背の い 本 男性は全体の 9.57 10-3 % で 1.04 10 4 に 1 くらい 193.0 cm 183.0 cm Wikipedia

( 例題 ) 東 理 III はどのくらい凄いのか? 受験 の学 ( 得点 ) は正規分布だと仮定する この仮定はあまり正しくないです http://resemom.jp/article/img/2015/01/23/22531/93360.html

標準得点 ( 偏差値 ) 標準得点 " Z i = 50 +10 x i x % $ ' # σ & 平均や標準偏差の異なる集団に属するデータを 集団の中でどの辺りに位置するか で表すことで 互いに 較できるようにする 数 400 350 300 250 200 150 100 50 0 平均 400 点標準偏差 150 点 550 点 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 得点 700 点 平均 600 点標準偏差 100 点 ある模試の得点分布 どちらも標準得点 ( 偏差値 ) は 60

( 例題 ) 東 理 III はどのくらい凄いのか? 受験 の学 ( 得点 ) は正規分布だと仮定する この仮定はあまり正しくないです 偏差値 ( 標準得点 ) は平均 50 標準偏差 10 にした得点 N(50, 10 2 ) の分布 μ=50 σ=10 2016 年度偏差値 74.8 http://daigakujuken-plus.com/nyuushi-hensati-ranking/toudai/rika3rui/ 東 理 III に るには全受験 の上位 % 以上に る必要がある

( 例題 ) 東 理 III はどのくらい凄いのか? 受験 の学 ( 得点 ) は正規分布だと仮定する この仮定はあまり正しくないです 偏差値 ( 標準得点 ) は平均 50 標準偏差 10 にした得点 N(50, 10 2 ) の分布 μ=50 σ=10 2016 年度偏差値 74.8 à 2.48σ http://daigakujuken-plus.com/nyuushi-hensati-ranking/toudai/rika3rui/ 2.48σ 以上の占める割合は 0.657% 東 理 III に るには全受験 の上位 0.657% 以上に る必要がある 希少性 という意味では 186.1 cm (=172.5+2.48 5.5) 以上の男性と同じ

正規分布の加法性 N(μ 1,σ 12 ) の分布の x と N(μ 2,σ 22 ) の分布の y がある時 ax+by の分布は N(aμ 1 +bμ 2, (aσ 1 ) 2 +(bσ 2 ) 2 ) となる ( 正規分布の加法性 ) 本 男性成 の分布 N(172.5 cm, (5.5 cm) 2 ) 本 性成 の分布 N(158.7 cm, (5.3 cm) 2 ) H25 年度 30~34 歳 ( 総務省統計局 http://www.e-stat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 無作為に 本 成 男 2 名を選び出すと その の和の分布は N(172.5+158.7 cm, 5.5 2 +5.3 2 cm 2 ) =N(331.2 cm, 58.3 cm 2 ) =N(331.2 cm, (7.6 cm) 2 ) 平均 μ=331.2 cm 標準偏差 σ=(58.3) 0.5 =7.6 cm

正規分布の加法性 N(μ 1,σ 12 ) の分布の x と N(μ 2,σ 22 ) の分布の y がある時 ax+by の分布は N(aμ 1 +bμ 2, (aσ 1 ) 2 +(bσ 2 ) 2 ) となる ( 正規分布の加法性 ) 確率 ( 割合 ) 0.1 0.08 0.06 0.04 y: 性 N(158.7, 5.3 2 ) x: 男性 N(172.5,5.5 2 ) 確率 ( 割合 ) 0.1 0.08 0.06 0.04 x+y: 任意の男 の の和 N(331.2,7.6 2 ) 0.02 0.02 0 140 150 160 170 180 190 (cm) 0 310 320 330 340 350 (cm)

正規分布の加法性 N(μ 1,σ 12 ) の分布の x と N(μ 2,σ 22 ) の分布の y がある時 ax+by の分布は N(aμ 1 +bμ 2, (aσ 1 ) 2 +(bσ 2 ) 2 ) となる ( 正規分布の加法性 ) 本 男性成 の分布 N(172.5 cm, (5.5 cm) 2 ) 本 性成 の分布 N(158.7 cm, (5.3 cm) 2 ) H25 年度 30~34 歳 ( 総務省統計局 http://www.e-stat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 無作為に 本 成 男 2 名を選ぶと その の差の分布は N( cm, ( cm) 2 ) もし世の中の男 カップルが 差とは無作為に相 を選んでいるとしたら 逆 差カップル ( 性の が い ) は全体の % 差カップル ( 男性の が 30 cm 以上 い ) は全体の %

0.1 0.08 x-y: 任意の男 の の差 ( 男 - ) の分布 確率 ( 割合 ) 0.06 0.04 0.02 0-10 0 10 20 30 40 男性 性の 差 (cm)

0.1 0.08 x-y: 任意の男 の の差 ( 男 - ) の分布 この分布の μ と σ は? 確率 ( 割合 ) 0.06 0.04 逆 差 ( 性の が い ) カップル 差 ( 男 差 30 cm 以上 ) カップル 0.02 0-10 0 10 20 30 40 男性 性の 差 (cm)

正規分布の加法性 N(μ 1,σ 12 ) の分布の x と N(μ 2,σ 22 ) の分布の y がある時 ax+by の分布は N(aμ 1 +bμ 2, (aσ 1 ) 2 +(bσ 2 ) 2 ) となる ( 正規分布の加法性 ) 本 男性成 の分布 N(172.5 cm, (5.5 cm) 2 ) 本 性成 の分布 N(158.7 cm, (5.3 cm) 2 ) H25 年度 30~34 歳 ( 総務省統計局 http://www.e-stat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 無作為に 本 成 男 2 名を選び出すと その の差の分布は N(172.5-158.7 cm, 5.5 2 +(-5.3) 2 cm 2 ) =N(13.8 cm, 58.3 cm 2 ) =N(13.8 cm, (7.6 cm) 2 ) 平均 μ=13.8 cm 標準偏差 σ=(58.3) 0.5 =7.6 cm

正規分布の加法性 N(μ 1,σ 12 ) の分布の x と N(μ 2,σ 22 ) の分布の y がある時 ax+by の分布は N(aμ 1 +bμ 2, (aσ 1 ) 2 +(bσ 2 ) 2 ) となる ( 正規分布の加法性 ) 本 男性成 の分布 N(172.5 cm, (5.5 cm) 2 ) 本 性成 の分布 N(158.7 cm, (5.3 cm) 2 ) H25 年度 30~34 歳 ( 総務省統計局 http://www.e-stat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 確率 ( 割合 ) 0.1 0.08 0.06 0.04 y: 性 N(158.7, 5.3 2 ) x: 男性 N(172.5,5.5 2 ) 0.1 0.08 0.06 0.04 x-y: 任意の男 の の差 N(13.8,7.6 2 ) 0.02 0.02 0 140 150 160 170 180 190 (cm) 0-10 0 10 20 30 40 (cm)

正規分布の加法性 N(μ 1,σ 12 ) の分布の x と N(μ 2,σ 22 ) の分布の y がある時 ax +by の分布は N(aμ 1 +bμ 2, (aσ 1 ) 2 +(bσ 2 ) 2 ) となる ( 正規分布の加法性 ) 本 男性成 の分布 N(172.5 cm, (5.5 cm) 2 ) 本 性成 の分布 N(158.7 cm, (5.3 cm) 2 ) H25 年度 30~34 歳 ( 総務省統計局 http://www.e-stat.go.jp/sg1/estat/xlsdl.do?sinfid=000027237853) 無作為に 本 成 男 2 名を選ぶと その の差の分布は N(13.8 cm, (7.6 cm) 2 ) もし世の中の男 カップルが 差とは無作為に相 を選んでいるとしたら 逆 差カップル ( 性の が い ) は全体の 3.44% (1/29) (0-13.8)/7.6=-1.82σ 差カップル ( 男性の が 30 cm 以上 い ) は全体の 1.66% (1/60) (30-13.8)/7.6=2.13σ

中 極限定理 数の法則 中 極限定理 どんな確率分布であれ たくさんのランダムな数の和の分布は 正規分布に近づく 例 ) サイコロ ( 様分布 ) を 100 回振った和の分布は 正規分布に近づく この定理のため 正規分布は世の中のあちこちに現れる 数の法則 サンプル数を増やしていくと サンプルから計算した平均は真の平均に近づく 例 ) 本 男性 10 から計算した平均 より 1000 から計算した平均 の が 本 男性の真の平均 に近い 当たり前 ただし 正規分布の加法性と中 極限定理が 数の法則の成 を保証している

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