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2 ビジュアルアプローチ電磁気学 サンプルページ この本の定価 判型などは, 以下の URL からご覧いただけます. このサンプルページの内容は, 初版 1 刷発行当時のものです.

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4 まえがき 電磁気学は物理学の基礎として重要であるばかりでなく, 実用的にも自然科学や工学において欠くことのできない役割を果たしています 電磁気学は何世紀にもわたる数多くの観測や実験から演繹された法則が骨格になっています その骨格を形成する法則や機構を学んだうえで, 私たちのまわりに広がる世界を眺めなおすと, より広く深い展望が開けてくると確信しています 私たちの身のまわりには様々な道具や製品が満ちあふれています 携帯電話やテレビ, パソコンなど 必需品 のほとんどは電気製品です これらのしくみは物理学の法則, 特に電磁気学で学ぶ方程式から生み出されているのです 机上の電磁気学の問題として 原理的に解ける というだけであったアイデアも, ものを作る技術や状況を感知するセンサーの進歩とともに次々と実用化されるようになっています 自然界にも, 静電現象や雷のような電磁現象が満ちあふれています 電磁気学を忍耐強く学ぶことでこのような現象に対する理解も深まっていくと思います さらに, 電磁現象だけではない宇宙や素粒子, 原子核の研究も, 結局は電磁現象を利用した測定器と実験装置を用い, データは電気信号として取り扱っています このように, 電磁気学を学ぶことにより現代生活のありとあらゆる場面に, 電磁気学の成果が顔を出していることを感じ取ってもらいたいと思っています 本書は, 電磁気学の概略をできるだけ平易に説明するようにこころがけています ビジュアルアプローチというタイトルにあわせ, イラストを活用して理解を深める工夫をしました 重要な事柄については, 重複を恐れず, 繰り返し説明をしてあります 物理学の学習における中核となる電磁気学には, 古今東西にわたり数多くの名著があります 本書がきっかけとなって電磁気学に興味をもたれた諸君には, それら名著を手に取り, さらに学習を進めていく事を薦めます 著者の浅学非才と不注意による誤りが少なくない事を気にしております ぜひご叱責いただければ幸いです 著者の怠惰により多大のご迷惑をおかけしたにもかかわらず, 編集や校正のとき大変お世話していただいた森北出版の富井晃氏ほか関係諸氏には, こころから感謝しております 009 年 8 月 著者 1i

5 目次 第 1 章 電荷 電荷 1. 電荷に働く力 重ね合わせの原理 10 演習問題 14 第 章電場 15.1 電場 16. ガウスの法則 0.3 電位 8.4 電気双極子による電場 34 演習問題 38 第 3 章静電エネルギー 電気容量 導体と誘電体 静電場のエネルギー 5 演習問題 58 第 4 章電流 電流 オームの法則 キルヒホッフの法則 回路網 78 演習問題 84 ii

6 第 5 章静磁場 ベクトル解析 ローレンツ力 ビオ サバールの法則 アンペールの法則 ベクトルポテンシャル 磁性体と磁場 11 演習問題 118 第 6 章電磁誘導 ファラデーの法則とレンツの法則 インダクタンス 交流回路 マクスウェル アンペールの法則 136 演習問題 138 第 7 章電磁場 マクスウェルの方程式 電磁波の伝搬 電磁波の反射と屈折 出発点としてのマクスウェル方程式 158 演習問題 164 付録 165 演習問題解答 167 索引 181 iii

7 コラム目次クォーク 5 クーロン 7 エーテル 9 重ね合わせの原理 13 ガウス 30 コッククロフト - ウォルトン回路 43 宇宙開発と燃料電池 6 ボルタの電池 65 超伝導 71 アンペール 107 非接触 IC カード 13 ファラデー 15 マクスウェル 143 ii iv

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9 1.1 電荷 電荷 古代ギリシャの哲学者タレスは, アクセこはくサリーとして使われている琥珀がほこりや 髪の毛などを引きつける現象を見て 琥珀 を擦るとほこりや髪の毛を引きつける力が 生まれる と考えた ギリシャ人たちは琥 珀を動物の毛皮で擦ることにより, 琥珀に ほこりや髪の毛を引きつける不思議な力が 琥珀のペンダント 宿ると信じていた 文献に残された最も古 い静電気現象の記録である タレスの思索から 000 年以上経過した西暦 1600 年に, イギリスのギルバートは 琥珀を擦るとほこりや髪の毛を引きつける力が生まれる 原因が静電気であること に気がついた 摩擦された琥珀からは目に見えない微粒子が放出されて毛皮に移動 すると考えたのである そしてギルバートは, このような現象を引き起こす電気の ことを electricity( エレクトリシティー ) と名付けた 琥珀を意味するギリシャ語 hmflxtqo l ( エレクトロン ) にちなんだのである そして, 静電気が移動することを 帯電するとよんだ 様々な物体が帯電することから, 静電現象は普遍的な原因で引 き起こされると考えられるようになったのである このような静電現象を引き起こす原因が電荷である 帯電した様々な物体が引き つけ合ったり反発し合ったりすることから, 電荷には 種類あることがわかる 種類の電荷のことを正 ( プラス ) 電荷と負 ( マイナス ) 電荷と名付ける 正と正あ るいは負と負のように同種同士の電荷は反発し合い, 正と負のように異種同士の電 荷では引き合うと考えるのである 電荷は物質がもつ特性のひとつである 電荷が存在することにより電気的な力が 生まれる そして, 私たちが日常で目にするほとんどすべての自然現象は電気的な 力が関係して引き起こされると考えられている つまり電荷がその原因を作ってい るのである これまでに行われた数多くの実験や観測により, 物質は電荷の集合体である原子 でできていることがわかっている 図 1.1 のように, 原子は負の電荷をもつ複数 の電子と正の電荷をもつ原子核でつくられている 電子はそれ以上分割することのできない電荷量が -e の素粒子であると考えられている しかし, 原子核はさら

10 1.1 電荷 に電荷量が +e の陽子と電荷をもたない中性子に分割できる 陽子の電荷は +e なので,Z 個の陽子をもつ原子核の電荷量は +e の Z 倍になる この Z のことを原子番号とよんでいる 符号が正で大きさ Ze の原子核と符号が負で大きさ e の電荷をもつ Z 個の電子でできている原子は, 電気的には中性である 原子の集合体である物質は莫大な数の電荷の集合体でもある 摩擦などにより正と負の電荷バランスがほんの少し崩れたときに, 電気現象を通して電荷の存在を垣間見ることができる また, 自然界で観測されるほとんどの物質は電子と原子核でできているため, 電荷量の最小値は e である したがって, 検出される電荷量は必ず e の整数倍になってい m m m る このことを電荷の量子化とよんでいる 物理学のなかで最も重要な定数のひとつであ図 1.1 原子や原子核の電荷構造る電荷量 e のことを, 素電荷あるいは電気素量とよぶ SI 単位系では電荷量の単位にはC ( クーロン ) を使う これを用いると素電荷 e の大きさは, CHARGE - e # C, (1.1) である 電荷の保存則 ガラス棒を使っても静電気を生み出すことができる ガラス棒を絹で擦ると正電荷がガラス棒に現れる 同じ量の負電荷が絹にガラス棒から移動し, 絹は負に帯電する このとき正と負の電荷量が等しいことが確かめられている つまり, 電荷の総量は変化しない 簡単な化学反応でも電荷の総量が変化しないことを確認することができる よく知られているように, 電気的には中性である水を分解すると, 3

11 1 電荷 H O" H + + OH - (1.) のように同じ電荷量をもつ正の水素イオン H + と負の水酸化イオン OH - が生まれる この反応の前後における電荷の合計はそれぞれゼロになっており, 電荷の全量は変化していない また, 素電荷のやり取りが直接行われる素粒子や原子核反応の研究でも, 電荷の総量が変化しないことが知られている 図 1. は, 液体水素に電気的に中性である c 線が入射したときに起こった反応の軌跡をとらえた写真である (a) では, 入射してきた高エネルギー γ 線が水素原子核 ( 陽子 ) と相互作用し, 電子と電子の反粒子である陽電子が生成された 写真には電荷をもたないγ 線と運動エネルギーが非常に小さい陽子の軌跡は写っていない この反応を式で書くと, 次のようになる e + e + e - 図 1. 電気的に中性である c 線により生成された電子 (e ) と陽電子 (e + ) による軌跡 磁 場が存在するため互いに反対 方向に回転している e - e - c( ガンマ線 )+p( 陽子 ) e + ( 陽電子 )+e - ( 電子 )+p( 陽子 ) [0e] [+e] [+e] [ e] [+e] (1.3) [ ] 内に示してあるように, 反応に関与する電荷量の和は, 反応の前後で同じである (b) は, 同じく高エネルギー γ 線が水素原子の電子と衝突し, 電子 - 陽電子対を生成した反応である 反応前後の電荷は次式のようになる c + e - " e + + e - + e - [0e] [ e] [+e] [ e] [ e] (1.4) 左辺と右辺の電荷量の和はそれぞれ e となる 原子核や素粒子反応のような, 外部から電荷の出入りのない系を考えたとき, その系内の電荷量の代数和が一定に保たれることを電荷の保存則とよぶ 素粒子や原子核反応のように, 自然界の最も奥深い場所でも厳密に成り立っているため, 電荷の保存則は物理学における基本法則のひとつであると考えられている 4

12 1.1 電荷 例題 1-1 SI 単位系 SI 単位系で C( クーロン ) はどのように扱われているかを調べてみよう 解答 SI 単位系は, 下表の 7 つの単位を基本単位としている CHARGE 長さ m( メートル ) 熱力学温度 K( ケルビン ) 質量 kg( キログラム ) 物質量 mol( モル ) 時間 s( 秒 ) 光度 cd( カンデラ ) 電流 A( アンペア ) このなかで,C は電荷の単位として定義されている 1 C の電荷とは 1 A の電流により毎秒 運ばれる電荷のことである 例題 1- 電荷の総量 1mol の水素は の水素原子を含んでいる この中に含まれている水素原子核 ( 陽子 ) と電子の総電荷量は, それぞれ何 C あるか 解答 1mol の水素中には, 個の電子と陽子が存在している したがって, 電子のもつ総電荷量は, Q( 電子 )= ( ) ( C)= C である 陽子は同じ大きさの正電荷を担うので,Q( 陽子 )= C である クォーク COLUMN ごく最近まで, 素電荷は物質の基本単位であると考えられてきた しかし, 現代物理学では物質を構成する基本的な素粒子はアップ (u), ダウン (d), ストレンジ (s), チャーム (c), ボトム (b), トップ (t) とよばれる 6 種類のクォークであると考えられるようになっている 1 通常の物質を構成する陽子や中性子は, 電荷の大きさが+ 3 e の u クォークと 3 e の d クォークがそれぞれ, 陽子 =(u + u + d), 中性子 =(u + d + d) のように組み合わさってできているとするのである ところが, クォークは原子核などの中に閉じ込められているため自由空間では単体のクォークは観測されていない したがって通常の物質をあつか う電磁気学においては+ 1 3 e や e のような電荷を考慮する必要はないため, それぞ 3 れ電荷の大きさが e とe である電荷と陽子を電荷の担い手と考えれば十分である 5

13 1. 電荷に働く力 クーロンの法則 大きさをもたない つの粒子が, 距離 r 離れた場所に置かれているとする それぞれの粒子の電荷が q 1 と q であるとき, つの粒子の間には, 1 qq q 1 r q 1 F = N (1.5) 4rf 0 r F 1 -F の力が働く これをクーロンの法則といい, この力 F をクーロン力とよぶ ここで, 定数 f 0 は真空の誘 -F 1 F 電率とよばれ, - f 0 = 8.854# 10 1 C /N m (1.6) -F 1 F である 図 1.3 で示すようにクーロン力は, 正と負電荷の図 1.3: 距離 r 離れた場所におかれた電荷 q 場合,F < 0 で引力となり, 正と正または負と負の 1, q に働くクーロン力 力 F の方向は位置ベ場合,F > 0 で斥力となる クトル r と一致する 力はベクトル量なので,q 1 から q に向かうベクトル r 1 を使うと (1.5) 式は, 1 qq 1 r 1 qq F1 =- F = 4rf $ 0 $ r r = 4rf $ 0 r e (1.7) で与えられる ここで,e は r の単位ベクトルである 電荷 q 1 と q に働くクーロン力 F 1 と F は,r と同じ直線上にあり, 大きさが同じでお互いに反対方向を向いている 1 クーロン力と万有引力 距離 r 離れた場所に置かれている質量 m と M の つの粒子の間に働く万有引力 mm = G N r F (1.8) は,(1.5) 式のクーロンの法則と同じ逆自乗の形である ここでクーロン力の大きさの程度を見積もるため, 万有引力との比較をしてみよう 個の粒子を電子と考えたとき, 電子の質量 m = kg, 万有引力定数 G = Nm / 6

14 1. 電荷に働く力 kg を用いると, 電子間に働くクーロン力 F C と万有引 力 F G の大きさの比は, F F C G e /4rf = 0 Gm ] 1.6# 10 C g # 9.0# 10 Nm /C ] 9.1# 10 Kg g # 6.7# 10 Nm /kg # 10 4 (1.9) という巨大な値になり, 万有引力に比べてクーロン力 ヤモリの手足は極小の毛で覆われ, 壁と毛の間に生じるクーロン力によって体を支えている は非常に大きい したがって, 電子の運動を考えるとき, 有効な力はクーロン力であり, 万有引力の影響は無視してよいことがわかる 現実の世界を巨視的に眺めると, 安定に存在するほとんどの物質は電気的に中性なので, クーロン力は働かない したがって, つねに引力として働く万有引力は, 宇宙空間では無視できない巨大な力になるのである クーロン力は, 原子や分子, さらには液体や固体を形成するために重要な役割を果たしている 0 世紀になって, 微視的な世界を記述するための方法として古典力学ではなく, 量子力学を用いなくてはならないことがわかった しかし 19 世紀に発見されたクーロンの法則に反する現象はいまだ見つかっていない CHARGE クーロン (Coulomb,1736 ~ 1806) COLUMN フランスの物理学者, 技術者 クーロンの法則 や, 電荷の単位 C( クーロン ) で有名である クーロンは, もともとはフランス陸軍で要塞を建てる工兵将校だった つまり, 土木 建築のエンジニアなのである クーロンは, 力学分野の クーロンの摩擦法則 など, 電磁気学以外の分野でも功績を残している 7

15 1 電荷 例題 1-3 電荷の受ける力電荷 1, 電荷, 電荷 3 が x 軸上に置かれている 原点には電荷量 q 1 =+e の電荷 1,x = a に電荷量 q =+4e の電荷 を置くものとする (a)x 軸上の点 x(0 < x < a) に電荷量 q 3 =q の電荷 3 を置いたとき, 電荷 3 の受ける力を求めよ (b) 電荷 3 の電荷 1 と電荷 から受ける力がゼロになる場所はどこか (c) すべての電荷の受ける力をゼロにするためには q をいくらにすればよいか (d) 電荷 3 の電荷量を (c) で求めた大きさにし, 電荷 3 を x 軸上で動かしたとき電荷 1, 電荷, 電荷 3 の受ける力を電荷 3 の位置の関数としてグラフにせよ 解答 (a)x に置かれた電荷 3 の受ける力は, F 3 である d n (b)(a) より,F 3 = 0 を解くと, x = になる q = 4rf a 3 0 ' e - 4e 1 x ^a - xh (c) 電荷 1 と電荷 3 の受ける力は ' 1 それぞれ, ^ h qe F 1 4e 1= d- - 4rf 0 x a n, 4qe F 1 4e = ) rf 0 ^a - x h a q 1 q 3 +e x q q F 4e 3 = - 4rf0 ^a-xh q 1=+e q 3=q q =+4e x 0 x a q F 3 = F 31 +F 3 q F e 31 = 4rf0 x a x q +4e である ^ x h = a/3 に置かれた c m 電荷 3 の電荷量を q = 4 e/9 とすれば,F 1 = F = F 3 = 0 である e o (d) それぞれの電荷が受ける力は ^ h, F x e 1^ h = 4rf 0 F x e ^ h= 4rf0 F x e 3^ h= 4rf0 4 c 1-9 m, 9 x a 4 ( d , 9 ^a - x h a 4 ( x ^a - x h である 8

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17 4.1 電流 電荷の移動 これまでは 電荷が静止している 静電現象を学んできた この章で は 移動する電荷について考えてみ よう 電荷が移動していることを電 気が流れるといい この流れのこと を電流とよんでいる 落雷やオーロ 図 4.1 電流による現象 ラなどの自然現象 家庭内にある多 種多様な電気製品 筋肉を動かす神経など 身のまわりには電流が引き起こすさま ざまな現象があふれている 図 4.1 電池 電流を定常的に流すためには 静電場のほかに 電位差を作り 電荷を動かすための力が必要であ 太陽電池の 写真入れる る このような装置のひとつが電池である 電池 は 1800 年にボルタが発明した ボルタは 銀と 亜鉛板および食塩水を含ませた布を交互に重ね合 図 4. 電池 わせたボルタパイルにより 電位差を一定時間保 持できることを示した 電池の発明は 科学技術の歴史の中でも特筆すべき出来事である いまや 電池 は多種多様な進歩を遂げ 日常生活に欠かすことができなくなっている 代表的な 電池は 金属イオンの流れを利用する化学電池である 化学起電力のほかにも 熱 起電力 光起電力を利用した太陽電池 燃料電池 放射線電池などがある 図 4. 電流 電池の電極間には電位差がある 図 4.3 のように 正負の電極間を導線で結ぶと 導線内の電位差に応じて電荷が移動する このとき単位時間あたり移動する電荷が電 60

18 4.1 電流 流である つまり, 図 4.3 の破線で示す断面を電荷 DQ が時間 DT の間に通過したとすると, 電流の大きさは, I = DQ DT である 電荷と時間はともにスカラー量なので, 電流 の大きさもスカラー量となる 通常, 導線内を移動す るのは -e の電荷をもつ電子なので, 電子の流れは電 流の向きと逆になる 電流の単位は (4.1) 式より,C/s であり, これを A( アンペア ) で表す 導体内を通過する電流について, もうすこしくわし く考えてみよう 導体内のある点を流れる単 位面積あたりの電流を電流密度という 一般 に, 電流は導体内の各点でさまざまな方向を 向き, その大きさも一様とは限らないため, 電流密度 i はベクトル量である 図 4.4 のよ うな, 導体内にある断面 S を考える このとき, 断面 S を通過する電流の大きさは, 断面の面 積を S とすれば (4.1) i I ある断面を単位時間あたりに通過する電荷で電流の大きさが決まる I 電流 抵抗 電流 I + - 電池 図 4.3 単純な電気回路と回路図 I 1 S i n 電流 S 1 断面上には, さまざまな向き, 大きさの電流密度がある ELECTRIC CURRENT I = iscosi = i S = i$ S である ここで,i は断面 S の単位面ベクトル n と電 流密度のなす角であり,i n は i の i 方向成分である 導線上の断面 S 1 と S を通過する電流の大きさを, それぞれ I 1, I とすると, 電荷保存則により, 入ってく る電流と出て行く電流は等しく I 1 = I である したがっ て, 電流密度 i の電流が面 S 1 から入り, 面 S から出 て行く場合, # # n " i ds + i ds = 0 n S 1 1 n S " # i n ds S である また, 導線の側面からの出入りはないことを考慮すると, 図 4.5 のような, ある閉曲面 S 上で電流を面積分すると, (4.) I S 図 4.4 電流の保存則 入る電流と出ていく電流は等しい 図 4.5 閉曲面を通過する電流 I (4.3) 61

19 4 電流 # i n ds = 0 S (4.4) である これを電流の保存則という 直流と交流 図 4.6 で示すような回路を流れる電流は, 時間的に変動しない電源から供給される電荷によって作られている このような電流のことを直流という これに対して, 電流の大きさが時間的に変化することがある 例えば日本の家庭用のコンセントから供給される電流は, 振動数 ( 周波数ともいう )f が 50 または 60Hz( ヘルツ ) で, I] tg = I sin ] ftg (4.5) 0 r のように変動している このように, 周期的に大きさが変動している電流のことを交流とよぶ I I 0 -I 0 図 4.6 交流 R I 交流電源 1 f t 宇宙開発と燃料電池 COLUMN 近い将来, 様々な用途に普及が期待されている燃料電池は, 化学反応によって電力を取り出す装置のひとつであり, 外部から燃料を供給することにより電流を取り出しつづけることができる 燃料電池には, さまざまな燃料を用いることができる 代表的なものが, 水素を燃料としたもので, 水の電気分解の逆反応 H + O H O を用いる 仕組みを図に示す このほかにも, 用いられる電気化学反応と電解質の種類などによって, 燃料電池は数多くのタイプが開発されている なかでも, 固体高分子形燃料電池は, 小型で軽量化が可能なため, 携帯用電子機器や, 燃料電池自動車などへの応用 水素燃料 酸素 H H H H 陰極 H + H e- e - H + H + H + 電解質 H + 負荷 (H + )+O+e - + 陽極 O O O HO HO HO 水の排出 陽極と陰極には反応に必要な酸素や水素が供給される 水素は電極中の触媒の働きで電子を切り離して水素イオンになる 電解質はイオンだけを通すため, 切り離された電子は陰極から外に出て行く 電解質の中を移動した水素イオンは陽極に送られた酸素と外部回路を通して電子と反応し, 水が生まれる 6

20 4.1 電流 が急ピッチで進められている 燃料電池の仕組みは, ボルタパイルの発明のあとすぐに提案され,1843 年にはイギリスのグローブにより最初の燃料電池が実用化された グローブは, 燃料電池の電解質として希硫酸を用い, 水素燃料と酸素から電流を取り出したのである その後, 大規模な発電所や化学電池が普及したため, 燃料電池が電源として使われることはなかった 燃料電池が注目されるようになったのは, 宇宙開発においてである 1960 年代のアポロ計画から, 現在の国際宇宙ステーションに至るまで, 燃料電池は宇宙船に電力と水を供給する重要な要素として使用されてきた 宇宙開発における燃料電池の重要性が認識されたのは, アポロ 13 号の事故である 月着陸を目指し,1970 年 4 月 11 日にケネディ宇宙センターから打ち上げられたアポロ 13 号は, 地球から 31,860km の地点で司令船の液化酸素タンクの爆発事故を起こした 宇宙船に搭載する酸素は 乗員の呼吸に必要なだけでなく, 電力と水を生み出す燃料電池のエネルギー源として, 重要な物資である 酸素の喪失は, 月への飛行計画の中止はもちろん, 乗組員 3 名の生命を深刻な危機にさらした アポロ 13 号は極力電力を節約するため, 船内気温を生命の維持に必要な最低レベルにまで落とさざるをえない最悪の状況に陥った しかし, 宇宙船内で次から次へと起こるトラブルは飛行士たちの奮闘と地上管制官たちの支援によって解決され, 乗組員たちは地球への生還を果たした アポロ 13 号 として映画化もされたこの事故により, 宇宙開発における燃料電池の重要さが注目されたのである ELECTRIC CURRENT (b) (a) (c) (a) 月面を背景に飛行するアポロ 11 号宇宙船,(b) アポロ 8 号宇宙船から撮影した虚空に浮かぶ地球,(c) アポロ宇宙船に搭載された燃料電池 63

21 4 電流 例題 4-1 導線を流れる電流 半径が 1 mm の円断面をもつ導線に 1 A の電流が流れている 電流密度はいたるところで一様だとすると, 導線の半径 0.5 mmの内側で流れる電流の大きさを求めよ 電流 I 1A 導線 i 1mm ここを流れる電流を求める 解答 電流密度は一様なので, i = I 1 3.# 10 rr = A 3.14# ] 0.001mg = 5 A/m である したがって,0.5 mmより内側を流れる電流は, 次のとおりである I ] 1 0.5mm g = 電流密度 # 面積 = ] 3.# 10 5 A/m g# ] 3.14# m g = 0. 5A 例題 4- 電子の流れる速度 1 導線に電流が流れるのは, 導線内の電子が電場を感じて移動していることによる, と考えることができる 電流 I があるとき, 電子の移動速度を推定せよ 解答いま単位体積あたりの伝導電子の数を n とすると, 断面積が S で長さが L の導線内にある伝導電子による電荷の量は, q= 素電荷 電子の数 = -ensl 導線 f f E( 電場 ) f f f f f f f f は電場が電子におよぼす力 である 伝導電子が一様な速度 v で移動しているとすれば, 長さ L を通過する時間は, L t = v である したがって電流は, 電荷の移動量 / 時間 なので q ensl I = = - =-ensv t L/ v である したがって, 伝導電子の移動する速度の大きさは, I i v = = 1 nes ne と求まる なお, 素電荷 e の符号は負なので, 電子は電流の方向とは反対方向に移動する 64

22 4.1 電流 例題 4-3 電子の流れる速度 銅でできた導線 ( 半径 1mm の円断面 ) に 1A の定 常電流が流れているとき, 伝導電子の流れる速度 を求めよ この例題では, 銅の原子 1 個あたり伝 導電子 1 個が電流に寄与していると仮定せよ 解答 銅線の断面では電流密度が一様であるとする と, 例題 4- より伝導電子の速度 v は 1 式で表される 伝導電子数は銅の原子数と同じで あると仮定したので, 単位体積あたりの伝導電子数は, Cu Cu Cu Cu Cu Cu Cu Cu 銅イオンが並んだすきまを電子が流れる ELECTRIC CURRENT 銅の密度 t n= アボガドロ数 # = NA 銅のモルあたりの質量 M である 理化学辞典などの資料によると,N A = mol -1,t Cu = kg/m 3, M Cu = kg/molなので, 上式に代入すると n= m -3 が得られる また, 断面積 S=rr = m, 素電荷 e = C なので,1 式より Cu Cu v= I nes 1 A = ] 8.490# 10 m g] 1.60# 10 C g] 3.14# 10 m g = 37. # 10-5 m/s が求まる この速度を時速に直すと 8.4 cm/h になり, 伝導電子は非常にゆっくりと流れて いることがわかる 電子を動かす電場の伝搬速度が, ほぼ光速であることを考えると非常に 面白い ボルタの電池 COLUMN 1786 年, イタリアの解剖学者ルイジ ガルバニ ( ) は, 解剖した蛙を鉄の枠で固定し, 脊髄に銅のフックを挿入すると, 蛙の足の筋肉が収縮することを発見した これに先立ち, ガルバニはライデン瓶に蓄積した静電気により蛙の足に痙攣が起こることを実験で確かめていたため, 電気の源は筋肉の中にあるという説をとなえた この話を聞いたアレクサンドロ ボルタ ( ) は, この実験を繰り返し, 電気の発生は筋肉にあるのではなく, 異種金属である銅と鉄が接触することにあるという考えに達した このことを証明するために, ボルタは金属対を接触させることにより連続的に電気を発生させる装置の工夫を行った 最終的にボルタが選んだのは, 銀と亜鉛の円盤と塩水に浸した布を交互に多数積み重ねたものである イ布脊髄オン化傾向の違いにより, 銀銀と亜鉛の両面には, そ亜鉛れぞれ正電荷と負電荷が現れる こうして銀と亜鉛の間には定常的に電位負極正極足が動く差が生まれるのである ボルタの電池の構造 65

23 4. オームの法則 オームの法則 E 図 4.7 のように, 点間 A-B の電位差が z(a) I z(b) V=z(A) -z(b) のとき, 流れる電流は, 等電位面 V I = R (4.6) 図 4.7 等電位面と電流 であることが知られている (4.6) 式をオームの法則といい, 比例係数 R を電気抵抗とよぶ 電気抵抗の単位はΩ( オーム ) である 電位差 1 Vの電極間を 1 Aの電流が流れるときの電気抵抗を 1 Ωとする 断面積 S で長さ l の導線を電流が流れるとき, 電気抵抗は, 次のようになる l 1 R = t = S v l S (4.7) このように, 抵抗は電流が流れる導体の長さに比例し, 面積に反比例する ここで,t を電気抵抗率, v=1/t を電気伝導率とよぶ もうすこし一般的に考えるため, 図 4.8 のように長さ Dl, 断面積 DS で電位差が Dz である微小導体に, 電流密度 i の電流が流れているとしよう (4.7) 式から, この微小導体の電気抵抗は, Dz 1 R = = ids v Dl (4.8) DS 導線微小部分 z(a)=z 図 4.8 抵抗 Dl i E DS z(b)=z+dz である この部分での電場の大きさは E=Dz/Dl なので,(4.8) 式を変形すると 1 DS i = cdz$ v$ m = ve DS Dl (4.9) になる ベクトル形式で書き直すと, i = ve (4.10) である これは導体内のすべての点で成り立つ一般化されたオームの法則である 66

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25 6.1 ファラデーの法則とレンツの法則 第 1 章では, 静止した電荷が電場を作ることを学び, 第 5 章では, 動く電荷である電流が磁場を作ることを学んだ 第 6 章では, 時間的に変化する磁場が誘導電場を作る現象である電磁誘導を学ぶ 180 年に 電流が磁場を生む というビオ - サバールの法則が発見された後, 逆に磁場が電流を生む現象について, 多くの実験が行われた しかし, ファラデーにより 磁束の変化が電流を生む という現象が発見されたのは,10 年以上たった 1831 年のことである 電磁誘導 図 6.1 に, 簡単な電磁誘導の実験の様子を示す コイルに磁石を近づけたり遠ざけたりすると, コイルに電流が流れる また, 磁石の移動の方向により電流の方向は異なる さらに, 起電力は巻き数に比例し, コイルの巻き数を増やすと起電力は大きくなる I I 図 6.1 磁束の変化と電流 曲面 S 上の閉回路 C に生じる誘導起電力のようすを図 6. に示す 電磁誘導の法則は, (1) 閉回路 C に生じる誘導起電力は, 閉回 B ds S ds B 路 C を貫く磁束 U の単位時間あたりの 変化に比例する ( ファラデーの法則 ) C () その誘導起電力の向きは, 閉回路を貫く もとの磁束の変化を妨げる向きに生じる ( レンツの法則 ) 図 6. コイルと磁石 10

26 6.1 ファラデーの法則とレンツの法則 という つの法則からなり, du d =- =- # B ds (6.1) dt dt $ S と表される ここで, マイナス符号は 磁束の変化を妨げる向き に誘導起電力が生じることを表す 誘導起電力の正の向きは, 通常, 面積要素 ds=nds に対して右回り (n の向きにネジが進むように右ねじを回す向き ) にとる ELECTROMAGNETIC INDUCTION ファラデーの法則とローレンツ力 前項 A では, コイルが静止していて磁場が 変動する場合を考えたわけであるが, 逆に, コ イルが動き, 磁場は変化しない場合を考えてみ よう 例として, 図 6.3 のように, 上方へ向 かう一様な磁場 B の中に置かれた閉回路の一 部 PQ が, 速度 v で x 軸の正方向に動く場合 を考える 導体 PQ 中に含まれる伝導電子 ( 電荷 -e) には, ローレンツ力 F=evB が Q から P 方向へ働くが, 電荷の移動により電場 E を生じ, つり合いは ee=evb で得られる ( 図 6.4) この電場により生じる PQ 間の電位は, =El=vBl である 一方, 図 6.5 のように, 閉回路を貫く磁 束は U=lBx+U 0 であり, ファラデー - レンツの法則を用いて (6.1) 式に代入する と, 誘導起電力は, 反時計回りを正として = - lbxo = lbv であり, ローレンツ力から考 えた起電力と一致する R l B 図 6.3 一辺が移動する B E 図 6.4 導体 PQ 中のつりあい R U 0 lbx x F -e ee x P Q v v l 図 6.5 閉回路を貫く磁束 11

27 6 電磁誘導 誘導電場 電磁誘導の法則は, 磁束と起電力という, 空間で積分された物理量の間の関係だったが, 電場と磁場の関係に直してみよう 閉回路 C の起電力は, 閉回路中の誘導電場 E を閉回路の接線方向について積分したものであるから, 電磁誘導の法則は, # # d E $ B d s B ds ds C dt $ = =- =-# t $ S S (6.) となる ストークスの定理により線積分を面積分に変換すると, # # S ] # E $ B d g ds=- ds t $ S (6.3) と書き直せる この関係が任意の曲面 S に対して成立するためには, 被積分関数 が等しい必要があり, 空間の各点での電場と磁場の関係式 B d # E =- t (6.4) が導かれる これはマクスウェル方程式の 1 つで, 磁場 B の時間変化により誘導電場 E が生じること を表している まず, この誘導電場は閉曲線に沿って積分するとゼロにならず, 有限な起電力が得られることに注意しよう これは, 静止電荷が作る電場のもつ 1 周すると仕事がゼロになる という性質とは異なる 逆に磁場 B の時間変化がない場合, 電場 E は d #E = 0 である この場合, 電場 E を閉回路の 接続方向について積分したものは, # # E$ ds = ] d# Eg$ ds = 0 S E B t E 図 6.6 磁場の時間変化と誘導電場 I (6.5) であり, 第 章, 第 3 章で学んだ静電場の条件を満たす 1

28 6.1 ファラデーの法則とレンツの法則 次に, 誘導電場の方向を図 6.6 のような簡単な場合の誘導電場について考えてみよう コイルによって z 軸方向に空間に一様な磁場が発生し, 電流の変化によって時間 的に一様に変化する場合を考える その時間変化率を B とすると B d # E =- = ] 0, 0, -B t o g (6.6) で与えられるような誘導磁場 E が生じる E の z 方向の依存性はないと考えられ Bo Bo るため, E = a y, - x, 0kが解となる 図示すると図 6.6 のように電気力線は同心円状になる このように, 誘導電場の電気力線は閉曲線であり, 静止電荷の作る両端をもつ電気力線とは異なることに注意しよう ELECTROMAGNETIC INDUCTION 非接触 IC カード COLUMN JR の Suica や ICOCA に代表される, 読取装置にか接触型ざして使用するタイプの IC カードを, みなさんも使った経験があるだろう これらは非接触 IC カードといって, いちいちカードを挿したり抜いたりする必要がないので, とても便利である 端子ところで, 当然のことながら, カードに内蔵した非接触型 IC チップが動作するためには電源が必要になる カードは非常に薄く, また, 電池切れで使えなくなっても困るので, 電池を内蔵するのはあまり得策ではない 接触型の IC カードは, カード表面に端子がついていて, そこを介して読取装置から電力を供給する IC カードでは, 読取装置に直接触れない非接触 IC カードの電コイルアンテナ源はどうなっているのだろうか? じつは, カードの読取装置からは周期的に変化する磁場が発生していて, それを通じて電力を供給するのである 非接触 IC カードには, データ送受信用のコイルアンテナが内蔵されているが, 読取装置か IC チップら発生する磁場の変化により, 電磁誘導でコイルに非接触 IC カードの構造電流が流れる この電流で IC チップを動作させているのである 同様の原理を用いて, 非接触で各種の機器に電力を供給するしくみが研究されている そのうち, デスクの後ろの絡まった電源コードも, すっきりきれいになくなる日がくるかもしれない 13

29 6 電磁誘導 例題 6-1 交流発電機 (1) 一様な z 軸方向の磁場 B の中で,x 軸を回転軸とし, 長方形のコイル ABCD( 辺 AB=a, 辺 BC=b) を角 速度 ~ で回転させたときの誘導起電力を求めよ z B D 解答 コイルの法線ベクトル n と磁場 B のなす角度 i を i= ~ tとすると, このコイルを貫く磁束は, U = Babcos~ t なので, 電磁誘導によってコイルに生じる誘導起電力は, 次のようになる x C ~t b A a B 面積 ab cos oswt ~ t y du =- = Bab~ sin ~ t d t コイルの内部抵抗またはコイル外部に抵抗 R があり, 電流が流れる場合については, 例題 6-5 で扱う 例題 6- 非一様磁場中を動くコイルの誘導起電力 y 軸の正方向に無限長の直線電流 I が流れている 一辺 a の正方形のコイルが x 軸の正方向へ速さ v で移動するとき, コイルの誘導起電力と方向を求めよ 解答 y 電流 I が位置 x に作る磁場は,5.3 節 C より z 成分のみをもち, n I 1 Bz ] xg =- 0r x 磁束と磁束の時間変化率からの誘導起電力は, z B I x a v a x x+ a a/ n0 ai U = # Bz ] xgdx# dy=- " r ln] x+ ag-lnx, x -a/ du n ai v v n aiv 1 =- = ` d t r x+ a - j x = r xx ] + ag 0 0 磁場は z 軸の負の向きであり, 直線電流から離れるにつれて減少するので, コイルの電流は z 軸の負の向きの磁場を増やす方向, つまり時計 ( 右 ) 回りに流れる 上の例では回路の法線ベクトルを z 軸正方向にとったので, 約束により誘導起電力の正方向は反時計回りである したがって, 起電力のマイナス符号は時計回りを意味していて正しい 14

30 6.1 ファラデーの法則とレンツの法則 例題 6-3 単極発電機 一様磁場 B の中で, 磁場に垂直な半径 a の円盤が一定の角速度 ~ で回転している 円盤中央 ( 回 転軸 ) と円盤外周との間の電位差を求めよ 解答 円盤の半径 r から r+dr のドーナツを考 えると, 回転速度は円周方向に r ~ であ る 内部にある電子に働くローレンツ力 F=-e ] gv# B は, 大きさが er ~ B で, 方向は円の中心方向である したがって, ドー ナツ上で外側と内側の電位差 DV は, 次式の ようになる er~ BVr VV = e =~ BrVr 円の中心から外周 r=a までの電位差は, 上 式を積分して, 次式のように求まる B ~ r F r~ Dr V B -e v = r~ ELECTROMAGNETIC INDUCTION # = ~ 1 Brdr = ~ Ba 0 a この装置を, 単極発電機という なお, この場合は円盤を貫く磁束は変化していないため, 電磁誘導の法則の簡単な適用からは答えは得られないことに注意しよう ファラデー (Faraday,1791 ~ 1867) イギリスの化学者 物理学者 静電容量の単位ファラッドは, 彼の名前にちなむ 貧しい鍛冶職人の子として生まれ, 小学校卒業後は製本屋で見習いとして働き始めた そこで様々な本と出会うなかで科学に興味をもち, デービーに見出されて実験助手となる 電磁誘導現象の発見のほか, 電気分解の法則, ベンゼンの発見など, 数々のすばらしい業績を収めたが, 王立協会会長の地位を固辞するなど, 生涯を一研究者として過ごした 現在も続く子供向けの科学講座 クリスマス レクチャー は, ファラデーが始めたものである なかでもとくに有名な 1861 年の講演は, 本にまとめられ, 世界中で親しまれている ( 邦訳 : ロウソクの科学 ) 15

31 6. インダクタンス 磁束が時間的に変化すると誘導起電力を生じることを前節で学んだ 磁束が発生する原因としては, 別の磁石やコイルの作る磁束以外に, コイル自身の作る磁束も考えなければならない 自己誘導 5.4 節で学んだように, コイルに流れる電流を I とすると, コイルを貫く磁束は 電流に比例する その比例係数を L とすると,L>0 でU = LI である ファラデー の法則より, このコイルに生じる誘導起電力は, di =-L d t となり, 電流の変化があるときは, 図 6.7 のように, その変化を妨げる向きに誘 導起電力が生じる この自分自身に流れる電流の変化により起電力が生じる現象を, di 自己誘導という なお, 電流の正の向きに沿って,- L d t の起電力があることに注意しよう L を自己インダクタンスとよび, 単位として H( ヘンリー ) を用いる (6. 7) 式より,1 H=1 V s/a=1 T m /A である (6.7) コイル C I 図 6.7 電流が流れる 自己誘導 磁場が発生 変化を妨げる起電力が発生 相互誘導 図 6.8 のようにコイルが つある場合, コイル 1 に流れる電流 I 1 によって生じ る磁束のうち, コイル を貫く磁束をUとすると, U は I1 に比例し, その係数を M 1 とおくとU=M 1I 1 である 電流 I 1 が変化する場合, コイル には誘導起電力 =-M 1 di dt 1 (6.8) 16

32 索引 あ行 RC 回路 79 アンペア 61,98 アンペールの力 95 アンペールの法則 104 位相の遅れ 133 一般化されたオームの法則 66 インピーダンス 133 ウェーバ 95,105 永久双極子モーメント 49 エネルギー密度 54,149 エネルギー流の密度 149 遠隔作用 16 円偏極 ( 円偏光 ) 148 応力 50 オーム 66 オームの法則 66 か行回転 90 ガウスの積分定理 4 ガウスの定理 88 ガウスの法則 1 γ 線 4 起電力 7 逆自乗 6 キャパシター 40 強磁性体 11 極性分子 49 キルヒホッフの法則 7 近接作用 16 クーロン 3 クーロンゲージ 143 クーロンの法則 6 クーロン力 6 クーロン力の独立性 10 原子 原子核 3 原子番号 3 公転 11 交流 6 コンデンサー 40 さ行作用 反作用の法則 11 磁荷 105 磁化 11 磁気双極子 101 磁気単極子 105 自己インダクタンス 16 仕事率 67 自己誘導 16 磁束 95 磁束密度 94 実効値 71 自転 11 磁場 94 磁場の強さ 113 ジュール熱 67 ジュールの法則 67 常磁性 11 真空の誘電率 6 真電荷 47 振動数 6 スカラー積 11,86 スカラー量 11 ステラジアン 1 ストークスの定理 90 スネルの屈折率の法則 155 スピン 11 静電気 静電場 16 静電平衡 46 静電ポテンシャル 9 静電誘導 46 絶縁体 46 線積分 8 相互インダクタンス 17 相互誘導 17 素電荷 3 180

33

34 素粒子 3 た行帯電 ダイバージェンス 4 力の重ね合わせの原理 10 中性子 3 直線偏極 ( 直線偏光 ) 148 直流 6 直列接続 41 抵抗の温度依存性 69 テスラ 95,98 電位 9 電荷 電荷の保存則 4 電気感受率 47 電気双極子 34 電気双極子モーメント 35 電気素量 3 電気抵抗 66 電気抵抗率 66 電気伝導率 66 電気容量 40 電気力線 17 電源 7 電子 3 電子の古典半径 55 電子ボルト 33 電磁誘導 10 電束 電束密度 48 電池 60 電場 16 電流 46,60 電流と電荷の連続方程式 74 電流の保存則 6 電流密度 61 電力整合 80 等価容量 4 導体 46 等電位 9 等電位線 9 等電位面 9 な行内部抵抗 78 ナブラ 4,87 ニュートンの運動方程式 14 は行発散 4,89 反磁性 11 反射角と屈折角の法則 155 反粒子 4 ビオ サバールの法則 98 非オーム性 69 非極性分子 49 比誘電率 48 ファラッド 40 ファラデーの法則 10 物質中でのポインティングベクトル 156 分極 47 分極電荷 47 分極ベクトル 47 分子電流 113 閉曲面 88 閉経路 90 平行平板キャパシター 40 平行平板コンデンサー 40 並列接続 41 ベクトル演算子 4 ベクトル積 86 ベクトル場 87 ベクトルポテンシャル 108 ベクトル量 6 ヘルツ 6 変位電流 136 偏微分 3 ヘンリー 16 ポアソン方程式

35 ホイートストーン ブリッジ 77 ポインティングベクトル 149 ボルタパイル 60 ボルト 9 ま行マクスウェル アンペールの法則 137 マクスウェル方程式 108 面積分 88 や行誘電体 47 誘電率 48 誘導電荷 46 誘導電場 1 陽子 3 陽電子 4 ら行ラプラス方程式 53 力率 133 立体角 1 量子化 3 レンツの法則 10 ローレンツゲージ 143 ローレンツの条件 143 ローレンツ力 94 わ行ワット 67 18

36 著者紹介前田和茂 ( まえだ かずしげ ) 東北大学大学院理学研究科物理学専攻 教授 兵庫県神戸市出身 大阪大学大学院理学研究科博士課程中退 理学博士 東北大学教養部, 理学部を経て, 現職 専門は原子核物理学の実験的研究 小林俊雄 ( こばやし としお ) 東北大学大学院理学研究科物理学専攻 教授 福島県福島市出身 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了 理学博士 カリフォルニア大学ロスアンゼルス校 (UCLA), 東京大学原子核研究所, ローレンス バークレー研究所 LBL, 高エネルギー物理学研究所, 理化学研究所を経て, 現職 専門は原子核物理学の実験的研究 アートディレクション : 岸野敏彦 デザイン, イラストレーション : 有限会社セットスクエアー ワン宮下浩, 上原里美, 伊藤昌也 ビジュアルアプローチ電磁気学 c 前田和茂, 小林俊雄 年 1 月 5 日第 1 版第 1 刷発行 本書の無断転載を禁ず 著者前田和茂, 小林俊雄発行者森北博巳発行所森北出版株式会社東京都千代田区富士見 ( ) 電話 / FAX 日本書籍出版協会 自然科学書協会 工学書協会会員 ( 社 ) 出版者著作権管理機構委託出版物 落丁 乱丁本はお取替えいたします 印刷 / エーヴィス 製本 / 協栄製本 Printed in Japan / ISBN 本書のサポート情報などをホームページに掲載する場合があります 下記のアドレスにアクセスしご確認下さい 本書の無断複写は著作権法上での例外を除き禁じられています 複写される場合は, そのつど事前に ( 社 ) 出版者著作権管理機構 ( 電話 ,FAX , info@jcopy.or.jp) の許諾を得てください 183

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