DVIOUT-coast

Size: px
Start display at page:

Download "DVIOUT-coast"

Transcription

1 海岸工学 テキスト Coastal Engineering 広島大学工学研究科 海岸工学研究室 Graduate School of Engineering, Hiroshima Univ. River, Estuarine & Coastal Engineering Laboratory 川西 澄 Kiyoshi Kawanishi Office: A Tel & Fax:

2 目 次 2.4 微小振幅波理論 波長と波速 ( 分散関係 ) 水粒子の運動速度と軌跡 水中圧力 波のエネルギーとその伝達率 重複波 有限振幅波 浅水変形 波の屈折 波の反射と透過 砕波 波の減衰 高潮 津波 セイシュ 副振動と湾水振動 波の統計的性質と波浪推算 不規則波の解析方法 波別解析法による不規則波の表示 スペクトル解析法による不規則波の表示 風波の発生と発達 風波の発達過程 風波の推算法 沿岸海浜過程 海浜形状 波による底質の移動 漂砂量の算定 海浜流とその発生メカニズム i

3 2.4 微小振幅波理論 0. 渦なし流れとみなせる理由 [ 微小振幅波の仮定 (7) の成立理由 ] 波による底面付近の流速は周期的に流向が反転するため, 底面境界層で発生する渦度も周期的に符号が反転し, 正負の渦度が互いに打ち消し合うため, 底面近傍を除いて流れ場のほとんどは渦なし場 ( ポテンシャル流れ ) とみなされる. 進行波の流れと底面渦度 1. 基礎方程式と境界条件 (1) 基礎方程式教科書 16 ページの微小振幅波の仮定 (7) より, 水平, 鉛直速度は u = φ x, w = φ z (2.1) となり, これらを連続式 u x + w z に代入すると, 次のラプラス方程式となる. =0 (2.2) 2 φ x φ =0 (2.3) z2 また, 非粘性の渦なし流れでは次式のベルヌーイの式 ( 圧力方程式 ) が, 流れ場のいたるところで成立する. φ t + p ρ + gz φ 2 = f(t) (2.4) ここで, f(t) は時間のみの関数であり, φ に含めて考えることも出来る. 微小振幅波では, φ 2 を2 次の微少量として無視することができる.(2.3) 式から速度が,(2.4) 式から圧力が求まる. (2) 境界条件底面での運動学的条件海底面通過する浸透流がなければ, 底面での鉛直速度は h のラグランジュ微分で与えられる. すなわち w = Dh Dt. 底面が時間的に変化しなければ w = u h x = φ h x x. (2.5) 1

4 底面が水平なら w = φ z =0 (2.6) z= h が底面での運動学的境界条件になる. 水面での運動学的条件水面の水粒子が水面から離脱しなければ, µ w φ = Dη z Dt = η t + u η x η t, z = η 0 (2.7) 水面での力学的条件 ベルヌーイの式 ( 圧力方程式 ) から, φ 2 を2 次の微少量として無視し, 大気圧を 0 とすると, 水面 z = η では η 1 φ (2.8) g t となる. 時間的に変化する水面境界を有する場を解析的に解くことは困難なので, 微小振幅波理論では, 水面での境界条件が z =0 で適用できるものと考える. (3) 速度ポテンシャルの解波の観察から, 速度ポテンシャルとして, 次式の変数分離型の解が予想される. φ = Z(z)sin(kx ωt) (2.9) これを (2.3) 式に代入すると d 2 Z dz 2 k2 Z =0 (2.10) 底面での運動学的条件と水面での力学的条件のもとで上式を解くと が得られる. φ(x, z, t) = Hg cosh k(h + z) sin(kx ωt) (2.11) 2ω cosh kh 2.5 波長と波速 ( 分散関係 ) 水面での運動学的条件 (2.7) 式に (2.11) 式の φ の解と η = H 2 cos(kx ωt) を代入すると ωh sinh kh sin(kx ωt) =gkh sin(kx ωt) (2.12) 2 2ω cosh kh が得られる. これより ω 2 = gk tanh kh (2.13) L = gt 2 µ 2π tanh 2π h L (2.14) 繰り返し計算の必要がない近似式は ( s à s!) L gt 2 2π tanh h h 2π gt 2 1+ gt 2 (2.15) 2

5 C = L/T = ω/k から C = C = g ω µ gt tanh kh = 2π tanh 2π h L r s µ g gl tanh kh = k 2π tanh 2π h L (2.16) (2.17) kh で tanh kh 1 なので (2.16) 式より C gt 2π = C 0 ( 深海波 ) (2.18) L 0 = C 0 T gt 2 2π ( 深海波 ) (2.19) 従って, 深海波の波速 C 0 と波長 L 0 は周期 T で決まり, 水深の影響は受けない. kh 0 で tanh kh kh なので (2.17) 式より C p gh ( 長波 ) (2.20) L = CT p gh T ( 長波 ) (2.21) 従って, 長波の波速 C は水深 h のみで決まる ( 分散性のない波 ). 例題 2.1 の要点分散関係を使って波の周期と水深から波長と波速を求める. 2.7 水粒子の運動速度と軌跡 速度ポテンシャル φ が (2.11) 式のように求まっているので µ dx dt = u φ = H gk cosh{k(h + z)} cos(kx ωt) x 2 ω cosh(kh) µ dz dt = w φ = H gk sinh{k(h + z)} sin(kx ωt) (2.22) z 2 ω cosh(kh) 分散関係 (2.13) 式を使うと u = Hω cosh{k(h + z)} cos(kx ωt) 2 sinh(kh) w = Hω sinh{k(h + z)} sin(kx ωt) (2.23) 2 sinh(kh) 進行波の水面変動と水平流速 3

6 水粒子の運動軌跡 (2.23) 式の連立常微分方程式を解けば水粒子の運動が求まるが,(2.23) 式は右辺に未知関数 x, z を含む非線形方程式であり解析解を求めることは困難である. 水粒子の平均位置を (x 0,z 0 ) とすると, 微小振幅波では x x 0,z z 0 は微小で無視できる. 従って これはすぐに時間 t で積分できて dx dt = Hω cosh{k(h + z 0 )} cos(kx 0 ωt) 2 sinh(kh) dz dt = Hω sinh{k(h + z 0 )} sin(kx 0 ωt) (2.24) 2 sinh(kh) x = x 0 H cosh{k(h + z 0 ) sin(kx 0 ωt) 2 sinh(kh) z = z 0 + H sinh{k(h + z 0 ) cos(kx 0 ωt) (2.25) 2 sinh(kh) ξ = x x 0, ζ = z z 0 とおくと ここで, A = H 2 µ 2 µ 2 ξ ζ + =1 (2.26) A B cosh{k(h + z 0 )},B= H sinh(kh) 2 sinh{k(h + z 0 )} sinh(kh) 以上の結果から, 以下のことがわかる. 波にともなう水粒子の運動軌道は楕円である. 深海波 (kh > π) の変動振幅は水深方向に指数関数的に減少する. 長波 (kh < π/10) の変動振幅は水深方向に変化しない. 鉛直方向成分は底面からの高さに比例する. 例題 2.2 の要点まず分散関係式から波長を求める. この波長を速度ポテンシャルから求まる速度と加速度式 ( 教科書の 2.30 式 ) に代入して水粒子の速度, 加速度を求める. 2.8 水中圧力 (2.7) 式の 2 次の微小項を無視した圧力方程式に, 速度ポテンシャルの解 (2.11) 式を代入すれば, 水中圧力が求まる. p = ρ φ t ρgz = 1 2 γ 0H cosh{k(h + z)} cosh(kh) cos(kx ωt) γ 0 z (2.27) ここに, γ 0 は海水の単位体積重量 ρg である.(2.27) 式から圧力は, 右辺第 1 項の波の運動によって発生する動圧 p d と第 2 項の平均水位に対する静水圧 p s の重ね合わせで表されることが分かる. 水面変動 η = 1 2 H cos(kx ωt) を用いて書き直すと, p d = p p s = K p γ 0 η, K p = cosh{k(h + z)} cosh(kh) (2.28) 4

7 ここで, K p は圧力係数と呼ばれる. 上式から, 水中圧力を測定して, η を算定することができる. η = N(p p s) = Np d (2.29) γ 0 K p γ 0 K p ここで, N は補正係数で約 例題 2.3 の要点周波数から周期を求め, 分散関係式を使って波長 ( すなわち波数 ) を求める. 波数がわかると圧力係数が求まる. 5

8 2.9 波のエネルギーとその伝達率 波のエネルギー = 位置エネルギー + 運動エネルギー 位置エネルギー単位底面積当たりの水柱の持つ位置エネルギーは de p1 = Z η h ρgz dz = 1 2 ρg(η2 h 2 ) (2.30) 波のない静水時の位置エネルギーを de p2 とすると de p2 = Z 0 h ρgz dz = 1 2 ρgh2 (2.31) となる. 波の位置エネルギー de p は水柱の持つ位置エネルギーから静水時の位置エネルギーを引くことによって得られる. de p = de p1 de p2 = 1 2 ρgη2 (2.32) 規則波の水位変化 η =(H/2) cos(kx ωt) を代入して一波長にわたって積分し, 波長平均値を求めると E p = 1 2 ρg 1 L Z x+l x H 2 4 cos2 (kx ωt) dx = 1 16 ρgh2 (2.33) となる. これが, 単位幅当たりの波の ( 平均 ) 位置エネルギーである 運動エネルギー単位底面積当たりの水柱の持つ運動エネルギーは 単位幅当たりの波長平均値は E k = 1 2 ρ L de k = 1 Z η 2 ρ (u 2 + w 2 ) dz (2.34) Z x+l Z η x h h となり, 位置エネルギーと同じ大きさになる. (u 2 + w 2 ) dxdz = 1 16 ρgh2 (2.35) 波の全エネルギー前述の位置エネルギーと運動エネルギーを加えた単位幅当たりの波の全エネルギーは E = E p + E k = 1 8 ρgh2 = ρgη 2 (2.36) ここで, η 2 は水位変動の 2 乗平均である. 一波長間の総エネルギーは EL = 1 8 ρgh2 L (2.37) で与えられる. 6

9 2.9.4 エネルギー伝達率 ( 単位時間当たりのエネルギーの輸送量 ) エネルギー伝達率は仕事率で表される. 仕事率 = 力 速度 波の場合 力 = P d ( 動圧 ), 速度 = u( 水粒子の水平速度 ) であるから, 一周期平均したエネルギー伝達率 W は W = 1 T Z t+t Z 0 t = ρgh2 8 ω 1 k 2 h ½ 1+ P d udzdt ¾ 2kh sinh(2kh) (2.38) となり, エネルギー伝達率はエネルギーと群速度の積になっている. すなわち, W = EC g = ECn (2.39) ここで, n は群速度と波速の比で n = C g C = 1 ½ ¾ 2kh 1+ 2 sinh(2kh) (2.40) 深海波 ( 沖波 ) で n =0.5, 極浅海波 ( 長波 ) で n =1.0 となり, 群速度は波速以下である. (2.39) 式より波のエネルギー E は群速度 C g で運ばれることがわかる. 群速度とは 7

10 8

11 群速度の実験間隔の少し異なる縦縞を描いた図 A と B を重ねると第 3の縞模様 ( スダレ, モアレ ) が見える. モアレの黒い部分は2つの波の山と谷が重なって波が消えた所, 白い部分は山と山, 谷と谷が重なって, 波の振幅が大きくなった所と解釈できる. 振幅最大のところが動く速度が群速度である. さて,A と B の縦縞を平行に重ねたまま, 縞に直交する方向に紙を動かして以下の性質を確認する. (1) A と B を同じ速度 ( 位相速度 ) で動かせば, 当然のことながら, モアレも同じ速度で動く. このことは, 波に分散性がなければ, 群速度は位相速度に等しいことを示している. (2) A を B より速く動かせば, モアレは B よりも遅く動く. このことは, 波数の小さい波の位相速度の方が, 波数の大きな波の位相速度より速ければ, 群速度は, 両者の位相速度より遅いことを示している. (3) A を B より遅く動かせば, モアレは B よりも速く動く. このことは, 波数の小さい波の位相速度の方が, 波数の大きな波の位相速度より遅ければ, 群速度は, 両者の位相速度より速いことを示している. 水の波に関する群速度の性質 群速度は波速 ( 位相速度 ) 以下である. 群速度と波速の比は水深の減少とともに増加し,1.0 に漸近する ( 群速度は波速に近づいて行く ). 深海波では C g /C =1/2 である. 波速が水深とともに一様に減少するのに対して, 群速度は一時的に増加する. 水深による群速度の変化 例題 2.4 の要点波長と周期から波速を計算し,(2.40) 式を使って群速度を求める. 9

12 2.10 重複波 重複波 完全重複波 ( 定在波 ) 振幅が等しく, 進行方向が反対の波が重なってできる. η = η 1 + η 2 = H cos(kx ωt) + H cos(kx + ωt) 2 {z } 2 {z } x の正の方向へ進む波 x の負の方向へ進む波 = H cos {z kx } x によって波の振幅が変化 cos ωt = H cos 2π 2π x cos L T t (2.41) 水位変動と水粒子速度の関係は進行波と異なり, 波の腹 : kx =0, π, 2π, x =0,L/2,L, 水粒子速度 = 水平速度の振幅は 0, 鉛直速度の振幅は最大波の節 : kx = π/2, 3π/2, 5π/2, x = L/4, 3L/4, 5L/4, 水粒子速度 = 水平速度の振幅は最大, 鉛直速度の振幅は 0 完全重複波の水面変動と流速 10

13 部分重複波 η = η 1 + η 2 = H 1 cos(kx ωt) + H 2 cos(kx + ωt) 2 {z } 2 {z } x の正の方向へ進む波 x の負の方向へ進む波 = 1 2 (H 1 H 2 ) cos(kx ωt) {z } 進行波 + H 2 cos kx cos ωt {z } 定在波 = 1 2 (H 1 + H 2 )coskx cos ωt {z } 定在波 (H 1 H 2 )sinkx sin ωt {z } 定在波 (2.42) ここで, m =0, ±1, ±2, 最大波高 H max = H 1 + H 2, x = ml 2 2m +1 最小波高 H min = H 1 H 2, x = L 2 H 1 = H max + H min, H 2 = H max H min 2 2 K R = H 2 H 1 = H max H min H max + H min H max と H min を測定すれば, 反射率 K R が求まる (Healy の方法 ). 11

14 2.11 有限振幅波 波の非線形効果を評価する指標長波では,Ursell 数 U r = HL2 h 3 深海波では, 波形勾配 H/L 12

15 波による質量輸送 微小振幅波では水粒子の運動は楕円軌道を描くが, 実際の波では水粒子の運動は閉じた楕円軌道からはずれ, 水粒子は徐々に波の進行方向へ進んでいく. 問題 (1) 完全重複波 ( 定在波 ) の速度ポテンシャルを求め, 速度場が図 2.12 に示したようになることを確かめよ. (2) 完全重複波 ( 定在波 ) の位置エネルギーと運動エネルギーはどのように表されるか. 13

16 3.2 浅水変形 狭い意味での浅水変形とは, 水深変化による波形の変化を意味する. エネルギー収支は (EC g ) I (EC g ) II = W loss (3.1) エネルギー損失 W loss を無視すると (EC g ) I =(EC g ) II (3.2) E = ρgh 2 /8 の関係を用いると, H II H I = s (C g ) I (C g ) II (3.3) 断面 I を深海域にとり C g = nc の関係を用いると, 深海波の n は 1/2 だから r H C0 = H 0 2nC = K s( 浅水係数 ) (3.4) の関係がある. 分散関係 C = C 0 tanh kh より浅水係数は K s = 1 2n tanh kh = 1 q tanh kh 1+ (3.5) 2kh sinh 2kh となる. 例題 3.1 の要点分散関係 波長 波数 浅水係数 波高 3.3 波の屈折 波の進行方向 ( 波向 ) と波速の変化する方向とが異なる場合, スネルの法則にしたがって波向が変化する. sin θ 1 = sin θ 2 (3.6) C 1 C 2 b 1 cos θ 1 = b 2 cos θ 2 (3.7) K r = H H 0 = (EbC g ) 0 = EbC g (3.8) µ Cg0 C g µ 1/2 b0 = b 1/2 µ 1/2 b0 = K s K r (3.9) b µ 1/2 cos θ0 [ 屈折係数 ] (3.10) cos θ 14

17 波高変化を浅水変形によるものと屈折によるものに分けると H 0 0 H = H H0 0 H 0 H0 0 = K s K r (3.11) H 0 H = H 0 0K s, H 0 0 = H 0 K r (3.12) を相当 ( 換算 ) 沖波波高と呼ぶ. 一般に波がどのような屈折経路をとって観測地点に到達したかわからないので, H0 0 の沖波が浅水変形のみを受けて波高 H の波になったと考える.(3.6) 式から, 屈折角は次式のように波速の比を使って求められる. sin θ sin θ 0 = C C 0 (3.13) 等深線が平行な直線状の海岸に波が斜めに入射する場合,(3.6) と (3.7) 式から屈折係数は µ 1/2 µ cos θ0 1 sin 2 1/4 θ K r = = cos θ cos 2 θ 0 " ( 1 (C/C0 ) 2 sin 2 1/4 µ ) # 2 1/4 θ 0 C = cos 2 = 1+ 1 tan 2 θ 0 θ 0 C 0 (3.14) 上式を使えば, 入射角 θ 0 から屈折係数が求まる ( 屈折角を求める必要はない ). 例題 3.2 の要点分散関係から波長と波速を求め, 屈折係数と浅水係数を求める. 15

18 3.5 波の反射と透過 規則波の反射率と透過率 透過性の構造物に波が入射する場合のエネルギー収支は (EC g ) I =(EC g ) R +(EC g ) T + W loss (3.15) ここで, 添字 I, R, T はそれぞれ入射波, 反射波および透過波に関する量を示す. 水深の変化がなければ, 入射波, 反射波, 透過波の群速度は等しいから, µ HI 2 = HR 2 + HT 2 Wloss ρgc g (3.16) となる. 入射波高に対する比で表すと 1= µ HR H I 2 µ 2 µ HT Wloss + + H 1 I 8 ρgh2 I C = KR 2 + KT 2 + K loss (3.17) g である. ここで, K R = 反射率,K T = 透過率,K loss = エネルギー損失率である 砕波をともなう斜面 ( 海浜 ) からの反射率 K R = χ 1 χ 2 (3.18) ここで, χ 1 : 斜面の粗度や浸透性に関係する係数, χ 2 : 砕波の有無 ( 斜面勾配と波形勾配 ) に関係する係数である. 係数 χ 1 は, 不透過滑面で χ 1 =1, 不透過粗面で χ 1 =0.7~0.9, 砂浜で χ 1 0.8, 捨石で χ 1 =0.3~0.6 の値をとる. 係数 χ 2 は, 砕波によるエネルギー損失に関係し,Michie により以下のように与えられている. 砕波が起こる限界波形勾配 (H 0 /L 0 ) max は次式で与えられる. µ H0 L 0 max = r 2β π sin 2 β π (3.19) ここで,β は水平面と斜面とのなす角度 ( ラジアン ) である. 波形勾配が (H 0 /L 0 ) max より大きいとき, χ 2 = (H 0/L 0 ) max H 0 /L 0 (3.20) と与えられる. 16

19 3.6 砕波 砕波の形式 崩れ砕波 勾配がゆるい海岸に, 波形勾配の大きな波が入射する場合に見られる. 波形の非対称性は小さい. 巻き砕波 崩れ砕波の場合より急勾配の海岸に, 波形勾配の小さい波が入射するときに発生する. 波形の非対称性は大きく, エネルギー消散は急激に起こる. 砕け寄せ波砕波 さらに急勾配の海岸に, 波形勾配の非常に小さい波が入射するときに発生する. 波形の非対称性は大きい 砕波波高と砕波水深 - 砕波指標 沖波の条件 (H0 0 と T ) が与えられたとき, 砕波がどのような条件 (H b と h b ) で起こるかを推定する. 参考 浅海波 : H b =0.142 tanh 2πh b (3.21) L b L b µ H0 深海波 : =0.142 (3.22) L 0 max 極浅海波 :γ = H b h b 0.83 (3.23) 深海波では kh, tanh kh 1 から (3.22) 式が得られる. 極浅海波では kh 0, tanh kh kh から H b L b = πh b L b H b h b = π =0.89 砕波指標 ( 教科書の図 3.20~ 図 3.23) 図 3.20: 沖波の周期 ( 波長 ) 設計水深で砕波が発生するときの波高を求める. 図 3.21: 沖波の周期 ( 波長 ) 設計水深で砕波が発生するときの水底から波頂までの高さを求める. 図 3.22: 沖波の波高と周期 ( 波長 ) 砕波波高を求める. 図 3.23: 沖波の波高と周期 ( 波長 ) 砕波水深を求める 浅水変形と砕波条件浅水変形計算によって求められる砕波点での波高と, 砕波指標から求められる波高とは一致しない. これは, 浅水変形計算式は微小振幅波理論から求められたもので, 有限振幅の効果や砕波点付近での波形変化の効果が考慮されていないためである. 例題 3.5 の要点微小振幅波理論から求めた砕波水深と砕波波高を, 砕波指標から求められるものと比較する. 17

20 3.7 波の減衰 エネルギー損失により, 波は伝播するにつれ波高が減少する. エネルギー損失の原因としては,(1) 内部粘性,(2) 海底摩擦,(3) 海底面での粘性浸透,(4) 砕波,(5) 逆風などがあげられる 海底摩擦による波高減衰 (1) 波の乱流境界層底面剪断応力 τ b は τ b = fρu b u b (3.24) ここで, u b = 底面での水粒子速度, f = 底面摩擦係数である. 摩擦によって失われるエネルギー W f は底面剪断応力のなす仕事率として W f = τ b u b = fρ u b 3 (3.25) と表されるから, 半周期平均のエネルギー損失は Z T/4 E f = 2 τ b u b dt = 2 Z T/4 T T/4 T fρ u 3 b dt T/4 = 4 µ 3 fρ H 3 π2 sinh 3 = 4 kh T 3π fρû b 3 (3.26) ここで, û b は海底面での水粒子の最大平均速度である. エネルギーフラックスの保存則は x (EC g)= E f (3.27) となり, この微分方程式を解けば, 海底摩擦による波高の変化が求められる. 波のエネルギーと群速度を代入すると x (EC g)= ρgh µ k 1+ 2kh µ dh 8 ω sinh 2kh dx = E f 4 3π fρû b 3 (3.28) これに分散関係 ω/k = g/ω tanh kh = gt/(2π)tanhkh を代入すると µ ρgh gt tanh kh 1+ 2kh dh 8 2π sinh 2kh dx = 4 3π fρû b 3 (3.29) これを整理して, 浅水係数の2 乗 µ K 2 s = tanh kh 1+ 2kh 1 (3.30) sinh 2kh を用いると dh H 2 = 64π3 2 fk s 3g 2 T 4 sinh 3 kh dx (3.31) x の区間で水深が一定とみなし, x =0 で H = H 1, x = x で H = H の条件で積分すると H = 1+ 64π3 fk 2 1 s H 1 x H 1 3g 2 T 4 sinh 3 (3.32) kh (2) 海底摩擦係数 Jonnson は底面での摩擦応力 τ b の振幅 ˆτ b と水平速度の振幅 û b の関係を ˆτ b = ρ 2 f wû b 2 (3.33) とおいた. ここで, f w は摩擦係数で Reynolds 数 û b A b /ν と相対粗度で決まる. 代表長さ A b は水粒子の軌道振幅, d s は相当粗度である. 18

21 3.7.2 浸透による波高減少 水底が透水性の物質で構成されている場合, 波がその上を進行すると水底の水圧変化によって水の浸透または湧き出しが起こる. 透水層内の流れは粘性の作用によってエネルギーの一部を失う. 単位面積, 単位時間当たりのエネルギー損失 E p は, E p = π 4 ρg KH 2 1 exp( 8πD/L) L cosh 2 2kh {1+exp( 4πD/L)} 2 (3.34) ここで, D は透水層の厚さ, K は透水係数である. 透水層の厚さが D>0.3L なら D の影響はほとんどなく, E p = π 4 ρg KH 2 L cosh 2 2kh (3.35) と表される. 例題 3.6 の要点分散関係から水深 25 m での波長 ( 波数 ) を求め,(3.33) 式から浅水係数の 2 乗を計算する. 海底での摩擦損失を考慮した (3.35) 式を用いて, 波が 5km 進んだ時の波高を求める. 19

22 4.3 高潮 1. 発生原因 (1) 気圧低下,(2) 強風による海水の吹き寄せ 2. 発生条件 (1) 湾口が台風の襲来方向に開いている. (2) 台風の進行方向東側危険半円域に入る. (3) 湾奥に向かって強風が吹く. (4) 湾内の水深が浅い. 3. 高潮の計算 (1) 気圧低下による海面上昇 1 p ρ r + g η r =0 (4.1) 1 ρg (p p 0 ) {z } p +(η η 0 ) {z } =0 (4.2) η ps η ps = 1 p (4.3) ρg mb = 10 3 dyn/cm 2 だから,cm-mb 単位系では 1 ρg = =0.991 (2) 風の吹き寄せによる海面上昇水面勾配による圧力勾配と剪断応力が釣り合っている場合, 運動方程式は g η x + µ u K z =0 (4.4) z z 境界条件は ρk z u z = τ s for z =0 (4.5) ρk z u z = τ b, u =0 for z = h (4.6) これらの条件のもとで運動方程式を z で積分すると, 海面勾配は I = η x = τ s + τ b ρgh (4.7) [ 海面に働く風応力と海底摩擦応力の合力に釣り合うように海面勾配が決まる ] 海面に働く風応力 τ s は τ s = γ s 2 ρ a U 2 ; γ s (4.8) 海底摩擦応力 τ b は τ b = γ b 2 ρ u b 2 ; γ b (4.9) 20

23 から計算される. ただし, 海底付近の流速 u b が分からないので, τ b は不明である. τ b が τ s に比例すると考え, τ b = λτ s とおくと 0 F まで x で積分すると η x = 1 ρgh (1 + λ)γ s 2 ρ a U 2 (4.10) 2 η = γ ρ 2 a s (1 + λ)u ρ hg F = k F h U 2 (4.11) 例題 4.1 の要点水深が変化する場合は式 (4.10) を積分して海面上昇量を求める必要がある. (3) 砕波による海面上昇 Wave setup により, η B = ch 1/3 ; c 0.1 (4.12) の海面上昇が生じる. ここで H 1/3 は有義波高である. (4) 高潮の経験式高潮による最大海面上昇量は半経験的に次式で推算される. η M = a p + bu 2 cos θ + ch 1/3 (4.13) ここで, p = 最大気圧降下量 [mb], U = 最大風速 [m/s], θ = 海面上昇が最大となる主風向と最大風速時の風向とのなす角 [ ], a, b, c = 海域に固有な経験定数である. 4.4 津波 津波は微小振幅理論の長波として扱うことが出来る. (a) 津波の変形 H 2 H 1 = µ 1/2 Cg1 C g2 {z } 浅水変形 長波の群速度は C g = C = gh だから, µ 1/2 b1 b 2 {z } 屈折 (4.14) H 2 H 1 = µ h1 上式の関係は Green の法則と呼ばれる. h 2 1/4 µ 1/2 b1 (4.15) (b) 津波の打ち上げ高と進行速度一定水深と一定斜面からなる海岸に長波が入射するときの静水面からの打ち上げ高 R は教科書の理論式 (4.9) または実験式 (4.10) で求められる. 陸上に打ち上げた段波上の津波先端の進行速度 U は長波の波速から b 2 U = k p gh (4.16) 21

24 で推定される. ここで, k は陸上地表面の条件によって決まる係数で,0.7~2.0 程度の値をとる. 例題 4.2 の要点沿岸等深線が凹状であるところにV 字形の湾がある. この湾に津波が進入する.Green の法則を使って, 湾口の波高と湾内の波高を求める. 例題 4.3 の要点長波と考え, 津波の波長を求める. 平均勾配から斜面長 l を計算し, 教科書の理論式 (4.9) または実験式 (4.10) を使って打ち上げ高を求める. 4.5 セイシュ 副振動と湾水振動 閉鎖水域や一部開放水域には固有振動周期が存在し, これが外部擾乱の周期と一致すると共振を起こし, 波高が非常に大きくなる. この固有振動をセイシュまたは副振動と呼ぶ. 鉛直壁では波が完全反射され, 完全重複波が形成される. 鉛直壁の位置は重複波の腹の位置と一致する. この境界条件を満足するのは, 両端が鉛直壁の場合 : 水域の長さ l が 1/2 波長の倍数となる 1 端のみが鉛直壁の場合 : 水域の長さ l が 1/4 波長の倍数となる場合である. 一般に, セイシュ 副振動は長波と考えられるので, その周期は T = L/C = L/ p gh (4.17) で与えられる. 波長 L は上述したように, 両端が鉛直壁の場合 :L =2l/n n =1, 2, 3, (4.18) 1 端のみが鉛直壁の場合 :L =4l/(2n 1) n =1, 2, 3, (4.19) である. k =1 の場合が最も起こりやすい.(4.18), (4.19) 式を (4.18) 式に代入すれば, 固有振動の周期が求められる. ただし,1 端のみが鉛直壁の場合の L は, 回折効果に より,(4.19) 式で与えられるものより若干大きい. エネルギー損失を無視した場合, 湾口の波高 H 0 に対する湾奥での波高 H 1 の増幅 率 R は R = H 1 = 1 H 0 cos kl (4.20) である. 共振状態では kl = 2π L l = 2π 4l l = π 2 の影響で有限にとどまる. となるから, R. 現実には粘性など 22

25 5 波の統計的性質と波浪推算 不規則波では確率論的な取り扱いが必要となる. すなわち, 平均値, 分散 ( 標準偏差 ) などの統計量を使って不規則波を取り扱う. 5.1 不規則波の解析方法 (a) 波別解析法 1 波ごとの波高や周期などの発生確率分布を算定する. 非線形の強い波に適用される. (b) スペクトル解析法不規則波を様々な周期と振幅をもった成分波の合成と考え, 各成分のエネルギー分布によって不規則波を記述する. 線形波に適用される. 5.2 波別解析法による不規則波の表示 波の定義法 (a) ゼロアップクロス法 : 水位が上昇しながら平均水位を切る時刻を区切りとする. (b) ゼロダウンクロス法 : 水位が下降しながら平均水位を切る時刻を区切りとする 代表波とその定義 N 個の波群中から, 波高の大きい順に N/n 波を選び, その波高と周期を平均したものを 1/n 最大波高 : H 1/n, 1/n 最大周期 : T 1/n と呼ぶ. また, H 1/n と T 1/n を持つ波を 1/n 最大波と呼ぶ. (i) 最大波 (H max,t max ) (ii) 1/10 最大波 (H 1/10,T 1/10 ) (iii) 1/3 最大波 (H 1/3,T 1/3 ) 有義波 (iv) 平均波 (H, T ) 波の統計的性質 (1) 水面変動 η の確率密度分布水面変動 η は µ ( η p = 1 exp 1 µ ) 2 η σ η 2π 2 σ η のガウス分布に従う. (2) 波高 H の発生確率密度分布波高 H は ( p(h) = H 4σ exp 1 µ ) 2 H 2 η 8 σ η の Reyleight 分布に従う. 波群中で波高 H より大きい波高が出現する確率 ( 超過発生確率 P ) は Z ( P (H) = p(h) dh =exp 1 µ ) 2 H 8 H σ η (5.1) (5.2) (5.3) となる. 23

26 (3) 代表波間の関係平均波高 H は Z Hp(H) dh 0 H = Z = 2πσ η (5.4) p(h) dh 0 2 乗平均波高 H rms は Z 1/2 q H 2 p(h) dh H rms = H 2 0 = Z = 8 σ η (5.5) p(h) dh 有義波高との関係は 0 H 1/3 =1.597H =1.416H rms = πσ η = σ η =4.004σ η (5.6) (4) 最大波高波群中の最大波高は H max /H 1/3 の度数分布の最多値と平均値によって予測される. H max H 1/3 の最多値 ln N (5.7) ½ H max ln の平均値 N + H 1/3 γ 2 ln N ¾ (5.8) ここで, N = 波群中の波の数,γ =Eulerの定数 (= ). 一般に, 構造物の設計などにあたっては, 設計条件や構造物の重要度などを考慮して が用いられている. H max =( )H 1/3 (5.9) 例題 5.1 の要点波高の超過確率を, H rms = 8 σ η の関係を使って H rms で表し, 波高が 2H rms 以上となる確率を求める. 5.3 スペクトル解析法による不規則波の表示不規則波は様々な振幅と周波数を持つ波が重なり合ったものと考えられる. 不規則波を周波数のふるいにかけて不規則波を構成している成分波を取り出し, 各成分波の振幅の 2 乗値 ( エネルギー ) を示したものをエネルギースペクトル, 周波数 f を中心とした単位周波数当たりのエネルギー ( 振幅の 2 乗 ) を周波数エネルギースペクトル密度関数と呼ぶ 周波数スペクトルと代表波との関係周波数の関数としてエネルギースペクトル密度を表したものが周波数エネルギースペクトル密度関数 S(f) である. 従って, スペクトルと振幅の 2 乗平均値の間には η 2 = σ η 2 = Z 0 24 S(f) df (5.10)

27 の関係がある. 上式でスペクトルから振幅の 2 乗平均値が求まれば, 代表波高は (5.4) ~(5.6),(5.9) 式の関係を用いて計算される 風波の周波数スペクトル風波の周波数スペクトルに大きく関係する物理量としては, 風速 ( 水面での摩擦速度 ), 吹送時間と吹送距離がある 代表的な風波のスペクトル 1 Pierson-Moskowitz のスペクトル外洋で完全に発達した風波に対するもので, 吹送時間と吹送距離には関係しない. 2 光易のスペクトル吹送距離が有限の場合, いいかえれば発達段階の風波のスペクトルを表現したもの. 5.4 風波の発生と発達 波の発生と発達の理論静かな水面に微風が吹くと水面に局所的な乱れが生じ, 風速が増加するとさざ波へと発達する. 風波の発生, 発達機構を説明する理論として, フィリップスの共鳴理論, マイルズのせん断流理論がある. 5.5 風波の発達過程風波の発達は, 風速 U, 吹送時間 t w と吹送距離 F に支配されている 代表波の変化風域の風上端 A で発生した波が, 風域の風下端に到達するのに要する時間 t A より長く風が吹き続けても, 風波の波高と周期は一定となり風波の発達は止まる. すなわち, 風波の波高と周期は風域の大きさ ( 吹送距離 ) によって制限される. t A を最小吹送時間という. 最小吹送時間は風上端 A で発生した波群が, 風域の風下端に達する時間であるから, Z F dx t A = (5.11) C g で計算される. t<t A の場合には, 風波の発達は吹送時間 t によって制限される. t C (<t A ) の時間風が吹き続けたとすると, 波群の伝播距離は 0 25

28 Z t=tc F min = C g dt (5.12) 0 で与えられる. これを最小吹送距離と呼ぶ. 実際の風域の大きさ ( 吹送距離 ) がこの最小吹送距離より大きい場合, 風波の発達に関係するのは (5.12) 式で計算される最小吹送距離である. 5.6 風波の推算法 (1) 風域の設定 (2) 波の発達と減衰の計算 風域の設定 (1) 地上天気図 気象データ (2) 計算期間の決定 (3) 天気図から傾度風の計算 (4) 傾度風から海上風の推定 1 地衡風と傾度風地衡風と傾度風は等圧線に沿って吹く. 地衡風 : 気圧傾度と Coriolis 力が釣り合っている. 傾度風 : 気圧傾度,Coriolis 力と遠心力が釣り合っている. 2 海上風地衡風と傾度風は, 海面近くでは海面での摩擦力の影響を受け, 海上風となる. 海上風 : 気圧傾度,Coriolis 力, 遠心力, 摩擦力が釣り合っている SMB 法 ( 有義波法 ) 波の発達は風速 U と吹送距離 F または吹送時間 t のどちらかによって支配されるので, U と F, U と t の組み合わせに対して H 1/3 と T 1/3 を観測資料を整理して作成された図表から求め, 小さい方の値の組を推算値として採用する. 例題 5.3 の要点 SMB 法による風波の予測曲線を用いて, 風速と吹送距離, 風速と吹送時間の2つの組み合わせから得られる有義波高のうち小さい方を選ぶ.( 吹送距離と吹送時間のうちのどちらが風波の波高と周期を規定しているか考える ) 例題 5.5 の要点 SMB 法との波高差 0.3m は, T 1/3 から L 1/3 を求め, 波数が得られるので, 式 (3.32) を用いて計算できる. 26

29 6 沿岸海浜過程 海浜での底質移動現象と移動している底質自体をともに漂砂 (littoral drift) という. 波 流れと漂砂 海浜地形の相互作用, それらの変化過程を総合して, 海浜過程 (coastal processes) と呼んでいる. 6.2 海浜形状沖波波形勾配 H0/L 0 0 と底質の粒径と比重が海浜縦断形状を決める主要因である. すなわち, 粒径 d の大きい底質ほど安定力が大きく, 海浜勾配は急になる. 同一の底質粒径に対しては波の大きい海岸の方が前浜勾配がゆるい. また, 波が小さく粒径が大きいほど前浜勾配は急となる. 静穏な波浪条件 汀線が前進し, 前浜勾配が急になる. 高波浪条件 前浜が削られ, 砕波点付近に堆積 ( 沿岸砂州の形成 ) する. 前浜勾配は緩やかになる. 6.4 波による底質の移動 粒子の抵抗力 F R =(W F L )tanφ W tan φ (6.1) ここで, W = π(ρ s ρ)gd 3 /6 ( 粒子の水中重量 ), F L = 粒子に働く揚力, φ = 静止摩擦角,d = 粒径である. 粒子に働く流体力 2 τ bm = fρu bm (6.2) ここで, f は摩擦係数, u bm は (6.3) と (6.1) 式の比をとると は底面付近の最大流速である. 粒子に働く水平力 F T F T τ bm π µ 2 d = π 2 4 fρd2 2 u bm (6.3) F T F R 2 fρu bm {(ρ s ρ)}gd tan ψ = (u bm ) 2 sgd 1 tan ψ (6.4) ここで, u bm = p τ bm /ρ = fu bm ( 最大底面摩擦速度 ), s =(ρ s ρ)/ρ ( 粒子の水中比重 ) である. ψ m = (u bm) 2 sgd を Shields 数と呼ぶ. この無次元数は, 海底に作用する底面剪断力と底質の剪断抵抗の比で,Shields 数が0.05~0.06 の大きさの時, 底質が移動を開始する. これを限界 Shields 数と呼ぶ. 摩擦係数 f は2つの Reynolds 数の関数と考えられる. すなわち, µ p µ q ubm d ubm δ f = a (6.5) ν ν 27

30 境界層の厚さ δ は式より δ ³ 2νω 1/2 = ³ 2νT π 1/2 だから, µ " p µ # 1/2 q µ " p µ # 1/2 q ubm d 2 ubm d T f = a u bm = a u bm (6.6) ν νω ν νπ 粗面乱流では f は ν に関係しないから, p = q/2 となる. 従って, µ q/2 ubm T f = a (6.7) πd 以上のように, 基本的には, 底質の移動限界は Shields 数と Reynolds 数によって決定されるが, さらに加速度の効果等を考慮する必要がある. また, 工学的には, 海岸と底質の特性と入射してくる波の特性がわかったときに, 底質の有意な移動はどの程度の水深から始まるのかを推定する必要がある. このような観点から, 以下の予測式が提案されている. H0 0 µ n µ d = α sinh 2π h µ i H 0 0 (6.8) L 0 L 0 L H ここで, h i = 移動限界水深, α, n= 経験定数である. なお, L と H は h i から決まる. 例題 6.1 の要点水深 h i を仮定し, 分散関係式から波長 L を求め, 浅水係数から波高 H を計算する. なお, 沖波波長 L 0 は与えられた周期から求める. 得られた諸量が移動限界予測式を満足しているかどうかチェックし, 満足していない場合は水深 h i を仮定し直して再計算する. 28

31 6.5 漂砂量の算定 掃流漂砂量 µ 3 q s w 0 d =12.5 τbm 3 =12.5ψ m sρgd (6.9) ここで, q s = 半周期間の単位幅, 単位時間当たりの平均掃流砂量,d = 底質粒径,w 0 = 底質粒子の沈降速度,s = 底質の水中比重,g = 重力加速度. 最大底面剪断応力 τ bm τ bm = f w ρu bm 2 /2 で計算される 浮遊漂砂量浮遊砂濃度 c は, 通常の移流拡散方程式に砂粒子の沈降フラックスを加えた次式を解いて求められる. は c t + (uc) x + (vc) y + (wc) z {z } 移流フラックスの発散 = µ c ε x + µ c ε y + µ c ε z x x y y z z {z } 拡散フラックスの発散 c + w 0 (6.10) {z z } 沈降フラックスの発散 周期平均した流れ場と濃度場が定常で水平方向に一様とみなせれば, µ d dc dc ε z + w 0 =0 (6.11) dz dz dz 参考 : 保存方程式 簡単のため,1 次元の場合を考える. c(x, t) を濃度などの単位体積当たりの物質量,f(x, t) を物理量のフラックスとする. 区間 [a, b] における物理量の変化率は となる. から t Z b a c(x, t) dx = f(a, t) f(b, t) Z b f(x, t) f(a, t) f(b, t) = dx a x t Z b 区間 [a, b] は任意であるから, 保存則は a Z b f(x, t) c(x, t) dx = dx a x c(x, t)+ f(x, t) =0 t x 29

32 の様に表される.3 次元の場合も同様に考えて, c t + f =0 時間変化率 + フラックスの発散 =0 上式が述べていることは, c の時間変化はフラックスの収束, 発散によって引き起こされると言うことである. 化学, 生物過程を含み, c が保存されない場合は ここで, P は物質の生成率, B は消滅率である. フラックスの種類 : 移流フラックス 拡散( 分散 ) フラックス 沈降フラックス c(x, t)+ f(x, t) P + B =0 (6.12) t x 6.6 海浜流とその発生メカニズム 海浜流海流や潮流に加えて沿岸域では一般に密度流や吹送流が発生する. さらに, 砕波帯付近では波が直接の原因となって生ずる海浜流と呼ばれる流れが存在する. 沿岸部に存在する流れは, 海岸流 ( 海岸線に平行 : 海流, 潮流 ) と海浜流に大別される. 海浜流には, 沿岸流 ( 汀線に平行 ) と離岸流 ( 砕波帯を貫通して沖方向 ) がある Radiation 応力波の存在によってもたらされる過剰な運動量流束は 全水深に対する波の 1 周期平均を計算すると d(m e ) x =(p + ρu 2 )dz ρgzdz (6.13) (M e ) x = 1 T Z T Z η 0 h (p + ρu 2 )dzdt 1 2 ρgh2 (6.14) となる. 運動量流束は応力であるから, (M e ) x は, 波の進行方向に垂直な単位幅の鉛直面に働く応力 [ 過剰運動量流束 ( 比力 単位重量 )] である. 波の進行方向に平行な面に働く応力は (M e ) y = 1 T Z T Z η 0 h pdzdt 1 2 ρgh2 (6.15) となる. こうした波の運動にともなって発生する応力を radiation 応力と呼び, テンソル表示によって S ij と表す. (M e ) x = S xx, (M e ) y = S yy である. 微小振幅波の水粒子速度と水中圧力を代入して積分すると S xx = E(2n 1/2), S yy = E(n 1/2) (6.16) 30

33 が得られる. 極浅海域では n = C/C g =1, 深海域では n =1/2 だから, 極浅海域では S xx = 3 16 ρgh2 (6.17) 深海域では S xx = 1 16 ρgh2 (6.18) となる.Radiation 応力は波高の 2 乗に比例して大きくなる 平均水位の変化等深線が汀線に平行で一定勾配の直線海岸に, 波が直角に入射する場合を考える. 入射方向を x とすると, 運動量保存則は F x+dx F x F b =0 (6.19) となる. ここで F x = S xx ρg(h + η)2 (6.20) F x+dx = S xx ρg(h + η)2 + dx d ½S xx + 12 ¾ dx (6.21) これらを式 (6.19) に代入すると F b = pdx cos β ds xx dx sin β = ρg(h + η)dhdx (6.22) dx dη + ρg(h + η) =0 (6.23) dx η h なら dη dx = 1 ds xx ρgh dx (6.24) 砕波帯外では, 浅水変形によって波高が増大するので,radiation 応力 S xx も波の進行方向に向かって増加し, dη/dx < 0 となって平均水位は岸方向に低下する wave setdown が生ずる. 砕波帯内では, 砕波によって波の進行とともに波高が減少するので, ds xx /dx < 0, dη/dx > 0 となって平均水位が上昇する wave setup が生ずる. 31

Microsoft PowerPoint - 海の波.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 海の波.ppt [互換モード] 008/5/6 風波の発生 ( 深海域 波浪について ( 初級編 波の浅水変形と砕波 波による質量輸送と海浜流系の発達 離岸流の発生 ( 浅海域 3.6m の高波が襲来 水粒子の軌道 ( スト - クスドリフト 離岸流 沿岸流 (1 波 浅海域の波浪変形の研究 1. 海岸保全に関して (A 季節風時 台風時の波と流れによる地形変化 ( 侵食 (B 漁港 港湾 海岸保全構造物による波 流れ 地形変化

More information

2 図微小要素の流体の流入出 方向の断面の流体の流入出の収支断面 Ⅰ から微小要素に流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅰ は 以下のように定式化できる Q 断面 Ⅰ 流量 密度 流速 断面 Ⅰ の面積 微小要素の断面 Ⅰ から だけ移動した断面 Ⅱ を流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅱ は以下のように

2 図微小要素の流体の流入出 方向の断面の流体の流入出の収支断面 Ⅰ から微小要素に流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅰ は 以下のように定式化できる Q 断面 Ⅰ 流量 密度 流速 断面 Ⅰ の面積 微小要素の断面 Ⅰ から だけ移動した断面 Ⅱ を流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅱ は以下のように 3 章 Web に Link 解説 連続式 微分表示 の誘導.64 *4. 連続式連続式は ある領域の内部にある流体の質量の収支が その表面からの流入出の合計と等しくなることを定式化したものであり 流体における質量保存則を示したものである 2. 連続式 微分表示 の誘導図のような微小要素 コントロールボリューム の領域内の流体の増減と外部からの流体の流入出を考えることで定式化できる 微小要素 流入

More information

パソコンシミュレータの現状

パソコンシミュレータの現状 第 2 章微分 偏微分, 写像 豊橋技術科学大学森謙一郎 2. 連続関数と微分 工学において物理現象を支配する方程式は微分方程式で表されていることが多く, 有限要素法も微分方程式を解く数値解析法であり, 定式化においては微分 積分が一般的に用いられており. 数学の基礎知識が必要になる. 図 2. に示すように, 微分は連続な関数 f() の傾きを求めることであり, 微小な に対して傾きを表し, を無限に

More information

Microsoft PowerPoint - H21生物計算化学2.ppt

Microsoft PowerPoint - H21生物計算化学2.ppt 演算子の行列表現 > L いま 次元ベクトル空間の基底をケットと書くことにする この基底は完全系を成すとすると 空間内の任意のケットベクトルは > > > これより 一度基底を与えてしまえば 任意のベクトルはその基底についての成分で完全に記述することができる これらの成分を列行列の形に書くと M これをベクトル の基底 { >} による行列表現という ところで 行列 A の共役 dont 行列は A

More information

Microsoft PowerPoint - 夏の学校(CFD).pptx

Microsoft PowerPoint - 夏の学校(CFD).pptx /9/5 FD( 計算流体力学 ) の基礎理論 性能 運動分野 夏の学校 神戸大学大学院海事科学研究科勝井辰博 流体の質量保存 流体要素内の質量の増加率 [ 単位時間当たりの増加量 ] 単位時間に流体要素に流入する質量 流体要素 Fl lm (orol olm) v ( ) ガウスの定理 v( ) /9/5 = =( ) b=b =(b b b ) b= b = b + b + b アインシュタイン表記

More information

2009 年 11 月 16 日版 ( 久家 ) 遠地 P 波の変位波形の作成 遠地 P 波の変位波形 ( 変位の時間関数 ) は 波線理論をもとに P U () t = S()* t E()* t P() t で近似的に計算できる * は畳み込み積分 (convolution) を表す ( 付録

2009 年 11 月 16 日版 ( 久家 ) 遠地 P 波の変位波形の作成 遠地 P 波の変位波形 ( 変位の時間関数 ) は 波線理論をもとに P U () t = S()* t E()* t P() t で近似的に計算できる * は畳み込み積分 (convolution) を表す ( 付録 遠地 波の変位波形の作成 遠地 波の変位波形 ( 変位の時間関数 ) は 波線理論をもとに U () t S() t E() t () t で近似的に計算できる は畳み込み積分 (convolution) を表す ( 付録 参照 ) ここで St () は地震の断層運動によって決まる時間関数 1 E() t は地下構造によって生じる種々の波の到着を与える時間関数 ( ここでは 直達 波とともに 震源そばの地表での反射波や変換波を与える時間関数

More information

微分方程式による現象記述と解きかた

微分方程式による現象記述と解きかた 微分方程式による現象記述と解きかた 土木工学 : 公共諸施設 構造物の有用目的にむけた合理的な実現をはかる方法 ( 技術 ) に関する学 橋梁 トンネル ダム 道路 港湾 治水利水施設 安全化 利便化 快適化 合法則的 経済的 自然および人口素材によって作られた 質量保存則 構造物の自然的な性質 作用 ( 外力による応答 ) エネルギー則 の解明 社会的諸現象のうち マスとしての移動 流通 運動量則

More information

領域シンポ発表

領域シンポ発表 1 次元の減衰運動の中の強制振動 ) ( f d d d d d e f e ce ) ( si ) ( 1 ) ( cos ω =ω -γ とおくと 一般解は 外力 f()=f siω の場合 f d d d d si f ce f ce si ) cos( cos si ) cos( この一般解は 1 φ は外力と変位との間の位相差で a 時間が経つと 第 1 項は無視できる この場合の振幅を

More information

港湾設計業務シリーズ 波浪変形計算システム ( エネルキ ー平衡方程式 ) Ver 3.X.X 商品概説書 広島市中区江波本町 4-22 Tel (082) Fax (082) URL Mail:s

港湾設計業務シリーズ 波浪変形計算システム ( エネルキ ー平衡方程式 ) Ver 3.X.X 商品概説書 広島市中区江波本町 4-22 Tel (082) Fax (082) URL   Mail:s 港湾設計業務シリーズ 波浪変形計算システム ( エネルキ ー平衡方程式 ) er 3.X.X 商品概説書 73-833 広島市中区江波本町 4- Tel (8)93-131 Fax (8)9-75 URL htt://www.aec-oft.co.j Mail:uort@aec-oft.co.j 18.1 目次 1. 概要... 1 1-1. システムの特長... 1 1-. システムの動作条件....

More information

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ 数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュレーションによって計算してみる 4.1 放物運動一様な重力場における放物運動を考える 一般に質量の物体に作用する力をとすると運動方程式は

More information

7 章問題解答 7-1 予習 1. 長方形断面であるため, 断面積 A と潤辺 S は, 水深 h, 水路幅 B を用い以下で表される A = Bh, S = B + 2h 径深 R の算定式に代入すると以下のようになる A Bh h R = = = S B + 2 h 1+ 2( h B) 分母の

7 章問題解答 7-1 予習 1. 長方形断面であるため, 断面積 A と潤辺 S は, 水深 h, 水路幅 B を用い以下で表される A = Bh, S = B + 2h 径深 R の算定式に代入すると以下のようになる A Bh h R = = = S B + 2 h 1+ 2( h B) 分母の 7 章問題解答 7- 予習. 長方形断面であるため, 断面積 と潤辺 S は, 水深, 水路幅 B を用い以下で表される B, S B + 径深 R の算定式に代入すると以下のようになる B R S B + ( B) 分母の /B は河幅が水深に対して十分に広ければ, 非常に小さな値となるため, 上式は R ( B) となり, 径深 R は水深 で近似できる. マニングの式の水深 を等流水深 0 と置き換えると,

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation Non-linea factue mechanics き裂先端付近の塑性変形 塑性域 R 破壊進行領域応カ特異場 Ω R R Hutchinson, Rice and Rosengen 全ひずみ塑性理論に基づいた解析 現段階のひずみは 除荷がないとすると現段階の応力で一義的に決まる 単純引張り時の応カーひずみ関係 ( 構成方程式 ): ( ) ( ) n () y y y ここで α,n 定数, /

More information

線積分.indd

線積分.indd 線積分 線積分 ( n, n, n ) (ξ n, η n, ζ n ) ( n-, n-, n- ) (ξ k, η k, ζ k ) ( k, k, k ) ( k-, k-, k- ) 物体に力 を作用させて位置ベクトル A の点 A から位置ベクトル の点 まで曲線 に沿って物体を移動させたときの仕事 W は 次式で計算された A, A, W : d 6 d+ d+ d@,,, d+ d+

More information

第1章 単 位

第1章  単  位 H. Hamano,. 長柱の座屈 - 長柱の座屈 長い柱は圧縮荷重によって折れてしまう場合がある. この現象を座屈といい, 座屈するときの荷重を座屈荷重という.. 換算長 長さ の柱に荷重が作用する場合, その支持方法によって, 柱の理論上の長さ L が異なる. 長柱の計算は, この L を用いて行うと都合がよい. この L を換算長 ( あるいは有効長さという ) という. 座屈荷重は一般に,

More information

浅水方程式 順圧であるためには, 静水圧近似が必要 Dw Dt + コリオリ力 = 1 p + 粘性 g ρ z w が u, v に比べて小さい 運動の水平距離に対して水深が浅い 浅水 海は深いが, 水平はさらに広い 最大 1 万 km 浅水方程式 : u, v, の式 水平 2 次元の解 D D

浅水方程式 順圧であるためには, 静水圧近似が必要 Dw Dt + コリオリ力 = 1 p + 粘性 g ρ z w が u, v に比べて小さい 運動の水平距離に対して水深が浅い 浅水 海は深いが, 水平はさらに広い 最大 1 万 km 浅水方程式 : u, v, の式 水平 2 次元の解 D D 流体地球科学第 11 回 東京大学大気海洋研究所准教授藤尾伸三 ttp://ovd.aori.u-tokyo.ac.jp/ujio/2015ciba/ ujio@aori.u-tokyo.ac.jp 2016/1/8 順圧流の運動方程式 流体の密度が一様ならば, 圧力 静水圧 の水平勾配は鉛直一様 海面の高さによる水平圧力勾配のみ ηx,y px, y, z = ρ g dz = ρgη z p x

More information

Microsoft PowerPoint - zairiki_3

Microsoft PowerPoint - zairiki_3 材料力学講義 (3) 応力と変形 Ⅲ ( 曲げモーメント, 垂直応力度, 曲率 ) 今回は, 曲げモーメントに関する, 断面力 - 応力度 - 変形 - 変位の関係について学びます 1 曲げモーメント 曲げモーメント M 静定力学で求めた曲げモーメントも, 仮想的に断面を切ることによって現れる内力です 軸方向力は断面に働く力 曲げモーメント M は断面力 曲げモーメントも, 一つのモーメントとして表しますが,

More information

第 4 週コンボリューションその 2, 正弦波による分解 教科書 p. 16~ 目標コンボリューションの演習. 正弦波による信号の分解の考え方の理解. 正弦波の複素表現を学ぶ. 演習問題 問 1. 以下の図にならって,1 と 2 の δ 関数を図示せよ δ (t) 2

第 4 週コンボリューションその 2, 正弦波による分解 教科書 p. 16~ 目標コンボリューションの演習. 正弦波による信号の分解の考え方の理解. 正弦波の複素表現を学ぶ. 演習問題 問 1. 以下の図にならって,1 と 2 の δ 関数を図示せよ δ (t) 2 第 4 週コンボリューションその, 正弦波による分解 教科書 p. 6~ 目標コンボリューションの演習. 正弦波による信号の分解の考え方の理解. 正弦波の複素表現を学ぶ. 演習問題 問. 以下の図にならって, と の δ 関数を図示せよ. - - - δ () δ ( ) - - - 図 δ 関数の図示の例 δ ( ) δ ( ) δ ( ) δ ( ) δ ( ) - - - - - - - -

More information

Microsoft Word - 1B2011.doc

Microsoft Word - 1B2011.doc 第 14 回モールの定理 ( 単純梁の場合 ) ( モールの定理とは何か?p.11) 例題 下記に示す単純梁の C 点のたわみ角 θ C と, たわみ δ C を求めよ ただし, 部材の曲げ 剛性は材軸に沿って一様で とする C D kn B 1.5m 0.5m 1.0m 解答 1 曲げモーメント図を描く,B 点の反力を求める kn kn 4 kn 曲げモーメント図を描く knm 先に得られた曲げモーメントの値を

More information

微分積分 サンプルページ この本の定価 判型などは, 以下の URL からご覧いただけます. このサンプルページの内容は, 初版 1 刷発行時のものです.

微分積分 サンプルページ この本の定価 判型などは, 以下の URL からご覧いただけます.   このサンプルページの内容は, 初版 1 刷発行時のものです. 微分積分 サンプルページ この本の定価 判型などは, 以下の URL からご覧いただけます. ttp://www.morikita.co.jp/books/mid/00571 このサンプルページの内容は, 初版 1 刷発行時のものです. i ii 014 10 iii [note] 1 3 iv 4 5 3 6 4 x 0 sin x x 1 5 6 z = f(x, y) 1 y = f(x)

More information

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード] 8/5/ 誤差理論 測定の分類 性格による分類 独立 ( な ) 測定 : 測定値がある条件を満たさなければならないなどの拘束や制約を持たないで独立して行う測定 条件 ( 付き ) 測定 : 三角形の 3 つの内角の和のように, 個々の測定値間に満たすべき条件式が存在する場合の測定 方法による分類 直接測定 : 距離や角度などを機器を用いて直接行う測定 間接測定 : 求めるべき量を直接測定するのではなく,

More information

ポリトロープ、対流と輻射、時間尺度

ポリトロープ、対流と輻射、時間尺度 宇宙物理学 ( 概論 ) 6/6/ 大阪大学大学院理学研究科林田清 ポリトロープ関係式 1+(1/) 圧力と密度の間にP=Kρ という関係が成り立っていると仮定する K とは定数でをポリトロープ指数と呼ぶ 5 = : 非相対論的ガス dlnp 3 断熱変化の場合 断熱指数 γ, と dlnρ 4 = : 相対論的ガス 3 1 = の関係にある γ 1 等温変化の場合は= に相当 一様密度の球は=に相当

More information

ニュートン重力理論.pptx

ニュートン重力理論.pptx 3 ニュートン重力理論 1. ニュートン重力理論の基本 : 慣性系とガリレイ変換不変性 2. ニュートン重力理論の定式化 3. 等価原理 4. 流体力学方程式とその基礎 3.1 ニュートン重力理論の基本 u ニュートンの第一法則 = 力がかからなければ 等速直線運動を続ける u 等速直線運動に見える系を 慣性系 と呼ぶ ² 直線とはどんな空間の直線か? ニュートン理論では 3 次元ユークリッド空間

More information

DVIOUT

DVIOUT 第 章 離散フーリエ変換 離散フーリエ変換 これまで 私たちは連続関数に対するフーリエ変換およびフーリエ積分 ( 逆フーリエ変換 ) について学んできました この節では フーリエ変換を離散化した離散フーリエ変換について学びましょう 自然現象 ( 音声 ) などを観測して得られる波 ( 信号値 ; 観測値 ) は 通常 電気信号による連続的な波として観測機器から出力されます しかしながら コンピュータはこの様な連続的な波を直接扱うことができないため

More information

1 (Berry,1975) 2-6 p (S πr 2 )p πr 2 p 2πRγ p p = 2γ R (2.5).1-1 : : : : ( ).2 α, β α, β () X S = X X α X β (.1) 1 2

1 (Berry,1975) 2-6 p (S πr 2 )p πr 2 p 2πRγ p p = 2γ R (2.5).1-1 : : : : ( ).2 α, β α, β () X S = X X α X β (.1) 1 2 2005 9/8-11 2 2.2 ( 2-5) γ ( ) γ cos θ 2πr πρhr 2 g h = 2γ cos θ ρgr (2.1) γ = ρgrh (2.2) 2 cos θ θ cos θ = 1 (2.2) γ = 1 ρgrh (2.) 2 2. p p ρgh p ( ) p p = p ρgh (2.) h p p = 2γ r 1 1 (Berry,1975) 2-6

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 電磁波工学 第 5 回平面波の媒質への垂直および射入射と透過 柴田幸司 Bounda Plan Rgon ε μ Rgon Mdum ( ガラスなど ε μ z 平面波の反射と透過 垂直入射の場合 左図に示す様に 平面波が境界面に対して垂直に入射する場合を考える この時の入射波を とすると 入射波は境界において 透過波 と とに分解される この時の透過量を 反射量を Γ とおくと 領域 における媒質の誘電率に対して透過量

More information

Laplace2.rtf

Laplace2.rtf =0 ラプラスの方程式は 階の微分方程式で, 一般的に3つの座標変数をもつ. ここでは, 直角座標系, 円筒座標系, 球座標系におけるラプラスの方程式の解き方を説明しよう. 座標変数ごとに方程式を分離し, それを解いていく方法は変数分離法と呼ばれる. 変数分離解と固有関数展開法. 直角座標系における 3 次元の偏微分方程式 = x + y + z =0 (.) を解くために,x, y, z について互いに独立な関数の積で成り立っていると考え,

More information

伝熱学課題

伝熱学課題 練習問題解答例 < 第 章強制対流熱伝達 >. 式 (.9) を導出せよ (.6) を変換する 最初に の微分値を整理しておく (.A) (.A) これを用いて の微分値を求める (.A) (.A) (.A) (.A6) (.A7) これらの微分値を式 (.6) に代入する (.A8) (.A9) (.A) (.A) (.A) (.9). 薄い平板が温度 で常圧の水の一様な流れの中に平行に置かれている

More information

様々なミクロ計量モデル†

様々なミクロ計量モデル† 担当 : 長倉大輔 ( ながくらだいすけ ) この資料は私の講義において使用するために作成した資料です WEB ページ上で公開しており 自由に参照して頂いて構いません ただし 内容について 一応検証してありますが もし間違いがあった場合でもそれによって生じるいかなる損害 不利益について責任を負いかねますのでご了承ください 間違いは発見次第 継続的に直していますが まだ存在する可能性があります 1 カウントデータモデル

More information

物理演習問題

物理演習問題 < 物理 > =0 問 ビルの高さを, ある速さ ( 初速 をとおく,において等加速度運動の公式より (- : -= t - t : -=- t - t (-, 式よりを消去すると t - t =- t - t ( + - ( + ( - =0 0 t t t t t t ( t + t - ( t - =0 t=t t=t t - 地面 ( t - t t +t 0 より, = 3 図 問 が最高点では速度が

More information

反射係数

反射係数 平面波の反射と透過 電磁波の性質として, 反射と透過は最も基礎的な現象である. 我々の生活している空間は, 各種の形状を持った媒質で構成されている. 人間から見れば, 空気, 水, 木, 土, 火, 金属, プラスチックなど, 全く異なるものに見えるが, 電磁波からすると誘電率, 透磁率, 導電率が異なるだけである. 磁性体を除く媒質は比透磁率がで, ほとんど媒質に当てはまるので, 実質的に我々の身の回りの媒質で,

More information

3. 重力波と沿岸 赤道ケルビン波 2014 年 9 月 30 日 16:35 見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習課題 : 以下の you tube のビデオを見ておくこと. 個々のビデオは全部は見ずに, 雰囲気がつかめる程度見ればいい.

3. 重力波と沿岸 赤道ケルビン波 2014 年 9 月 30 日 16:35 見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習課題 : 以下の you tube のビデオを見ておくこと. 個々のビデオは全部は見ずに, 雰囲気がつかめる程度見ればいい. 3. 重力波と沿岸 赤道ケルビン波 2014 年 9 月 30 日 16:35 見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) minobe@sci.hokudai.ac.jp 予習課題 : 以下の you ube のビデオを見ておくこと. 個々のビデオは全部は見ずに, 雰囲気がつかめる程度見ればいい. 大気の重力波 : hp://www.youube.com/wach?v=yxnkzecu3be 津波シミュレーション

More information

Microsoft PowerPoint 集い横田.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint 集い横田.ppt [互換モード] 波浪推算モデルによる海面抵抗係数の推定に関する研究 九州大学大学院工学研究院助教新キャンパス計画推進室勤務横田雅紀 第 世代波浪推算モデル (WAM) 波浪推算 : 風情報を入力値として波高を予測 有義波法 : 風速, 吹送時間, 吹送距離と波高 周期の関係 スペクトル法 : 時空間的に変化する風場での方向別周波数別成分波 エネルギー平衡方程式 E( f t, θ ) + Cg E( f, θ )

More information

4. ロスビー波と 1.5 層モデル見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習ビデオ : NASA JPL の海面高度偏差でエルニーニョを見るページ. 赤道ケルビン波が見えるか? の動画 ht

4. ロスビー波と 1.5 層モデル見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習ビデオ : NASA JPL の海面高度偏差でエルニーニョを見るページ. 赤道ケルビン波が見えるか?   の動画 ht 4. ロスビー波と 1.5 層モデル見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習ビデオ : NASA JPL の海面高度偏差でエルニーニョを見るページ. 赤道ケルビン波が見えるか? hps://sealevel.jpl.nasa.gov/elnino015/inde.hml の動画 hps://sealevel.jpl.nasa.gov/elnino015/1997vs015-animaed-800.gif

More information

Note.tex 2008/09/19( )

Note.tex 2008/09/19( ) 1 20 9 19 2 1 5 1.1........................ 5 1.2............................. 8 2 9 2.1............................. 9 2.2.............................. 10 3 13 3.1.............................. 13 3.2..................................

More information

ii 3.,. 4. F. (), ,,. 8.,. 1. (75% ) (25% ) =9 7, =9 8 (. ). 1.,, (). 3.,. 1. ( ).,.,.,.,.,. ( ) (1 2 )., ( ), 0. 2., 1., 0,.

ii 3.,. 4. F. (), ,,. 8.,. 1. (75% ) (25% ) =9 7, =9 8 (. ). 1.,, (). 3.,. 1. ( ).,.,.,.,.,. ( ) (1 2 )., ( ), 0. 2., 1., 0,. 23(2011) (1 C104) 5 11 (2 C206) 5 12 http://www.math.is.tohoku.ac.jp/~obata,.,,,.. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7.,,. 1., 2007 ( ). 2. P. G. Hoel, 1995. 3... 1... 2.,,. ii 3.,. 4. F. (),.. 5.. 6.. 7.,,. 8.,. 1. (75%

More information

以下 変数の上のドットは時間に関する微分を表わしている (ex. 2 dx d x x, x 2 dt dt ) 付録 E 非線形微分方程式の平衡点の安定性解析 E-1) 非線形方程式の線形近似特に言及してこなかったが これまでは線形微分方程式 ( x や x, x などがすべて 1 次で なおかつ

以下 変数の上のドットは時間に関する微分を表わしている (ex. 2 dx d x x, x 2 dt dt ) 付録 E 非線形微分方程式の平衡点の安定性解析 E-1) 非線形方程式の線形近似特に言及してこなかったが これまでは線形微分方程式 ( x や x, x などがすべて 1 次で なおかつ 以下 変数の上のドットは時間に関する微分を表わしている (e. d d, dt dt ) 付録 E 非線形微分方程式の平衡点の安定性解析 E-) 非線形方程式の線形近似特に言及してこなかったが これまでは線形微分方程式 ( や, などがすべて 次で なおかつそれらの係数が定数であるような微分方程式 ) に対して安定性の解析を行ってきた しかしながら 実際には非線形の微分方程式で記述される現象も多く存在する

More information

3 数値解の特性 3.1 CFL 条件 を 前の章では 波動方程式 f x= x0 = f x= x0 t f c x f =0 [1] c f 0 x= x 0 x 0 f x= x0 x 2 x 2 t [2] のように差分化して数値解を求めた ここでは このようにして得られた数値解の性質を 考

3 数値解の特性 3.1 CFL 条件 を 前の章では 波動方程式 f x= x0 = f x= x0 t f c x f =0 [1] c f 0 x= x 0 x 0 f x= x0 x 2 x 2 t [2] のように差分化して数値解を求めた ここでは このようにして得られた数値解の性質を 考 3 数値解の特性 3.1 CFL 条件 を 前の章では 波動方程式 f x= x = f x= x t f c x f = [1] c f x= x f x= x 2 2 t [2] のように差分化して数値解を求めた ここでは このようにして得られた数値解の性質を 考える まず 初期時刻 t=t に f =R f exp [ik x ] [3] のような波動を与えたとき どのように時間変化するか調べる

More information

例 e 指数関数的に減衰する信号を h( a < + a a すると, それらのラプラス変換は, H ( ) { e } e インパルス応答が h( a < ( ただし a >, U( ) { } となるシステムにステップ信号 ( y( のラプラス変換 Y () は, Y ( ) H ( ) X (

例 e 指数関数的に減衰する信号を h( a < + a a すると, それらのラプラス変換は, H ( ) { e } e インパルス応答が h( a < ( ただし a >, U( ) { } となるシステムにステップ信号 ( y( のラプラス変換 Y () は, Y ( ) H ( ) X ( 第 週ラプラス変換 教科書 p.34~ 目標ラプラス変換の定義と意味を理解する フーリエ変換や Z 変換と並ぶ 信号解析やシステム設計における重要なツール ラプラス変換は波動現象や電気回路など様々な分野で 微分方程式を解くために利用されてきた ラプラス変換を用いることで微分方程式は代数方程式に変換される また 工学上使われる主要な関数のラプラス変換は簡単な形の関数で表されるので これを ラプラス変換表

More information

運動方程式の基本 座標系と変数を導入 (u,v) ニュートンの第一法則 力 = 質量 加速度 大気や海洋に加わる力を, 思いつくだけ挙げてみよう 重力, 圧力傾度力, コリオリ力, 摩擦力 水平方向に働く力に下線をつけよう. したがって水平方向の運動方程式は 質量 水平加速度 = コリオリ力 + 圧

運動方程式の基本 座標系と変数を導入 (u,v) ニュートンの第一法則 力 = 質量 加速度 大気や海洋に加わる力を, 思いつくだけ挙げてみよう 重力, 圧力傾度力, コリオリ力, 摩擦力 水平方向に働く力に下線をつけよう. したがって水平方向の運動方程式は 質量 水平加速度 = コリオリ力 + 圧 2. 潜水方程式系の導出 見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) minobe@mail.sci.okudai.ac.jp 第 1 回まとめ 1/2 二つの変数の関係の強さを表す統計量は相関であり, 最小値は -1, 最大値は +1, 無相関は である. 過去数十年間の ( 気象庁は 3 年 ) 月ごとの平均値を, 月平均データの平年値または気候値という. 観測値から平年値を引いたものが, 偏差である.

More information

19年度一次基礎科目計算問題略解

19年度一次基礎科目計算問題略解 9 年度機械科目 ( 計算問題主体 ) 略解 基礎科目の解析の延長としてわかる範囲でトライしてみたものです Coprigh (c) 7 宮田明則技術士事務所 Coprigh (c) 7 宮田明則技術士事務所 Ⅳ- よってから は許容荷重として は直径をロ - プの断面積 Ⅳ- cr E E E I, から Ⅳ- Ⅳ- : q q q q q q q q q で絶対値が最大 で絶対値が最大モーメントはいずれも中央で最大となる

More information

No δs δs = r + δr r = δr (3) δs δs = r r = δr + u(r + δr, t) u(r, t) (4) δr = (δx, δy, δz) u i (r + δr, t) u i (r, t) = u i x j δx j (5) δs 2

No δs δs = r + δr r = δr (3) δs δs = r r = δr + u(r + δr, t) u(r, t) (4) δr = (δx, δy, δz) u i (r + δr, t) u i (r, t) = u i x j δx j (5) δs 2 No.2 1 2 2 δs δs = r + δr r = δr (3) δs δs = r r = δr + u(r + δr, t) u(r, t) (4) δr = (δx, δy, δz) u i (r + δr, t) u i (r, t) = u i δx j (5) δs 2 = δx i δx i + 2 u i δx i δx j = δs 2 + 2s ij δx i δx j

More information

Microsoft PowerPoint _量子力学短大.pptx

Microsoft PowerPoint _量子力学短大.pptx . エネルギーギャップとrllouゾーン ブリルアン領域,t_8.. 周期ポテンシャル中の電子とエネルギーギャップ 簡単のため 次元に間隔 で原子が並んでいる結晶を考える 右方向に進行している電子の波は 間隔 で規則正しく並んでいる原子が作る格子によって散乱され 左向きに進行する波となる 波長 λ が の時 r の反射条件 式を満たし 両者の波が互いに強め合い 定在波を作る つまり 式 式を満たす波は

More information

Microsoft PowerPoint - Š’Š¬“H−w†i…„…C…m…‰…Y’fl†j.ppt

Microsoft PowerPoint - Š’Š¬“H−w†i…„…C…m…‰…Y’fl†j.ppt 乱流とは? 不規則運動であり, 速度の時空間的な変化が複雑であり, 個々の測定結果にはまったく再現性がなく, 偶然の値である. 渦運動 3 次元流れ 非定常流 乱流は確率過程 (Stochastic Process) である. 乱流工学 1 レイノルズの実験 UD = = ν 慣性力粘性力 乱流工学 F レイノルズ数 U L / U 3 = mα = ρl = ρ 慣性力 L U u U A = µ

More information

コロイド化学と界面化学

コロイド化学と界面化学 環境表面科学講義 http://res.tagen.tohoku.ac.jp/~liquid/mura/kogi/kaimen/ E-mail: mura@tagen.tohoku.ac.jp 村松淳司 分散と凝集 ( 平衡論的考察! 凝集! van der Waals 力による相互作用! 分散! 静電的反発力 凝集 分散! 粒子表面の電位による反発 分散と凝集 考え方! van der Waals

More information

ギリシャ文字の読み方を教えてください

ギリシャ文字の読み方を教えてください 埼玉工業大学機械工学学習支援セミナー ( 小西克享 ) 単振り子の振動の近似解と厳密解 -/ テーマ H: 単振り子の振動の近似解と厳密解. 運動方程式図 のように, 質量 m のおもりが糸で吊り下げられている時, おもりには重力 W と糸の張力 が作用しています. おもりは静止した状態なので,W と F は釣り合った状態注 ) になっています. すなわち, W です.W は質量 m と重力加速度

More information

運動方程式の基本 ニュートンの第一法則 力 = 質量 加速度 大気や海洋に加わる力を, 思いつくだけ挙げてみよう 重力, 圧力傾度力, コリオリ力, 摩擦力 水平方向に働く力に下線をつけよう. したがって水平方向の運動方程式は 質量 水平加速度 = コリオリ力 + 圧力傾度力 + 摩擦力 流体の運動

運動方程式の基本 ニュートンの第一法則 力 = 質量 加速度 大気や海洋に加わる力を, 思いつくだけ挙げてみよう 重力, 圧力傾度力, コリオリ力, 摩擦力 水平方向に働く力に下線をつけよう. したがって水平方向の運動方程式は 質量 水平加速度 = コリオリ力 + 圧力傾度力 + 摩擦力 流体の運動 2. 浅水方程式系の導出 見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 第 1 回まとめ 1/2 二つの変数の関係の強さを表す統計量は相関であり, 最小値は -1, 最大値は +1, 無相関は である. 過去数十年間の ( 気象庁は 3 年 ) 月ごとの平均値を, 月平均データの平年値または気候値という. 観測値から平年値を引いたものが, 偏差である. 連続する n 個のデータを平均して, 中央のデータの値に置き換える平滑化が,

More information

<4D F736F F F696E74202D20906C8D488AC28BAB90DD8C7689F090CD8D488A D91E F1>

<4D F736F F F696E74202D20906C8D488AC28BAB90DD8C7689F090CD8D488A D91E F1> 人工環境設計解析工学構造力学と有限要素法 ( 第 回 ) 東京大学新領域創成科学研究科 鈴木克幸 固体力学の基礎方程式 変位 - ひずみの関係 適合条件式 ひずみ - 応力の関係 構成方程式 応力 - 外力の関係 平衡方程式 境界条件 変位規定境界 反力規定境界 境界条件 荷重応力ひずみ変形 場の方程式 Γ t Γ t 平衡方程式構成方程式適合条件式 構造力学の基礎式 ひずみ 一軸 荷重応力ひずみ変形

More information

Microsoft Word _資料2(最終版).doc

Microsoft Word _資料2(最終版).doc 資料 -2 今回の潮位の特性 ( 追加 ) 2.1 被災時の潮位特性 (1) 概要被災時の潮位特性について 観測潮位データを基に調べた 先ず 28 年 2 月 24 日を含む 日本海沿岸の検潮データを収集して整理した 先ず 小樽 深浦 佐渡 富山 能登 舞鶴 境 浜田 ( いずれも気象庁 ) の8 地点の2 月の観測潮位と潮位偏差を収集して整理した 8 地点の位置を下図に示した 次に 伏木富山 新湊

More information

<4D F736F F F696E74202D E94D58B9393AE82F AC82B782E982BD82DF82CC8AEE E707074>

<4D F736F F F696E74202D E94D58B9393AE82F AC82B782E982BD82DF82CC8AEE E707074> 地盤数値解析学特論 防災環境地盤工学研究室村上哲 Mrakam, Satoh. 地盤挙動を把握するための基礎. 変位とひずみ. 力と応力. 地盤の変形と応力. 変位とひずみ 変形勾配テンソルひずみテンソル ひずみテンソル : 材料線素の長さの 乗の変化量の尺度 Green-Lagrange のひずみテンソルと Alman のひずみテンソル 微小変形状態でのひずみテンソル ひずみテンソルの物理的な意味

More information

Microsoft Word - Chap17

Microsoft Word - Chap17 第 7 章化学反応に対する磁場効果における三重項機構 その 7.. 節の訂正 年 7 月 日. 節 章の9ページ の赤枠に記載した説明は間違いであった事に気付いた 以下に訂正する しかし.. 式は 結果的には正しいので安心して下さい 磁場 の存在下でのT 状態のハミルトニアン は ゼーマン項 と時間に依存するスピン-スピン相互作用の項 との和となる..=7.. g S = g S z = S z g

More information

大阪大学物理 8 を解いてみた Ⅱ. 問 ( g cosq a sin q ) m - 台 B 上の観測者から見ると, 小物体は, 斜面からの垂直抗力 N, 小物体の重力 mg, 水平左向きの慣性力 ma を受け, 台 B の斜面と平行な向きに運動する したがって, 小物体は台 B の斜面に垂直な方

大阪大学物理 8 を解いてみた Ⅱ. 問 ( g cosq a sin q ) m - 台 B 上の観測者から見ると, 小物体は, 斜面からの垂直抗力 N, 小物体の重力 mg, 水平左向きの慣性力 ma を受け, 台 B の斜面と平行な向きに運動する したがって, 小物体は台 B の斜面に垂直な方 大阪大学物理 8 を解いてみた Ⅰ. 問 g 最高点の座標を y max とすると, 力学的エネルギー保存則より \ y m mgy 補足 max g max 小物体の運動方向に対する仕事は重力 ( 保存力 ) の斜面に沿った成分のみであり, 垂直抗力 ( 非保存力 ) の仕事は である よって, 力学的エネルギー保存則が成り立つ これを確かめてみよう 小物体は重力の斜面に沿った外力を受けながらその運動エネルギーを失っていく

More information

18 I ( ) (1) I-1,I-2,I-3 (2) (3) I-1 ( ) (100 ) θ ϕ θ ϕ m m l l θ ϕ θ ϕ 2 g (1) (2) 0 (3) θ ϕ (4) (3) θ(t) = A 1 cos(ω 1 t + α 1 ) + A 2 cos(ω 2 t + α

18 I ( ) (1) I-1,I-2,I-3 (2) (3) I-1 ( ) (100 ) θ ϕ θ ϕ m m l l θ ϕ θ ϕ 2 g (1) (2) 0 (3) θ ϕ (4) (3) θ(t) = A 1 cos(ω 1 t + α 1 ) + A 2 cos(ω 2 t + α 18 I ( ) (1) I-1,I-2,I-3 (2) (3) I-1 ( ) (100 ) θ ϕ θ ϕ m m l l θ ϕ θ ϕ 2 g (1) (2) 0 (3) θ ϕ (4) (3) θ(t) = A 1 cos(ω 1 t + α 1 ) + A 2 cos(ω 2 t + α 2 ), ϕ(t) = B 1 cos(ω 1 t + α 1 ) + B 2 cos(ω 2 t

More information

ハートレー近似(Hartree aproximation)

ハートレー近似(Hartree aproximation) ハートリー近似 ( 量子多体系の平均場近似 1) 0. ハミルトニアンの期待値の変分がシュレディンガー方程式と等価であること 1. 独立粒子近似という考え方. 電子系におけるハートリー近似 3.3 電子系におけるハートリー近似 Mde by R. Okmoto (Kyushu Institute of Technology) filenme=rtree080609.ppt (0) ハミルトニアンの期待値の変分と

More information

平面波

平面波 平面波 図.に示すように, 波源 ( 送信アンテナあるいは散乱点 ) から遠い位置で, 観測点 Pにおける波の状態を考えてみる. 遠いとは, 波長 λ に比べて距離 が十分大きいことを意味しており, 観測点 Pの近くでは, 等位相面が平面とみなせる状態にある. 平面波とは波の等位相面が平面になっている波のことである. 通信や計測を行うとき, 遠方における波の振舞いは平面波で近似できる. したがって平面波の性質を理解することが最も重要である.

More information

ÿþŸb8bn0irt

ÿþŸb8bn0irt 折戸の物理 スペシャル補習 http://orito-buturi.com/ NO.3 今日の目的 : 1 微分方程式をもう一度 三角関数の近似について学ぶ 3 微分の意味を考える 5. 起電力 の電池, 抵抗値 の抵抗, 自己インダクタンス のコイルとスイッチを用いて右図のような回路をつくった 始めスイッチは 開かれている 時刻 t = でスイッチを閉じた 以下の問に答えよ ただし, 電流はコイルに

More information

RLC 共振回路 概要 RLC 回路は, ラジオや通信工学, 発信器などに広く使われる. この回路の目的は, 特定の周波数のときに大きな電流を得ることである. 使い方には, 周波数を設定し外へ発する, 外部からの周波数に合わせて同調する, がある. このように, 周波数を扱うことから, 交流を考える

RLC 共振回路 概要 RLC 回路は, ラジオや通信工学, 発信器などに広く使われる. この回路の目的は, 特定の周波数のときに大きな電流を得ることである. 使い方には, 周波数を設定し外へ発する, 外部からの周波数に合わせて同調する, がある. このように, 周波数を扱うことから, 交流を考える 共振回路 概要 回路は ラジオや通信工学 などに広く使われる この回路の目的は 特定の周波数のときに大きな電流を得ることである 使い方には 周波数を設定し外へ発する 外部からの周波数に合わせて同調する がある このように 周波数を扱うことから 交流を考える 特に ( キャパシタ ) と ( インダクタ ) のそれぞれが 周波数によってインピーダンス *) が変わることが回路解釈の鍵になることに注目する

More information

Techniques for Nuclear and Particle Physics Experiments Energy Loss by Radiation : Bremsstrahlung 制動放射によるエネルギー損失は σ r 2 e = (e 2 mc 2 ) 2 で表される為

Techniques for Nuclear and Particle Physics Experiments Energy Loss by Radiation : Bremsstrahlung 制動放射によるエネルギー損失は σ r 2 e = (e 2 mc 2 ) 2 で表される為 Techniques for Nuclear and Particle Physics Experiments.. Energy Loss by Radiation : Bremsstrahlung 制動放射によるエネルギー損失は σ r e = (e mc ) で表される為 質量に大きく依存する Ex) 電子の次に質量の小さいミューオンの制動放射によるエネルギー損失 m e 0.5 MeV, m

More information

3. 重力波と沿岸 赤道ケルビン波見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習課題 を印刷解答の上, 授業冒頭で提出してください. 予習のための課題なので

3. 重力波と沿岸 赤道ケルビン波見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習課題   を印刷解答の上, 授業冒頭で提出してください. 予習のための課題なので 3. 重力波と沿岸 赤道ケルビン波見延庄士郎 ( 海洋気候物理学研究室 ) 予習課題 hp://www.sci.hokudai.ac.jp/~minobe/class/po_clm/03_e_propagaion.pd を印刷解答の上, 授業冒頭で提出してください. 予習のための課題なので, 冒頭のみ提出を受け付けます. また以下の you ube のビデオを見ておくこと. 個々のビデオは全部は見ずに,

More information

Microsoft PowerPoint - 熱力学Ⅱ2FreeEnergy2012HP.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 熱力学Ⅱ2FreeEnergy2012HP.ppt [互換モード] 熱力学 Ⅱ 第 章自由エネルギー システム情報工学研究科 構造エネルギー工学専攻 金子暁子 問題 ( 解答 ). 熱量 Q をある系に与えたところ, 系の体積は膨張し, 温度は上昇した. () 熱量 Q は何に変化したか. () またこのとき系の体積がV よりV に変化した.( 圧力は変化無し.) 内部エネルギーはどのように表されるか. また, このときのp-V 線図を示しなさい.. 不可逆過程の例を

More information

医系の統計入門第 2 版 サンプルページ この本の定価 判型などは, 以下の URL からご覧いただけます. このサンプルページの内容は, 第 2 版 1 刷発行時のものです.

医系の統計入門第 2 版 サンプルページ この本の定価 判型などは, 以下の URL からご覧いただけます.   このサンプルページの内容は, 第 2 版 1 刷発行時のものです. 医系の統計入門第 2 版 サンプルページ この本の定価 判型などは, 以下の URL からご覧いただけます. http://www.morikita.co.jp/books/mid/009192 このサンプルページの内容は, 第 2 版 1 刷発行時のものです. i 2 t 1. 2. 3 2 3. 6 4. 7 5. n 2 ν 6. 2 7. 2003 ii 2 2013 10 iii 1987

More information

多次元レーザー分光で探る凝縮分子系の超高速動力学

多次元レーザー分光で探る凝縮分子系の超高速動力学 波動方程式と量子力学 谷村吉隆 京都大学理学研究科化学専攻 http:theochem.kuchem.kyoto-u.ac.jp TA: 岩元佑樹 iwamoto.y@kuchem.kyoto-u.ac.jp ベクトルと行列の作法 A 列ベクトル c = c c 行ベクトル A = [ c c c ] 転置ベクトル T A = [ c c c ] AA 内積 c AA = [ c c c ] c =

More information

SPring-8ワークショップ_リガク伊藤

SPring-8ワークショップ_リガク伊藤 GI SAXS. X X X X GI-SAXS : Grazing-incidence smallangle X-ray scattering. GI-SAXS GI-SAXS GI-SAXS X X X X X GI-SAXS Q Y : Q Z : Q Y - Q Z CCD Charge-coupled device X X APD Avalanche photo diode - cps 8

More information

chap03.dvi

chap03.dvi 99 3 (Coriolis) cm m (free surface wave) 3.1 Φ 2.5 (2.25) Φ 100 3 r =(x, y, z) x y z F (x, y, z, t) =0 ( DF ) Dt = t + Φ F =0 onf =0. (3.1) n = F/ F (3.1) F n Φ = Φ n = 1 F F t Vn on F = 0 (3.2) Φ (3.1)

More information

ÿþŸb8bn0irt

ÿþŸb8bn0irt 折戸の物理 スペシャル補習 http://oritobuturi.co/ NO.5(009..16) 今日の目的 : 1 物理と微分 積分について 微分方程式について学ぶ 3 近似を学ぶ 10. 以下の文を読み,[ ア ]~[ ク ] の空欄に適当な式をいれよ 物体物体に一定の大きさの力を加えたときの, 物体の運動について考え よう 右図のように, なめらかな水平面上で質量 の物体に水平に一定の大きさ

More information

水理学Ⅱ及び同演習

水理学Ⅱ及び同演習 水理学 Ⅱ 及び同演習第 回一様断面の不等流 ( 水面形 堰 水門の流れ ) 目標 : 一様断面からなる開水路で, 勾配の変化や堰 水門による水面形の変化を予測する 一様断面における水深の変化 (d/dx) を表す開水路の基礎式から勾配の変化による等流水深と限界水深の関係を考察する 与えられた水路勾配等流水深と限界水深の関係から, 常流 射流といった流れの分類を行う. 水門や堰のある水路において水面形の変化を予測する

More information

粘性 接する流体の間に抵抗が働き, その大きさは速度差に比例 粘性係数流体と壁の間にも抵抗 ( 摩擦 ) は働く 粘性や摩擦の大きさは, 物質の性質で異なる ネバネバ 粘性が大 流体は一緒に動こうとするサラサラ 粘性が小 ある流体粒子の速度を U, 上側 下側の流体粒子の速度を U U, U L 粘

粘性 接する流体の間に抵抗が働き, その大きさは速度差に比例 粘性係数流体と壁の間にも抵抗 ( 摩擦 ) は働く 粘性や摩擦の大きさは, 物質の性質で異なる ネバネバ 粘性が大 流体は一緒に動こうとするサラサラ 粘性が小 ある流体粒子の速度を U, 上側 下側の流体粒子の速度を U U, U L 粘 流体地球科学第 9 回 東京大学大気海洋研究所准教授藤尾伸三 http://ovd.aori.-tokyo.ac.jp/fjio/2015chiba/ fjio@aori.-tokyo.ac.jp 2015/12/11 最終更新日 2015/12/9 北大西洋の中緯度の表層における収支 質量保存 = 0 (q 2 q 1 ) + (0 q 3 ) = 0 南から入ってくる流量 q 1, 北に出て行く流量

More information

Microsoft PowerPoint - 流体力学の基礎02(OpenFOAM 勉強会 for geginner).pptx

Microsoft PowerPoint - 流体力学の基礎02(OpenFOAM 勉強会 for geginner).pptx ~ 流体力学の基礎 ~ 第 2 回 流体静力学 2011 年 10 月 22 日 ( 土 ) 講習会のスケジュール概要 ( あくまでも現時点での予定です ) 流体力学の基礎 第 1 回目 2011.09 流体について 第 2 回目 2011.10 流体静力学 第 3 回目 2011.11/12 流体運動の基礎理論 1 第 4 回目 2012.01 流体運動の基礎理論 2 第 5 回目 2012.02

More information

データ解析

データ解析 データ解析 ( 前期 ) 最小二乗法 向井厚志 005 年度テキスト 0 データ解析 - 最小二乗法 - 目次 第 回 Σ の計算 第 回ヒストグラム 第 3 回平均と標準偏差 6 第 回誤差の伝播 8 第 5 回正規分布 0 第 6 回最尤性原理 第 7 回正規分布の 分布の幅 第 8 回最小二乗法 6 第 9 回最小二乗法の練習 8 第 0 回最小二乗法の推定誤差 0 第 回推定誤差の計算 第

More information

今週の内容 後半全体のおさらい ラグランジュの運動方程式の導出 リンク機構のラグランジュの運動方程式 慣性行列 リンク機構のエネルギー保存則 エネルギー パワー 速度 力の関係 外力が作用する場合の運動方程式 粘性 粘性によるエネルギーの消散 慣性 粘性 剛性と微分方程式 拘束条件 ラグランジュの未

今週の内容 後半全体のおさらい ラグランジュの運動方程式の導出 リンク機構のラグランジュの運動方程式 慣性行列 リンク機構のエネルギー保存則 エネルギー パワー 速度 力の関係 外力が作用する場合の運動方程式 粘性 粘性によるエネルギーの消散 慣性 粘性 剛性と微分方程式 拘束条件 ラグランジュの未 力学 III GA 工業力学演習 X5 解析力学 5X 5 週目 立命館大学機械システム系 8 年度後期 今週の内容 後半全体のおさらい ラグランジュの運動方程式の導出 リンク機構のラグランジュの運動方程式 慣性行列 リンク機構のエネルギー保存則 エネルギー パワー 速度 力の関係 外力が作用する場合の運動方程式 粘性 粘性によるエネルギーの消散 慣性 粘性 剛性と微分方程式 拘束条件 ラグランジュの未定乗数法

More information

II No.01 [n/2] [1]H n (x) H n (x) = ( 1) r n! r!(n 2r)! (2x)n 2r. r=0 [2]H n (x) n,, H n ( x) = ( 1) n H n (x). [3] H n (x) = ( 1) n dn x2 e dx n e x2

II No.01 [n/2] [1]H n (x) H n (x) = ( 1) r n! r!(n 2r)! (2x)n 2r. r=0 [2]H n (x) n,, H n ( x) = ( 1) n H n (x). [3] H n (x) = ( 1) n dn x2 e dx n e x2 II No.1 [n/] [1]H n x) H n x) = 1) r n! r!n r)! x)n r r= []H n x) n,, H n x) = 1) n H n x) [3] H n x) = 1) n dn x e dx n e x [4] H n+1 x) = xh n x) nh n 1 x) ) d dx x H n x) = H n+1 x) d dx H nx) = nh

More information

Q = va = kia (1.2) 1.2 ( ) 2 ( 1.2) 1.2(a) (1.2) k = Q/iA = Q L/h A (1.3) 1.2(b) t 1 t 2 h 1 h 2 a

Q = va = kia (1.2) 1.2 ( ) 2 ( 1.2) 1.2(a) (1.2) k = Q/iA = Q L/h A (1.3) 1.2(b) t 1 t 2 h 1 h 2 a 1 1 1.1 (Darcy) v(cm/s) (1.1) v = ki (1.1) v k i 1.1 h ( )L i = h/l 1.1 t 1 h(cm) (t 2 t 1 ) 1.1 A Q(cm 3 /s) 2 1 1.1 Q = va = kia (1.2) 1.2 ( ) 2 ( 1.2) 1.2(a) (1.2) k = Q/iA = Q L/h A (1.3) 1.2(b) t

More information

W u = u(x, t) u tt = a 2 u xx, a > 0 (1) D := {(x, t) : 0 x l, t 0} u (0, t) = 0, u (l, t) = 0, t 0 (2)

W u = u(x, t) u tt = a 2 u xx, a > 0 (1) D := {(x, t) : 0 x l, t 0} u (0, t) = 0, u (l, t) = 0, t 0 (2) 3 215 4 27 1 1 u u(x, t) u tt a 2 u xx, a > (1) D : {(x, t) : x, t } u (, t), u (, t), t (2) u(x, ) f(x), u(x, ) t 2, x (3) u(x, t) X(x)T (t) u (1) 1 T (t) a 2 T (t) X (x) X(x) α (2) T (t) αa 2 T (t) (4)

More information

S I. dy fx x fx y fx + C 3 C dy fx 4 x, y dy v C xt y C v e kt k > xt yt gt [ v dt dt v e kt xt v e kt + C k x v + C C k xt v k 3 r r + dr e kt S dt d

S I. dy fx x fx y fx + C 3 C dy fx 4 x, y dy v C xt y C v e kt k > xt yt gt [ v dt dt v e kt xt v e kt + C k x v + C C k xt v k 3 r r + dr e kt S dt d S I.. http://ayapin.film.s.dendai.ac.jp/~matuda /TeX/lecture.html PDF PS.................................... 3.3.................... 9.4................5.............. 3 5. Laplace................. 5....

More information

I-2 (100 ) (1) y(x) y dy dx y d2 y dx 2 (a) y + 2y 3y = 9e 2x (b) x 2 y 6y = 5x 4 (2) Bernoulli B n (n = 0, 1, 2,...) x e x 1 = n=0 B 0 B 1 B 2 (3) co

I-2 (100 ) (1) y(x) y dy dx y d2 y dx 2 (a) y + 2y 3y = 9e 2x (b) x 2 y 6y = 5x 4 (2) Bernoulli B n (n = 0, 1, 2,...) x e x 1 = n=0 B 0 B 1 B 2 (3) co 16 I ( ) (1) I-1 I-2 I-3 (2) I-1 ( ) (100 ) 2l x x = 0 y t y(x, t) y(±l, t) = 0 m T g y(x, t) l y(x, t) c = 2 y(x, t) c 2 2 y(x, t) = g (A) t 2 x 2 T/m (1) y 0 (x) y 0 (x) = g c 2 (l2 x 2 ) (B) (2) (1)

More information

OCW-iダランベールの原理

OCW-iダランベールの原理 講義名連続体力学配布資料 OCW- 第 2 回ダランベールの原理 無機材料工学科准教授安田公一 1 はじめに今回の講義では, まず, 前半でダランベールの原理について説明する これを用いると, 動力学の問題を静力学の問題として解くことができ, さらに, 前回の仮想仕事の原理を適用すると動力学問題も簡単に解くことができるようになる また, 後半では, ダランベールの原理の応用として ラグランジュ方程式の導出を示す

More information

DVIOUT

DVIOUT 3 第 2 章フーリエ級数 23 フーリエ級数展開 これまで 関数 f(x) のフーリエ級数展開に関して 関数の定義区間やフーリエ級数の積分区間を断りなく [, ] に取ってきました これは フーリエ級数を構成する三角関数が基本周期 2 を持つためです すなわち フーリエ級数の各項 cos nx および sin nx (n =1, 2, 3, 4, ) の周期は それぞれ 2, 2 2, 2 3,

More information

国土技術政策総合研究所 研究資料

国土技術政策総合研究所 研究資料 参考資料 崩壊の恐れのある土層厚の空間分布を考慮したがけ崩れ対策に関する検討 参考資料 崩壊の恐れのある土層厚の空間分布を考慮したがけ崩れ対策に関する検討 ここでは 5 章で示した方法により急傾斜地における崩壊する恐れがある層厚の面的分布が明らかとなった場合のがけ崩れ対策手法について検討する 崩壊する恐れがある層厚の面的な分布は 1 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律( 以下

More information

A

A A04-164 2008 2 13 1 4 1.1.......................................... 4 1.2..................................... 4 1.3..................................... 4 1.4..................................... 5 2

More information

Microsoft PowerPoint - 12_2019裖置工�榇諌

Microsoft PowerPoint - 12_2019裖置工å�¦æ¦‡è«Œ 1 装置工学概論 第 12 回 蒸留装置の設計 (3) 流動装置の設計 (1) 東京工業大学物質理工学院応用化学系 下山裕介 2019.7.15 装置工学概論 2 第 1 回 4 /15 ガイダンス : 化学プロセスと装置設計 第 2 回 4 /22 物質 エネルギー収支 第 3 回 5 /6( 祝 ) 化学プロセスと操作変数 5 /13 休講 第 4 回 5 /20 無次元数と次元解析 第 5 回

More information

<4D F736F F F696E74202D20836F CC8A C58B858B4F93B982A882E682D1978E89BA814091B28BC68CA48B E >

<4D F736F F F696E74202D20836F CC8A C58B858B4F93B982A882E682D1978E89BA814091B28BC68CA48B E > バットの角度 打球軌道および落下地点の関係 T999 和田真迪 担当教員 飯田晋司 目次 1. はじめに. ボールとバットの衝突 -1 座標系 -ボールとバットの衝突の前後でのボールの速度 3. ボールの軌道の計算 4. おわりに参考文献 はじめに この研究テーマにした理由は 好きな野球での小さい頃からの疑問であるバッテングについて 角度が変わればどう打球に変化が起こるのかが大学で学んだ物理と数学んだ物理と数学を使って判明できると思ったから

More information

Microsoft PowerPoint - LectureB1handout.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - LectureB1handout.ppt [互換モード] 本講義のスコープ 都市防災工学 後半第 回 : イントロダクション 千葉大学大学院工学研究科建築 都市科学専攻都市環境システムコース岡野創 耐震工学の専門家として知っていた方が良いが 敷居が高く 入り口で挫折しがちな分野をいくつか取り上げて説明 ランダム振動論 地震波形に対する構造物応答の理論的把握 減衰と地震応答 エネルギーバランス 地震動の各種スペクトルの相互関係 震源モデル 近年では震源モデルによる地震動予測が良く行われている

More information

meiji_resume_1.PDF

meiji_resume_1.PDF β β β (q 1,q,..., q n ; p 1, p,..., p n ) H(q 1,q,..., q n ; p 1, p,..., p n ) Hψ = εψ ε k = k +1/ ε k = k(k 1) (x, y, z; p x, p y, p z ) (r; p r ), (θ; p θ ), (ϕ; p ϕ ) ε k = 1/ k p i dq i E total = E

More information

第1章 単 位

第1章  単  位 H. Hmno 問題解答 問題解答. 力の釣合い [ 問題.] V : sin. H :.cos. 7 V : sin sin H : cos cos cos 上第 式より これと第 式より.. cos V : sin sin H : coscos cos 上第 式より これと第 式より.98. cos [ 問題.] :. V :. : 9 9. V :. : sin V : sin 8.78 H

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 反応工学 Raction Enginring 講義時間 ( 場所 : 火曜 限 (8-A 木曜 限 (S-A 担当 : 山村 火 限 8-A 期末試験中間試験以降 /7( 木 まで持ち込みなし要電卓 /4( 木 質問受付日講義なし 授業アンケート (li campus の入力をお願いします 晶析 (crystallization ( 教科書 p. 濃度 溶解度曲線 C C s A 安定 液 ( 気

More information

Microsoft PowerPoint - 1章 [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 1章 [互換モード] 1. 直線運動 キーワード 速さ ( 等速直線運動, 変位 ) 加速度 ( 等加速度直線運動 ) 重力加速度 ( 自由落下 ) 力学 I 内容 1. 直線運動 2. ベクトル 3. 平面運動 4. 運動の法則 5. 摩擦力と抵抗 6. 振動 7. 仕事とエネルギー 8. 運動量と力積, 衝突 9. 角運動量 3 章以降は, 運動の向きを考えなければならない 1. 直線運動 キーワード 速さ ( 等速直線運動,

More information

第 5 章 構造振動学 棒の振動を縦振動, 捩り振動, 曲げ振動に分けて考える. 5.1 棒の縦振動と捩り振動 まっすぐな棒の縦振動の固有振動数 f[ Hz] f = l 2pL である. ただし, L [ 単位 m] は棒の長さ, [ 2 N / m ] 3 r[ 単位 Kg / m ] E r

第 5 章 構造振動学 棒の振動を縦振動, 捩り振動, 曲げ振動に分けて考える. 5.1 棒の縦振動と捩り振動 まっすぐな棒の縦振動の固有振動数 f[ Hz] f = l 2pL である. ただし, L [ 単位 m] は棒の長さ, [ 2 N / m ] 3 r[ 単位 Kg / m ] E r 第 5 章 構造振動学 棒の振動を縦振動, 捩り振動, 曲げ振動に分けて考える 5 棒の縦振動と捩り振動 まっすぐな棒の縦振動の固有振動数 f[ Hz] f l pl である ただし, L [ 単位 m] は棒の長さ, [ N / m ] [ 単位 Kg / m ] E は (5) E 単位は棒の材料の縦弾性係数 ( ヤング率 ) は棒の材料の単位体積当りの質量である l は境界条件と振動モードによって決まる無

More information

6 6. 圧密理論 6. 圧密理論 6.. 圧密方程式の誘導 粘土層の圧密原因とメカニズム 地下水位の低下 盛土建設 最終圧縮量と圧縮速度 6. 圧密理論 記号の統一間隙水圧 ( 絶対圧 ): u 間隙水圧 (gauge 圧 ): u u p a ( 大気圧 ) 過剰間隙水圧 : Δu ( 教科書は これを u と記している 初期状態が u p a で u の時で uδu の状態を対象にしている ) 微小の増分

More information

横浜市環境科学研究所

横浜市環境科学研究所 周期時系列の統計解析 単回帰分析 io 8 年 3 日 周期時系列に季節調整を行わないで単回帰分析を適用すると, 回帰係数には周期成分の影響が加わる. ここでは, 周期時系列をコサイン関数モデルで近似し単回帰分析によりモデルの回帰係数を求め, 周期成分の影響を検討した. また, その結果を気温時系列に当てはめ, 課題等について考察した. 気温時系列とコサイン関数モデル第 報の結果を利用するので, その一部を再掲する.

More information

相対性理論入門 1 Lorentz 変換 光がどのような座標系に対しても同一の速さ c で進むことから導かれる座標の一次変換である. (x, y, z, t ) の座標系が (x, y, z, t) の座標系に対して x 軸方向に w の速度で進んでいる場合, 座標系が一次変換で関係づけられるとする

相対性理論入門 1 Lorentz 変換 光がどのような座標系に対しても同一の速さ c で進むことから導かれる座標の一次変換である. (x, y, z, t ) の座標系が (x, y, z, t) の座標系に対して x 軸方向に w の速度で進んでいる場合, 座標系が一次変換で関係づけられるとする 相対性理論入門 Lorentz 変換 光がどのような座標系に対しても同一の速さ で進むことから導かれる座標の一次変換である. x, y, z, t ) の座標系が x, y, z, t) の座標系に対して x 軸方向に w の速度で進んでいる場合, 座標系が一次変換で関係づけられるとすると, x A x wt) y y z z t Bx + Dt 弨弱弩弨弲弩弨弳弩弨弴弩 が成立する. 図 : 相対速度

More information

第6章 実験モード解析

第6章 実験モード解析 第 6 章実験モード解析 6. 実験モード解析とは 6. 有限自由度系の実験モード解析 6.3 連続体の実験モード解析 6. 実験モード解析とは 実験モード解析とは加振実験によって測定された外力と応答を用いてモードパラメータ ( 固有振動数, モード減衰比, 正規固有モードなど ) を求める ( 同定する ) 方法である. 力計 試験体 変位計 / 加速度計 実験モード解析の概念 時間領域データを利用する方法

More information

木村の物理小ネタ ケプラーの第 2 法則と角運動量保存則 A. 面積速度面積速度とは平面内に定点 O と動点 P があるとき, 定点 O と動点 P を結ぶ線分 OP( 動径 OP という) が単位時間に描く面積を 動点 P の定点 O に

木村の物理小ネタ   ケプラーの第 2 法則と角運動量保存則 A. 面積速度面積速度とは平面内に定点 O と動点 P があるとき, 定点 O と動点 P を結ぶ線分 OP( 動径 OP という) が単位時間に描く面積を 動点 P の定点 O に ケプラーの第 法則と角運動量保存則 A. 面積速度面積速度とは平面内に定点 O と動点 P があるとき, 定点 O と動点 P を結ぶ線分 OP( 動径 OP という が単位時間に描く面積を 動点 P の定点 O に関する面積速度の大きさ という 定点 O まわりを回る面積速度の導き方導き方 A ( x( + D, y( + D v ( q r ( A ( x (, y( 動点 P が xy 座標平面上を時刻

More information

Microsoft PowerPoint - シミュレーション工学-2010-第1回.ppt

Microsoft PowerPoint - シミュレーション工学-2010-第1回.ppt シミュレーション工学 ( 後半 ) 東京大学人工物工学研究センター 鈴木克幸 CA( Compter Aded geerg ) r. Jaso Lemo (SC, 98) 設計者が解析ツールを使いこなすことにより 設計の評価 設計の質の向上を図る geerg の本質の 計算機による支援 (CA CAM などより広い名前 ) 様々な汎用ソフトの登場 工業製品の設計に不可欠のツール 構造解析 流体解析

More information

<4D F736F F F696E74202D C CC89C88A B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D C CC89C88A B8CDD8AB B83685D> 断面積 (A) を使わずに, 間隙率を使う透水係数の算定 図に示したような 本の孔を掘って, 上流側から食塩を投入した 食塩を投入してから,7 時間後に下流側に食塩が到達したことが分かった この地盤の透水係数を求めよ 地盤の間隙比は e=0.77, 水位差は 0 cmであった なお, この方法はトレーサ法の中の食塩法と呼ばれている Nacl 計測器 0 cm 0.0 m 断面積 (A) を使わずに,

More information

5. 変分法 (5. 変分法 汎関数 : 関数の関数 (, (, ( =, = では, の値は変えないで, その間の に対する の値をいろいろと変えるとき, の値が極地をとるような関数 ( はどのような関数形であるかという問題を考える. そのような関数が求められたとし, そのからのずれを変分 δ と

5. 変分法 (5. 変分法 汎関数 : 関数の関数 (, (, ( =, = では, の値は変えないで, その間の に対する の値をいろいろと変えるとき, の値が極地をとるような関数 ( はどのような関数形であるかという問題を考える. そのような関数が求められたとし, そのからのずれを変分 δ と Arl, 6 平成 8 年度学部前期 教科書 : 力学 Ⅱ( 原島鮮著, 裳華房 金用日 :8 限,9 限, 限 (5:35~8: 丸山央峰 htt://www.orootcs.mech.ngo-u.c.j/ Ngo Unverst, Borootcs, Ar L 5. 変分法 (5. 変分法 汎関数 : 関数の関数 (, (, ( =, = では, の値は変えないで, その間の に対する の値をいろいろと変えるとき,

More information

<4D F736F F D E682568FCD CC82B982F192668BAD9378>

<4D F736F F D E682568FCD CC82B982F192668BAD9378> 7. 組み合わせ応力 7.7. 応力の座標変換載荷 ( 要素 の上方右側にずれている位置での載荷を想定 図 ( この場合正 ( この場合負 応力の座標変換の知識は なぜ必要か? 例 土の二つの基本的せん断変形モード : - 三軸圧縮変形 - 単純せん断変形 一面せん断変形両者でのせん断強度の関連を理解するためには 応力の座標変換を理解する必要がある 例 粘着力のない土 ( 代表例 乾燥した砂 のせん断破壊は

More information

構造力学Ⅰ第12回

構造力学Ⅰ第12回 第 回材の座屈 (0 章 ) p.5~ ( 復習 ) モールの定理 ( 手順 ) 座屈とは 荷重により梁に生じた曲げモーメントをで除して仮想荷重と考える 座屈荷重 偏心荷重 ( 曲げと軸力 ) 断面の核 この仮想荷重に対するある点でのせん断力 たわみ角に相当する曲げモーメント たわみに相当する ( 例 ) 単純梁の支点のたわみ角 : は 図 を仮想荷重と考えたときの 点の支点反力 B は 図 を仮想荷重と考えたときのB

More information

30

30 3 ............................................2 2...........................................2....................................2.2...................................2.3..............................

More information