北米からの原油供給量は 2011 年は前年比日量 +21 万バレル増であったが 2012 年は前年比 +158 万バレル増となり 2013 年は +130 万バレル増 2014 年は +92 万バレル増と見込まれている 北米を含めた OECD 先進諸国からの供給は 2011 年は +1 万バレル増

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2013 年 8 月 19 日号

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2011 年 1 月 17 日号

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エコノミスト便り

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2015 年 3 月 9 日 対外 対内証券投資の動向 (2015 年 2 月分 ) 投資信託委託会社等による対外証券投資が大幅増加 財務省の 対外及び対内証券売買契約等の状況 ( 指定報告機関ベース ) によると 2 月の対外証券投資は +2 兆 6,754 億円の取得超となり 前月の +2 兆

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< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

IMM 通貨先物のポジション動向 (2014 年 11 月 11 日時点 ) 米ドル買いポジションは 3 週間ぶりに縮小 2014 年 11 月 17 日 米商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した IMM 通貨先物 1 によると 投機筋 (Non Commercial 非商業部門 ) による主

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Transcription:

週刊原油 世界の原油情報がここに凝縮されています 毎週木曜日午後発行 NY 原油上昇中 発行日 : 2014/1/30 22 日の NY 原油 3 月限は 1.76 ドル高の 96.73 ドル 3 月限は 夜間取引から堅調に推移すると 立会い開始後は上値を切り上げた 前日から米北東部地域が厳しい寒波と記録的な降雪に見舞われるなか 今後数日間も平年を大きく下回る気温が続くこともあり 留出油需要の増加期待が広がった あす発表される米エネルギー情報局 (EIA) 統計で原油在庫は昨年 11 月以来初めて増加する見通しなものの 留出油在庫は減少し 同時期として過去 5 年平均を 17% 下回る水準となる見込みなことも一因 また 国際エネルギー機関 (IEA) から前日発表された今年の世界石油消費高見通しの上方修正や 受け渡し場所となるオクラホマ州クッシングとメキシコ湾岸を結ぶパイプラインの南伸部分から送油が開始されたことによる在庫だぶつき解消観測などもあり 一時 期近ベースで 2 日以来となる 96.89 ドルまで大幅に上昇した ただ 買い一巡後は今夕の米石油協会 (API) や翌 23 日の米エネルギー情報局 (EIA) による石油在庫統計発表を控えて 様子見姿勢からこう着商状となった ロイターによると 17 日までの 1 週間の米原油在庫は 前週比 60 万バレル増となる見込み このほか ガソリン在庫は 210 万バレル増 ディスティレート ( 留出油 ) は 90 万バレル減と予想されている TOPICs OPEC Oil Market Report 2014 年 1 月号から OPEC Market Report 2014 年 1 月号によれば 非 OPEC 諸国からの原油供給量は OECD 先進国諸国から日量 2,207 万バレル 発展途上国から 1,209 万バレル 旧ソ連邦や中国等その他の地域から 1,780 万バレル 合計 5,195 万バレルであったという 215 万バレルのプロセスゲインや 580 万バレルの OPEC 諸国の天然ガス等から生成される原油を足すと 合計日量 5,991 万バレルとなる 前年比 +148 万バレルの増加となっている 同様に 2014 年の非 OPEC 諸国からの原油供給量は OECD 先進国諸国から日量 2,285 万バレル 発展途上国から 1,235 万バレル 旧ソ連邦や中国等その他の地域から 1,800 万バレル 合計 5,320 万バレルであったという 218 万バレルのプロセスゲインや 595 万バレルの OPEC 諸国の天然ガス等から精製される原油を足すと 合計日量 6,133 万バレルとなる 前年比 + 142 万バレルの増加となっている

北米からの原油供給量は 2011 年は前年比日量 +21 万バレル増であったが 2012 年は前年比 +158 万バレル増となり 2013 年は +130 万バレル増 2014 年は +92 万バレル増と見込まれている 北米を含めた OECD 先進諸国からの供給は 2011 年は +1 万バレル増 2012 年は +113 万バレル増 2013 年は + 100 万バレル増 2014 年は +78 万バレル増となっている 北米からの増産の一部を北海油田の減産で相殺している 発展途上国からの供給は 2011 年は +34 万バレル増 2012 年は 97 万バレル減 2013 年は 3 万バレル減 2014 年は +26 万バレル増と見込まれている 旧ソ連邦や中国等その他の地域からの供給は 2011 年は +23 万バレル増 2012 年は 17 万バレル減 2013 年は +24 万バレル増 2014 年は +20 万バレル増と見込まれている 2008 年と 2013 年を比較すると 北米からの供給は +370 万バレル 北米を含めた OECD 先進諸国からの供給は +210 万バレル 発展途上国からの供給は +81 万バレル増 旧ソ連邦や中国等その他の地域からの供給は +100 万バレル増 プロセスゲインや OPEC 諸国の天然ガスの精製等からの供給が +186 万バレルとなっており 全体では 577 万バレルの増加となっている 非 OPEC からの供給 OPEC Oil Market Report 2014 年 1 月号 日量百万バレル 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 前年比 2012 年 前年比 2013 年 前年比 2008 年比 2014 年前年比 北米西欧 OECD 太平洋 OECD 諸国合計 14.34 4.92 0.71 19.97 14.36 14.95 15.16 +0.21 4.73 4.39 4.21 0.18 0.64 0.60 0.57 0.03 19.73 19.93 19.94 +0.01 16.74 3.77 0.56 21.07 +1.58 0.44 0.01 +1.13 18.04 3.56 0.47 22.07 +1.30 +3.70 0.21 1.36 0.09 0.24 +1.00 +2.10 18.96 3.40 0.49 22.85 +0.92 0.16 +0.02 +0.78 その他アジアラテンアメリカ中近東アフリカ発展途上国合計 2.81 4.10 1.64 2.73 11.28 3.70 3.69 3.68 4.41 4.69 4.95 1.73 1.77 1.78 2.61 2.60 2.68 12.46 12.75 13.09 0.01 +0.26 +0.01 +0.08 +0.34 3.64 0.04 4.67 0.28 1.50 2.31 0.28 0.37 12.12 0.97 3.53 4.75 1.39 2.42 12.09 0.11 +0.72 +0.08 +0.65 0.11 0.25 +0.11 0.31 0.03 +0.81 3.55 4.91 1.39 2.51 12.35 +0.02 +0.16 +0.00 +0.09 +0.26 旧ソ連邦 12.79 12.96 13.22 13.36 +0.14 その他欧州 0.14 0.14 0.14 0.14 +0.00 中国 3.87 3.85 4.14 4.23 +0.09 その他地域合計 16.80 16.95 17.50 17.73 +0.23 非 OPEC 合計 48.06 49.13 50.18 50.76 +0.58 プロセスゲイン 1.95 2.00 2.08 2.08 +0.00 OPEC 非原油合計 4.14 4.35 4.98 5.37 +0.39 非 OPEC 供給合計 54.14 55.48 57.24 58.21 +0.97 13.26 0.14 4.16 17.56 50.75 2.12 5.57 58.43 0.10 13.42 +0.16 +0.63 +0.00 0.14 +0.00 +0.00 0.07 4.24 +0.08 +0.37 0.17 17.80 +0.24 +1.00 0.01 51.95 +1.20 +3.89 +0.04 2.15 +0.03 +0.20 +0.20 5.80 +0.23 +1.66 +0.22 59.91 +1.48 +5.77 13.59 0.14 4.27 18.00 53.20 2.18 5.95 61.33 +0.17 +0.00 +0.03 +0.20 +1.25 +0.03 +0.15 +1.42

TOPICs 世界各国の原油輸入依存度の変化 by EIA Today in Energy 米国エネルギー情報局の 1 月 22 日付レポートによれば 米国の原油と天然ガスの輸入量は米国内生産量の増加に伴い 減少し 2005 年には輸入依存度は 60% だったものが 2012 年には 40% に減少し 2016 年には約 25% に落ちると予想される 米国はまた 2018 年までに天然ガスのネット輸出国になると推定されている 反対にその他の主要経済大国では 石油と天然ガス依存度が増加傾向にある 中国 インド OECD 欧州諸国は 少なくとも石油の 65% 天然ガスの 36% を 2020 年までに輸入することであろう 日本では更に多く 石油と天然ガス消費量の 95% を輸入に依存している こうした傾向は 新興諸国と先進国では理由が異なる 中国やインド等の新興中心国では 石油需要が急速に拡大しており 国内生産量では追いつかない状態となっている 一方 OECD 欧州諸国では 北海油田の生産量が減少傾向にあるため 輸入の増加に依存している 石油のネット輸出国で天然ガスはネット輸入国 石油と天然ガスのネット輸出国 石油と天然ガスのネット輸入国 石油はネット輸入国で天然ガスはネット輸出国 中国は 世界の石油需要増加に最も大きく寄与している国である 2020 年までにその消費量は 48% 増加するだろう そして 2040 年には 2010 年の消費量の 2 倍になると思われる モータリゼーションが普及し 工業生産経済からよりサービスオリエンティッドな経済に移行していく 中国は天然ガス需要でも世界で最も大きな増加を見せるだろう なぜなら 政府は大気汚染に対する対策を加速させるためである EIA は 2010 年から 2020 年にかけて 天然ガス消費量は年率 7.5% の伸びで増加し 生産は 2.4% の伸びになると予測する 石炭床メタンとシェールガスの開発は 2020 年までに始まると思われる インドでは 2010 年から 2020 年の間で最も石油需要が速く増加する国と EIA は予測している インドの石油消費量はこの間に年率 3.0% で増加する 増加量は中国に次いで第二位となる 運送用の軽油需要の増加と 農業用 製造業用 発電用等の利用である EIA はインドの天然ガスの需要は 2010 年から 2020 年にかけて年率 1.5% の伸びで増加すると見ている この間の生産量は年率 1.1% で減少するだろう 多くの OECD 欧州諸国では 石油需要は人口が増加しないため ほとんど横ばいである 欧州にとっては最大の石油供給減であり 価格の指標となっているブレント原油を生産する北海油田の生産量が 1998 年に頂点に達し 2010 年から 2020 年にかけて平均年率 2.6% 減少していくと EIA は予測している 2040 年の生産量は 2010 年の生産量になるだろう 天然ガスは同期間に年率 0.3% の緩やかな伸びを示すだろう 上のグラフは 石油と天然ガスのネット輸出国と ネット輸入国 石油のネット輸出国で天然ガスはネット輸入国 石油はネット輸入国で天然ガスはネット輸出国を分けて書いてある 多くの国が OPEC( 石油輸出国機構 ) に加盟している中近東やロシア カナダは石油と天然ガスのネット輸出国となっている 中近東とロシアは国内需要の 2.4 倍以上を輸出している 石油と天然ガスのどちらか一方を輸出し 片方を輸入している国は少ない メキシコとチリが石油のみの輸出国であり メキシコは天然ガスを米国からパイプラインで輸入している ブラジルも近い将来このグループに属するであろう アフリカ全体と豪州ニュージーランドは 右下に位置する天然ガスを輸出して 石油は国内需要を国内生産量では賄えないので 輸入している国である 豪州は LNG 輸出ターミナルが完成すれば 大きな天然ガス輸出国となるだろう

今後の予想 NY 原油価格は 1 月 9 日の 91.24 ドルを底値に値上がり始め 96.73 ドルになっている 下限が 90 ドルなら上限は 100 ドル辺りにあると思われ 今はまだ上昇傾向にあるだろう IEA は 10-12 月期の世界需要見通しを 13.5 万バレルと大幅に引き上げ 米国の景気回復を受けた需要の強さが修正の背景にあるとしており 米国の経済指標や景気動向に対する反応を強めている 最近の市場の傾向を改めて裏付ける格好となった このまま経済指標に強気の内容が続き 需要の増加に対する期待が更に高まるようなことになれば 90 ドル台後半あたりまでならすぐにでも値を回復することになる可能性がある 一方 週初からはイランの核開発に伴う制裁措置の緩和が実施されているが 今のところほとんど材料視されていない 昨年 11 月の暫定合意からここまで イランが条件とされていた核開発の縮小をしっかりと行い 実際に制裁が緩和されたことは驚くべきことなのではあるが 石油の禁輸が解除されるわけでもなく 実際の世界需給に対する影響は限定的なものになると思われる中 心理的な面でも売りを呼び込むことができなかったのだから 地合いがそれだけ強いと受け取っておいて良いかもしれない 掲載される情報は株式会社コモディティーインテリジェンス ( 以下 COMMi という ) が信頼できると判断した情報源をもとに COMMi が作成 表示したものですが その内容及び情報の正確性 完全性 適時性について COMMi は保証を行なっておらず また いかなる責任を持つものでもありません 本資料に記載された内容は 資料作成時点において作成されたものであり 予告なく変更する場合があります 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権は COMMi に帰属し 事前に COMMi への書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正 加工することは堅く禁じられています また 本資料およびその複製物を送信 複製および配布 譲渡することは堅く禁じられています COMMi が提供する投資情報は あくまで情報提供を目的としたものであり 投資その他の行動を勧誘するものではありません 本資料に掲載される株式 債券 為替および商品等金融商品は 企業の活動内容 経済政策や世界情などの影響により その価値を増大または減少することもあり 価値を失う場合があります 本資料は 投資された資金がその価値を維持または増大を補償するものではなく 本資料に基づいて投資を行った結果 お客様に何らかの障害が発生した場合でも COMMi は 理由のいかんを問わず 責任を負いません COMMi および関連会社とその取締役 役員 従業員は 本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります 投資対象および銘柄の選択 売買価格などの投資にかかる最終決定は お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします 以上の点をご了承の上 ご利用ください 発行元 : 株式会社コモディティーインテリジェンス 4 東京都中央区日本橋蛎殼町 1 丁目 11-3-310 会社電話 : 03-3667-6130 会社ファックス 03-3667-3692 メールアドレス : kondo@commi.cc