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あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

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kubo2015ngt6 p.2 ( ( (MLE 8 y i L(q q log L(q q 0 ˆq log L(q / q = 0 q ˆq = = = * ˆq = 0.46 ( 8 y 0.46 y y y i kubo (ht

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0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生

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. 分析内容及びデータ () 分析内容中長期の代表的金利である円金利スワップを題材に 年 -5 年物のイールドスプレッドの変動を自己回帰誤差モデル * により時系列分析を行った * ) 自己回帰誤差モデル一般に自己回帰モデルは線形回帰モデルと同様な考え方で 外生変数の無いT 期間だけ遅れのある従属変

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分析のステップ Step 1: Y( 目的変数 ) に対する値の順序を確認 Step 2: モデルのあてはめ を実行 適切なモデルの指定 Step 3: オプションを指定し オッズ比とその信頼区間を表示 以下 このステップに沿って JMP の操作をご説明します Step 1: Y( 目的変数 ) の

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数理システムユーザーコンファレンス 203 203..22 (Fr) 医薬品の臨床薬理試験におけるモデリング & シミュレーションー S-PLUS とほかのソフトウェアの連携ー サターラ合同会社笠井英史 (hdefum.kasa@certara.com)

医薬品研究開発の流れ 非臨床試験 合成 薬理 安全性 製剤 薬物動態 臨床試験 第 Ⅰ 相試験 第 Ⅱ 相試験 第 Ⅲ 相試験 製造販売後 薬物動態解析 Non-Compartmental Analyss (P)PK/PD コンパートメントモデル解析 2

ファーマコメトリクス (Pharmacometrcs, PMx) ( 統計 ) モデルに基づく医薬品開発 Model-Based Drug Development, MBDD Modelng & Smulaton 解析用データセット作成 モデル解析 モデル式の定義 ( 陽関数 常微分方程式 ) 診断 ( 残差プロット Goodness-of-ft) モンテカルロ シミュレーション 臨床試験のデザイン 3

ソフトウェアの利用 S-PLUS SAS Phoenx NONMEM データハンドリング モデル解析 / / 常微分方程式 PK モデル解析 診断プロット シミュレーション 連携 4

PMx 解析の何が難しいのか? 理論的な難しさ ( 統計的な難しさ ) 非線形混合効果モデル ロジスティック解析 生存時間解析 解析ソフトの使い方 NONMEM, S-PLUS, SAS Phoenx (WnNonln, NLME) 道具は揃っている が そもそも難しい 組み合わせて使用する必要あり

サターラ合同会社 (Certara G.K.) 6

薬物動態データのモデリング コンパートメントモデル 非線形モデル 非線形混合効果モデル 母集団薬物動態 (Populaton Pharmacoknetcs, PPK) 解析 モデル式の記述 陽関数 常微分方程式 C V Dose exp V dc dt CL C CL V t 7

PO - コンパートメントモデル F x Dose k a Concentraton (ng/ml) 0 200 400 600 800 Concentraton (ng/ml) 00 200 300 400 500 600 800 0 4 8 2 6 20 24 0 4 8 2 6 20 24 コンパートメント - (V ) V C C dc dt 0 F at F Dose k t Dose V 0 k a ka k a e exp exp Tme after admnstraton (hr) Tme after admnstraton (hr) k a t k C V k t exp k t e e a k e = CL / V 8

IV 2- コンパートメントモデル Dose Central, K 2 Perpheral Concentraton (ng/ml) 0 200 400 600 800 0 4 8 2 6 20 24 Concentraton (ng/ml) 00 200 500 000 0 4 8 2 6 20 24 C V K 2 Tme after admnstraton (hr) Tme after admnstraton (hr) CL V 2 2 2V2 dt V C dc, Ae CL t K C V Be K t C 9

非線形薬物動態モデル 吸収や薬物代謝の飽和 F x Dose k a コンパートメント - (V ) V a exp CL dc dt F Dosek Vmax C Km C k a t CL V C V k e = CL / V 0

非線形混合効果モデル y e j f CL j f V CL ~N CL Dose exp V CL exp 0 ~N, 0 0,, V 2 j ; Dose, V V exp CL, CL V, 2 CL CL, V t t j j e j CL, V 2 V V,

薬物動態モデルのパラメータ推定 Phoenx WnNonln, NLME 代表的なコンパートメントモデルライブラリ valdated ユーザ定義モデル 簡易言語 S-PLUS 非線形モデル nls() 非線形混合効果モデル nlme() S 言語によるモデリング 汎用性 条件判断 繰り返し処理 2

Phoenx 薬物動態解析に関する解析の統合的なプラットフォーム NCA (Non-Compartmental Analyss) BE WnNonln (P)PK/PD コンパートメントモデル解析 WnNonln NLME ( 非線形混合効果モデル ) test(){ derv(aa = - Ka * Aa) derv(a = Ka * Aa - Ke * A) dosepont(aa) C = A / V error(ceps = ) observe(cobs = C + CEps) stparm(ka = tvka * exp(nka)) stparm(v = tvv * exp(nv)) stparm(ke = tvke * exp(nke)) fxef(tvka = c(,, )) fxef(tvv = c(,, )) fxef(tvke = c(,, )) ranef(dag(nv, nke, nka) = c(,, )) } 3

S-PLUS との連携 S-PLUS スクリプトを Phoenx 内に登録 ( 一括 ) 実行 グラフを S-PLUS で作成し 外部ファイルに保存 薬物動態シミュレーションのプラットフォーム 4

Tools for Pharmacometrcs Phoenx WnNonln/NLME すべてのツールのプラットフォーム 解析ログの管理 NONMEM Populaton Pharmacoknetcs / Pharmacodynamcs 解析 Golden standard S-PLUS S 言語によるきめ細かなデータハンドリング グラフ シミュレーション PsN, Xpose 5

解析例 フェノバルビタール nlme() NONMEM Phoenx NLME conc 0 20 30 40 50 60 70 0 00 200 300 400 tme 6

nlme() による非線形混合効果モデル解析 y j lcl lv d: t d t j Dd exp lv 2 b b 2 exp exp β b lcl lv t t, b ~N j d 2 0,, ~N 0, j j fmpheno.nlme <- nlme( conc ~ phenomodel(subject, tme, dose, lcl, lv), data=phenobarb, fxed=lcl+lv~, random=pddag(lcl+lv~), start=c(-5,0), na.acton=na.nclude, napattern=~!s.na(conc) ) 7

Concentraton (ng/ml) 経口投与後の Tmax の推定 (- コンパートメントモデル ) F x Dose k a 600 500 400 Tmax 300 コンパートメント - (V ) 200 00 0 0 4 8 2 6 20 24 Tme (hr) k e = CL / V C dc dt F Tmax ttmax Dose V 0 Ka Ka Ka Ke Ke ln Ka Ke exp Ket exp Ka t 8

経口投与後の Tmax の推定 (2- コンパートメントモデル ) Dose Central, K 2 Perpheral C V K 2 CL C A t A exp t A A exp Ka t exp 2 2 Newton 法 9

グラフィックス データの確認 モデル診断 残差プロット 20

フェノバルビタールでの例 NONMEM + S-PLUS Phoenx NLME 2

当てはまりの判断 (Goodness-of-Ft, GOF) 当てはまっている / いない はどう客観的に判断するか モデル選択 重みの選択 解析者の判断にも依存 恣意性 再現性の問題 コンパートメントモデルの当てはめ 統計モデル当てはめを使わない解析 22

モデル選択 コンパートメント数を増やせば原理的には当てはまりはよくなっていく しかし 非現実的 当てはまりのよさとコンパートメントの数 ( 少なさ ) とのバランスを取る必要 赤池の情報量規準 (AIC) 最小となるモデル AIC -com 3.83632 2-com -9.9947 23

共変量モデル選択 y V V j lcl lv d: t d exp exp t j Dd exp lv 2 expb 2 b b 2 BW.3 expb 2 2 exp 3 exp β b lcl lv t t, 2 b ~N j d 2 0,, ~N 0, j j 24

検出力算出 例数設計のためのシミュレーション モデルに基づき データを発生 多数回繰り返す 統計解析 検定単回帰 ロジスティック回帰 生存時間解析 PPK/PD 解析 有意 となった割合 = 検出力 目的の検出力 ( 例 80%) を満たす例数を探索 25

血漿中濃度のシミュレーション 決定論的 (determnstc) シミュレーション コンパートメントモデル式 微分方程式 逆 Laplace 変換 確率論的 (stochastc) シミュレーション Monte Carlo シミュレーション 正規分布, 一様分布等に従う乱数を利用 26

反復投与時の予測 単回投与のデータから反復投与を予測 反復投与の ( 余計な ) 影響はないか 代謝酵素の誘導 阻害 誘導があると 反復しても濃度が予測したほど上昇しない 阻害があると 反復すると予測した以上に濃度が上昇 反復投与すると濃度はどこまで上昇するか 何回投与すると定常になるか 反復投与試験は何日投与すべきか 27

反復投与時の濃度推移 Concentraton (ng/ml) 500 0 0 24 48 72 96 20 44 68 Tme (hr) 28

医薬品開発でのモデルの利用 モデル解析? シミュレーション? 信用できない よくわからない 難しい 我々の対象は多様な個人差を有する生体である 効果 副作用 吸収 分布 代謝 排泄 個人差 29

仮想患者の発生 パラメトリック 実際のデータから分布を推定 相関をどこまで反映できるか? 性別, 年齢, 体重, 臓器 ( 肝 腎 ) 機能, 併用薬 多変量正規分布乱数 ノンパラメトリック 実際のデータから復元抽出 S-PLUS (, SAS) 過去の同種の治験データベースを利用 30

リサンプリング sample() 関数によるリサンプリング 3

Concluson 専門ソフト (Phoenx, NONMEM) と汎用ソフト (S-PLUS) の組み合わせ ファーマコメトリクス解析をより効率的に 32