第 63 回神奈川腎炎研究会 Laboratory findings on admission㻌 1 Urinalysis Specific Gravity ph Occult blood Protein Glucose (2+) (3+) (1+) 各種検査 Protein C

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1 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 抗リン脂質抗体症候群 (APS) による血栓性微小血管障害 (TMA) を呈し抗 GBM 抗体が陽性であったネフローゼ症候群の 1 例 持吉岡大 1 田泰寛 1 田輝彦 1 真知子 1 竹剛靖 1 田村友美 1 石岡邦啓 1 守矢英和 1 小林修三 松浦真栄里恭子高寿美 1 亮 病理コメンテータ城謙輔 山口 3 裕 緒言 SLEに伴う二次性 APS による腎病変は広く知られている 一方, 原発性 APS においても 8-10% において腎病変を伴う ( Sinico et al; Clin J Am Soc Nephrol 5: , 2010) 原発性 APS での腎病変は血栓病変以外にも多彩な病理組織像を呈する 過去に抗 GBM 抗体を有するAPS の報告は希であるため, 今回報告する 症例症例 :53 歳男性主訴 : 呼吸苦, 全身浮腫現病歴 : 以前より高血圧症を指摘され, また血小板減少症も認めていた (X-7 年 Plt 10.8 万 /μl,s-cr 0.9mg/dl) X-3 年 2 胸部大動脈解離にて上行大動脈置換術施行 X-2 年 9 健診にて初めて蛋白尿を指摘 (s-cr 1.26mg/dl) X-1 年 11 腹部大動脈解離にて下行大動脈置換術施行 X 年 6 の時点でs-Cr 2.0mg/dl, 尿 TP 0.88g/ gcr, 潜血 2+ またこの時の検査で抗 GBM 抗体 13EU と弱陽性であった 同年 11 1 ヶ前から続く全身浮腫および呼吸苦にて救急搬送 s-cr 3.97mg/dl と腎機能増悪, 心不全症状を認め入院 既往歴 : 高血圧症, 脂質異常症, 胸腹部大動脈解離術後家族歴 : 特記すべき事項なし内服薬 : フロセミド20mg, アムロジピン 10mg, オルメサルタン20mg, ランソプラゾール 30mg, カルシトリオール 0.25 μ g, ピタバスタチン2mg, ジラゼプ塩酸塩 100mg 来院時現症 : 意識清明, 身長 178cm, 体重 61.1kg,BMI 19.3, 血圧 155/75mmHg, 心拍数 93bpm, 呼吸数 26 回 / 分, 体温 37.4,SpO2 94%(O2 2L 投与下 ) 頭頚部 : 眼瞼結膜貧血あり, 眼球結膜黄疸なし, 眼瞼腫脹 顔面浮腫あり, 頸静脈怒張あり胸部 : 呼吸音 : 全肺野にwheeze 聴取, 右呼吸音弱, 心音 : 整, 雑音聴取せず腹部 : 平坦, 軟, 腸蠕動音やや減弱, 圧痛なし, 反跳痛なし四肢 : 下腿 足背にかけて高度浮腫, 皮疹なし, 関節熱感なし (1 湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター腎免疫血管 内科 (2 東北大学大学院医学系研究科病理病態学講座 (3 山口病理組織研究所 Key Word: 抗リン脂質抗体症候群 (APS), GBM, 血栓性微 少血管障害 (TMA) 58

2 第 63 回神奈川腎炎研究会 Laboratory findings on admission㻌 1 Urinalysis Specific Gravity ph Occult blood Protein Glucose (2+) (3+) (1+) 各種検査 Protein Cre Na Cl K β2mg NAG g/day mg/day meq/day meq/day meq/day μg/day IU/day /HPF Bence-Jones Protein negative RBC /HPF WBC 1-4 /HPF Epithelium cast (1+) Granular cast (2+) Hyaline cast 心電図 HR 89bpm 㻌 㻌 洞調律 整㻌 㻌 ST変化なし 心エコー 㻌 EF 64% LVDd/Ds 59/39mm 腹部エコー 㻌 右腎 mm 㻌 左腎 mm 㻌 両腎とも皮質の輝度上昇 胸部レントゲン CTR測定不能 両側胸水 うっ血あり 図1 図4 Laboratory findings on admission㻌 2㻌 Peripheral blood Blood chemistry 㻌 8100 /μl WBC 㻌 㻌 72.9 㻌 Neut 㻌 㻌 㻌 13.7 㻌 Lym 㻌 㻌 㻌 3.7 㻌 Mono 㻌 㻌 㻌 9.6 㻌 Eo 㻌 㻌 㻌 0.1 㻌 Baso 4 /μl RBC 㻌 㻌 8.7 g/dl Hb 㻌 㻌 25.4 Ht 4 /μl Plt CPK T-Bil AST ALT LDH TP Alb TC HDL-C LDL-C TG Coagulation profile PT% 75.1 HbA1c APTT 58.1 Sec GA FDP 31.5 μg/ml Fibrinogen mg./dl BNP D-D dimer 15.5 µg/ml TAT Complex 9.2 µg/l PIC 2.1 μg/ml 206 IU/l 0.6 mg/dl 17 U/l 11 U/l 336 U/I 5.0 g/dl 2.7 g/dl 243 mg/dl 53 mg/dl 141 mg/dl 211 mg/dl 4.7 % 7.3 % BUN Cr egfr UA Na Cl K Ca IP 本症例の特徴 mg/dl mg/dl ml/min/1.73m2 U/l meq/l meq/l meq/l mg/dl mg/dl ネフローゼ症候群 原発性APS 血小板減少症 抗カルジオリピン抗体 ループスアンチコアグラント陽性 arterial blood gas (O2 2L)> 1377 pg/ml ph so2 PaO2 PaCO2 HCO3 AG Lac % mmhg mmhg meq/l meq/l mg/dl 抗GBM抗体腎炎疑い 急速進行性糸球体腎炎症候群 抗GBM抗体の上昇 13EU(2013/6) 24EU(2013/11) 図2 図5 Laboratory findings on admission㻌 3 臨床経過 Serological examination CRP IgG IgA IgM Lupus 㻌 㻌 㻌 anticoagulant ANA C3 C mg/dl 629 mg/dl 210 mg/dl 152 mg/dl 45.8 sec 40(speckled) 90 mg/dl 17 mg/dl Anti-Cardiolipin(CL) IgM Ab 1 Anti-SS-A Ab Anti-SS-B Ab MPO-ANCA PR3-ANCA Anti-GBM Ab Cryogloblin > 7> 7> IU/ml AU/ml IU/ml IU/ml IU/ml 10> IU/ml 10> IU/ml 10> EU 10> EU 24 EU negative mpsl 1g Open Biopsy Anti- CLB2GP1 Anti-CL IgG 24 PLT 13 ーCr Cr 尿蛋白 20 Plt 15 10未満 10未満 図 GBM抗体 EU 図 IU/ml 165 IU/ml 㻼㻿㻸㻌㻟㻜㼙㼓 PEx Anti-CL IgG Ab Anti-CL β2gpiab IU/ml RF Anti-ssDNA Ab Anti-dsDNA Ab Anti-RNP Ab Anti-Sm Ab 0

3 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 腎病理組織像 糸球体は全部で90個 全節性硬化糸球体 皮膜下を中心に30個 細胞性半体性糸球体 6個 皮膜下の梗塞 虚血像 glomerular cystが多発 尿細管の消失 図7 図 10 PAS 糸球体分葉化 メサンギウム細胞増殖 PAM 係蹄壁二重化 係蹄のwrinkling 係蹄内に血栓閉塞 図8 図 11 Masson trichrome 一部半体形成 血管極のフィブリン血栓 係蹄内に血栓閉塞 図9 図 12 60

4 第 63 回神奈川腎炎研究会 EVG 電子顕微鏡所見 EM 内皮下dense deposit 内膜の線維性肥厚 過形成 内弾性板の断裂 Mesangial interposition 血管内腔は閉塞 図 13 IgG 図 16 IgM 臨床経過 mpsl 1g 㻼㻿㻸㻌㻟㻜㼙㼓 㻞㻡㼙㼓 PEx ーCr 24 PLT 8.7 GBM抗体 Anti- CLB2GP1 Anti-CL IgG Ab 47.2 Cr Open Biopsy 68 㻞㻜㼙㼓 Plt C1q 図 17 C3 原発性APSでの㻌 腎病変を伴う16症例での報告 腎症状 高血圧症 人数(%) 15(93%) 腎以外の臨床症状 14(87%) 慢性腎不全 蛋白尿(0.2-7g/) 12(75%) 9(56%) 血尿 λ 動静脈血栓症 人数(%) 15(93%) 中枢神経症状 13(81%) 皮膚症状 9(56%) 妊娠合併症 3/6(50%) 溶血性貧血 1(6%) 心血管症状 5(31%) ネフローゼ症候群 1(6%) 肺症状 4(25%) 鼻中隔穿孔 1(6%) 副腎不全 血小板減少 1(6%) 9(56%) Cr㻌 平均値㻌 1.64mg/dl κ 1 15 図 fib IgA 20 尿蛋白 (D Nochy et al; J Am Soc Nephrol 1999,10:507-18) 図 15 図 18 61

5 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 Primary APSの腎病理所見 病理所見 人数(%) 動脈硬化 12(75%) 線維性内膜過形成(①) 12(75%) 尿細管濾胞化(②) 12(75%) 動脈血栓閉塞 11(68%) 皮質巣状萎縮(②) 尿細管萎縮 間質繊維化 糸球体嚢胞化 10(62%) TMA ③ 5(31%) 器質化血栓 6(37%) ① 抗GBM抗体陽性の意義は 抗体のみで無症状 半体形成を示さなかったのはHIV患者で認められた 健常者でもlow titerのものが認められている IgGの サブクラスによる違いがある 抗GBM抗体のIgG2 4㻌 ー健常者 抗GBM抗体のIgG1 3㻌 ー抗GBM抗体腎炎 Isr Med Assoc J Nov;16(11): Review J Am Soc Nephrol 1999,10: 偽陽性 4型コラーゲン3 NC1 抗原に対する抗体を測定する ELISAを使用すればかなり感度が上昇 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 感度 特異度 になる western blot測定の場合 種類に注意が必要 ③ ② 図 19 図 22 Primary APSの腎病理所見 疑 問 本 症例の腎病理所見を APS によるものとし 他の光顕病理像 て一元的に説明することができるか 糸球体病変はさまざまな形をとりうる 膜性腎症 巣状糸球体硬化症 MPGN㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 臨 床経過及び腎病理所見に抗 GBM 抗体の関 Clin J Am Soc Nephrol. 2010;5(7):1211㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 しかし特徴的な所見は動脈 静脈における内膜病変である 蛍光抗体法 血栓部にはfibrin フィブリノイド壊死部にはC3 IgMなど 電子顕微鏡 内皮下腔の拡大 図 20 今回の臨床 病理所見㻌 まとめ APS ネフローゼ症候群 抗GBM抗体腎炎 抗GBM抗体陽性 合わない点 半体形成㻌 しかし1割ほど 皮膜下梗塞 glomerular cyst,尿細管濾胞化 MPGN like mesangial interposition 血管極や係蹄内に血栓閉塞 TMA 線維性内膜の過形成 IFで免疫グロブリン沈着 IgG,IgM C3 κ λ EMで内皮下沈着 図 与はあるのか 抗 GBM 抗体の意義は

6 第 63 回神奈川腎炎研究会 討論持田よろしくお願いします SLEに伴う二次性 APS による腎病変は広く知られています 一方, 原発性 APS においても, 8 から10% において腎病変を伴います 原発性 APSでの腎病変は血栓性病変以外にも多彩な病理組織像を呈します 過去に抗 GBM 抗体を有するAPS の多くはまれでありますので, 今回ご報告します 症例は53 歳男性です 主訴は呼吸困難, 全身浮腫です 現病歴では, 以前より高血圧症を指摘され, また血小板減少も認められていました このときでは, 血清クレアチニンには0.9mg/dLでありました 2009 年 2 には胸部大動脈解離にて手術を施行されております 2010 年 9 には健診にて, 初めて蛋白尿を指摘され, この時点では血清クレアチニンは1.26mg/dLでした 翌年の 11 には腹部大動脈乖離にて手術をされています 2012 年 6 の時点で, 血清クレアチニン 2mg/dL, 蛋白尿が0.8g, 潜血が2(+), 抗 GBM 抗体が13と弱陽性でありました 同年 11 には, 全身性の浮腫, 呼吸苦にて救急搬送となっております 腎機能増悪, 心不全症状を認め入院となっております 既往歴ですが, 高血圧症, 脂質異常症, 胸部, 腹部大動脈乖離術後ということです 内服薬は以下のとおりとなっております 入院時現症です 血圧は 155の75 脈拍は26 回 体温は37.4,saturationは94% と低下しておりました 頸静脈は怒張があり, 胸部では全肺野にwheeze が認められています 四肢には浮腫が認められ, 皮疹などblue toeの所見はありませんでした 尿所見でありますが, 潜血 2(+), 蛋白 3(+) で, 赤血球尿は10から19となっております 蛋白尿は1 8gとネフローゼ症候群を呈していました ヘモグロビンは8.7, 血小板は8.6 と減少しております ご覧のように, 線溶系, 凝固 系のマーカーが上昇しておりました アルブミンは2.7 と減少しており, 血清クレアチニンは 3.97 と増加しており, 血ガス上では代謝性アシドーシスを認めておりました 抗核抗体やDNA 抗体をはじめ,SLEなどの膠原病を示すマーカーは陰性でしたが,lupus anticoagulantと, 抗カルジオリピン,IgG,β 2GPI は陽性でありました また,GBM 抗体が弱陽性となっておりました レントゲンですが, 両側に胸水がありました 心電図ではST 変化などはありませんでした 心エコーではEF64% と動きは問題ありませんでした エコーでは両側に軽度腎腫大を認めましたが, 基質の輝度の上昇が認められました 本症例の特徴でありますが, 血尿を伴うネフローゼ症候群 原発性のAPS, また急速に腎機能が増加しており, 急速進行性糸球体腎炎症候群を呈しておりまして, 抗 GBM 抗体が上昇しておりましたので, 抗 GBM 抗体腎炎疑いがありました 臨床経過でありますが, 血清クレアチニンは 4 から6に増加しており, また蛋白尿も10g と増加しておりましたので, 抗 GBM 抗体腎炎が疑われましたので, メチルプレドニゾロンパルス療法, または血漿交換を施行しております 血清クレアチニンは低下しており, また, 抗カルジオリピン抗体も減少しております GBM 抗体も減少しておりました しかし, 蛋白尿が専横しておりましたので, 浮腫を軽減させ, 呼吸状態を落ち着かせた状態で,open biopsy を施行しています open biopsy の結果であります 弱拡ですが, 内皮下にはglomerular cyst が認められており, 一部に硬化が散見されます また, こちらも同様にglomerular cyst が認められ全節性硬化が散見されます 弱拡ですが, 分葉状の糸球体が認められて, また動脈硬化病変が認められております 一部の糸球体でありますが, 細胞性半体腎炎が認められました 63

7 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 糸球体は全部で90 個です 全節性硬化糸球体は皮膜下を中心に30 個認められました 細胞性半体形成は, 糸球体は6 個ありました 皮膜下の梗塞像と虚血像を呈し,glomerular cyst が認められて, 尿細管の消失が認められました ほとんどの糸球体は, 分葉化が認められ, mesangium 細胞増殖が認められました PAM 染色では基底膜の二重化, あとは係蹄の wrinkling, また係蹄内に血栓の閉塞が認められておりました masson trichromeでありますが, 血管極にfi- brin 血栓が認められ, また係蹄内に血栓閉塞像を認められています EVG 染色でありますが, 内膜の線維性肥厚, 過形成が認められております また, 内弾性板の断裂が認められております 蛍光ですが,IgG,IgM が陽性となっております またC3,κ,λが陽性となっておりました mesangium 領域と係蹄壁に顆粒状の沈着を認めたと判断しました 電子顕微鏡でありますが,dense depositを内皮下に認められております また,mesangial interpositionが認められ, 血管内腔の閉塞を認められました その後の臨床経過であります 後療法 30mg として, プレドニンを漸減していきました それとともに, 蛋白尿も減少し, 血清クレアチニンも減少しております GBM 抗体は陰性のまま経過しております 考察です 原発性 APS での腎病変を伴う病変がまとめられていました 腎障害で起こすものとしては, 慢性腎不全, 蛋白尿, 血尿, 溶血性貧血, ネフローゼ症候群を呈すると書かれており, 赤字はこの患者さんが認められた所見であります また, 線維性の内膜過形成を認め, 皮膜下の萎縮,glomerular cyst を認め, 尿細管の萎縮が認められます またTMAとして血栓閉塞が認められておりました この所見以外にも, さまざまな糸球体病変が 認められると報告されており, 膜性腎症や FGS,MPGN も認められるという報告はありましたが, 特徴的な所見としては, やはり動脈, 静脈による内膜病変であります 今回の臨床, 病理所見のまとめです 以下のとおりとなっています 赤字で示しましたが, APSに合致するものとしては, ネフローゼ症候群, 皮膜下梗塞,MPGN-like,mesangial interposition,tma, 線維性内膜の過形成を認めます 青字ですが, 抗 GBM 抗体腎炎として,GBM 抗体が陽性 半体形成を示しています ただし, 1 割ほどしかなかったということです このどちらにも反映しないものとしては, 免疫 globulin 沈着が認められたということです あと, また, 内皮下にdeposit があったと この所見はAPSとGBM 抗体では特徴的な所見ではないということでした このGBM 抗体陽性ということで, その意義を僕なりに考えたのですが, 調べたところ, 半体形成を示さなかったのは,HIV 患者さんで認められたと low titer なものでは健常者にも認められたということですが,subclass が違うということが書かれていました 健常者では IgG のsubclass の2 と4 が また抗 GBM 抗体腎炎の患者さんでは,subclass の1 と3 が認められたという報告をされていました また, 測定方法の問題でも, 感度, 特異度が違うということでしたが, 本での発色性の酵素抗体法に関しては, 感度ともに90 から100% ということでありました 今回の疑問としては, 半体形成を認めていましたが,APSによるものとして一元的に説明することができるかどうかということと, このGBM 抗体が陽性だったということの, この患者さんのGBMの関与がどのぐらいあるかということと,GBM 抗体の意義というものを皆さんでディスカッションしたいなと思いまして, 報告しました よろしくお願いします 座長はい ありがとうございます 何か本症例の臨床経過について, ご質問, コメントはご 64

8 第 63 回神奈川腎炎研究会 ざいますか 城先生どうぞ 城抗 GBM 腎炎の場合は,IgG がlinearに糸球体の毛細血管末梢係蹄に染まってくるのですけれども, 先生の今のご発表では,IgG が陽性だとおっしゃいました 基底膜にlinearなIgG が沈着していますか, していませんか 持田全てではなしに一部にはあるようにも見えますが,mesangium 領域にも染まっていると 城典型的ではないですね biopsy はずいぶん後からやっており, 最初に血漿交換をやっていますね そのときは, 抗カルジオリピン抗体も陽性だというふうにとらえておられますね 要するに,APSの鑑別診断は, その時点ではあったわけですね 持田ありました 城にもかかわらず, 抗 GBM 腎炎による急性腎機能低下だと判断して, 治療を踏み切っているわけですね 背景に抗リン脂質症候群があって, その可能性もあったけれども, 抗 GBM 腎炎と判断して, 腎生検の前に治療に踏み切っていますけれども, そこらへんの事情をもう1 回説明していただけますか 持田急速に腎機能が悪化したということと, あとは呼吸状態が徐々に悪くなったということで, 臨床的にやはり何らかの治療をしないといけないという判断をして, プレドニンパルス療法と血漿交換をした次第です 城さっきのレントゲンで, これも抗 GBM 腎炎によるgoodpasture 型のものと判断されているのですか 持田これに関しては, ネフローゼ症候群を呈していて, それによる溢水を考えています 実際にこの患者さんは, 血痰といった肺胞出血を思わす所見はありませんでした 座長よろしいですか 治療はたぶんcata- strophic APSでも血漿交換を行いますので, 一挙両得というかたちで, たぶん自分でも同じような治療を選ぶのではないかなと, 聞いていて思いました ほかに何かご質問はありますでしょうか は い 鎌田先生 鎌田私は1 次性 APSを,80 例ぐらい集めましたが, それはほぼ全てCKDでした またほとんどが血清クレアチニンが高い症例でした また低補体血症を伴っている症例が非常に多いです lupus anticoagulantとcardiolipin IgG と, 抗 CL-β2GP1 の3 つとも陽性なのは, ほとんどありませんでした 3 種の抗体が全部そろっていたのは,SLEでcatastrophic APSになって, 急性腎不全を伴った症例でした 1 次性 APSでは, cardiolipin IgG, 抗 CL-β2GP1,lupus anticoagulant のいずれか1つが陽性ないし2つまでが陽性でした APSは, 二次性疾患の鑑別の最後にくる疾患です また,APSの診断がないままに腎生検をし 後にAPSと診断された例が6 例発見されました これらの症例の蛍光抗体法所見は, 特徴的な所見を示さず, 非特異的なわずかの沈着が見られたのみでした 一方, 光顕では, 糸球体血管係蹄壁で部分的にdouble contour が見られました 全周性の二重化は見られず, これがAPSの所見なのかなと, 思っています 本例は非常に特殊な症例と思います APSが優位な症例ですが, 抗 GBM 抗体が24EU 見られます 抗 GBM 抗体の測定がCLEIA 法になってから,10 単位以下の抗 GBM 抗体が測れるようになり抗 GBM 抗体が4 とか5 でも, 典型的な GBM 抗体腎炎になっている症例が発見されるようになりました これらの理由から優位なのはAPSでしょうけれども, 抗 GBM 抗体は, 病気に関与していると思います 組織が壊れてしまっているために蛍光抗体法でGBMへのIgG の線状沈着がきれいに出ていないのではないかと思います そこで患者血清と他の患者の糸球体組織を用いて, 間接蛍光抗体法を行なってはいかがでしょうか これで典型的なGBM へのIgG の線状沈着が見られれば抗 GBM 抗体の関与が考えられます 65

9 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 座長治療前の患者さんの血清を採ってあったら, それを腎生検の標本にかけると, 抗体が GBM に沿って linearに染まります 持田申し訳ありませんやっていません 鎌田それできれいに染まれば, 抗 GBM 抗体が何かの役割をしたのではないかと思います 持田ありがとうございます 座長ありがとうございました, 貴重なコメントを そのほか何かありますか それでは病理の所見をお願いいたします 城先生お願いします 城表題は APS によるTMAを呈した抗 GBM 抗体陽性のネフローゼ症候群 これも大事な項目が全部この中に入っていると思います スライド 01 この症例の特徴はwedge biopsy をやって, 被膜下にglobal sclerosisを呈する糸球体が相対的に多いということと, それ以外の糸球体には glomerular cystic lesion が見られるという形態的な特徴があります スライド 02 このvas afferens を見ますと, 内腔はここにしかないです 非常に強い狭窄があって, 恐らく血栓が関与している病変ではないかと思います そのために, 糸球体の毛細血管係蹄は虚脱傾向にあります スライド 03 被膜下領域ですけれども, 毛細血管係蹄は強い虚脱を起こしてボウマン腔にcysticな拡張があります 一方, 毛細血管係蹄がprimaryに虚脱を起こして, 毛細血管係蹄が縮んで, その分, ボウマン腔が拡張していると思います スライド 04 連続切片でみても, 糸球体毛細血管の遺残と言ってもいいような, 毛細血管係蹄しかなくて, その分ボウマン腔の cysticな拡張があります スライド 05 ここもそうです Vas afferentのところに恐らく血栓だと思いますが, その血栓でのrecanali- zationを起こした管腔がごくわずかに見られ て, その結果, 糸球体毛細血管係蹄が虚脱している PAM 染色切片が厚いので, もう少し薄く切ると, この虚脱の様子が分かると思います スライド 06 切片が厚いと,mesangium 細胞増多になって, 糸球体腎炎になってしまうわけです 蛍光染色と電顕を見て, これは本当の腎炎なのか, 単なる虚脱なのか, 標本が厚いと紛らわしくなります スライド 07 しかし, これを見ると, これは十分に薄い切片ですが,mesangiumの核が拡大した基質の中に4 個以上ありますので, 定義からいうと, mesangium 細胞増多がある糸球体というふうに言っていいかと思います しかし, これが糸球体腎炎であるかどうかは分からない スライド 08 それから, 先ほど演者がcrescentとして糸球体を出しておられましたが, 癒着があって, この場所がボウマン腔上皮と従来のpodocyte の両方が賦活してきますと, いかにもcrescentのように見えます しかしこれは癒着に伴う糸球体上皮のtubulizationと僕らは呼んでおります そういう変化とcrescentを間違えないようにしなければいけない crescentはあくまでも3 層以上の上皮の増生をさし, 癒着の場合には2 層止まりです スライド 09 同じような所見です スライド 10 この切片はelastica-masson PAM で染められております ここに,elastica interna がありますので, この場所は中膜と内膜の間の細胞増多ということになるのでしょうか スライド 11 PAM 染色です もうちょっと薄く切ると, 血栓と中膜筋の関係がもう少しはっきりするのですが, 大まかにいって,APSによる血栓に伴う細動脈の病変と捉えられるのではないかと思います 66

10 第 63 回神奈川腎炎研究会 スライド 12 もう1つの所見としては, 細動脈が蛇行していますね plexiform, すなわち蔓状に蛇行しているというふうな表現を使います APS の細動脈病変の1つの特徴と思います スライド 13 これもそうです 1 切片でこれだけたくさん細動脈管腔の断面が見えるということは, 立体的に見ると, 蔓状に血管が蛇行しているということだと思います 動脈が伸長している結果, 蔓状に変化している 縦に伸長しているために, こういうplexiformな細動脈の形態が出るのだろうと思います スライド 14 この所見は,Nochy(JASN) の論文にもAPS の特徴として出ております スライド 15 この症例は, 赤芽球の増生を伴う髄外造血があります これは間質の髄外造血ですけれども, 慢性虚血性の変化が起こった場合, 腎臓そのものは, 従来, 中間中胚葉ですから, 虚血がきたときに, こういう髄外造血まで間質細胞脱分化するのではないかと思います スライド 16 まとめますと, 糸球体は99 個で, 全節性硬化は41% あります mesangium 細胞増多は, 先ほどのようにたしかにあると思います 43% です しかし, 管内性あるいは管外性病変はありません それから, 分節性硬化が19%, 癒着が 14%, 虚脱が58 個中の7 個です glomerular cystic regionが 31% あります 糸球体基底膜は虚脱をしていますが, 肥厚し, 二重化を呈しています これは内皮障害による病変だと思います 糸球体基底膜にspike,bubblingはありません また, 残存糸球体が代償性に腫大をしております スライド 17 糸球体においては, 癒着が足細胞ないしは, ボウマン腔上皮の腫大を招きtubulizationを形成しています これは細胞半体の所見ではな いということで, 背景に抗 GBM 抗体が陽性ですけれども, 私が見る限りは, 細胞性半体はなかったと思います それから,glomerular cystic legion が見られるのが, この症例の特徴です スライド 18 尿細管の萎縮と, 間質の拡大が40% リンパ球を主体とした炎症細胞浸潤が30%, それから, 間質の毛細血管内に髄外造血が見られます 動脈系では, 高度の内膜の線維性肥厚 恐らく, 中膜筋も関与していると思います それから, 輸入細動脈では, 内膜の硝子様肥厚と血栓の形成により, 一部の細動脈の内腔が閉塞している この場所の血栓は, 糸球体内の門部動脈まで伸長しています 輸入細動脈は蔓状, すなわちplexiformのパターンを呈しているのが特徴だと思います スライド 19 IgG を見ますと, やはりこれはlinearパターンと呼ぶには無理があると思います むしろこれはnegativeな所見ではないかと思います ここは端切れのところで, 非特異的のような染まり方に見えます 基本的には, ここには免疫複合体性の陽性像ではないと思います 抗 GBM 腎炎の場合は,linearパターンに糸球体末梢係蹄に出てまいりますので, この症例は, 抗 GBM 抗体が陽性でありながら, 糸球体には沈着がないと見ていいと思います スライド 20 ここで見られるmesangiual interposition は, 例えば, 高血圧性の腎障害のときに, 内皮障害を介して起こりますので, 必ずしも腎炎だけで interposition が起こるとはかぎりません この症例も先ほどの細動脈の狭窄があれだけ強いですから, 虚血性内皮障害に伴うmesangium interposition によって生じた,GBMの二重化と言っていいと思います スライド 21 このような病変は,immune deposit の場合もありますし, 単にinsulation, すなわち内皮障 67

11 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 害が起こって血漿成分が中に入って, それが凝固しても, こういう病変は起こります FSGS もそうです だから,IgM,C3が部分的にme- sangiumに陽性となってもおかしくない所見だと思います 免疫複合体性のものととれないと思います スライド 22 尿細管には空胞が見られます microvilliがありますので, 近位系, おそらくP3 portion 辺りかなと思います 脂肪化がどういう機序できたのか, 私には説明できません ネフローゼの症例ですので,hyperlipemiaからくる変化かも分かりません スライド 23 免疫染色では,IgM,C3がfocal segmentalに陽性です さっきの糸球体における電顕での浸出性病変に対応しているのではないかと思います IgG,κ,λも軽度陽性ですが, 血漿浸出のひどい場合には, 浸出性病変に巻き込まれて, IgM,C3のほかに,IgG,κ,λが巻き込まれてくることもあり得ると思います スライド 24 GBM が線状の陽性像ではないので, 抗 GBM 抗体が糸球体に作用しているとはいえません 以上の所見から, 抗リン脂質抗体症候群に伴う虚血性の内皮障害がmesangium 領域に浸出性病変を誘導し, そこにIgM,C3が陽性となったことが疑われます 免疫複合体性腎炎は否定的だと思います 電顕的には,dense depositが傍 mesangiumと mesangium 領域に陽性ですが, 恐らく浸出性病変によるものと思われます mesangium 間入が見られますが, 虚血性内皮傷害に対する反応性の病変と思われます mesangium 細胞増多が見られますが, これはよく分かりません 標本が厚いせいか, あるいは,mesangium matrixが拡大してくると, 糖尿病の場合もそうですけれども, 非腎炎的にmesangiumが増殖して見えますので, そういう変化かもしれません 抗リン脂質抗体病変特有の血栓は糸球体毛細血管係蹄の 中には見られませんでした 以上の所見から血栓形成は, 輸入細動脈から門部動脈にとどまり, 糸球体毛細血管係蹄には, 虚血性病変以外の血栓性の変化はなかったと思います dense deposit も浸出性病変によるものと思われます 以上の所見から抗リン脂質抗体症候群による細動脈血栓, 糸球体ではそれに伴う虚血性の毛細血管傷害性病変と診断します 抗 GBM 抗体が陽性ですが, 免疫染色において抗 GBM 抗体の沈着はありませんので, 抗 GBM 抗体腎炎は病理的には否定できると思います 抗 GBM 抗体が陽性で,IgG がGBM が線状に沈着する症例においても, 半体を必らずしも誘導しない症例があります 私たちも2011 年の東部会に抗 GBM 抗体が血清中に陽性で, しかも糸球体に線状パターンでIgG が沈着しているにもかかわらず, 全く半体形成を起こしていなかった症例を発表しております 抗体であるIgG のsubtype によって, 腎炎発症型と, そうではないものが, 分かれるという論文があるようです 以上, この症例は抗リン脂質抗体症候群による一元的なかたちで診断を付けてよいかと思います 先ほど, 鎌田先生のご発言ですけれども, cardiolipinとlupus anticoagulantが重要ですが, 対応抗原としては, ほかにもあります 一番有名なのは,β2GP1 ですけれども,prothrombin, あるいはvon Willebrand 抗原などいろいろな対応抗原があります 小池隆夫先生の論文からの引用ですが, 内皮があって, それに接着する cardiolipinがあって, これに対して,β2GP1 が出てきます 先ほどimmunoglobulinが陽性かどうかという問題 これはこのシェーマから考えますと悩ましいところです このanticardiolipinに対する抗体がありますので,IgG が出てきてよいように思いますが,APSの血栓は, 基本的には免疫 68

12 第 63 回神奈川腎炎研究会 グロブリン陰性と思います しかし,lupus 絡みのlupus anticoagulantでくる APSでは, 確かにIgG が強く出てきます しかし, これはlupusの immunoglobulinである可能性もあります ということで, 抗リン脂質抗体症候群のIgG の陽性については, 私もちゃんとした結論は持っておりません 一応, 陰性だと私は考えておりますが, では陽性に出たときに, いま申し上げた可能性を否定できるかどうかは分かりません スライド 25 APSの形態に入ります 大きくglomerulopa- thy と,arteriopathyと,tubulointerstitial fibrosis の 3 つに分かれます glomerulitisはacuteと chronic に分かれてきます acuteでは, ご覧のようにこれはSLEに APSが合併した症例ですけれども, 管内増殖性病変がみられることすらあります スライド 26 これはSjogrenを合併した症例で, こういうふうに血栓性のものが出てまいりますが, 血栓が fibrin なのかplateletなのか, あるいはそれ以外のものなのかということが問題になってまいります スライド 27 典型的なものは,blood lakeといわれるように, 糸球体の中で血栓を起こして, メサニギウム融解を介してそこに出血し, 血の海のように毛細血管が拡張します これは糸球体にAPS を起こした典型像だと思います hilar arteryのところに血栓を起こしてまいります この血栓が一体何かということは, 後で電顕が出てまいりますが, 血小板なのか,fibrinなのか, よく分かりません chronic になると,segmental legionに進展し, むしろ非特異的な病変になってまいります chronic phase では, なかなかAPS の診断がつきません 要するに,FSGS-like legionという病変になってきます これはAPSの慢性化病変ですが, こういうふうにglomerular cystic legion を伴います この症例でもこの病変は顕著に認められます この症例は,glomerular cystic legion がありますが, ご覧のように糸球体の中に赤芽球のhe- matopoiesisがあります 髄外造血ですね 虚血性の変化が長く続いたときの反応として, 糸球体の中に出てくることすらあります それから,arteriopathy ですけれども, やはり acuteとchronic に分かれてきます これがplexi- form の像です ご覧のように, 本症例でもありましたように, 蛇行してきます 血栓の plateletからくるいろいろな増殖因子が平滑筋に作用します 高血圧では, 中膜平滑筋が肥大してきて, 動脈壁が厚くなりますが, 縦に動脈が伸びてきてもいいわけです APSはlong- standing ですので, 増殖因子が平滑筋に作用しますと,vas efferent の動脈が長くなって, 蔓状に変化してくるのではないかと思います これをplexiformと呼んでいます APSの細動脈病変ですが, 血栓からくるre- canalizationは, むしろ内弾性板の内側の血栓としてあるはずなのですけれども, 構造的に見ますと, 必ずしもそうではないみたいです これは血栓なのだろうと思うのですけれども, 内皮の外側で, 中膜筋との間にある可能性がある 単に血栓のrecanalizationだけだとは言えないと思います スライド 28 この病変はfluffy materialと呼んでいますけれども, 羽毛状の変化が, こういうふうに中膜筋と内膜の間に出てまいります 同部位に増殖性の変化は何もありません こういうかたちの血栓もAPSにはあるように思います 内皮障害から浸出を起こしたという解釈もありますけれども,APS 血栓の副次病変として解離性に強い変化が, 内膜と中膜筋の間に出てくるようです スライド 29 chronic になると, 区別がむずかしくなりま 69

13 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 す スライド 30 強いglomerular cysticなlegionが出てくるというのは, 細動脈の,plexiformな病変により, 繰り返し血流が途絶えた場合に, その供給を受ける糸球体毛細血管係蹄がだんだん退縮してきて, 最後はこういうrudimentaryなかたちで残るのではないかと思います スライド 31 D Agatti は, 抗リン脂質抗体症候群をprimary と lupusの 2つのカテゴリーに分けてしまうと, こういったlupus-likeのものが拾えなくなってくるということで, この第 3 のカテゴリーが重要なのだいっています このlupusのカテゴリーを満足しないtypeのカテゴリーをやはり臨床的に置かないと, きちんと APS を診断できないように思います スライド 32 これは秋田大の症例で, 抗リン脂質抗体症候群の電顕像をはじめて見ました アトラスを見ても, 私の知る限りは電顕像は見たことがありません これを見ますと,fibrin 血栓でもなく, 血小板血栓でもないようです スライド 33 この症例は確かな抗リン脂質抗体症候群の症例だったので, この電顕像がAPS 血栓を示していることは確かです しかしこれが特徴像であるかどうかわかりません 以上です 座長はい どうもありがとうございました 山口先生お願いします 山口城先生から, 珍しい写真をずいぶん見せてもらって勉強になりました ただ, この症例は primaryの APS だけで全部説明が, ネフローゼとか,MPGN-likeな糸球体の病変というのは説明できるのかというのは, 私もやはり疑問です 内皮障害は, 移植のときもいろいろなかたちで見ていますが,Lenkeは,MPGN はprimary に TMA があって, それで二次的に変化してくるという考え方がありますので,MPGN-likeで あれば,primary はTMAがあると考えられる 私自身は糸球体の病変は糸球体腎炎が合併しているのかと考えています スライド 02 glomerular cyst は, ご承知のようにatubular glomerulus の1 つの末期像です 虚血で, 尿細管とのつながりがなくなりますと, 糸球体の係蹄は生きていますけれども, 少しずつcystic になる 悪性高血圧とか, いろいろなときに, glomerular cyst が見られるわけで, 基本的には atubularになる 面白いのは, このatubularになったボウマン嚢上皮がpodocyte 化して, 徐々に係蹄の構造が萎縮して,podocyte が脱落して, cyst の中に蛋白様のものと上皮が浮かんでいるという像を見ることはあると思います 被膜下に虚血が起きたということは間違いないと思います 生きている糸球体はmpgm-like になっております スライド 03 尿細管がみんななくなってしまったのです aglomerular cyst になるわけで, 一部はつぶれてしまう lobulation があって,sclerotic になってきております スライド 04 動脈もaging で見るようなelastfibrosis ではなくて, 内膜の線維性肥厚を呈している crescentで, 通常は, ボウマン腔基底膜が消失したら,crescentもあるので, ボウマン嚢の基底膜が消失している 広い意味でcrescentを考えないと説明できないと思います スライド 05 mesangiumの増殖があって,doughnut region ができてきております pseudo tubulization 様のadenomatoidなcrescentも, 係蹄とのつながりがあって,crescentも否定できない 内腔に炎症細胞が少しいる double contour を呈してきています patchy tubular injury,regenerative な変化も見られている スライド 06 70

14 第 63 回神奈川腎炎研究会 好中球も混ざって,recanalizationした TMA の所見も混ざっている 全体にcollapseしているかというと, 必ずしもそうではなくて, 大きいです Ischemiaだけだと説明が無理です スライド 07 部分的に硬化,collapseしているところもある 血管極部のところにrecanalizationした thrombticな変化を示唆する所見も加わってはいる ボウマン嚢が二重化, あるいは断裂したような像もある スライド 08 この動脈の変化です 弾性板がはっきりしなく, 断裂している 血栓性の病変だけではなくて, 動脈が割れてくるのです Mechanicalな障害も恐らく,APS のときには起こってくる pseudo tubulization 様の銀で係蹄とのつながりをもってできてきている スライド 09 organized thrombusを示唆する血栓様のものもあります mesangiumが増殖して二重化して, MPGN 像と思います 狭小化した小葉間動脈が見られる スライド 10 染み込み病変で, 脂質様のものがたまってきております MPGN の像と スライド 11 入り口のところで, 内皮が少し増殖したような像も加わってはいる doughnut regionもあって, 炎症細胞はそんなには顕著ではない スライド 12 炎症細胞も混ざって,endothelも増えているのかもしれない 癒着病変で, 虚血でpodocyte の障害は起こる スライド 13 動脈閉塞に伴う間質の線維化が顕著です segmentalな scleroticな病変もある 小葉間は弾性板の断裂があって, 内膜の線維性肥厚が顕著です スライド 14 APSですと, 硝子様物がはっきりしてくるの ですが, はっきりしないです 急性の尿細管障害もある スライド 15 recanalizationした内膜で,neo medeiaを思わせる血管形成が見られています JGA がhyper- plasticで虚血を示唆するような所見, 硬化性の病変もある スライド 16 elasticaを見ますと, 弾性板が断裂してしまっている elastosis はなくて, 内膜が厚くなっている スライド 17 弓状動脈に近いところです 中膜筋が薄くなって, 内膜, 中膜, 弾性板の断裂から, 内膜まで線維性の肥厚が顕著で, 内腔の狭小化が目立っている APSですと, 硝子様物が一緒に混ざって, 厚くなるのですが, 線維性のものに, 古くなると置き換わってしまった スライド 18 elasticaを見ますと, 弾性板の断裂がに見られる 線維性の肥厚が強い スライド 19 IF でIgG,IgMがsegmentalにしか,C3 が目立っています スライド 20 電顕でmesangiumの領域, 内皮下,paramesangium にdense deposit はある mesangiumの増殖, 内皮下にも沈着があって,interposition を起こしている macrophages 系の細胞も少し混ざってきていますので,immune complex 型の MPGN も考えないといけない スライド 21 内皮下の浮腫は, あまり目立たない ここは segmentalな病変で,fsgs 様の病変ですから, 二次的な染み込み病変で, 上皮が剥離してしまっています crescent-like に見えていますけれども, 二次的なFSGS に伴う上皮様の反応と思います スライド 22 MPGN 様に見えた場所です, 内皮下に沈着 71

15 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 があって,interpositionがあり,GBM 下に沈着が見られて,mesangial matrixにもdense deposit はある doughnut regionの毛細血管腔があって, mesangiumの増殖も明らかで全部 APS で,TMA で説明できるかクエスチョンだなと思います スライド 23 これがinterpositionで, 膜内にも沈着が少しある スライド 24 MPGN,immune complex typeで,secondary, そこに抗 GBM 抗体が, 病変をつくるかどうかは分かりません chronicなthromboticなangiop- athy 太い動脈系と microangiopathy,primary で, cortical scar があって,intimal thickening がある 腎炎と primaryのaps とが合併してきた スライド 25 先ほど引かれた文献の一部であります glomerular cyst があって, 硬化に, 萎縮に伴う細動脈のplexiform patternをとっているneo media ができてくるわけで, 本来これは平滑筋細胞, 抗体で染めていると二重に出てくるわけです JGA の hyperplasiaも起こる スライド 26 aorta の解離性動脈瘤がprimary APS に絡んで起きてきたのかどうか ぜひ確認していただければ, 面白いと思います スライド 27 この cardiolipin 抗体とか, いろいろなものが, ターゲットになる endothel,monocyto,platelet, 凝固系の因子がターゲットになって, thromboticな変化, 病態としては強い動脈の障害がくると思います 以上です 座長はい どうもありがとうございました 以上 2 人の病理の先生のご意見を踏まえて, 何か質問, コメントはございますでしょうか はい お願いします 高市虎の門病院の高市ですけれども, 臨床の先生に教えていただきたいのですが, 山口先生からご指摘ありましたが, この患者さんに, 腎 臓以外の血栓様の症状は, 全くないのでしょうか もしあったとしたら, 治療による反応はどうだったか教えていただきたい 持田 CT,MRI を撮ったところ, 陳旧性に脳梗塞は認められている状況だったのですけれども, 四肢や, ほかの病変に関しては, 血栓閉塞を認める所見は認められませんでした 高市患者さんは53 歳ですから, 陳旧性脳梗塞でも割と早いのではないかと思われますがいかがでしょうか 持田はい 早いと思いますが, 放線冠のほうにあったのですけれども, 症状的にはほとんど出ていないような状況です 高市分かりました ありがとうございます 座長はい 城先生 城小池先生の臨床免疫の文献を読みますと, APSの腎臓の合併は全体の20% ぐらいなのだそうです だから, 腎臓が100% で, 全身症状がその何 % かという捉え方ではなくて, 全身症状があって, 腎臓のcomplicationが20% という捉え方のほうが正しいと思います 持田あまり多くはないというふうには報告されていますけれども, 難しいところですね あと, 先ほどの質問で, 大動脈とAPSの関連ということを少し調べたのですが, PubMed でも,3,4 例ぐらいしかなくて, 考察でもまれな症例としか書かれていなくて, 結局のところ, どういう発症でなったのかというのは分かりませんでした SLEにやはり合併しているものというのが,8 割,9 割あったということで, primary のAPSに関しては報告はほとんどないです 座長そのほか, 何かコメントは はい 乳原先生, お願いします 乳原虎の門病院の乳原です まず,GBM 抗体のことを言われていたのですが,GBM 抗体が関係しているとしたならば, やはりIgG がlinearに染まらなければいけない 半体形成がすごく激しい特徴を有します ANCAよりも激しいといことです 臨床経過で 72

16 第 63 回神奈川腎炎研究会 1,2 週間から1カ以内に一気に末期腎不全にいってしまうということが, 抗 GBM 抗体腎炎, またはgoodpastureの特徴ですので, そういう面から見ると, やはりGBM 抗体の関与は少ないのかなとも思います あとは,ANCA 関連血管炎が主体でGBM 抗体が陽性症例では,IgG のlinearな沈着というのは, 意外と出てこないのです やはりそういう場合に,GBM 抗体の意味づけを考えてみる必要があると思います それから, この人の場合には,APS だとしますと, 抗凝固療法が中心になります ステロイドがかなり強調されたのですが, 実際には APS の治療として,APS 抗体が陽性の症例に対して, リウマチ膠原病の分野である時期にステロイドで戦ったのですが, 実際にはほとんど効かなかった むしろ抗凝固療法が主体のほうがいいということになってきていますので, 逆にこれは抗凝固療法も同時にされたということなので 持田もちろん はい 今も 乳原むしろ, そっちがよく効いたということが, 私は中心だと思います あとは, もしこれが血栓がどのぐらい関与しているかということです,APS の場合 その場合はPTAH 染色をして, もうちょっと細動脈の中の情報がはっきりとしてくるのです PTAH 染色をすると,APS の場合にfibrin 血栓が陽性になる症例を確認したことがあります 持田だいぶ古いので, あまり出ないのです 城いや 先生,APS はfibrin 血栓ではないようです PTH は fibrinを染める染色だからpth をやっても, 僕はAPS の診断にはならないと思います 乳原それはacuteの要素は,fibrin 血栓では出てくる chronicで進行しているtypeがあると, むしろこれはchronic で来ているので, 徐々に内膜の線維性肥厚が強くなってきていると考え, その場合は,PTAH 染色は出ないだろうと ただ, この場合は1 年の経過ですけれども, こ れがAPSの場合は, そんな1 週間,2 週間で一気にならないことが多いので 城秋田の症例は, 非常にフレッシュな症例で, 電顕で見てもfibrinは全くないです 乳原そうですか PTAH 染色でも出ないですか 城ええ 出ないです 乳原はい 出ない症例があると いや 私たちは出た症例があったので, それをちょっと評価したわけですが もう1つは,APSの場合には, 単独ではなかなか腎症がこないというのが一般的でして, 従来はループス腎炎があり,ds-DNA や補体の変化のない症例で腎症が激しくなった場合に, cardiolipin 抗体やlupus anticoagulantが陽性だと APSの関与があると考えます 持田この人はSLE-like のところは全くないです 全身所見も, 小さい陳旧性の脳梗塞があるだけで, ほかに血栓が閉塞するようなものとかはなかった あえて言うのは, 乖離がどうなのかということになりますが, 先ほども症例を調べましたところ, ほとんど少ないということなので, 関連性はあまりないのではないのかと考えます 乳原実はAPS 腎症の場合, 先ほどご指摘があったように,IFでループス腎炎の関与が乏しい場合にIgG やC3 が染まらないのが特徴です しかし沈着物に見えるような症例があるとそれを沈着物にするかどうかということが問題になると 以上です 座長はい どうもありがとうございました 山口先生, もう1つ,APSだけでは説明のつかないMPGN, 病理的に難しいかもしれないですが, 原因としてどんなことを想定されますか? 山口虚血性の変化とか, いろいろなものが二次的に加わっていますので,IFの染まりが十分ではないように思いますけれども,IgG 型の MPGN で, 腎炎はあると思っています ネフローゼも呈していますしね 73

17 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 hyperfiltrationで,6 割は落ちてしまっています 4 割残っているわけです そのうち,crescent の数も意外と多いのです hyperfiltration と crescent で,MPGN だけでも, ネフローゼは呈しますので 何が原因かは分かりません 座長はい ありがとうございました 何か聞いておきたいことはありますか 持田あと, 外来で間質性肺炎が少しあって, 蛋白尿が少しある症例で,GBM を測ってみると,50,60とかと, 明らかにアクティブな所見がない人が散見されるような気がするのです そういう人に, 抗 GBM 抗体はsubclassまで測っていないのですけれども, どうなのかということと, ほかの先生方に, そういう人にどういうふうなフォローをされているのかを, ちょっと聞きたいなと 座長もしよかったら, 血清を用いて間接法で, さきほど鎌田先生がおっしゃったように染めてみて, 量的意義を見てみたらと思います 74

18 第 63 回神奈川腎炎研究会 抗リン脂質抗体症候群 (APS) による血栓性微小血管障害 (TMA) を呈した抗 GBM 抗体陽性ネフローゼ症候群の 1 例 湘南鎌倉総合病院腎免疫血管内科持田泰寛先生 田村友美先生 吉田輝彦先生 松浦亮先生 石岡邦啓先生 真栄里恭子先生 岡真知子先生 守矢英和先生 高寿美先生 大竹剛靖先生 小林修三先生 東北大学大学院 医科学専攻 病理病態学講座城謙輔 第 63 回神奈川腎炎研究会 2015 年 2 21 ( 土 )15:30~19:45 横浜シンポジア 城先生 _01 城先生 _04 城先生 _02 城先生 _05 城先生 _03 城先生 _06 75

19 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 城先生 _07 城先生 _10 城先生 _08 城先生 _11 城先生 _09 城先生 _12 76

20 第 63 回神奈川腎炎研究会 < 光顕 > 標本は楔状切除されています 糸球体は 41/99 個 (41%) に全節性硬化を認めます 残存糸球体において メサンギウム細胞増多を 25/58 個 (43%) 認めますが 管内性細胞増多ならびに半体形成はありません 分節性硬化 硝子化を 11/58 個 (19%) 認め 癒着を 8/58 個 (14%) 虚脱を 7/58 個 glomerular cystic lesion を 18/58 個 (31%) 認めます 糸球体基底膜は虚脱していますが 肥厚し 二重化を伴っています spike ならびに bubbling はありません 残存糸球体の腫大が目立ちます (250μm) また 上記の癒着糸球体において足細胞ないしボウマン嚢上皮が腫大し tubularization を伴っています 細胞性半体の所見ではありません 被膜下領域に全節性糸球体硬化と glomerular cystic lesion が目立ちます 尿細管 間質尿細管の萎縮ならびに間質の線維性拡大を中等度に認め (40%) 同域にリンパ球を主体とした炎症細胞浸潤を 30% 認めます 尿細管では領域的に急性尿細管壊死が目立ちます 間質には髄外造血巣を認める 血管系小葉間動脈に高度の内膜の線維性肥厚を呈しています また 輸入細動脈には内膜の硝子様肥厚と血栓形成により 一部の細動脈の内腔が閉鎖しています その血栓は糸球体内門部動脈に伸張しています また 輸入細動脈は伸長し 蔓状形成 (Plexiform) のパターンを呈しています 城先生 _13 城先生 _16 G M A C3 C1q κ λ 城先生 _14 城先生 _17 城先生 _15 城先生 _18 77

21 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 以上の所見から 抗リン脂質抗体症候群による細動脈血栓 糸球体はそれによる虚血性毛細血管障害と診断します 抗 GBM 抗体が陽性ですが 免疫染色において抗 GBM 抗体の糸球体毛細血管係蹄への沈着はなく 抗 GBM 抗体腎炎は否定的です 抗 GBM 抗体陽性で IgG が GBM に線状沈着のある症例でも微小変化の症例がある ( サルコイドーシス症例 (Kamata Y ey al, 2015, 2011 年東部会仙台社保症例 ) 城先生 _19 城先生 _22 K 歳男性 臨床診断ネフローゼ症候群 抗リン脂質抗体症候群 抗 GBM 抗体 : 陽性病因分類抗リン脂質抗体症候群病型分類抗リン脂質抗体症候群による細動脈血栓 糸球体はそれによる虚血性毛細血管障害 抗 GBM 抗体腎炎は否定 IF 診断 IgMとC3が浸出性病変に陽性 免疫複合体性腎炎否定電顕診断抗リン脂質抗体症候群に伴う細動脈血栓に続発した虚血性糸球体毛細血管障害 皮質 : 髄質 =10:0 糸球体数 :99 個 全節性硬化 :41 個 メサンギウム細胞増殖 :25 個 管内性細胞増多 :0 個 半体形成 :0 個 ( 細胞性半体 :0 個 線維細胞性半体 :0 個 線維性半体 :0 個 ) 分節性硬化 硝子化 :11 個 癒着 :8 個 虚脱 : 7 個 glomerular cystic lesion:18 個 城先生 _20 城先生 _23 < 免疫染色 > IgM C3 が focal segmental mesangial のおそらく浸出性病変に陽性です IgG κ λ が軽度陽性ですが おそらく浸出性病変によるものと思われます IgG が糸球体末梢係蹄に線状の陽性像はなく 抗 GBM 抗体が糸球体に作用しているとは思えません 以上の所見から 抗リン脂質抗体症候群に伴う虚血性の内皮障害がメサンギウム領域に浸出性病変を誘導し そこに IgM C3 が陽性となっています 免疫複合体性腎炎は否定的です < 電顕診断 > dense deposit が傍メサンギウムならびにメサンギウム領域に陽性ですが おそらく浸出性病変と思われます メサンギウム間入が顕著に見られますが 虚血性内皮障害に伴う反応性病変と思われます メサンギウム細胞増多が見られますが 免疫複合体性腎炎によるものではありません 抗リン脂質抗体特有の血栓は撮影された糸球体の中には見られません 以上の所見から 血栓形成は輸入細動脈から門部動脈にとどまり 糸球体毛細血管係蹄は その虚血性病変に対応する所見と思われます dense deposit も浸出性病変によるものと思われます 抗リン脂質抗体 (antiphospholipid antibody=apl) 1. 抗カルジオリピン抗体 (anticardiolipin antibody=acl) 固相酵素抗体法 2. ループス アンチコアグラント (lupusanticoagulants=la) 対応抗原 1.β2glycoprotein (β2 GP1) 2. プロトロンビン 3.von Willebrand 因子 4. アネキシン V 城先生 _21 城先生 _24 78

22 第 63 回神奈川腎炎研究会 y female APS+Sjoegren : acue Endocaoillary+ With foam cells 臨床免疫 34 470 474 2000 城先生 _25 病理形態的分類 1 Glomerulopathy with thrombotic microangiopathy (TMA) a. glomerular capillary acute: Endocapillary lesion, thrombi (not-fibrin) : HUS-like (mesangiolysis) chronic: FSGS-like b. hilar artery: cyst-like thrombi 城先生 _ y female APS+Sjoegren : acue Endocaoillary+ With TIN 2. Arteriopathy associated with antiphospholipid syndrome a. afferent artery acute: HUS vascular thrombi, mucoid thickning-like chronic (healing): plexiform, recanalizing thrombi b. interlobular artery chronic: celluar (fibrous) intimal proliferation 3. Tubulointerstitial fibrosis (glomerular cystic-like) 城先生 _26 城先生 _ y male APS APS SLE: early Thrombi Blood cyst y male APS SLE APS SLE:: early Endocapilary lesion Proteiuria 3.0g/day CCr 54 ml/min 城先生 _27 城先生 _30 79

23 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 y female APS+Sjoegren : Chronic Glomerular cystic With periglomerular fibrosis y male APS APS SLE: early Hilar aetery thrombi 城先生 _31 城先生 _ y female APS: Cronic: FSGS-like Brain infarct Ccr 48ml/min Prot. Uria 0.58g/day y female APS+Sjoegren : Chronic Extramedullary hematopoiesis 城先生 _32 城先生 _ APS:Chronic Glomerular cystic 病理形態的分類 1 Glomerulopathy with hrombotic microangiopathy (TMA) a. glomerular capillary acute: Endocapillary lesion, thrombi(not-fibrin) : cystic (mesangiolysis) chronic: FSGS-like b. hilar artery: cyst-like thrombi 2. Arteriopathy associated with antiphospholipid syndrome a. afferent artery acute: HUS vascular type, mucoid thickning-like chronic (healing): plexiform, recanalizing thrombi b. interlobular artery chronic: celluar (fibrous) intimal proliferation 3. Tubulointerstitial fibrosis (glomerular cystic-like) 城先生 _33 城先生 _36 80

24 第 63 回神奈川腎炎研究会 y female APS+SLE Plexiform artery y female APS+SLE Interlobular artery chronic Intimal fibrosis 城先生 _ y male APS APS SLE: early Arteriole Thrombus recanalizaion 城先生 _40 病理形態的分類 1 Glomerulopathy with hrombotic microangiopathy (TMA) a. glomerular capillary acute: Endocapillary lesion, thrombi(not-fibrin) : cystic (mesangiolysis) chronic: FSGS-like b. hilar artery: cyst-like thrombi 2. Arteriopathy associated with antiphospholipid syndrome a. afferent artery acute: HUS vascular type, mucoid thickning-like chronic (healing): plexiform, recanalizing thrombi b. interlobular artery chronic: celluar (fibrous) intimal proliferation 3. Tubulointerstitial fibrosis (glomerular cystic-like) 城先生 _38 城先生 _ y female APS+SLE Chronic Glomerular cystic Artery: plexiform y female APS+SLE Arteriole :acute Subendotherial fluffy material 城先生 _39 城先生 _42 81

25 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 抗リン脂質抗体症候群の臨床的分類 抗リン脂質抗体症候群の臨床的事項 1 primary anticardiolipin (antiphospholipid) syndrome 1 深部静脈血栓症 2. 肺塞栓 肺性高血圧 3. 動脈閉塞 4 脳卒中 5 胎児死亡 6 進行性腎機能障害 腎梗塞 蛋白尿 7 腎性高血圧 2. anticardiolipin syndrome associated with lupus nephritis 3. anticardiolipin syndrome associated with lupus-like syndrome D Agati V, et al J㻌 J㻌 Am Am㻌㻌 Soc Nephrol 1:7771: , 1990 城先生 _43 城先生 _46 I-3:APSによるTMAを呈した抗GBM抗体陽性ネフ ローゼ症候群の一例 湘南鎌倉病院 抗リン脂質抗体症候群 症例:53歳 男 05年高血圧症 脂質異常症 10年蛋白尿 11年腹部大動脈解離で大動脈瘤 で置換術施行 12年Cr 2.0mg/dl, U-TP 8g/gcr, 呼吸困難で入院 下腿浮腫 Cr 3.97mg/dl, UTP 8g/day, 抗カルジオリピン抗体82IU/ml 抗 GBM抗体24EU/ml ネフローゼ症候群 臨床病理学的問題点 1 APSで良いか? 2 抗GBM抗体陽性の意義は? 城先生 _44 山口先生 _01 城先生 _45 山口先生 _02 抗リン脂質抗体症候群 82

26 第 63 回神奈川腎炎研究会 山口先生 _03 山口先生 _06 山口先生 _04 山口先生 _07 山口先生 _05 山口先生 _08 83

27 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 山口先生 _09 山口先生 _12 山口先生 _10 山口先生 _13 山口先生 _11 山口先生 _14 84

28 第 63 回神奈川腎炎研究会 山口先生 _15 山口先生 _18 IgG IgM C3 κ 山口先生 _16 山口先生 _19 山口先生 _17 山口先生 _20 85

29 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 病㻌 理㻌 診㻌 断㻌 (63-I-3) 1. Membranoproliferative glomerulonephritis, IC type, secondary 2. Chronic thrombotic angiopathy and microangiopathy, primary A. Cortical scars B. Marked intimal thickening of interlobular and arcuate arteries cortex/medulla = 9/1, global sclerosis/cyst/glomeruli= 45/20/120 㻌 光顕では 糸球体に分節状でメサンギウム域拡大 増殖が見られ 係蹄壁の二重化と内皮 下沈着或いは浮腫を認め 多核球浸潤を軽度伴っています 10ヶに半周以上に及ぶ線維性 半体が見られ 5ヶにボウマン嚢と癒着を伴う分節状硬化巣を認め 5ヶにボウマン囊肥厚 を伴う虚脱があります 㻌 尿細管系には近位上皮の硝子滴変性が目立ち 上皮の扁平化と内腔の拡張を所々で認め 尿細管萎縮や硝子円柱を散見します 間質線維化をびまん性に認めます 㻌 動脈系には小葉間動脈壁には一部で断裂する内弾性板内側に線維性肥厚が目立ち 細 動脈壁全層に及ぶ線維化或いは硝子化が見られます 㻌 蛍光抗体法では IgG(+), IgM(+), C3(+), κ(+), λ(±): peripheral > mesangial patternです 㻌 電顕では 観察糸球体にはボウマン嚢との癒着を伴う分節状硝子化と細胞性半体が見 られます GBMに内皮下沈着物が散在性に見られ 傍メサンギウム域に及び 高度のメサン ギウム間入を認めます 内皮の腫大 増生と内皮下浮腫が目立ちます 傍メサンギウム域か ら基質内に半球状の沈着物を認め メサンギウム細胞増生と癒合性の基質増加が見られま す 脚突起癒合が所々で見られます 㻌 以上で 上記の診断と思われます 山口先生 _21 山口先生 _24 山口先生 _22 山口先生 _25 山口先生 _23 山口先生 _26 86

30 第 63 回神奈川腎炎研究会 山口先生 _27 87

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61

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