心電図34-2

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1 高齢者が増え続ける今, 脳梗塞にいかに立ち向かうか 実臨床での心房細動管理における抗凝固薬の役割と今後の展開 Role and Future Development of Novel Oral Anticoagulants for Managing Atrial Fibrillation in Clinical Practice 池田隆徳 東邦大学医学部内科学講座循環器内科学分野 杏林大学医学部第二内科教授を経て,2011 年より現職.2012 年からは東邦大学医療センター大森病院循環器センター長を兼任している. また, 日本心電学会 ( 理事 ), 日本不整脈学会 ( 評議員 ), 日本循環器学会 ( 専門医 ), 日本透析医学会 ( 専門医 ) など多くの学会で活躍する傍ら, 心電図, 不整脈, 循環器薬に関する著書を多数執筆している. 我が国では, 脳卒中のなかで脳塞栓症の占める割合が急激に増加しており, その多くは心房細動に由来することが示されている. 心房細動による心原性脳塞栓症の予防は, アスピリンをはじめとする抗血小板薬では効果が乏しく, ガイドラインでも抗凝固薬の使用を積極的に推奨している. 心房細動患者において抗凝固薬を使用する場合は,CHADS 2 スコアあるいはそれに準じたスコアの活用を推奨している. 使用する抗凝固薬として, 従来使用されていたワルファリンは多くの制限を有していたため, 新規経口抗凝固薬 (novel oral anticoagulant : NOAC) が開発され, その有効性と安全性が臨床試験で立証された. 直接トロンビン阻害薬のダビガトランと Xa 因子阻害薬のリバーロキサバン, アピキサバン, エドキサバンがこれに含まれる. 徐々にではあるが, これら NOAC の臨床上の特徴や使い分けについても把握できるようになってきた. 今後, 心房細動患者における NOAC を用いた抗血栓凝固療法の適応が, ますます拡大することが予想される. JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

2 図 1 杏林大学病院脳卒中センターでの心原性脳塞栓症の原因 文献 2) より引用改変 近年, 心房細動による脳卒中 ( 心原性脳塞栓症 ) の発現について多くのエビデンスが出され, 血栓 塞栓を予防することの重要性が広く認知されるようになった. 以前に比べ, 脳卒中の原因として心原性脳塞栓症の頻度が上昇してきたことが, その背景にある. 脳卒中データバンク 2009( 全国統計 ) の報告を見ると, 脳卒中の原因のなかで心原性脳塞栓症の占める割合は 19.2 % であり, これはラクナ梗塞 (22.7%) に次いでアテローム血栓性梗塞 (19.3%) とともに 2 番目に多い 1). 東京都にある杏林大学病院脳卒中センターのデータ (2010) では, 心原性脳塞栓症の占める割合はさらに高く 29% で, 脳卒中の原因の第 1 位となっている ( 図 1 左 ) 2). 周知のとおり, 心原性脳塞栓症の原因疾患で最も頻度が高いのは心房細動であり, 同脳卒中センターのデータでは心原性脳塞栓症の原因の 92% を占める ( 図 1 右 ) 2). 抗血栓凝固療法を行うことの重要性が日欧米のガイドラインで述べられている. ガイドラインで示された心房細動に対する薬物治療のあり方を図 2に示す. 抗血栓凝固療法は, 心房細動それ自体を抑制す 158 図 2 ガイドラインで示された心房細動に対する薬物療法のあり方 るリズムコントロール ( 洞調律維持 ) 療法, あるいは心房細動による症状と生活の質 (quality of life: QOL) の改善を目指したレートコントロール ( 心拍数調節 ) 療法よりも上位にランクされており, 心房細動患者を診たら, まずは抗血栓凝固療法の適応を吟味しなければならないということである. JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

3 心房細動による心原性脳塞栓症を予防するには, 左房内での血栓形成を阻止するしかない. 抗凝固薬であるワルファリンが心房内の血栓形成の予防において有効であることは, 多くの臨床試験で示されている. 心房細動患者を対象とした抗凝固薬 ( ワルファリン ) とプラセボ / コントロールとの無作為比較試験のメタ解析をみると, いずれの試験においてもワルファリンのほうが優れていることが示されている 3). 一方, 抗血小板薬 ( アスピリン ) とプラセボ / コントロールとの無作為比較試験のメタ解析では, アスピリンの優越性は示されていない 3). 日本では JAST 試験でアスピリンの有効性が評価されたが, 同様にアスピリンとプラセボの間では優越性が認められなかった 4). 逆に, アスピリンはプラセボに比べて大出血のリスクを増加させることが示された. ワルファリンとアスピリンを比較したメタ解析では, ひとつの臨床試験を除いてワルファリンのほうが抗血栓凝固療法に適していることが示されている 3).ACTIVE W 試験 5) において, 抗血小板薬 2 剤 ( クロピドグレル+アスピリン ) とワルファリンの塞栓症予防の効果が比較されたが, 抗血小板療法をいくら強化してもワルファリンに及ばないことが立証された. 心房細動による心原性脳塞栓症を予防するには, 抗凝固薬を処方するしかないということになる. ワルファリンは心原性脳塞栓症の予防において有用であるものの, 多くの問題点 ( 使用するうえでの煩雑さ ) をかかえている. ワルファリン ( ビタミン K 拮抗薬 ) は, 血液凝固カスケードのⅡ( トロンビン ), Ⅶ,Ⅸ,X と複数の因子を阻害することで抗凝固作用を発揮する薬剤である 6). そのため, 使用するう えで多くの煩雑さを伴う. 定期的な採血によるモニタリングが必要であり, かつ治療域が狭い. プロトロンビン時間国際標準値比 (prothrombin time internationalized normalized ration:pt-inr) を 2.0 ~ 3.0 にコントロールしなければ, 効果が期待できない. 低ければ塞栓のリスク, 高ければ出血のリスクを伴う.PT-INR の至適範囲時間 (time in therapeutic range:ttr) を調査した研究が存在するが, 我が国では専門医でも平均 64% 程度であることが示されており 7),PT-INRを十分にコントロールすることは難しいのが実情といえる. また, 血中半減期が約 3 日と長いため, すぐに効果を発揮させたい場合や, 早々に効果を消失させたい場合には問題となる. さらに, 薬物との相互作用が多く, 食事の影響を受けやすいのも問題である. 食物については, ビタミン K を多く含む納豆, 青汁, クロレラなどの摂取制限が必要である. これらの要因は, 薬剤を服用するうえでの患者のアドヒアランスに影響を及ぼすことが予想される. そのため, 各社がしのぎを削って新規経口抗凝固薬 (novel oral anticoagulant : NOAC) の開発に乗り出した. コンセプトとしては, 心原性脳塞栓症の予防においてワルファリンと同等もしくは優れた効果を発揮し, かつ頭蓋内出血などの重篤な副作用の合併が同等もしくは少なく,PT-INR のような調節指標を必要としない抗凝固薬の開発である. 直接トロンビン阻害薬 ( ダビガトラン ) と Xa 因子阻害薬 ( リバーロキサバン, アピキサバン, エドキサバンなど ) がこれにあたる. それぞれの NOAC の薬理学的特徴を表 1 に示す. 臨床試験の設定により服用回数は, ダビガトランとアピキサバンが2 回 / 日, リバーロキサバンとエドキサバンが1 回 / 日となっている. 興味深いことに,4 種類の薬剤間で半減期 (10 ~ 12 時間前後 ) と服用後の最高血中濃度 (2~ 3 時間前後 ) に大差はない. 排泄経路は薬剤間で異なり, ダビガトランは主に腎臓, リバーロキサバンは主に肝臓, アピキサバンは複数の経路 ( 肝臓, 腎臓, 腸管など ) である. JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

4 図 3 直接トロンビン阻害薬 ( ダビガトラン ) とワルファリンの主要エンドポイント ( 脳卒中または全身性塞栓症 ) の発症リスクの比較 : RE-LY 試験 ワルファリンに対するタビガトラン通常量 (150 mg,2 回 / 日 ) の優性ならびに低用量 (110 mg,2 回 / 日 ) の非劣性が示されている. 文献 8) より引用改変 それぞれの NOAC において臨床試験が企画され, 有効性と安全性の検証が行われた. ダビガトラン (150 mg または 110 mg,2 回 / 日投与 ) は,RE-LY 試験で脳卒中や全身性塞栓症の効果がワルファリンと比べて非劣性もしくは優越性があり ( 図 3) 8), 安全性 ( 主に大出血などの副作用の発現 ) においてもワルファリンと同等, もしくは少ないことが示された. これにより, ダビガトランは NOAC の先陣を切って 2011 年 3 月に発売された. リバーロキサバン 160 (20 mg,1 回 / 日投与 ) は,ROCKET AF 試験でワルファリンに対して非劣性 ( 同等 ) であることが示された ( 図 4) 9). リバーロキサバンは我が国のみで臨床試験 (J-ROCKET AF) が行われ, 投与量をグローバル試験よりも少ない量 (15 mg,1 回 / 日投与 ) に設定したことが功を奏し, 安全性 ( 副作用 ) に関してはグローバル試験よりも良好な結果となっている. リバーロキサバンは 2012 年 4 月に発売された. アピキサバン (5 mgまたは 2.5 mg,2 回 / 日投与 ) につ JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

5 図 4 Xa 因子阻害薬 ( リバーロキサバン ) とワルファリンの主要エンドポイント ( 脳卒中または全身性塞栓症 ) の発症リスクの比較 :ROCKET AF 試験 ワルファリンに対するリバーロキサバン (20 mg,1 回 / 日 ) の非劣性が示されている. 文献 9) より引用改変 図 5 Xa 因子阻害薬 ( アピキサバン ) とワルファリンの主要エンドポイント ( 脳卒中または全身性塞栓症 ) および大出血の発症リスクの比較 :ARISTOTLE 試験 ワルファリンに対するアピキサバン (5 mg または 2.5 mg,2 回 / 日 ) の非劣勢ならびに優越性が示されている. 文献 10) より引用改変 いては,ARISTOTLE 試験で効果, 安全性, 死亡抑制においてワルファリンに対する非劣性ならびに優越性が示された ( 図 5) 10). これまでの試験でもっ とも良好な結果となっている. アピキサバンも 3 番目の NOAC として 2013 年 2 月に発売された. エドキサバン (60 mg または 30 mg,1 回 / 日投与 ) を用 JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

6 いた ENGAGE AF-TIMI 48 試験については,2013 年秋の学会でその結果が公表され, 有効性および安全性においてワルファリンと同等であることが示された 11). このように,NOAC の登場で心房細動に対する抗血栓凝固療法のあり方が大きく変わってきており, すさまじい勢いで非弁膜症性心房細動患者に対する NOACの処方率が延びている. 心房細動は致死性の不整脈ではない. そのため, 自覚症状がなく,QOL を損ねていなければ, 心房細動自体に対する治療の必要性はない. 最近のガイドラインでは, 心房細動患者の予後を左右するのは脳塞栓症であり, 仮に心房細動を放置したとしても, 血栓形成を阻止する治療は必ず考慮しなければならないことを明記している. 1. 抗血栓凝固療法の適応に関する簡易スコアの活用我が国および米国のガイドラインでは, 抗凝固薬の適応に関して CHADS 2 スコアを活用することをすすめている 12), 13).CHADS 2 スコアとは, 周知のとおり各危険因子の英語名の頭文字を並べたものである. このスコアでは,S( 脳塞栓 / 一過性脳虚血発作の既往 ) を 2 点, その他の CHAD( 心不全, 高血圧, 年齢 75 歳, 糖尿病 ) を 1 点とし, すべてを合計すると 6 点になる. 合計点が高くなるほど年間 162 の脳梗塞発症率も上昇することが示されている 12). 欧州心臓病学会は独自に 心房細動治療ガイドライン (2012 年 ) を発行し,CHADS 2 スコアの改良版として CHA 2 DS 2 -VASc スコアを提示している ( 表 2 左 ) 14).A を A( 2 75 歳 ) と A(65 ~ 74 歳 ) のふたつに分け, さらに V( 血管疾患 ),Sc( 性別 : 女性 ) を加え, すべてを合計すると 9 点になる. このように,CHA 2 DS 2 -VASc スコアは CHADS 2 スコアよりも, さらにワルファリンの適応を広くする指標といえる. 同学会では CHA 2 DS 2 -VASc スコアが 1 点以上で抗血栓凝固療法の適応にするように推奨している. 一方で, 抗血栓凝固療法施行時の大出血のリスクを評価する HAS-BLED スコアも導入している ( 表 2 右 ) 14). これは, 最近発売された新しい直接トロンビン阻害薬, あるいは Xa 因子阻害薬が, 易出血性を判定することにおいて PT-INR のような有用な指標がないことを考慮したことによる. これも, すべてを合計すると 9 点になる.HAS-BLED スコアが 3 点以上となると, 大出血の合併をきたしやすくなる. 今後は,CHA 2 DS 2 -VASc スコアで塞栓のリスクを評価し, かつ HAS-BLED スコアで出血のリスクを考慮して, 心房細動に対する抗血栓凝固療法の適応が検討されるようになるかもしれない. しかし, このふたつのスコアを構成する指標はオーバーラップしているため, より混乱を招くことも予想される. JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

7 図 6 心房細動における抗血栓療法日本循環器学会 心房細動治療 ( 薬物 ) ガイドライン (2013 年改訂版 ) で示された心房細動における抗血栓療法の指針. 塞栓予防において, 基本的に CHADS 2 スコアを使用するようになっている. 文献 13) より引用 図 7 心原性脳塞栓症をきたした全心房細動由来患者および非弁膜症性心房細動由来患者の CHADS 2 スコア別うちわけ CHADS 2 スコア 1 点の患者の比率が高いことが示されている. 2. 新規経口抗凝固薬の使用開始後に出された我が国のガイドライン 3 種類の NOACが非弁膜症性心房細動患者に対して実診療で使用できるようになったのを受け, 日本循環器学会 心房細動治療 ( 薬物 ) ガイドライン (2013 年改訂版 ) が 2014 年の初頭に update された ( 図 6) 13). 先に述べたように, 欧州心臓病学会と異なり, 日本循環器学会では危険因子の評価として CHADS 2 スコアの活用を基本としている. 注目すべき点は,CHADS 2 スコア 1 点の患者の扱いである. JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

8 図 8 新規経口抗凝固薬 (NOAC) とワルファリンの有効性および安全性を比較したメタ解析と NOAC 全体の特徴 A: 有効性 ( 脳卒中 / 全身性塞栓症の予防 ) の比較,B: 安全性 ( 大出血の合併 ) の比較,C: NOAC 全体の特徴 NOAC はいずれも通常量で使用した場合の結果が示されている. リバーロキサバンについては, 日本では J-ROCKET AF で個別に 3/4 量 (15 mg/ 日 ) で評価している. NOAC はいずれもが有効性および安全性において, ワルファリンと同等もしくは優性の効果がある. 文献 22) より引用改変 これまでのガイドラインでは,CHADS 2 スコア 1 点で 推奨 となる薬剤はなかったが, 今回の改訂ではダビガトランとアピキサバンが 推奨 となった. その理由は, この 2 剤が臨床試験で CHADS 2 スコア 1 点の患者における有用性を立証していたからである. 一方, リバーロキサバンとエドキサバンについては, 主に二次予防の患者 (CHADS 2 スコア 2 点以 164 上 ) を対象としていたこともあり, 推奨 ではなく 考慮可 となった. ワルファリンも同様の扱いとなっているが, 位置づけとしては NOAC の下に記載されている. 加えて, 我が国のガイドラインでは,CHA 2 DS 2 -VASc スコアの因子である年齢 (65 ~ 75 歳 ), 血管疾患,( 日本に多い ) 心筋症を, 危険因子として別枠で取り扱っているのも特記すべき点と JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

9 いえる. 我々は, 心房細動で実際に心原性脳塞栓症をきたした患者における評価で,CHADS 2 スコアが 1 点または 0 点が 33% を占めていたことを報告している ( 図 7) 2). 特に,CHADS 2 スコア 1 点の患者が全体の 25% を占めていた. このデータからも,CHADS 2 スコア 1 点の心房細動患者に対して抗血栓凝固療法を行う意義は大きいと考えられる. NOAC の臨床試験の結果をもとに,NOAC とワルファリンの間で有効性 ( 脳卒中 / 全身性塞栓症の予防 ) と安全性 ( 大出血の合併 ) について比較検証したメタ解析の結果が報告されている 15).NOAC は, ワルファリンと比べて有効性, 安全性ともに高いことがわかる ( 図 8A,B). 安全性において最も注目すべき点は, いずれの NOAC も頭蓋内出血の合併がワルファリンに比べて圧倒的に少ないことである ( 図 8C). 日本人を含めたアジア人は, 白人, 黒人あるいはヒスパニックよりも頭蓋内出血が多いとされている 16) が, 抗凝固薬の使用で重篤な頭蓋内出血の合併を回避したい場合は,NOAC を選択したほうが良いことになる. 逆に,NOAC がワルファリンに比べて劣る点は, 消化管出血の合併が有意に多いことである. しかし, アピキサバンおよびダビガトラン ( 低用量 ) については, ワルファリンと同等もしくはやや少ない傾向となっているため, 消化管出血の既往のある患者ではこの点を考慮して薬剤を選択すれば良い. NOAC を安全かつ効果的に使用するには, 知っておくべき幾つかのポイントがある ( 表 3). 一般論として, 高齢者 (> 80 歳 ), 腎機能障害者 (CCr < 30(50)mL/min), 低体重者 (< 50 kg), 易出血性の患者 ( 抗血小板薬併用など ), 消化管出血の既往のある患者, 全身状態の悪い患者などは, 使用する際に ( 定められた投与範囲内で ) 低用量を心掛ける. 前 3 つの年齢 (Age), 腎機能 (Kidney/Creatinine), 体重 (Body) は, とりわけ重要である. 頭文字をとって AKBもしくは ABCと覚えると良いだろう. 文献 1 ) 小林祥泰 ( 編 ): 脳卒中データバンク 2009, 中山書店, 東京, ) 宮越睦, 池田隆徳, 星田京子, 柳澤亮爾, 三輪陽介, 石黒晴久, 塚田雄大, 阿部敦子, 米良尚晃, 柚須悟, 吉野秀朗, 西山和利, 栗田浩樹, 塩川芳昭 : 脳卒中センターに搬送された非弁膜症性心房細動由来の心原性脳塞栓患者における危険因子からみた CHADS 2 スコアの成因 意義について.Pharma Medica, 2011 ; 29 : 189 ~ )Hart RG, Pearce LA, Aguilar MI : Meta-analysis : antithrombotic therapy to prevent stroke in patients who have nonvalvular atrial fibrillation. Ann Intern Med, 2007 ; 146 : 857 ~ )Sato H, Ishikawa K, Kitabatake A, Ogawa S, Maruyama Y, Yokota Y, Fukuyama T, Doi Y, Mochizuki S, Izumi T, Takekoshi N, Yoshida K, Hiramori K, Origasa H, Uchiyama S, Matsumoto M, Yamaguchi T, Hori M ; Japan Atrial Fibrillation Stroke Trial Group. : Low-dose aspirin for prevention of stroke in low-risk patients with atrial fibrillation : Japan Atrial Fibrillation Stroke Trial. Stroke, 2006 ; 37 : 447 ~ )Connolly S, Pogue J, Hart R, Pfeffer M, Hohnloser S, Chrolavicius S, Pfeffer M, Hohnloser S, Yusuf S : Clopidogrel plus aspirin versus oral anticoagulation for atrial fibrillation in the Atrial fibrillation Clopidogrel Trial with Irbesartan for prevention of Vascular Events (ACTIVE W): a randomised controlled trial. Lancet, 2006 ; 367 : 1903 ~ )Raza S, Raza S, Ezekowitz M : Advancement in JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

10 antithrombotics for stroke prevention in atrial fibrillation. J Interv Card Electrophysiol, 2008 ; 22 : )Okumura K, Komatsu T, Yamashita T, Okuyama Y, Harada M, Konta Y, Hatayama T, Horiuchi D, Tsushima E : Time in the therapeutic range during warfarin therapy in Japanese patients with nonvalvular atrial fibrillation. Circ J, 2011 ; 75 : 2087~ )Connolly SJ, Ezekowitz MD, Yusuf S, Eikelboom J, Oldgren J, Parekh A, Pogue J, Reilly PA, Themeles E, Varrone J, Wang S, Alings M, Xavier D, Zhu J, Diaz R, Lewis BS, Darius H, Diener HC, Joyner CD, Wallentin L : Dabigatran versus warfarin in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med, 2009 ; 361, 1139~ )Patel MR, Mahaffey KW, Garg J, Pan G, Singer DE, Hacke W, Breithardt G, Halperin JL, Hankey GJ, Piccini JP, Becker RC, Nessel CC, Paolini JF, Berkowitz SD, Fox KA, Califf RMet : Rivaroxaban versus warfarin in nonvalvular atrial fibrillation. N Engl J Med, 2011 ; 365 : 883~ )Granger CB, Alexander JH, McMurray JJ, Lopes RD, Hylek EM, Hanna M, Al-Khalidi HR, Ansell J, Atar D, Avezum A, Bahit MC, Diaz R, Easton JD, Ezekowitz JA, Flaker G, Garcia D, Geraldes M, Gersh BJ, Golitsyn S, Goto S, Hermosillo AG, Hohnloser SH, Horowitz J, Mohan P, Jansky P, Lewis BS, Lopez-Sendon JL, Pais P, Parkhomenko A, Verheugt FW, Zhu J, Wallentin L : Apixaban versus warfarin in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med, 2011 ; 365 : 981~ )Giugliano RP, Ruff CT, Braunwald E, Murphy SA, Wiviott SD, Halperin JL, Waldo AL, Ezekowitz MD, Weitz JI, Špinar J, Ruzyllo W, Ruda M, Koretsune Y, Betcher J, Shi M, Grip LT, Patel SP, Patel I, Hanyok JJ, Mercuri M, Antman EM ; ENGAGE AF-TIMI 48 Investigators : Edoxaban versus warfarin in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med ; 369 : 2093 ~ )2011 ACCF/AHA/HRS focused update incorporated into the ACC/AHA/ESC 2006 guidelines for the management of patients with atrial fibrillation : a report of the American College of Cardiology Foundation/American Heart Association Task Force on practice guidelines. J Am Coll Cardiol, 2011 ; 57 : e101 ~ e ) 循環器病の診断と治療に関するガイドライン (2012 年度合同研究班報告 ): 心房細動治療 ( 薬物 ) ガイドライン (2013 年改訂版 ).http : // pdf/jcs2013_inoue_h.pdf(2014 年 10 月閲覧 ) 14 )Camm AJ, Lip GY, De Caterina R, Savelieva I, Atar D, Hohnloser SH, Hindricks G, Kirchhof P : 2012 focused update of the ESC Guidelines for the management of atrial fibrillation : An update of the 2010 ESC Guidelines for the management of atrial fibrillation. Developed with the special contribution of the European Heart Rhythm Association Eur Heart J, 2012 ; 33 : 2719 ~ )Ruff CT, Giugliano RP, Braunwald E, Hoffman EB, Deenadayalu N, Ezekowitz MD, Camm AJ, Weitz JI, Lewis BS, Parkhomenko A, Yamashita T, Antman EM : Comparison of the efficacy and safety of new oral anticoagulants with warfarin in patients with atrial fibrillation : a meta-analysis of randomised trials. Lancet 2013 Dec 3 online publication 16 )Shen AY, Yao JF, Brar SS, Jorgensen MB, Chen W : Racial/Ethnic Differences in the Risk of Intracranial Hemorrhage Among Patients With Atrial Fibrillation. J Am Coll Cardiol, 2007 ; 50 : 309 ~ JPN. J. ELECTROCARDIOLOGY Vol. 34 No

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