森林水文 水資源学 2 2. 水文統計 豪雨があった時, 新聞やテレビのニュースで 50 年に一度の大雨だった などと報告されることがある. 今争点となっている川辺川ダムは,80 年に 1 回の洪水を想定して治水計画が立てられている. 畑地かんがいでは,10 年に 1 回の渇水を対象として計画が立て

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. 水文統計 豪雨があった時, 新聞やテレビのニュースで 50 年に一度の大雨だった などと報告されることがある. 今争点となっている川辺川ダムは,80 年に 回の洪水を想定して治水計画が立てられている. 畑地かんがいでは,0 年に 回の渇水を対象として計画が立てられる. このように, 水利構造物の設計や, 治水や利水の計画などでは, 年に 回起こるような降雨事象 ( 最大降雨強度, 最大連続干天日数など ) が重要となる. このような場合, 降雨事象を確率論的に解析する必要がある. 降雨に起因して起こる水文事象 ( 洪水流量や渇水流量など ) も降雨の統計的性質に依存する. 確率論的に求められる水文諸量を確率水文量という.. 水文量の分布と確率密度関数図. の棒グラフは,M 市における過去 00 年の年降水量を 00mm の階級ごとに整理した度数分布図 (histogram) である. 各階級の度数 (frequency)n i を総デ-タ数 (=Σn i ) で除した値で表した度数分布は, 相対度数分布と呼ばれる. 階級幅を とし, 範囲 [ i, i + ] の階級値を i で表せば, デ-タ ( 標本 ) の相対度数関数は f smp ( i )=n i / で与えられる. 標本数を無限に大きく取り, 階級幅を無限に小さくすれば, 図. のヒストグラムは () や () のような滑らかな曲線になると期待される. このような極限条件下において相対度数関数を階級幅で除して得られる関数を確率密度関数 (probability density function) という. = lim n 0 f smp ( ) (.) 図. M 市における年降水量の相対度数分布 (a) 年降水量 (b) 月降水量 (c) 旬降水量 (d) 日降水量 図. 降水量の度数分布 年降水量, 月降水量, 旬降水量, 日降水量に関する度数分布図を作ると図. のようになる. 図に示すように, 降水量は対象とする時間によって分布が非常に異なり, 時間が長いほど対称形の分布に近づく傾向がある. これは河川流量についても同様である. このような分布に最もよく適合する分布関数 (distribution function) を求めれば, 例えば日降水量がある値を超過するような場合が, どれほどの期間 ( あるいは回数 ) で発生すると平均的に期待されるか, またはある期間に発生するであろう確率降水量の大きさを求めることができる.

.6. 様々な確率密度関数 () 正規分布最も一般的な確率密度関数は正規分布 (normal distribution) 関数で, 次式で与えられる. ( µ ) = ep (.a) πσ σ ここに, は確率変数で任意の事象値,µ は母平均,σ は母標準偏差である. 母平均 µ と母標準偏差 σ の最良推定値である不偏推定値 µˆ, σˆ はそれぞれ次式で表される. (a) 正規分布 ( ) ep πσ σ = 図.3 正規分布と規準正規分布 ξ (b) 規準正規分布 ξ f ( ξ ) = ep π W () w(ξ ) ˆµ = = i (.b) ( ) ˆ σ = (.c) 正規分布式では, 対象とする場所が変わると, 分布の中心である平均値も, バラツキの度合いを示す標準偏差も異なるため, データの分布を比較するのが困難である. 対象とする場所の水文量の分布を比較するためには, 分布の中心が 0 になるように水文量からその平均値を引き (- ), この値を標準偏差で割る変数変換 ξ ( ) / σ = を行う標準化を すれば良い. この正規分布を標準正規分布という. 標準正規分布式は, 次式で与えられる. ξ f ( ξ ) = ep (.4) π () 対数正規分布 わが国の年降水量や年流出量は正規分布に近い分 布を示すといわれているが,M 市の年降水量は左に 偏った分布をしている. このような場合, 変数 を 対数変換することによって正規分布式を適用できる ことがある. すなわち, 次式に示すように, 対数変 0 0 ln ln 換を行えば, 変換後の変数 z が正規分布することが 図.4 対数正規分布への変換 ある. z = ln (.5a) ˆµ = z = ln i (.5b) ˆ σ = ( ) z z ( z z) f ( z) = ep (.5d) πσ σ (.5c)

水文量を大きさの順に並べると, 最小値はゼロより大きく, 下限値 =b から始まると考えられる. そこで, を対数変換する際に確率密度曲線が下限値 (-b) より小さくならないように,+b の対数 ln(+b) が正規分布に従うとした方法が岩井法である. ( b) u = ln + ˆµ = u = ln( i + b) (.6a) { ( ) ( )} ln i + b ln + b ˆ σ = (.6b) ( u u) f ( u) = ep (.6c) πσ σ 図.5 確率密度曲線における の下限値 (3) その他の分布関数日降水量や日流量などのように, 小さい値の頻度が多く, 数値が大きくなるに従って頻度が減少するような事象には, 次式に示すような指数分布 (eponential distribution) がよく用いられる. ( λ) = λ ep (.7a) ここに, λ = (.7b) である. 指数分布の一般的な表現式として, 次式で与えられるガンマ分布 (gamma distribution) もよく用いられる. h λ = h ep Γ( h) ( λ) ここに, λ = σ (.8b) h = σ である.(.8) 式は h= の場合に指数分布に一致する. この他, ガンマ分布に の下限値パラメータε を導入し, を -ε で置き換えたピアソン分布 (Pearson distribution) やその対数変換型, 最大値 ( 極値 ) の分布を対象としたグンベル分布 (Gumbel distribution), 最小値 ( 極値 ) 分布を対象としたワイブル分布 (Weibull distribution) などがある. (.8a) (.8c).6. 超過 ( 非超過 ) 確率と再現期間確率密度関数 f() は, ある事象が の値となる確率を表している. しかし, 一般には対象とする事象がある値以上または以下になる確率の方が重要である. 前者を超過確率 (probability of eceedance), 後者を非超過確率という. 超過確率 : ( ) 非超過確率 : ( ) W c = c d (.9a) S c = c d (.9b) 確率密度関数 f() が与えられれば, ある値 c に対する超過確率 W(c) は,c 以上あるいは c 以下の部分の面積を計算することによって求めることができる. 図.,.5 の斜線部分が超過確率を示す. 任意の値 c に対する超過確率は, 次 3

式に示す近似式か, 統計関係の本に掲載されている正規分布表 ( 片側検定表 ) を参照して求めることができる. 3 4 ( + 0.96854 c + 0.594 c + 0.000344 c + 0.0958 ) 4 W ( c) = c (.0) 表. は, 規準正規分布において, 規準値 ξがある値 cをとるときの上側確率 Pr{ξ c} を求めるための表である. 例えば,c =.96 のとき, 左端に.9 と書かれている行を右にたどり, 行目に 0.06 と書かれている列の数値 0.050(.5%) が求める超過確率である. 表. 規準正規確率表 ( 片側検定表 : 上側確率 ) c 0.00 0.0 0.0 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09 0.0 0.5000 0.4960 0.490 0.4880 0.4840 0.480 0.476 0.47 0.468 0.464 0. 0.460 0.456 0.45 0.4483 0.4443 0.4404 0.4364 0.435 0.486 0.447 0. 0.407 0.468 0.49 0.4090 0.405 0.403 0.3974 0.3936 0.3897 0.3859 0.3 0.38 0.3783 0.3745 0.3707 0.3669 0.363 0.3594 0.3557 0.350 0.3483 0.4 0.3446 0.3409 0.337 0.3336 0.3300 0.364 0.38 0.39 0.356 0.3 0.5 0.3085 0.3050 0.305 0.98 0.946 0.9 0.877 0.843 0.80 0.776 0.6 0.743 0.709 0.676 0.643 0.6 0.578 0.546 0.54 0.483 0.45 0.7 0.40 0.389 0.358 0.37 0.96 0.66 0.36 0.06 0.77 0.48 0.8 0.9 0.090 0.06 0.033 0.005 0.977 0.949 0.9 0.894 0.867 0.9 0.84 0.84 0.788 0.76 0.736 0.7 0.685 0.660 0.635 0.6.0 0.587 0.56 0.539 0.55 0.49 0.469 0.446 0.43 0.40 0.379. 0.357 0.335 0.34 0.9 0.7 0.5 0.30 0.0 0.90 0.70. 0.5 0.3 0. 0.093 0.075 0.056 0.038 0.00 0.003 0.0985.3 0.0968 0.095 0.0934 0.098 0.090 0.0885 0.0869 0.0853 0.0838 0.083.4 0.0808 0.0793 0.0778 0.0764 0.0749 0.0735 0.07 0.0708 0.0694 0.068.5 0.0668 0.0655 0.0643 0.0630 0.068 0.0606 0.0594 0.058 0.057 0.0559.6 0.0548 0.0537 0.056 0.056 0.0505 0.0495 0.0485 0.0475 0.0465 0.0455.7 0.0446 0.0436 0.047 0.048 0.0409 0.040 0.039 0.0384 0.0375 0.0367.8 0.0359 0.035 0.0344 0.0336 0.039 0.03 0.034 0.0307 0.030 0.094.9 0.087 0.08 0.074 0.068 0.06 0.056 0.050 0.044 0.039 0.033.0 0.08 0.0 0.07 0.0 0.007 0.00 0.097 0.09 0.088 0.083. 0.079 0.074 0.070 0.066 0.06 0.058 0.054 0.050 0.046 0.043. 0.039 0.036 0.03 0.09 0.05 0.0 0.09 0.06 0.03 0.00.3 0.007 0.004 0.00 0.0099 0.0096 0.0094 0.009 0.0089 0.0087 0.0084.4 0.008 0.0080 0.0078 0.0075 0.0073 0.007 0.0069 0.0068 0.0066 0.0064.5 0.006 0.0060 0.0059 0.0057 0.0055 0.0054 0.005 0.005 0.0049 0.0048.6 0.0047 0.0045 0.0044 0.0043 0.004 0.0040 0.0039 0.0038 0.0037 0.0036.7 0.0035 0.0034 0.0033 0.003 0.003 0.0030 0.009 0.008 0.007 0.006.8 0.006 0.005 0.004 0.003 0.003 0.00 0.00 0.00 0.000 0.009.9 0.009 0.008 0.008 0.007 0.006 0.006 0.005 0.005 0.004 0.004 3.0 0.003 0.003 0.003 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.000 0.000 3.9 0.0005 3.89 0.00005 4.4 0.000005 4.89 0.0000005 5.33 0.00000005 5.73 0.000000005 6. 0.0000000005 例題.4 M 市の年降水量が正規分布すると仮定して, 年降水量が,000mmを超える確率を求めよ. 000 343 =,343mm,σ=54.8mm であるから, まず, 変数を基準化すると, c = = =. 578 となる.W(c) σ 54.8 は, 正規分布表からは 0.0049 という値が得られ, 近似計算値では 0.005 となる. すなわち,M 市で年降水量が,000mm 以上となる確率は 0.5% 程度である. 超過確率の逆数 T=/W(c) をある事象値 c に対する再現期間またはリターンペリオド (return period) という. 例題.4 では,,000mm 以上の年降水量は /0.005=00 年に 回程度期待されることになる. 逆にある再現期間に対する事象値 c は T 年確率値と呼ばれる. 4

例題.5 M 市の年降水量が正規分布すると仮定して,/00 確率の豊水年の年降水量を求めよ ( すなわち, 年降水量は 00 年に 回はこの値を超える ). 表. から W(c)=/00=0.0 に相当する c は.33( 正確には.363) である. c = σ であるから, = + cσ = 343 +.33 54.8 = 937 mm 例題.6 M 市の年降水量が正規分布すると仮定して,/0 確率の渇水年の年降水量を求めよ ( すなわち, 年降水量は 0 年に 回はこの値を下回る ). 表. から W(c)=/0=0. に相当する c は.8( 正確には.85) である. 非超過確率であるから c=-.8 であるから, = cσ = 343.8 54.8 = 07 mm 例題.7 表. はかんがい期間中の有効降雨を 5 年間についてまとめたものである. 有効降雨とはかんがい期間中 に耕地に降った雨量のうち, 用水として有効に利用できる雨量である. 有効降雨の分布が正規分布するものと仮定して, 非超過確率 /0 の確率有効降雨を求めよ. 表. 有効降雨 年 95 95 953 954 955 956 957 958 959 960 96 96 963 964 965 有効降雨 (mm) 79 335 498 365 45 40 354 338 437 3 4 60 36 3 436 表.3 に計算過程を示した. 表.3 確率有効降雨の計算 順位 i i - ( i - ) 498 37.5333 895.4 437 76.53333 5857.35 3 436 75.53333 5705.84 4 4 60.53333 3664.84 5 45 54.53333 973.884 6 40 49.53333 453.55 7 365 4.533333 0.55 8 354-6.46667 4.8778 9 338 -.4667 504.75 0 335-5.4667 648.55 36-34.4667 87.95 3-38.4667 479.684 3 3-49.4667 446.95 4 60-00.467 0093.55 5 79-8.467 3930.5 計 5407 平均 360.4667 標準偏差 76.995 表.3 より, =360.5,σ=77.0 である. 確率 /0=0. に対する c 値は.85 である. 非超過確率であるから, = cσ = 360.5.85 77.0 = 6.8 mm 5

表.4 に 43 年間の年最大日降水量を大きい順に並べ, この分布が対数正規分布するとして /00 確率年最大日降水量 を求めると次のようになる. 表.4 確率日最大降水量の計算 順位 i ln i ln i - ln (ln i - ln ) 99.8 5.97369 0.9640 0.993 64.9 5.05339 0.770 0.5960 3 35. 4.906755 0.5734 0.388 4 3.4 4.885876 0.555 0.305 5 3.7 4.878593 0.4845 0.348 6 07.9 4.68049 0.3479 0.0 7 04.9 4.6530075 0.397 0.0 8 03.0 4.63479 0.304 0.0908 9 00.5 4.60577 0.768 0.0766 0 98.9 4.59409 0.608 0.0680 94. 4.54540 0. 0.0450 94.0 4.543948 0.00 0.044 3 90.0 4.4998097 0.665 0.077 4 87.7 4.47399 0.406 0.098 5 84.9 4.44474 0.08 0.07 6 83. 4.400447 0.0867 0.0075 7 80.5 4.38857 0.0549 0.0030 8 80.0 4.38066 0.0487 0.004 9 78.5 4.3630986 0.098 0.0009 0 78.5 4.3630986 0.098 0.0009 74.0 4.304065-0.093 0.0009 73.0 4.904594-0.049 0.008 3 73.0 4.904594-0.049 0.008 4 7.6 4.7095-0.06 0.0039 5 7.0 4.66799-0.0707 0.0050 6 68. 4.0977-0.4 0.06 7 64.8 4.73056-0.60 0.063 8 63.6 4.5635-0.807 0.037 9 60.9 4.0933-0.4 0.050 30 60. 4.097674-0.357 0.0555 3 58.9 4.07584-0.575 0.0663 3 58.7 4.074397-0.609 0.068 33 57.6 4.05356-0.798 0.0783 34 56.9 4.04953-0.90 0.0853 35 55.0 4.007333-0.360 0.063 36 54. 3.996809-0.3407 0.60 37 53.9 3.987305-0.346 0.99 38 53.7 3.98343-0.3499 0.4 39 5. 3.953649-0.380 0.445 40 5.0 3.95437-0.38 0.460 4 50.4 3.9999-0.433 0.709 4 49. 3.893859-0.4395 0.93 43 37.5 3.643409-0.7090 0.507 計 349.8 86.3336 5.6 平均 8.3 4.3333 0.9 標準偏差 0.3453 /00 確率に対する c は.363 であるから, ln = ln + cσ = 4.3333 +.363 0.3453 = 5. 365 したがって,/00 確率年最大日降水量は = ep( 5.365) = 70. mm となる. 6