平成 25 年度全国学力 学習状況調査 中学校第 3 学年 数学 B 注意 1 先生の合図があるまで, 冊子を開かないでください 2 調査問題は,1ページから 12 ページまであります すべ 3 解答は, 全て解答用紙 ( 解答冊子の 数学 B ) に記入してください 4 解答は,HBまたはBの黒鉛筆( シャープペンシルも可 ) を使い, 濃く, はっきりと書いてください 5 解答を選択肢から選ぶ問題は, 解答用紙のマーク欄つぶを黒く塗り潰してください 6 解答を記述する問題は, 指示された解答欄に記入してください 解答欄からはみ出さないように書いてください 7 解答には, 定規やコンパスは使用しません 8 解答用紙の解答欄は, 裏面にもあります 9 調査時間は,45 分間です 10 数学 B の解答用紙に, 組, 出席番号, 性別を記入し, マーク欄を黒く塗り潰してください
1 優子さんは, 運動不足のお父さんにウォーキングを勧めようと考えています そこでウォーキングについて調べたことを, 次のようにまとめました ウォーキングで運動不足を解消! 目標心拍数を決めて, よい歩き方をしましょう! < 歩き方のポイント> ひじを 90 に曲げます 腕をしっかり振ります おなかをひっこめます 胸を張り背筋を伸ばします かかとから着地します 歩数計をつけます < 歩くペースの決め方 > ウォーキングを行う際の目標心拍数を, 次の式で決めます 目標心拍数 =88 0.4 ( 年齢 )+0.6 安静時心拍数 安静時心拍数 は, 安静にした状態で, 手首の脈拍数を1 分間 数えて求めます ウォーキング中に安全なところで立ち止まり, 1 分間の脈拍数を数えます 運動中の脈拍数が 目標心拍数 を超えないようにすることがポイントです 注意 目標心拍数はあくまでも目安です 実際に運動を行う場合は, その日の体調や気分にも十分注意してください 中数 B 1
次の (1) から (3) までの各問いに答えなさい (1) 優子さんは, まず自分の目標心拍数を計算してみることにしまし た 優子さんは 15 歳です 安静時心拍数を求めたら 80 でした 優子さんの目標心拍数を求めなさい (2) 優子さんのお父さんとお母さんは, 二人とも 45 歳です ある日 の二人の安静時心拍数を求めたら, その差は 10 でした このとき, 二人の目標心拍数の差を求めなさい (3) 優子さんは, 年齢が高くなると目標心拍数がどう変わるかを調べたいと思い, 安静時心拍数が年齢によらず一定であるとして考えてみました このように考えると, 目標心拍数は年齢とともに変わることになります この変わり方について, 下のア, イの中から正しいものを 1つ選びなさい また, それが正しいことの理由を, 前ページの目標心拍数を求める式をもとに説明しなさい ア イ 年齢が高くなると, 目標心拍数は大きくなる 年齢が高くなると, 目標心拍数は小さくなる 中数 B 2
2 大輝さんは,2 けたの自然数と, その数の十の位の数と一の位の数 を入れかえた数の差がどんな数になるかを調べています 調べたこと 41 のとき 41-14= 27=9# 3 53 のとき 53-35= 18=9# 2 28 のとき 28-82 = -54=9#(-6) 上の調べたことで,2 つの数の差が 9 と整数の積になっていること から, 大輝さんは, 次のことを予想しました 予想 2けたの自然数と, その数の十の位の数と一の位の数を入れかえた数の差は,9の倍数になる 77 のときは, 77 77 =0=9 0 予想どおり, このときも 9の倍数になっている 中数 B 3
次の (1),(2) の各問いに答えなさい (1) 前ページの予想がいつでも成り立つことを説明します 下の説明 を完成しなさい 9の倍数であることを説明するには, 9と整数の積になることをいえばいいんだ 説明 2けたの自然数の十の位の数を x, 一の位の数を y とすると, 2けたの自然数は,10x + y 十の位の数と一の位の数を入れかえた数は,10y + x と表される したがって, それらの差は, ( 10 x + y ) ( 10 y + x )= (2) 大輝さんは,2 けたの自然数と, その数の十の位の数と一の位の 数を入れかえた数の和は, どんな数になるかを考えてみたいと思い, いくつかの場合を調べました 21 のとき 21 +12 = 33 35 のとき 35 +53 = 88 48 のとき 48 +84 = 132 これらのことから,2けたの自然数と, その数の十の位の数と一の位の数を入れかえた数の和について, どのようなことが予想できますか 前ページの予想のように, は, になる という形で書きなさい 中数 B 4
3 太一さんは, 水を熱したときの水温の変化を調べました そして, 水を熱した時間と水温について下の表のようにまとめ, x 分後の水温を y として, グラフに表しました 調べた結果 水を熱した時間と水温 熱した時間 x( 分 ) 0 2 4 6 8 10 水温 y( ) 20.0 28.2 36.1 44.2 52.0 60.0 ( ) y 100 90 80 70 60 50 40 30 20 A 10 O 2 B F E D C x 4 6 8 10 12 14 ( 分 ) 次の (1) から (3) までの各問いに答えなさい (1) 水温は, 熱し始めてから 10 分間で何 上がりましたか 10 分間 で上がった温度を求めなさい (2) 太一さんは, 水温が80 になるまでにかかる時間を求めるために, 調べた結果のグラフにおいて, 水を熱した時間と水温の関係を表す点 Aから点 Fまでのすべての点が一直線上にあると考えることにしました このとき, 水温が80 になるまでにかかる時間を求める方法を説明しなさい ただし, 実際に時間を求める必要はありません 中数 B 5
(3)(2) では, 水を熱し始めてから x 分後の水温 y について調べました そこでは,2つの数量 x,y の値の組を調べ, それらの関係を表す点がグラフ上で一直線上にあると考えました これと同じように考えて求められるものが, 下のアからエまでの中にあります 正しいものを1つ選びなさい ア イ 標高と気温 何? 何分? 速さと時間 求めるものふじさんかわぐちこ富士山のふもとにある河口湖観測所 ( 標高 860m) の気温が23.3 の ときの富士山 6 合目 ( 標高 2500m) の気温 ウ 知られていることある地域の気温 y は, 地上から 1 万 m ぐらいまでは, 高さ x m が高くなるのにともなって,100m ごとに約 0.6 下がる 重さと料金 エ 求めるもの家から 2100m 離れた図書館まで分速 70m で移動するときにかかる時間 知られていることある道のりを分速 x m で y 分間移動するとき,x と y の積は一定である 時刻と気温 何円? 140 円何? 求めるもの送りたい郵便物の重さが 90g のときの料金 知られていること重さ x g の定形外郵便物の料金 y 円は,50g までが 120 円,100g までが 140 円のように, 重さによって決められている 求めるもの日の出の気温が 10 だった日の 15 時の気温 知られていること晴れの日, 日の出から x 時間後の気温 y は, 日の出から 14 時ごろまでほぼ上がり続け, その後翌日の日の出までほぼ下がり続ける 中数 B 6
4 悠斗さんは, 次の問題を考えています 問題 右の図のように, 平行四辺形 ABCD の対角線の交点をOとし, 線分 OB,OD 上に, A Q D BP=DQとなる点 P,Qをそれぞれとります このとき,AP =CQ となることを証明 B しなさい P O C 次の (1),(2) の各問いに答えなさい (1) 悠斗さんは, 次のような証明の方針 1 を考えました この証明の 方針 1 にもとづいて,AP =CQ となることを証明することができま す 証明の方針 1 1 AP =CQ を証明するためには, A D Q ABP CDQ を示せばよい O 2 ABP と CDQ の辺や角につい P B C て, 等しいことがわかるものを探せばよい まず, 平行四辺形 ABCD の性質から,AB =CD がわかるし, 仮定から,BP =DQ もわかっている 3 2 を使うと, ABP CDQ が示せそうだ この証明の方針 1 にもとづいて,AP =CQ となることを証明しな さい 中数 B 7
(2)AP =CQ であることは, 右の図のように, 線分 AQ, 線分 CP をひき, 次のよう A Q D な証明の方針 2を考えて証明することもできます B P O C 証明の方針 2 1 AP = CQ を証明するためには, A 四角形 APCQ が平行四辺形であることを示せばよい O P B 2 四角形 APCQ について, 平行四辺形 ABCD の性質から,OA =OC がわかる Q C D 3 2 と仮定の BP =DQ を使うと, 四角形 APCQ が 平行四辺形であることは, ことから示せそうだ 証明の方針 2 の に当てはまることがらが, 下のアか らエまでの中にあります 正しいものを 1 つ選びなさい アイウエ 対角線がそれぞれの中点で交わる対角線が垂直に交わる対角線の長さが等しい対角線が垂直に交わり, その長さが等しい 中数 B 8
5 麻衣さんと小春さんは, 学級の生徒がどのような長方形を美しいと 思うかを調べることにしました そこで, 下のような, 長さ5cm の線分がかかれたアンケート用紙を学級の生徒 33 人に配り, それを1 辺とする長方形をかいてもらいました 図 1は, 集計した結果をまとめたものです このヒストグラムから, 例えば, 横の辺の長さが2cm 以上 3cm 未満である長方形が5 個かかれていたことがわかります アンケートのお願い下の線分を1 辺として, 美しいと思う長方形を 1 個かいてください ( 個 ) 8 7 6 5 4 3 2 1 0 図 1 長方形の分布 ( 横の辺の長さ ) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 (cm) 次の (1) から (3) までの各問いに答えなさい (1) 麻衣さんのかいた長方形は, 横の辺の長さが8.2cm で, 図 1では8cm 以上 9cm 未満の階級に含まれています また, 小春さんのかいた長方形の横の辺の長さは3.1cm でした 図 1で, 小春さんのかいた長方形が含まれる階級を書きなさい 麻衣さんのかいた長方形 8.2 c m 小春さんのかいた長方形 3.1 c m 5cm 5cm 中数 B 9
2 麻衣さんは 小春さんの長方形を 図2 長方形の分布 割合 横にしてみると 自分の長方形と同 個 13 じ形に見えると思いました そこで 集計したすべての長方形 について 長い辺の長さが短い辺の 長さの何倍かを求めて 図2のヒス トグラムにまとめ直しました 12 11 10 9 8 7 6 このようにまとめ直すと 学級の 生徒が美しいと思う長方形につい 5 4 3 て 新たにどのようなことがわかり 2 ますか わかることを 図2のヒスト 0 グラムの特徴をもとに説明しなさい 1 1.1 1.3 1.5 1.7 1.9 2.1 2.3 倍 3 下のアからエまでの中に その形を長方形とみると 図2のヒス トグラムで最も度数の大きい階級に含まれることになるものがあり ます 正しいものを1つ選びなさい ア イ 竹取物語 の本 エトワール凱 旋 門 45.0m 18.3cm 本の表紙 ウ 見返り美人 の切手 エ 30.0mm 切手の写真 27.1cm パルテノン神殿 30.9m 67.0mm 中数B 10 19.0m
図 1 のように,1 辺に n 個ずつ碁石を並べて正三角形の形をつくり, 碁石全部の個数を求めます 1 n 個図次の (1) から (3) までの各問いに答えなさい (1)1 辺に5 個ずつ碁石を並べて正三角形の形をつくります このとき, 碁石全部の個数を求めなさい (2) 図 1で, 碁石のまとまりを考えて, ある囲み方をすると, 碁石全部の個数は,3( n -1) という式で求めることができます その囲み方が, 下のアからエまでの中にあります 正しいものを1つ選びなさい アイ n 個n エ個ウ n 個n 個6 中数 B 11
(3) 図 2のような囲み方をすると, 碁石全部の個数は,3n -3という式で求めることができます 碁石全部の個数を求める式が3n -3になる理由は, 次のように説明できます n 個図 2 説明 正三角形の辺ごとにすべての碁石を囲んでいるので,1つのまとまりの個数は n 個である 同じまとまりが3つあるので, このまとまりで数えた碁石の個数は3n 個になる このとき, 各頂点の碁石を2 回数えているので, 碁石全部の個数は3n 個より3 個少ない したがって, 碁石全部の個数を求める式は,3n -3になる 図 3のように囲み方を変えてみると, 碁石全部の個数は,3( n -2)+3 という式で求めることができます 碁石全部の個数を求める式が3( n -2)+3 になる理由について, 下の説明を完成しなさい n 個図 3 説明 したがって, 碁石全部の個数を求める式は,3( n -2)+3 になる 中数 B 12
これで, 数学 B の問題は終わりです
平成 25 年度全国学力 学習状況調査 平成 25 年 4 月 文部科学省