スライド 1

Similar documents
Probit , Mixed logit

U U U car Vcar car bus Vbus bus rail Vrail bus 多項ロジットモデル ε~iidガンベル 2 独立で (Independently) 同一 (Identically) の分散を持つ 0 分布 (Distributed) 0 Cov(U)

評価点の差と選択率 実際には ほとんど評価点が同じときは, どちらも選択される可能性がある 評価点の差が大きいときは, 片方しか選ばれない. A が圧倒的に劣る A が選ばれることはほとんどない 選択肢 A が選ばれる可能性 0 つは同じ魅力 0% ずつ A が圧倒的に良いほとんど A だけが選ばれ

PowerPoint プレゼンテーション

4 段階推定法とは 予測に使うモデルの紹介 4 段階推定法の課題 2

集中理論談話会 #9 Bhat, C.R., Sidharthan, R.: A simulation evaluation of the maximum approximate composite marginal likelihood (MACML) estimator for mixed mu

PowerPoint プレゼンテーション

様々なミクロ計量モデル†

講義「○○○○」

ベイズ統計入門

Microsoft PowerPoint - 資料3 BB-REVIEW (依田構成員).ppt

切片 ( 定数項 ) ダミー 以下の単回帰モデルを考えよう これは賃金と就業年数の関係を分析している : ( 賃金関数 ) ここで Y i = α + β X i + u i, i =1,, n, u i ~ i.i.d. N(0, σ 2 ) Y i : 賃金の対数値, X i : 就業年数. (

Microsoft Word - 補論3.2

スライド 1

統計的データ解析

2014 BinN 論文セミナーについて

Microsoft PowerPoint - 14回パラメータ推定配布用.pptx

基礎統計

Microsoft PowerPoint - S11_1 2010Econometrics [互換モード]

Microsoft PowerPoint - sc7.ppt [互換モード]

カイ二乗フィット検定、パラメータの誤差

統計学 - 社会統計の基礎 - 正規分布 標準正規分布累積分布関数の逆関数 t 分布正規分布に従うサンプルの平均の信頼区間 担当 : 岸 康人 資料ページ :

Microsoft PowerPoint slide2forWeb.ppt [互換モード]

情報工学概論

Microsoft Word - 論説(山本).doc

平成 7 年度数学 (3) あるゲームを 回行ったときに勝つ確率が. 8のプレイヤーがいる このゲームは 回ごとに独 立であるとする a. このゲームを 5 回行う場合 中心極限定理を用いると このプレイヤーが 5 回以上勝つ確率 は である. 回以上ゲームをした場合 そのうちの勝ち数が 3 割以上

ii 2. F. ( ), ,,. 5. G., L., D. ( ) ( ), 2005.,. 6.,,. 7.,. 8. ( ), , (20 ). 1. (75% ) (25% ). 60.,. 2. =8 5, =8 4 (. 1.) 1.,,

Microsoft PowerPoint - 資料04 重回帰分析.ppt

ii 3.,. 4. F. (), ,,. 8.,. 1. (75% ) (25% ) =9 7, =9 8 (. ). 1.,, (). 3.,. 1. ( ).,.,.,.,.,. ( ) (1 2 )., ( ), 0. 2., 1., 0,.

ビジネス統計 統計基礎とエクセル分析 正誤表

スライド 1

Microsoft PowerPoint - stat-2014-[9] pptx

Microsoft PowerPoint - statistics pptx

数値計算法

Excelにおける回帰分析(最小二乗法)の手順と出力

<4D F736F F D208D A778D5A8A778F4B8E7793B CC A7795D2816A2E646F6378>

PowerPoint プレゼンテーション

SAP11_03

14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 mmol/l の半分だったから さんの測定値は くんの測定値の 4 倍の重みがあり 推定値 としては 0.68 mmol/l その標準偏差は mmol/l 程度ということになる 測定値を 特徴づけるパラメータ t を推定するこの手

CAEシミュレーションツールを用いた統計の基礎教育 | (株)日科技研

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷

<4D F736F F D208EC08CB18C7689E68A E F AA957A82C682948C9F92E82E646F63>

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_重回帰分析_変数選択_2.ppt

ファイナンスのための数学基礎 第1回 オリエンテーション、ベクトル

RSS Higher Certificate in Statistics, Specimen A Module 3: Basic Statistical Methods Solutions Question 1 (i) 帰無仮説 : 200C と 250C において鉄鋼の破壊応力の母平均には違いはな

Microsoft Word - reg.doc

Microsoft PowerPoint - H17-5時限(パターン認識).ppt

Microsoft PowerPoint - LectureB1handout.ppt [互換モード]

Microsoft Word doc

Microsoft PowerPoint - e-stat(OLS).pptx

スライド 1

スライド 1

多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典

Microsoft PowerPoint - システム創成学基礎2.ppt [互換モード]

確率分布 - 確率と計算 1 6 回に 1 回の割合で 1 の目が出るさいころがある. このさいころを 6 回投げたとき,1 度も 1 の目が出ない確率を求めよ. 5 6 /6 6 =15625/46656= (5/6) 6 = ある市の気象観測所での記録では, 毎年雨の降る

<4D F736F F D BD82C892E CF092CA93B193FC8BF38AD492B28DB895F18D908F B95D2816A5F >

Microsoft PowerPoint - Statistics[B]

パソコンシミュレータの現状

スライド 1

_KyoukaNaiyou_No.4

Microsoft PowerPoint - Econometrics

スライド 1

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_12.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 7依田高典 ppt[読み取り専用]

Validation of TASHA: A 24-h activity scheduling microsimulation model Roorda, M. J., Miller,E. J., Habib, M. N. K. Transportation Research Part A, Vol

Microsoft Word - Time Series Basic - Modeling.doc

EBNと疫学

日心TWS

. イントロダクション 06 年の電力自由化に伴い, すべての消費者が自由に電力会社や料金プランを選べるようになった. しかし依然として従来の規制料金から自由料金へ乗り換える人は少ない. こうした行動は, 料金プランを切り替えた際に自分が得をするのか, 損をするのかが把握できていないため, 切り替え

Microsoft Word - reg2.doc

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード]

OpRisk VaR3.2 Presentation

交通計画 A Transportation Planning A 3. 交通需要予測手法 (1) 4 段階推定法とは? 交通発生 集中, 分布 トリップの実態調査 パーソントリップ (PT) 調査 人々がどのような目的で, どこからどこへ, どのような時間帯に, どのような交通手段を利用して移動して

RP/SPモデル推定のための SP調査の最適設計

Microsoft PowerPoint - statistics pptx

統計学の基礎から学ぶ実験計画法ー1

Microsoft PowerPoint - ch04j

Microsoft PowerPoint - Inoue-statistics [互換モード]

NLMIXED プロシジャを用いた生存時間解析 伊藤要二アストラゼネカ株式会社臨床統計 プログラミング グループグルプ Survival analysis using PROC NLMIXED Yohji Itoh Clinical Statistics & Programming Group, A

要旨 携帯電話 スマートフォン タブレット PC の需要代替性 2 定性的な傾向 現在利用では 携帯端末が多いが 次回買い換え時には スマートフォンのシェアが上がる ただし 直ちに移行が進むわけではない ( p.4) 用途別に見た移動体端末の利用意向では 通話 メール 電子マネーのような基本サービス

データ解析

<4D F736F F D2090B695A8939D8C768A E F AA957A82C682948C9F92E8>

ii 3.,. 4. F. (), ,,. 8.,. 1. (75%) (25%) =7 20, =7 21 (. ). 1.,, (). 3.,. 1. ().,.,.,.,.,. () (12 )., (), 0. 2., 1., 0,.

最小二乗フィット、カイ二乗フィット、gnuplot

<4D F736F F D208EC08CB18C7689E68A E F193F18D8095AA957A C C839395AA957A814590B38B4B95AA957A2E646F63>

解析センターを知っていただく キャンペーン

Medical3

日本内科学会雑誌第102巻第4号

自動車感性評価学 1. 二項検定 内容 2 3. 質的データの解析方法 1 ( 名義尺度 ) 2.χ 2 検定 タイプ 1. 二項検定 官能検査における分類データの解析法 識別できるかを調べる 嗜好に差があるかを調べる 2 点比較法 2 点識別法 2 点嗜好法 3 点比較法 3 点識別法 3 点嗜好

第6章 確率的利用者均衡モデル

はじめに 2 子ども手当 児童手当 扶養控除 子育て支援 : 家庭等における生活の安定 次代の社会を担う児童の健やかな成長 2010 年の民主党政権で従来の児童手当を拡充して子ども手当創設 2013 年の自民党政権で新たな児童手当に置き換え, 予算は同規模 2011 年度に年少親族扶養控除は廃止 :


memo

Microsoft PowerPoint - Econometrics

1. 多変量解析の基本的な概念 1. 多変量解析の基本的な概念 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 主 治 医 の 主 観 症 例 主 治 医 の 主 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のな

1.民営化

Microsoft PowerPoint - 03ModelBased.ppt

回帰分析の用途・実験計画法の意義・グラフィカルモデリングの活用 | 永田 靖教授(早稲田大学)

(2) 需要予測のパラメータ推定結果 1 パラメータ推定結果の評価の考え方 1-1 パラメータの妥当性 1) 符号条件符号条件は 説明変数の増減に対する被説明変数の動きが合理的な選択行動に合致しているか という点から妥当性を判断する 例えば 時間に係るパラメータについては 目的地までの所要時間が増加

PowerPoint プレゼンテーション

Transcription:

効用最大化に基づく 離散選択モデルの基礎 愛媛大学 倉内慎也 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

モデルの種類 () ~ 決定論的モデルと確率論的モデル~ 決定論的モデル F=ma 確率論的モデル ビールの売上げ =f( 宣伝広告費 気温など )+ε 我々が扱うのは交通現象 確率モデル 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

交通量 ( 万台 ) モデルの種類 () ~ 集計モデルと非集計モデル~ 集計モデル 6 5 O D 4 3 3 4 5 所要時間 ( 分 ) 交通量 =f( 所要時間 )+ε 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 3

モデルの種類 () ~ 集計モデルと非集計モデル ~ 非集計モデル O D 個人属性所要時間 ( 分 ) 性別年齢経路 経路 経路 3 選択結果 Aさん 男性 5 3 4 経路 Bさん 女性 38 3 5 35 経路 Cさん 男性 6 5 4 45 経路 選択経路 =g( 所要時間 個人属性 )+ε 交通量 集計化 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 4

モデルの種類 (3) ~ 連続量のモデルと離散量のモデル ~ 連続量のモデル回帰モデル : 例 ) 自動車の走行距離 離散量のモデルロジットモデル : 例 ) ブランドの選択 携帯電話会社 交通分野での選択肢は離散量が多い 離散選択モデル いつ? どこへ? どの交通手段で? どの経路で? どれぐらいの頻度で? 出発時刻選択目的地選択交通手段選択経路選択トリップ頻度の選択 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 5

今日の主題 交通現象の分析や交通需要予測を行なうモデルとして 非集計離散選択モデルを扱う 決定論的モデル vs. 確率モデル 集計モデル vs. 非集計モデル 連続量のモデル vs. 離散量のモデル そのうち ランダム効用最大化に基づく非集計離散選択モデル を説明する 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 6

合理的選択と効用最大化 合理的選択完備性 :{ 車 鉄道 } ( 車 鉄道 )ad/or( 鉄道 車 ) 推移性 :( 車 > バス )&( バス > 鉄道 ) ( 車 > 鉄道 ) 複数の選択肢を選好 ( 望ましさ ) の順に並べることができる例 ){ABCDE} (A>B) (B>C) (C>D) (D<E) (C>E) (A>B>C>E>D) D E 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 7 C B A 効用 効用最大化 : 人は最大の効用を与える選択肢を選ぶ Aさん : 車を選択 ( 車 )>( バス )( 鉄道 )

ランダム効用 () 効用を構成する要因 ( 例 ) 交通手段選択 代替案の属性 : 料金 所要時間 乗換え回数 etc. 個人属性 : 性別 年齢 免許の有無 etc. トリップ属性 : トリップ目的 時間帯 etc. 3 time 4 cost 3 time 4 cost 3 time 4 cost 確定項 (V) ow 5 age6 6 +ε +ε +ε 誤差項 分析者にとって意思決定者のもつ真の効用は不明 ランダム ( 誤差 ) 項を用いて効用を確率的に表す 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 8

ランダム効用 () 誤差項に含まれるもの 非観測属性 : 快適性 移動の自由度 etc. 測定誤差 : 駅までのアクセス時間 etc. 情報の不完全性 : 認知所要時間と実際の所要時間のずれetc. Istrumetal (proxy) variables: cof time 3 seat 5 cost cof time cost seat 3 cof の代理変数 4 4 5 5 5 ε 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 9

誤差項に含まれるもの ランダム効用 (3) 非観測異質性 : 快適性 移動の自由度 etc. time 観測不可能な嗜好の異質性 time time ε time icome 観測可能な嗜好の異質性 icome time time ε 効用最大化以外の意思決定ルールによる影響 : 3 time 4 cost 5 ow 3 time 4 cost 6 age6 3 time 4 cost 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

誤差項の分布とモデル () V V 誤差項は確率的に変動 分析者から見て効用が最大となる選択肢は確率的 分析者から見た意思決定者の選択行動は確率的 choice V V V V V 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

誤差項の分布とモデル () Prob p.d.f choice Prob V F V V F ε~ N V ε 選択確率は ε と V に依存 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

誤差項の分布とモデル (3) X X X ε の分布形は? ε~iidガンベル分布 ε~ 一般化極値 (GEV) 分布 ε~ 多変量正規分布 ε~ GEVと正規分布などの合成分布 多項ロジットモデル GEVモデル (NLPCLCNLGNL 等 ) 多項プロビットモデル ミックストロジットモデル 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 3

多項プロビット (MNP) モデル () X X X p.d.f ε~ 多変量正規分布 ε~ N ε が非常に多くの要因を含む 中心極限定理より分布の正規性は意味あり 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 4 ε

多項プロビット (MNP) モデル () X X X ε~ 多変量正規分布 X delay other X delay access other X access other Cov() ε は互いに分散が異なり相関も持つ 多変量正規分布は最も一般的 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 5

多項プロビット (MNP) モデル (3) X X X ε~ 多変量正規分布 P i V J i i i V exp i J i J d J d Ope-form のため計算コストが高い Idetificatio の問題から推定可能なパラメータは限られており解釈が困難 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 6

f(ε ) 多項ロジット (MNL) モデル () X X X ε~iid ガンベル分布.5.45.4.35.3.5..5..5 ε -3 -.5 - -.5 - -.5.5.5.5 3 3.5 4 4.5 5 図. 正規分布とガンベル分布の確率密度関数 正規分布に似ている 特に 項ロジットモデルは 項プロビットモデルとほとんど同じ 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 7

多項ロジット (MNL) モデル () P X X ε~iidガンベル分布 X exp V exp V exp V exp V P i jc exp Vi exp V j Cov() シェア型モデルであるため直感的にわかりやすい closed-form のため計算コストが安い 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 8 6

ロジットモデルと IIA 特性 無関係な選択肢からの選択確率の独立 (Idepedece from Irrelevat Alteratives) exp V i P i C P P i C j C jc exp V exp Vi exp V j j P P i j A A i j A C P : P : P: P P P P 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 9 4 : 4

IIA 特性の利点 選択肢の全集合を考える必要がないため調査設計が楽 ( 一対比較を考えればよい ) 選択肢の部分集合を用いて推定してもパラメータ推定値にバイアスが生じない 推定計算が楽 ( 選択肢集合が大きい / 不確定な場合 ) 例 ) ゾーン数 4 の目的地選択実際に選択した目的地 + 残り 399 の中から 9 個をランダムサンプリングして推定 代替案の追加や削除が容易 新規代替案の影響評価などが簡単 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

IIA 特性の問題点 () ~ 赤バス / 青バス問題 ~ Before T RB T RB After T RB T RB BB T BB 赤バス (RB) 車 () / / 赤バス (RB) 青バス (BB) 車 () /4 /4 / ロジットモデル /3 /3 /3 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

IIA 特性の問題点 () Before After バス () 車 () 4% 6% 鉄道 () バス () 車 () % 3% 48% -% -% 交差弾性値が等しい 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校

IIA 特性を避けるには? 効用関数の確定項をより良く特定化する 説明変数を加える 異質性を考慮 Before After バス () 車 () % 8% セグメント 6% 4% セグメント 4% 6% 鉄道 () バス () 車 () % 8% 7% 3% 4% 8% % 3% 5% -5% -7% IIA テストを実行する 誤差項の相関構造を考慮したモデルを適用する 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 3

ネスティッドロジットモデル () T RB T RB BB T BB 多項ロジットモデルの仮定 :ε~iid ガンベル分布 ε RB と ε BB は共通の非観測属性を含んでいる 料金 快適性 利便性など RB Cov() T cost T cost BB T cost BB BB 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 4 共通要因 6 RB RB 相関

ネスティッドロジットモデル () 想定される誤差項の相関構造 相関 独立 RB red red バス 独立 自動車 相関共通 独立 BB blue blue 赤 ( バス ) 青 ( バス ) 独立 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 5

ネスティッドロジットモデル (3) 相関 直感的に表すと バス 独立 自動車 Step 自動車 vs バス ( バスを選択 ) 赤 ( バス ) 青 ( バス ) 独立 RB BB P RB RB BB P RB Step 赤 vs 青 P RB BB 独立 ロジットモデル 独立 ロジットモデル 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 6

ネスティッドロジットモデル (4) 誤差項の相関構造 目的地 (d) d P d m Pm d Pd exp mvm exp mv mm V d l exp m m m V m ログサム変数 dd m exp d exp V d d Vd V V d d 交通手段 (m) m 目的地 d のグループに含まれる交通手段から得られる効用の最大値の期待値 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 7

ネスティッドロジットモデル (5) NL モデルの誤差構造 鉄道 バス 自動車 trasit Cov() trasit 公共交通 自動車 等分散 無相関 鉄道 バス 一般的な誤差構造 (MNP モデル ) 鉄道 バス 自動車 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 8

8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 9 ミックストロジット (MXL) モデル () X X X IID ガンベル分布プロビットタイプのフレキシブルな誤差項ロジットモデルの操作性プロビットモデルの柔軟な誤差構造 η ν

ミックストロジット (MXL) モデル () X X X ロジットモデルの操作性 IID ガンベル分布 e e X X X X e e f P d η は ukow 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 3

ミックストロジット (MXL) モデル (3) f P d ope-form どうやって推定? D Pˆ シミュレーション法 D d e X d Step: 分布 f(η) に従う乱数 η を発生 Step: それを用いて選択確率を計算 Step3: これを D 回繰り返し選択確率の平均値を計算 Step4: それを尤度として最尤推定法により未知パラメータを推定 e 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 3 e X X d d e X d

ミックストロジット (MXL) モデル (4) プロビットモデルの柔軟な誤差構造 X X X プロビットタイプのフレキシブルな誤差項 η の与え方によりあらゆる RM モデルが近似可能 McFadde ad Trai () 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 3

ミックストロジット (MXL) モデル (5) Nested X X X trasit trasit trasit N trasit trasit 自動車 バス 鉄道 trasit trasit trasit trasit trasit trasit trasit trasit 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 33 NL モデルとは違う!!

8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 34 ミックストロジット (MXL) モデル (6) trasit trasit trasit road trasit road road road trasit trasit trasit road trasit road road road trasit trasit road road trasit trasit road road X X X N road trasit Cross-Nested 自動車バス鉄道 CNL モデルとは違う!!

8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 35 ミックストロジット (MXL) モデル (7) 4 3 4 4 3 3 3 3 zoe zoe zoe zoe zoe zoe zoe zoe zoe zoe zoe zoe X X X X 3 N その他 : 空間的な相関 ゾーン ゾーン ゾーン 3 ゾーン 4 O

8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 36 ミックストロジット (MXL) モデル (8) op op p p op op p p op op p p op op p p op op op op op p p p p p op op op op op p p p p p X X X X N op p その他 : ネットワーク型 ( 複合選択 ) 自動車 peak 自動車 Off-peak バス Off-peak バス peak

ミックストロジット (MXL) モデル (9) 異分散 X X X N Idetificatio の問題で 一つの σ は に固定する必要あり 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 37

ミックストロジット (MXL) モデル () 嗜好の異質性 : ランダム係数モデル () T β は母集団で同一 嗜好は母集団で同質と仮定 T 嗜好には異質性 ( 個人差 ) が存在 male T 女性の定数項 :α 男性の定数項 :α + α Group 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 Group Group 38 Group * male 観測異質性 Group Group * T Group T Group T * male 女性のハ ラメータ :β 男性のハ ラメータ :β Group Group * T Group のハ ラメータヘ クトル : Group のハ ラメータヘ クトル : 非観測異質性 アプリオリ マーケットセグメンテーション Group Group

ミックストロジット (MXL) モデル () 嗜好の異質性 : ランダム係数モデル () T N N T T T T T T : ukow parameter icome としても良い IID ガンベル分布 β 観測異質性と非観測異質性の両方を考慮 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 39

ミックストロジット (MXL) モデル () 嗜好の異質性 : ランダム係数モデル (3) T T T T T T β η の分布型 : 正規分布は非現実的な値をとる三角分布 切断正規分布 対数正規分布 レーリー分布など ν の分布型 : 任意の分布が適用できる IID ガンベル :Logit Kerel GEV :GEV Kerel( NLCNL+ ランダム係数 ) 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 4

RM(Radom tility Maximizatio) モデル i V Choice i X ; i D 効用の不変性社会的相互作用選択問題のフレーミング i i i C 8/9/ 第 7 回行動モデル夏の学校 4 確定項の関数型線形効用関数? 説明変数客観的確定変数? 嗜好母集団で同一? ランダムに分布? 誤差構造選択肢集合確定的? 所与? 意思決定ルール効用最大化?