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1 準位原子とレーザー光との相互作用 年夏学期原子物理学 講義スライドからの抜粋 年 5 月 9 日ランチミーティング担当 : 鳥井 J.J. サクライ 現代の量子力学 下 p448 時間に依存する 準位問題 9~ 件 レーザー分光学の発展に対してブレーンバーゲン ショーロウ98 入れ忘れ? J.J. サクライ氏の死後 98 年以降 原子時計に対してラムゼー989 イオントラップに対してデーメルト ポール989 レーザー冷却に対してチュー フィリップス コーエン タノージ997 ボース凝縮に対してコーネル ワイマン ケタレー 光コム 超短パルスレーザー の開発に対してヘンシュ ホール 5 個々の原子 イオン 光子の量子操作に対してアローシュ ワインランド

2 J. J. Su 現代の量子力学 序文 by ジョン S. ベル 相互作用表示とは なぜ導入するのか? 回転波近似とは? 成り立つ条件は何か? 密度行列を導入する必然性 アンサンブル平均の意味 原子分極と複素電気感受率の定義 密度行列と複素電気感受率の関係 なぜ密度行列の非対角項をコヒーレンスと呼ぶのか ラビ振動とは? フェルミの黄金則の意味と利用法 光ブロッホ方程式とは? ブロッホベクトルの定義とその直感的意味 ラムゼー干渉計の原理 何が有利なのか? 断熱追従 bc p pg の原理 STRAP: mu Rmn bc pg との類似点は スピノールとは何か ベクトルとの違いは? 量子論を用いた自然放出レートの導出 自然放出がある場合の光ブロッホ方程式 飽和強度と飽和パラメータの定義 パワー 飽和 広がりとは何か? 原子の吸収断面積の定義 光学密度の定義

3 様々な 準位 結合した振動子 つの振動子を coupl 結合 させているものは何か? 復習 原子の双極子振動 原子双極子は バネ振子のように固有周波数を持つ バネ定数 m 質量 m で振動 で振動

4 原子に周期的な摂動を加えると? 周波数 の摂動 ヒント ばね振子の強制振動 固有振動数 周波数 の摂動 で振動? で振動? で振動? で振動? 数学的準備 相互作用表示 周波数 の摂動を加えれば 原子双極子は周波数 で振動する 固有周波数では振動しない 最初から原子双極子は周波数 で振動するものとして その時間依存性をあらかじめ確率振幅に忍ばせておく ゆっくり変化 で変化 Ψ S 原子双極子 P S< Ψ x Ψ S R[ ] co α S< x 振幅 ゆっくり変化 で変化 α g 摂動に対する位相 S [ ]

5 相互作用表示 つづき シュレーディンガー表示におけるハミルトニアンと状態ベクトル H S < co HS Ψ S Ψ S Ψ S で変化 H xp H < とおいて相互作用表示に移る H H H S < co H Ψ Ψ Ψ Ψ S ゆっくり変化 数学的準備 回転波近似 電気双極子相互作用を考える co co < < 電気双極子 電気双極子近似 原子のサイズ << レーザーの波長 正の実数とする ように波動関数の位相を選ぶことができる 原子は永久電気双極子モーメントを持たない シュレーディンガー方程式 H Ψ Ψ より 無視 無視 ハミルトニアン 行列 から時間依存性が消える 解析的に解ける!

6 密度行列の定義 数学的準備 密度行列 Ψ < Ψ P Ψ < Ψ 原子が状態 Ψ にある確率密度行列の行列要素 < < < * < * * * 一個の原子 純粋状態 アンサンブル平均 基底状態の存在確率 励起状態の存在確率 原子分極の振幅と位相の情報 純粋状態とアンサンブル平均 自然放出 自然放出 原子 個 原子 個 原子 個 H. J. Mclf n P. vn Sn L oolng n Tppng999 p5

7 原子 個の分極と複素電気感受率 P χ A ]n m[ ]co R[ ] R[ S S x P Ψ < Ψ 複素電気感受率の定義原子一個の電気双極子モーメント A χ P の複素表示密度行列の対角成分 が分かれば 原子分極のすべてがわかる! 原子系の時間発展解くべき方程式 相互作用表示 回転波近似 は 共鳴 ラビ周波数を定義する 相互作用のエネルギーを周波数で表現したもの

8 シュレーディンガー方程式の解 解きやすいように エネルギーの基準をずらそう 対角項から を引こう は以前と同じではなくなる 共通の位相回転因子がつく が 表記はあえて変えない 注 エネルギーの基準を変えても物理は変わらない 密度行列に変化はない この行列の固有値 : ' ' : 一般化ラビ周波数 ± co n n n co n ラビ振動 co n とすると n ' co' n 励起状態の存在確率

9 フェルミの黄金則 の極限では n / π -4π / -π / 遷移レート 単位時間当たりの遷移確率 / π 相互作用ハミルトニアン π < 回転波近似による因子 /4 π / 4π / フェルミの 黄金則 調和摂動版 光ブロッホ方程式 緩和なし

10 ブロッホベクトル m R χ χ

11 ブロッホ球 χ < 屈折率負領域 χ < 誘導放出領域 χ 吸収領域 χ χ χ 屈折率正領域 ブロッホ球上の運動 c b b c

12 ラムゼーフリンジの幅が /T となることのブロッホ球による説明 F flgh π/ パルス nπ/ パルス π/パルス F flgh fo T n π/パルス 原子泉方式セシウム原子時計 hp://

13 原子泉を用いたラムゼーフリンジ hp://phyc.n.gov/tchac.achv/tchac.98/dv847/v847h.hml Abc Rp Pg gn n n gn 断熱変化

14 成分スピノール co n n co π 4π π π π/ のとき π/ パルス π パルス π パルス co n n co 4π 回転を調べる中性子干渉計 H. Ruch l. Phy. L. 54A 度回転すると符号が反転する 7 度回転すると 元に戻る cf. J. J. Su 現代の量子力学 上 p.8

15 古典的振動子もスピノール? 脱線 自然放出レートの導出

16 問題 電荷 q が振幅 角周波数 で振動している 点 P における電場を求めよ z θ 半径が単位長さの球 振動する電荷 もしくは電気双極子 z z co z co P q 4π c 電荷がz 軸上を振幅 で振動すると の先端は球面上を 時間 /cだけ遅れて 振幅 z nθ で振動する 従って 点 Pにおける電場の大きさは qz nθ co / c 4π c 光の強度 は電場の振幅の 乗に比例するので p 4 n θ レイリー散乱の波長依存性 / 4 の起源 双極子輻射パターン 距離の 乗に反比例 問題 角周波数 で振動している電気双極子のエネルギーが指数関数的に減少することを示し 減衰レート Γ を求めよ ただし Γ<< とする 電荷の位置 γ 時間 電荷 - 質量 m エネルギー 輻射寿命 γ τ / Γ Γ 答え : Γ 6πmc μmの輻射の場合 π.5mhz

17 半古典的な自然放出レートの導出 4 c p S P π co S S α Ψ < Ψ x p 放射パワー原子の電気双極子モーメント原子のエネルギー原子のエネルギー緩和レート π Γ c P で振動電磁場の量子化量子化された電磁場の電場 xp xp シングルモードの電磁場の電場 xp xp 特定の位置 におけるシングルモードの電磁波の電場 偏光の向きを表す単位ベクトル 自由度

18 電磁場のエネルギー 調和振動子のエネルギー { } n n µ B n q m m p < シングルモードの電磁場 < 一次元調和振動子 n m q m p / / / / 両者のエネルギーは等しく表現されるはずなので 電磁波のモード密度 xp xp 和をとる際の波数ベクトル の条件 周期的境界条件 ± ± z y x z y x z y x n n n L n L n L n π π π 単位角周波数あたりの電磁場のモード密度 各偏光成分ごと π c D z y x z y x L D π 空間におけるモード密度 :

19 量子論的な自然放出レートの導出 < Γ f f H f / p π τ Fm Goln Rul g H σ σ 電場の偏光方向と 電気双極子モーメントの向きが平行であると仮定すると < g g x f A f D g f つづき π D H g A < Γ g H σ σ σ σ 回転波近似に対応 Phoon mon Phoon bopon Γ π π c D g A θ 偏光に関する平均を考えると c π Γ n θ

20 ここで元に戻る 緩和 自然放出 のある場合 γ * * γ Γ m Γ γ : 自然放出レート * * γ

21 つづき このままでは確率保存しない! Γ Γ m. 光ブロッホ方程式 緩和あり へ緩和 縦緩和 Γ Γ γ γ Γ γ γ 軸へ緩和 横緩和 核磁気共鳴 NMR では 縦緩和時間を T 横緩和時間を T と呼ぶ 緩和が自然放出によるものだけなら T T / γ / Γ

22 Dmp Rb Ocllon 量子モンテカルロ法による計算光ブロッホ方程式 密度行列 による計算原子 個原子 個原子 個自然放出自然放出定常状態の解 γ γ γ γ L L γ γ χ L 共鳴 飽和パラメータ γ

23 自然放出レートと双極子モーメントとの関係 ウィグナー ワイスコップの自然放出の理論 9 より Γ γ したがって χ 6π π c π L γ γ 6π c γ γ cγ π 6π γ cγ 6π 飽和強度.6m/cm fo Rb Dln χ"/χ mx 準位原子の複素電気感受率 量子論的 準位原子 6π x χ x 6π χ x γ / γ x / γ γ γ γ 古典的調和振動子 x χ 6π x χ 6π x x / γ 自然幅 nul lnwh 飽和 パワー 広がり pow bonng γ / γ

24 原子の吸収断面積 密度 n の原子気体の吸収係数 α n χ 原子数密度 σ σ σ 6π nσ γ γ : 共鳴吸収断面積 : 吸収断面積 z αz nσ z OD: 光学密度 opcl ny

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